2018年リーズ国際ピアノコンクール ファイナル 第1日 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

イギリスのリーズで開催されている、2018年リーズ国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

9月14日は、ファイナルの第1日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、2018年リーズコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

2018年リーズ国際ピアノコンクール 1次予選 まもなく開始

2018年リーズ国際ピアノコンクール 1次予選通過者発表

リーズコンクールの課題曲

2018年リーズ国際ピアノコンクール 1次予選動画公開

2018年リーズ国際ピアノコンクール 2次予選の曲目発表

2次予選 第1日

2次予選 第2日

2次予選 第3日

セミファイナル 第1日

セミファイナル 第2日

セミファイナル 第3日

 

 

以下は、いずれもエドワード・ガードナー指揮、ハレ管弦楽団の演奏である。

 

 

Aljoša Jurinić (age: 29  Croatia)

 

Mozart – Concerto in C minor K491

 

彼のさわやかな音色、端正な様式は、モーツァルトに合っている。

テクニック的にも目立ったアラはなく、この曲には概ね十分だと思う。

ただ、みずみずしい歌になっている箇所と、そうでなくやや一本調子な箇所とがある。

できれば、もっとあらゆるフレーズやパッセージをしっかりと歌わせてほしかった(例えばピリスやシフのように)。

 

 

Anna Geniushene (age: 27  Russia)

 

Prokofiev – Concerto No.3 in C major Op.26

 

全体的に、この曲にしてはテンポが遅めで、キレに欠ける。

指揮者もしくはオーケストラのせい?

ピアノがどうにかテンポを上げようとするためか、オーケストラとずれてしまっている箇所が散見される(曲の最後も派手にずれている)。

第2楽章の第4変奏など、緩徐な部分では美しい表現が聴かれる。

続く第5変奏以降はテンポも良くキレがあるが、速いテンポを保とうとして焦り気味になっているのか、ここでもオーケストラとずれがち。

 

 

Mario Häring (age: 28  Germany)

 

Beethoven – Concerto No. 1 in C major Op. 15

 

均整の取れた美しい演奏。

前の2人に比べてぎこちなさが少なく、快い疾走感があって、完成度はかなり高い。

難度の高い第3楽章も、音の粒は概ねそろっている(あやしいときもあるが)。

ウィーン古典派の若き作曲家、ベートーヴェンのイメージにぴったり合った演奏だと思う。

 

 

そんなわけで、今回の3人の演奏を気に入った順に並べると

 

1. Mario Häring (age: 28  Germany)

2. Aljoša Jurinić (age: 29  Croatia)

3. Anna Geniushene (age: 27  Russia)

 

といったところか。

 

 

次回(9月15日)は、ついにファイナルの最終日。

優勝は、Mario Häringか、Eric Luか、どちらかになりそうな気がするけれど、どうなるだろうか。

 

 


音楽(クラシック) ブログランキングへ

↑ ブログランキングに参加しています。もしよろしければ、クリックお願いいたします。