SUBARU EJ20エンジン メタル焼き付き補修です!!

こんなんです!!

3番ピンメタル焼き付き!

焼き付き部:ピン最小径φ51.520㎜・・・約0.5㎜ヘちゃってます!!!

この数値を聞いてボーぜんとするのはEJ20フリークです^^

純正メタルサイズが0.25アンダーまでしか出てないんです!!!

要はこのクランクもう使えない!!!なんです!!!

 

しかも、これまた最悪な事にこのEJ20はGC8(初代インプWRX STI)のエンジンなんです!!

EJ20のクランクってスラストメタル位置違いで分かれていて、こいつは3番ジャーナルにスラストメタルがある初期のクランクなんです!!このクランクすでに生廃・・・要はもう治らないんです!!!

 

因みにこのあと、5番ジャーナルにスラストが移動になってます。なんで変えたの??クランクのスラップ音が原因で変えたらしい・・・EJ20クランクって曲げ剛性が無くて運転中クランクケース内でタコ踊ってる様で、運転中変位の一番デカイ3番から一番小さい5番に移したとの事!!これ間違いないっ実話っす!当時SUBARUでスラスト位置変えた担当者がお友達なんで!・・・でも音なんて変わってないですよ・・・きっと^^

因みにSUBARUってメタルクリアランスもすげ~狭いですし!!シリンダーのクリアランスもすげ~~~狭い!!み~~んな音対策との事。本人もクリアランス大きい方が調子良いの判ってら~~!!と言ってましたが、市場クレームによりどんどんクリアランス狭くしていったらしい!!

だ・か・ら!!!メタル焼き付きやすいんだよ!!!

と言ってもしゃーないので!!

 

何とか直したいらしく、直しましょう!!と言う事なりました!!

早速計測開始!

因みに振れは12/100㎜・・・曲がり6/100㎜

ジャーナルもだめだ!!

EJ20って曲げ直しすると結構割れちゃいますので、親も曲げ修正せず研磨で仕上げます。

 

そこで用意したのが

EJ20 3番スラストクランク用の0.5㎜アンダーサイズメタル!!

右側が今回用意した0.5アンダーメタル。

 

詳細写真!

右側が今回用意した0.5アンダーサイズメタル。

メタル材質も同じアルミ系メタル!因みにEJ18はケルメット系!

EJ20は耐荷重欲しくてアルミにしたんですね!本当はスチール系のクランクとはケルメットの方が相性いいんですけどね~~!!

まあ、当然油溝やら油穴も全く一緒!

 

 

これ純正STDS親メタル厚み2.00ⅿⅿ

 

これ用意した親メタル厚み2.255㎜・・・しっかり0.5アンダーサイズ!

 

クラッシュハイト計測!

1番クラッシュハイト

2番クラッツシュハイト

クラッシュハイトとは・・・ちと乱暴ですがメタルの張りを持たせる為の余長をいいます。左右バンクを締めた時に余長分が押し広げられてクランクハウジングに張り付きます。この張り付いた状態がメタルの張り!になります。なので、クランクハウジング径によってクラッツシュハイトは変わってきます。クラッツシュハイト寸法迄指定できるのはメーカー系でしっかり設計していた人間じゃないと無理かもですね!!流石国産大手メーカーしっかり作ってくれました!!

 

これ因みにコンロットメタル

右側が今回用意した1.0㎜アンダーサイズ子メタル。

 

これ純正子メタル厚み1.490ⅿⅿ

 

これ用意した子メタル厚み1.990㎜・・・しっかり1.0アンダーサイズ!

写真取ってませんが当然クラッシュハイトも完璧です。

 

因みに、私的にメタルのアンダーサイズ化は嫌いではないです!!まあやらないに越したことないですが、補修の為ならしゃーないんじゃない!と考えております。

 

クランク アンダーサイズ化のメリット・デメリット!

●メタル厚みが増えてメタルの張りが強く出来る!・・・メタルヘタリ性向上

●厳密に言うとクランクが小径化されて周速が減る!!・・・フリクション低減

●でも厳密に言うとクランク剛性はマイナス!!・・・まーしゃーない!!

●クランク硬さも、1.0㎜アンダー程度であれば、焼き入れ部もまだまだなくなんないです。因みに、クランクの焼き入れは高周波焼き入れで、普通は3㎜位硬さ入ってますんで1.0㎜程度は全く問題ないっす。

●クランク研磨しますので、メタルクリアランスの自由度が大きい!!

