こんにちわ。皆さんお変わりありませんか?コーネリアスです。今回は、産業革命期の19世紀に、イギリスで起きたある事件をテーマにしたいと思います。その事件の名は、『ラッダイト運動』、別名『機械打ち壊し運動』とも呼ばれるものです…

当時、急速な機械化で、失業を恐れた労働者たちによる機械破壊運動…

 

 

 これは、皆さんもよくご存知じゃないでしょうか?というのも、これ、学校の教科書に載ってるはずだからね。19世紀、イギリスで始まった産業革命期に起きた事件、というか一連の運動ね。6年間続いてるから、やっぱ事件じゃなく運動か…そもそもイギリスでは、それまで手工業で色んな商品を作っていました。そこへ例の『資本の論理』に従って、『より効率的に』を合言葉に機械が導入されて来たわけです。そりゃ圧倒的に仕事は正確で早い。それになによりも、商品が大量に生産可能なわけです。仕事の遅い、使えない労働者より遥かにマシなわけです、機械の方がね。当然経営者たち、当時の資本家たちはこぞって、此方に舵を切るわけです。結果、各職場に機械が次々と導入される事となります。多分当時としても、機械は相当高価な代物だったと思います。ただ、長期的に考えると、間違い無く大きな経済的効果があったはずで、対費用効果なども加味して考えれば絶対会社にはプラスになったはずです。やはりね、いつの時代も高いからね、人件費は…それに引き換え機械だったらいわゆる固定資産なので、減価償却出来るからね。対して人件費はこうはいかない…企業経営の面から見ると、こういう結論が導き出されるわけですよ。何よりもね、人は文句や不満、悪口も言うけれど、機械はそんな事一切言わないからね。経営者の立場からしたら、ホント『従順で、働き者で、可愛くて、頼もしい』存在なわけですわ、機械って。

 

 さあ、こうなると圧倒的に不利な状況に置かれたのが、当時の労働者たちですわ。とりわけあんまり仕事熱心でも無く、テキトーに要領良く働いていた奴等なんか、悲劇ですね。リストラの最有力候補になっちゃうだろうから。何故なら、実はよく見てるからね、経営者って。多少要領は悪くても、一生懸命に(経営者の)指示した通りに働いてくれるヤツの方が、好きなんですよ、経営者って。そういう意味では僕は経営者の気持ちがよく分かりますよ。店長やってたから…でもね、それも所詮は『オーナー店長』じゃなく『雇われ店長』だったから、そうね、労働者の気持ちも分かるか…だってある意味、僕も使われてた立場だからね。オーナー社長ボスにね。だから、半々ってところかな。

 

 そもそもこの『ラッダイト』って名前の由来だけれど、これ調べたら人の名です。ネッド・ラッドという当時少年だった人の名です。このネッド少年は、紡績工場で働いていたんですが、其処に機械が入って来た。仕事を奪われると危機感を抱いたネッド少年は、この機械をぶっ壊した…此処からこの名が付けられたみたいです。でもこう考えると、業務の効率化って究極は、リストラって事ですよね。人の首を切るという事。これ、産業革命当時から既に行われていたわけですよね。でも、多少経済学を齧った者として言わせて頂けば、ある意味仕方ないかなあ…というのも、『資本』って必ず自信が『増大』しようとするからね。そうすると、必然的に話が、『じゃ、どうすれば金を増やせるか?』に向かう。売上の増大、新商品・サービスの開発、そして『コスト削減』です。だから、機械の導入というのは、これ、コスト削減に当たると思うのですよ。行き着く先はね。だから、極めて簡単に言うと、企業側(経営者)が、企業利益を増大させる為に、コスト削減を目的にして、これを実践する為に『労働者(従業員)』に代わる装置(機械)を導入するって事でしょうね。つまりは、この場合のコスト=人件費って事ですね。でも、これかなり大きいですからね。企業の中で、間違い無く1番大きいよ。そこら辺の光熱費削減なんか目じゃない。人1人首切れば帳簿上どれだけ数字が浮く事か…最近もニュースで報道されてましたけど、例えば『〇〇社が、今期1万人リストラ予定です』なんていうと、それによる効果は、数千万〜億単位ですよ、間違い無く。1万人分の月々の給料とボーナス分プラス日本の場合は国民皆保険制度で、企業が従業員の保険料半分負担もしてるからこの分も浮くよね。つまりはそういう事です…

