ベルギーのブリュッセルで開催されている、2021年エリザベート王妃国際音楽コンクールのピアノ部門(公式サイトはこちら)。
5月25日は、ファイナルの第2日。
ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。
ちなみに、2021年エリザベート王妃国際音楽コンクール(ピアノ部門)についてのこれまでの記事はこちら。
(2020年エリザベート王妃国際音楽コンクール(ピアノ部門) 出場者発表)
(2020年エリザベート王妃国際音楽コンクール(ピアノ部門)が中止もしくは延期)
以下、使用されたピアノはマーネ/スタインウェイである。
また、以下の協奏曲はヒュー・ウルフ指揮、ベルギー国立管弦楽団との共演である。
45. Tomoki SAKATA (Japan, 1993-)
BRUNO MANTOVANI: D'un jardin féérique
JOHANNES BRAHMS: Concerto n. 2 in B flat major op. 83
マントヴァーニ、第1日のVitaly STARIKOVのロシアのおとぎ話のような音とはまた違った、くっきりと明瞭な音による、幻想的というよりは純音楽的な、客観的でごまかしのない演奏。
タッチの安定性はVitaly STARIKOVよりもかなり上、軽快で自在。
ブラームスも明晰な演奏で、あらゆる音がくまなく明快に鳴らされる。
力感も十分で、それもバックハウスのような重心の低い音でなく、もっと華麗な輝かしい音である。
いかにもブラームス風というよりは、まるでリストが弾いているかのよう(派手なパフォーマンスで人々を圧倒した青年期のリストではなく、ゲーテやダンテの巨大な世界を表現しようとした円熟期のリスト)。
セミファイナルでのリストのソナタ同様、揺るぎないテンポで焦らずじっくりと築いていく、スケールの大きな哲人風の演奏。
技巧的にも余裕綽々で(第1楽章の呈示部と再現部で一か所ずつ、同じ部分で一拍分抜けたのはドキッとしたが、大過なくやりすごせた)、彼ならばラフマニノフでもプロコフィエフでも弾けただろうが、あえて渋い内容のこの曲を選んだのは、彼には良い選択だったのではないか。
そんなわけで、ファイナル第1、2日の2人の演奏を気に入った順に並べると
1. 45. Tomoki SAKATA (Japan, 1993-)
2. 49. Vitaly STARIKOV (Russian Federation, 1995-)
といったところか。
次回、第3日は務川慧悟が演奏する(今まさに演奏中)。
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