こんな感じでしょうか!

 

この後、メタルクリアランス計測して、クランク研磨です!!!

あ!!そうそう!!EJ20はクラック入り易いので焼き付きエンジンは研磨の前にクラック検査をお勧めしてます。

 

と言う事で、EJ20用の各親子メタルご用意できましたので、EJ20も直せる時代が来ました!!!

GC8をあきらめない!!!!

 

EJ20用各アンダーサイズメタル必要な方ご連絡下さい。

有)フュージョン・エム 佐藤迄

fusion.m.info@gmail.com

 

【EJ20用メタル】

●親メタル・・・3番スラストメタル用

   0.25アンダーサイズ   

   0.5㎜アンダーサイズ

   0.75㎜アンダーサイズ

   1.0㎜アンダーサイズ

    各:16700円×税

 

●親メタル・・・5番スラストメタル用

   0.5㎜アンダーサイズ

   0.75㎜アンダーサイズ

   1.0㎜アンダーサイズ

    各:16700円×税

 

●子メタル

   0.5㎜アンダーサイズ

   0.75㎜アンダーサイズ

   1.0㎜アンダーサイズ

    各:9180円×税

 

では!!

 

 


 

 

 

忙しくて暑くて・・・更新出来ませんでした。

SR311のロッカーアームのかじり補修についてちとご紹介!!!

今入ってるSR311 U20エンジンのロッカーアームがかなりかじりが出てます!

まあ、持病みたいなもんっすね!

1番

2番

3番

4番

こんな感じのアップ!!!

結構ヘビーかじりですね~!!!

因みにカムもかじり出てます。

 

まあ私自身U20エンジンのかじり現象とはかなり長~~い付き合いでして^^!

かじりが出るのは何時なんでしょう??・・・答えはアイドリング時なんです。

しかもかじってる写真をよ~く見て下さい!何処がかじってますか??・・・

カムがフルリフトして、その後バルブが閉じる所で全数かじってますよね!!普通フルリフトが一番スプリング荷重を受けていいるので、かじり出そうななもんですが、そこは出ないんですね~!!実はフルリフトの後バルブ閉じの所でかじちゃうんです!!理由はロッカーアームのレバー比にあります。カムの運動として、カムロブはロッカーアームのチップの先端から押してチップ後端で抜けていきますね!カムとロッカーの当たる場所ってチップ内でバリアブル変わっていきます。ロッカーアームの支点の位置が決まっていますので、閉じ終わる寸前が一番レバー比が高くなります。要はテコの原理で、一番荷重がのしかかってくるのが閉じ際なんです。当然面圧も高い!!なので、かじるのは決まって閉じ側なんです。

まれにカムのフルリフト手前が虫くちゃう事もありますが・・・こんな時はスプリング荷重とかスプリングの密着とか疑ってください。

経験的ですが、アイドリング回転の低い車程かじり出ちゃいます。オイルの良し悪しも多少あるとは思いますが、かじりに対する寄与としては絶対にアイドリング回転数だと思っています。F1のアイドリングが3000回転なのもここの摩耗を考えてのことです。

アイドリング回転を低くして良い事何も無いですので、高めのセットをお勧めしています。

 

と言う事でかじりの補修していきます。

 

こんなんだったのが!!

 

こんなになります。

どうですか!!

いい感じです!!

 

加工治具の写真撮るのわすれちゃいましたが弊社の内製加工で修正が可能です。

 

ちと、私とロッカーアームとの関わりの思い出部品を一つご紹介!!

これなんだかわかりますか??

U20ロッカーアームにL型用のチップを、かなり前のめりにロー付けした試作品です。

当然エンジン回らず大失敗でした^^!まあ~無駄金いっぱい使いました^^

この失敗から、U20にL型ロッカーアームを移植するメニューがうまれてきたんですけどね~!

 

本当は余り語りたくないのですが・・・まあよしとしましょう!!

 

U20にL型ロッカーを移植した本当の理由はロッカーアームのレバー比を変えるのは元よりチップのRを変えたかった!がもう一つの理由なんです。L型ロッカーにするとレバー比も変わってバルブリフトも稼げるのは前にご紹介しましたね!!それだけではなく、ロッカーアームのチップRもR30→R50にする事が出来て、平タペット(直打式)に近いカムの加速度にすることが可能になるんです。なのでL型ロッカー移植はレバー比が稼げて、更にリフトカーブの加速度も上げられると言う2重に美味しいチューニングだったんです。私の中では究極に近いチューニングメニューなんです。まあ加工自体もメンドクサイですし!!