 

 さて、話はコロッと変わりますが、最近AIのニュースが多いですね。なんでも米OPEN AI社という会社とマイクロソフトが提携し、マイクロソフトのbingにAI機能を付与したのだとか…そのせいで、ライバルのグーグルが物凄く『焦って』いるのだそうです。私コーネリアスは、その詳細は知りませんが、現在のAIの進化ぶりは相当凄そうですね。かなりのレベルまでディープラーニングも出来るようになって、今も日々進化し続けているのだとか。こうなると、もうホント、ボサッとしてるヤツや、ボンクラなヤツは職失いそうだよね…数年前から、『いずれAIが全職種の仕事の在り方を変える』とは聞いてましたけど、何かそれが早まりそうな気がします…これはTVのニュースで以前聞いた話ですが、一説によると、AIに任せれば、経理業務、通常の一般事務といったものは、ある意味人間より遥かに正確且つスピーディーにこなせるのだそうです。また、人間以上のビッグデータを持ってますから、それらを駆使して、ある一定のアルゴリズムに従って、未来の予測も立てられるのだそうです。こうなると敵わないよね〜人間の側にはどう見ても勝ち目は無さそうです。いわゆる、『事務屋さん』、事務職の人にとっては、受難の時代かもしれません。こうなるとどうなんでしょうね。上記の『ラッダイト運動』みたいな破壊的な事は現代では無いにしても、何某かの動きはありそうな気もします。これに関連する事ですが、実際アメリカで、『ネオ・ラッダイト』と言われる活動も起きているそうです…

AI化で、僕たちはどう変わるのか?本当にAIに職を奪われるのか?

 

 

★ネオ・ラッダイト→現代アメリカに於いて、様々な技術革新、高度情報化社会を嫌悪し、TV、自動車、電気などの使用を拒否する生活を実践する事。若しくはそういう人々の事。

 

 分からないでもないですよね…だって自分たちの『食い扶持』、職に関わる事だからね…こんな事書いてる僕も例外ではないからね。ただ、一つだけ確実に言える事は、これ、『なるようにしか、ならない』という事。企業側は、この手の話の場合、必ずいわゆる『企業の論理』を唱えます。企業側としては、確実に利益が得られる話は見逃しません。よって、AI化は粛々と実践されるものと思います。そして次に来るのがリストラ&新規採用の見送り、若しくは縮小でしょうね。要するに職場の『人減らし』です。人に代わってAIを雇い入れるわけですよ、つまりは。さて、此処で参考になるのが、『産業革命のその後』の展開です。機械が導入され、職を失った当時のイギリスの労働者たちはどうしたのかという事ですね。これ調べてみたら、色々でしたよ。例えば、当時馬車を操る人、これ御者って言うんですけど、彼等は車🚗が発明され、タクシーが出て来ると、職を失ったわけです。でも、多くの元御者たちは、その新商品タクシーの運転手に転職したそうです。当時運転免許が必要だったかは分かりませんが…その他、機械を導入した工場の労働者も、機械の事を勉強、研修等行って、ある者はその機械のメンテという新たな職に就いたり、また別の者は、習得したその機械に関しての知識を活かして、自ら機械メーカーを立ち上げたりとか、色々気合い入れて頑張ってたみたいです。職を失った影響で、『首を括った』って人は、どうも皆無みたいです。こう考えると、やっぱり逞しいよね、イギリス人て、人間って。なので、ボク達も彼等に習ってやるしかない!そう、積極的にね。職を失う前に、新たな食い扶持探しておかなきゃ。必ず、何処かには人を必要とする産業、職場はあるはずだから、今のうちからチェック&行動だよ。みんな、頑張って行こう!