イギリスのリーズで開催されている、2018年リーズ国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。
9月14日は、ファイナルの第1日。
ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。
ちなみに、2018年リーズコンクールについてのこれまでの記事はこちら。
(2018年リーズ国際ピアノコンクール 1次予選 まもなく開始)
(2018年リーズ国際ピアノコンクール 1次予選通過者発表)
(2018年リーズ国際ピアノコンクール 2次予選の曲目発表)
以下は、いずれもエドワード・ガードナー指揮、ハレ管弦楽団の演奏である。
Aljoša Jurinić (age: 29 Croatia)
Mozart – Concerto in C minor K491
彼のさわやかな音色、端正な様式は、モーツァルトに合っている。
テクニック的にも目立ったアラはなく、この曲には概ね十分だと思う。
ただ、みずみずしい歌になっている箇所と、そうでなくやや一本調子な箇所とがある。
できれば、もっとあらゆるフレーズやパッセージをしっかりと歌わせてほしかった(例えばピリスやシフのように)。
Anna Geniushene (age: 27 Russia)
Prokofiev – Concerto No.3 in C major Op.26
全体的に、この曲にしてはテンポが遅めで、キレに欠ける。
指揮者もしくはオーケストラのせい?
ピアノがどうにかテンポを上げようとするためか、オーケストラとずれてしまっている箇所が散見される(曲の最後も派手にずれている)。
第2楽章の第4変奏など、緩徐な部分では美しい表現が聴かれる。
続く第5変奏以降はテンポも良くキレがあるが、速いテンポを保とうとして焦り気味になっているのか、ここでもオーケストラとずれがち。
Mario Häring (age: 28 Germany)
Beethoven – Concerto No. 1 in C major Op. 15
均整の取れた美しい演奏。
前の2人に比べてぎこちなさが少なく、快い疾走感があって、完成度はかなり高い。
難度の高い第3楽章も、音の粒は概ねそろっている(あやしいときもあるが)。
ウィーン古典派の若き作曲家、ベートーヴェンのイメージにぴったり合った演奏だと思う。
そんなわけで、今回の3人の演奏を気に入った順に並べると
1. Mario Häring (age: 28 Germany)
2. Aljoša Jurinić (age: 29 Croatia)
3. Anna Geniushene (age: 27 Russia)
といったところか。
次回(9月15日)は、ついにファイナルの最終日。
優勝は、Mario Häringか、Eric Luか、どちらかになりそうな気がするけれど、どうなるだろうか。
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