 

んで!!!こんなことも最近では出来ちゃうんです。

この3種類U20用ロッカーアームなんですが、チップのRの大きさを変えて再研磨しています。

一番上が、R70 

真ん中が、L型と同じR50

一番下が、純正と同じR30

になります。

R70品はリグラインド加工できますが、純正カムでしか使えないかな~~!!!

R50のリグラインド品これかなり良いです。STDのR30に対してR50ロッカーにしただけでカムの開角(作用角)変わらずに開き閉じの加速度ノミが高くなる!・・・U20ロッカーアームなんで残念ながらバルブリフト量は変わりません!でも、この加速度を上げられるのがどれだけ凄い事か!開角が変わらないのでバルブ開きはじめの位置は変わりません!でも開く加速度が高いのでオーバーラップの量が変わってくるんです!要するにハイカム(作用角の大きなカム)の様な低速トルクを犠牲にすることなく、開きだしのフローが稼げるので慣性過給を効かせる為の初動ガス流動が簡単に稼げちゃうんです!

こんな事までやらんでも!!と思ったりもしますが・・・チューニングってこういう小さな事の積み重ねだと思っています。

と言う事で弊社の裏メニュ―なチップR変更リグラインドの紹介でした!!

 

最近U20のロッカーアーム部品費めちゃ上がってますので、虫食ってる奴はリグラインドで補修するのも悪くないですよ!

【加工費】

ロッカーアームリグラインド:6800円/1個

チップR変更リグラインド:8800円/1個

 

では!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 SR311 U20エンジンをチューニングする際に良く流用されるR16型のコンロットを軽量加工しましたのでご紹介いたします。

 

こんな感じです。上側STD 下側軽量化品

 

こんな感じ!

 

重量比較:STD品

 

これ軽量品

大体-100グラム位ですね~

 

R型のCON-RODってCAPの凸きになりますよね!!私も気になります!!

なので毛図ちゃいます。

これSTD!

 

これ凸削った奴!

 

これ更にえぐった奴!

キャップだけで結構軽量化できちゃいますね。

これ加工してる写真!

キャップ部分を2つくっつけて加工します。

 

因みに、軽量加工依頼頂いた場合は、小端部と大端部でウェイト測って、4本で±1.0ℊ以内に仕上げていきます。

 

取り敢えずご紹介までに!!・・・正直あまりやりたくないお仕事のひとつっすね~~!!!時間かかちゃいますし~~・・・なので機械加工は弊社でやりますので、重量合わせ&側面の軽量磨きはお客様でお願いする様にしています。・・・重量合わせ用のジグはお貸ししますので~~!!

では~~

 

更新できませんですみませんでした!!

18R-Gのチューニングがほぼ完成してきました!!

カムライン ボーリングから無事上がってきていたのですが、なかなかルーチンワークが忙しくて手が付けられませんでした!!本当は22年中に仕上げたかったのですが!!

誠に申し訳ありません!!!

 

と言う事で、最後の大物HEADの造り込みしています。

 

こんな感じのHEADです!

 

HEADの加工内容の詳細は過去のブログ参照してくださいね~~!

 

正直私この半球型燃焼室のエンジンってあまり土地勘なくて、どの程度で吸気と排気バルブがクラッシュするのかが正直見当つきません!!わかりません・・・しかも今回このHEADのバブルサイズは18R-Gでは最大だと思われる吸気弁Φ48 排気弁Φ40.5となっていてかなりバルブ同士がせっています。しかも!!

こんな感じで吸気弁と排気弁の隙間は5㎜程度となっています。…詳細は過去の記事みてくださいね。これ以上バルブ同士の隙間を確保しようとするとバルブを沈めて、クリアランスを確保していくしかいくしかなくて、圧縮比の確保が難しくなってきますので、まずこの寸法で仮置きしています。

しかもこのHEADに組み合わせるカムもかなり強烈です!!・・・下記参照!!

 

カムスペック300度の12.5㎜リフト!!しかも吸気・排気共同じプロフィールのカム使います。

平タペット(直打リフター式)と考えるとオーバーラップが4.0㎜程度リフトしてくると思います。

ここまで直打でリフトを高く出来るのは、18R-Gの大きなリフターのおかげです。後ほど詳しく紹介しますね!!

 

と言う事でバルブクラッシュを確認しないと枕高くしてねむれません!!

そんなこんなで、HEAD仮組~腰下仮組してバルブクラッシュ確認して行きましょう!!!

