174回 身に入む
2017年10月兼題:身に入(し)む 出題者:摩天 敬称略 身に入む・・・染みるほど身に深く感じる意。「もののあわれ」が秋の情趣にしぼられて、この言葉に秋の季感がまつわり始めた。「哀れ」に「冷気」を兼ねて言う。(山本健吉編 季寄せ)身に入むかどうかは分かりませんが、札幌の秋の風景写真を載せてみました。風にしむ身を持て余す老ひし犬 泰山こんなはずじゃなかった訃報あり一人ぽっちの身にしむる 泰山これが人生。老いの鬱の原点。街通り身にしむ風や独り去る 素頓選挙に落ちた。古映画身にしむ思い役者亡き 素頓昭和の名優はほとんど鬼籍にはいりました。フルートの調べ身に染む愛の歌 鳥閑楽しかったこと、辛かったこと、色々想いだします。身に染むや更地となりし角の家 鳥閑未だに更地です身に入むや若き奏者の登竜門 摩天審査員も真剣勝負身に入むや病床で聴くレクイエム 摩天病人にレクイエムを聴かせるのは犯罪だ末枯れや馬頭観音傾きて 一兎思わず裏金と読んでしまった身に沁みて悟ることなし芋を掘る 一兎芋を掘る、が良いですね。芋ほりに悟りは必要なし身にしむや家路流れる小学校 碧水ま、小学生にはまだ染まないでしょう。まな板に栗と出刃置き妻の声 碧水怖いですね寝もやらず君待ちおれば真夜の月 ゆめ平安時代にタイムスリップ別れ来て身に入しむ月の光かな ゆめこの別れは失恋。それともただ帰っただけ娘待つ母の名「早紀江」身にぞ入む 鈴蘭児を待つ親。どんなに辛いか。名月や硯の中に陸と海 鈴蘭なにか類似句ありそうですが***類似句、ありそうですね~それでも最高得点句!やったぁ~\(^o^)/***