1気筒ノミ仮組しました。

タペットクリアランス

吸気:0.25㎜ 排気:0.3㎜

で取りました。

 

こんな感じでHEADと腰下仮組します。

クランクが無かったのでポンプシャフトで概略バルタイ取って行きます。

 

ピンぼけですが純正バルタイでまずは確認!!

純正のバルタイは吸気/排気共にクランク中心角は108度でフルリフトな感じですか・・・すみません・・・ポンプシャフトでのざっくり計測なので・・・間違っていらすみません!!

 

こんな感じで下側からバルブの動きを観察して干渉無いかチェックします。

 

これ、オーバーラップ時のUP写真!!

うお~~!!なんとか干渉は無し!!!

吸気・排気とのクリアランスはギリ1.0㎜確保できてます。

因みに、オーバーラップ時のリフトは3.8㎜(吸気・排気共)です。

この後、クランク角で5度進めたバルタイを試すとクリアランス0.5㎜程度まで減少しますので、純正バルタイで組む事を強くお勧めさせて頂きます。

バルタイの調整では、さほど馬力変わりませんので、純正バルタイでお願いいたします。

と言う事でバルブクラッシュはなんとかクリアできました!!!

 

それにしてもこの燃焼室・・・すでに半球型とは言えませんね^^!

スキッシュエリアもかなり大きいし、燃焼室もかなり小さいので相当燃焼良さそうです!

点火時期も純正で十分だと思います。

馬力出そうです!!

 

と言う事で、最後の燃焼室容積合わせ用の面ケンしました!!

 

シートリングギリギリまで面ケンしましたよ~~!!!1.2㎜面ケン!!

写真撮るの忘れました!!が!前回の63.3㏄から56.2㏄まで容積小さくなりました!!

これにより、排気量2250㏄で、ボアφ92.5㎜ 厚み1.0㎜のメタルガスケットと、凸PISTON容積9.6㏄を合わせると、11.6:1の圧縮比となります。まあ12.0:1位あっても良いのかもですが・・・これが限界です。

と言っても十分高圧縮達成できたと思います。

 

と言う事でバルブ組んでタペクリ調整します!!

 

カム山中心とリフター中心がずれてますね~~!

こうする事でリフターが運転中回転して編摩耗防止になります。

 

リフターのアップです。

黒く痕付いてる所までカム山が当たっています。いい感じですね!!

今回使用するカム(300度 12.5㎜リフトカム)はリフター径最小でもΦ34㎜は必要なカムです。

カムプロフィールも油圧タペットを無視したメカタペット用の加速度の高いカムプロフィールとなってますので馬力でますよ~~!!

 

と言う事で、タペットクラランスも取り終わり、HEADも完成しました!!

本当に長い闘いでした!!!本当にお待たせいたしました。

 

この18R-Gはクライアント様と弊社で造り込んできた合作です。

今まで類を見ない18R-Gになったと思います。

私もかなり良い勉強になりました。

本当にありがとうございました!

 

今週中には発送出来るとおもいますので、少しおまちください。

 

最後に平成仕様18R-Gの詳細なスペックを書いておきます。

《HEAD》

●燃焼室アルゴン溶接盛+燃焼室整形・・・燃焼室容積56.2㏄ ※純正74.4㏄

●動弁系・・・●吸気VALVE:フュージョンエム製 傘径φ48.0㎜ ステム径 φ8.0㎜ 。

        ●リテーナーコッター:L型純正品用流用。

        ●VALVE SPR:亀有2T-G用

        ●リフター:亀有製

 

        ●排気VALVE:亀有製ビックバルブ 傘径φ40.5㎜ ステム径φ8.5㎜ 

        ●リテーナーコッターは純正品有用。

        ●VALVE SPRは亀有2T-G用+1.6㎜セット長合わせシム追加。

        ●リフター:亀有製

●カム・・・フュージョンエム製リグラインド品 75度 12.5㎜リフト品+SQ処理

●カムライン・・・ラインボーリング

 

《腰下》

●排気量:ボアφ92.0*ストローク85㎜=2250㏄

●クランク:純正比+5.0㎜ストロークアップ加工+イソナイト+ラッピング+動バランス取り

●PISTON:φ92.0㎜流用品+2リング加工

●CON-ROD:S2000コンロット流用+偏芯加工+小端規制加工

 

その他多数。

 

以上!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以前に紹介いたしましたR型HEADチューニング(下記参照)の腰下版が終わりました!!

 

腰下のオーバーホール・チューニング内容

●ボア:φ91.5 ストローク:H20クランク使用の83㎜で2183㏄仕様!R型コンロット+流用ピストン仕様!

●カムメタル入れ替え!

●BLOCK上面面ケン

●各メクラPLUG外し~洗浄~PTねじ切り~メクラ追加!

●クランク:かなり距離走ってましたので、親・子0.5㎜アンダーサイズメタル組み+一体バランス取り+空力処理!

●オイルパン合わせ面 面研磨。

●クランクプーリー:リジット加工。

ざ~~とこんな感じです。HEADもかなりやってありますからSR311 U20ノーマルエンジンなんかは目じゃない仕様で、尚且つしっかりオーバーホールしてる内容ですね!

こんな感じです!!

 

R型では結構定番ですね!H20クランク流用のチューニングです。

最近H20クランク手にはいらないっすね~~!

クライアント様も部品で手に入らなくて、H20エンジンごと購入していました!

結構距離はしっていた様で0.03㎜程度減っていたので親子研磨しました。

それと効くか微妙ですが空力処理+動バランス取り!!

メタルクリアランスも5/100㎜でしっかり取れてます!

いい感じです。

 

ピストン+R型コンロット仕様!

定番っすね~~!!このR型コンロットとH20クランク仕様結構軽く高回転まで回ってくれて速いし!トルクあって楽しいですし!GOOD!!

詳細加工紹介です。

PISTON加工

●PISTONトップ落とし・・・C/H:30mmのショートピンハイト加工

●リセス追加

 

CON-ROD加工

●小端部幅変更

●小端部ブッシュ入れオフセット加工

●コンロットBOLT ARP強化品・・・まだ届いてませんので取り敢えずR型純正です。

R型コンロットBOLTって3/8inサイズ(M9.5相当)でL型なんかのM9コンロットBOLTより断面積大きい分強度有る筈です。材質なんて当時から今の時代までさほど高張力なんて変わらない筈ですのでまあ、純正でも十分かな~~とも思いますが、まあお守り的にARPにする予定です。BOLT到着したらおくりますね~~!!

 

P411オイルパン!

BLOCKとの合わせ面、面出し研磨・・・これ機械にクランプ出来ないので、定盤によるすり合わせ研磨になります。弊社結構大きい定盤あるんでこのサイズならすり合わせ研磨可能です!ちょいと時間掛かってしまいますが可能は可能です。

 

クランクプーリー リジット加工!

最近多い加工ですね~!^^!

 

と、こんな感じでR型改、H型???どっち???^^

チューニング兼オーバーホール完成です。

送りますので少しお待ちくださいね~~!

では!!

 

 

 

 

 

 

 

SRL311 U20エンジンのオーバーホール兼チューニング依頼頂いておりまして何とか終わりましたので、ご紹介いたします。

 

(オーバーホール・チューニング内容)

(腰下)

●ボア:φ91.5 ストローク:純正83㎜で2183㏄仕様!R型コンロット+流用ピストン仕様!

●クランク:錆出てましたので、親・子0.5㎜アンダーサイズメタル組み+一体バランス取り。

●フライホイール:弊社フライホイール購入して頂きました。

●クランクプーリー:リジット加工。

(HEAD)

●バルブガイド製作~入れ替え~バルブリフェース(37度特殊)~シートカット~すり合わせ

●ハイカム加工:F1カム(73度 9.3㎜リフト)+SQ処理

●弊社インマニ購入頂きました!・・・ポート加工も込み!!

●HEAD組み付け!

ざ~~とこんな感じの、200馬力位出るであろうスペックです!!

まずは下周りのご紹介!!

 

流用ピストン+R型コンロット仕様!

定番っすね~~!!このR型コンロット仕様結構軽く高回転まで回ってくれて楽しいです。

詳細加工紹介です。

PISTON加工

●PISTONトップ落とし

●リセス追加

こんな感じです!!

 

 

CON-ROD加工

●小端部幅変更

●小端部ブッシュ入れオフセット加工

1.5㎜延長してます!!

 

●コンロットBOLT ARP強化品・・・まだ届いてませんので取り敢えずR型純正です。

R型コンロットBOLTって3/8inサイズ(M9.5相当)でL型なんかのM9コンロットBOLTより断面積大きい分強度有る筈です。材質なんて当時から今の時代までさほど高張力なんて変わらない筈ですのでまあ、純正でも十分かな~~とも思いますが、まあお守り的にARPにする予定です。BOLT到着したらおくりますね~~!!

 

クランクシャフト!

●親子0.5㎜アンダーサイズ研磨!・・・親5/100㎜クリアランス 子4.5/100クリアランス

●一体バランス(フライホイール+リジット加工品プーリー一体バランス)

フライホイール取付面に合いマークありますので、フライホイール会いマークで組んでくださいね~~!

 

お次にフライホイール!!

4.3㎏の軽量品!!!

L型クラッチでも、U20クラッチでも使える様になってます!・・・ノックピン位置変える事でどっちでも使える様になっています。まあL6用クラッチ使ってもらった方が踏力軽いしお勧めです!

クラッチはご用意ください。

写真の赤マークは一体バランス取ったので、クランクとの合いマークですので組む時は会いマーク合わせてくださいね~~!!

 

クランクプーリーです!

リジット加工してます。まあやった方がいいですよね~~!!

この加工かなり最近多くオーダー頂いてます・・・もっと早くご紹介すればよかったですね!!

 

シリンダーブロックです!

ボーリング・ホーニング(ダミー付き)・・・クリアランスは4.5/100㎜で取ってます。

んでもって下記の様にオイル穴はPTネジ加工してしかっり清掃しました!!

 

因みにのお話です・・・

クランクCAPの止めBOLTのお話です。って純正はワッシャー挟んでないですよね!

ワッシャーを挟むのが好きな方、結構見受けられますが、挟まない方が正解です。

理由は、締結トルクを有効にBOLT軸力に変える為に、摩擦発生部位を極力減らす為にワッシャーは挟みません。ワッシャーを入れると、まずBOLT座とワッシャー面で摩擦が発生します。んでワッシャー面とCAP面でも摩擦が発生します。こんな感じで2重の摩擦が発生してしまう為に、摩擦1回分軸力が低下してしまってBOLT緩みの原因になり易くなちゃうんですね~~!!もっと最悪なのはぺなぺなのワッシャーを挟んでる場合です。ワッシャーが座屈(潰れた)した瞬間にBOLT緩みに繋がります。

 

これ、CAP BOLTアップです。注目して欲しいのは6角の工具が掛かる部位の下側のCAPと当たる所に、BOLT軸と直角になる様にまるい形で追加加工(コイニング鍛造)入れてます。

コストアップに繋がるのですが此処に追加加工入れるのはBOLT軸力を安定させる為の方策なんです。
一般的なBOLTを作るときって、6角頭をアプセット鍛造って方法で頭の部分だけ赤めて6角頭をダイスで鍛造して作って~ネジ部を転造してハイ!完成ってな感じで作ります。こんな作り方したその辺のBOLTみて貰うと判るんですが締結物と当たる側に6角の頂点に山みたいな感じで鍛造時の変形が必ず出てるはずです。この山みたいな変形が軸力を著しく不安定な物にします。なのでひと手間掛けて鍛造時の変形を取り除いているんです。高トルク指定してるBOLTはほぼ〇い形で面出ししていると思いますのでちとチェックしてみてください。

高トルク締結部位の締結は結構難しいっす。まあ純正部品使って、指定トルク(角度締め)を守るのが一番だと思います。・・・アルミ地は、いちがいには上記内容はあてはまりませんので、U20のキャップBOLTのお話として理解してください!!

 

お次にジャッキシャフトは錆びおとしときました~~!!

 

チェーンガイド

止め穴テーパー加工。

締結用のM6皿BOLT(トルクス)入れるの忘れちゃっいましたので後送りしますね!

腰下はこんな感じです。

 

お次はHEADいきます。

まず、LHD(左ハンドル:北米)仕様のエンジンとの事で、弊社インマニ購入頂いてウェーバー化するとの事です。

別なお客様も購入してくれましたので、2台分用意しました!!

SR311 U20エンジン用インテークマニホールド詳細は下記参照してください。

 

 

左ハンドルのお客様で、エンジンオーバーホールがてら弊社インマニ使ってウェーバー化する方結構最近増えている気がします。

 

弊社インマニにあわせてポート機械加工します。

 

機械加工後のポート入口アップ!!

気持ちいいドンピシャ!!

奥の段付き修正もおこないますよ~~!!!

 

こんな感じでポートしあげました!!

バルブの傘見える!!そんな生半端なもんじゃなくて、U20はバルブリフトすると燃焼室のプラグ見えます^^!

機械加工したポートはホントいい感じで仕上がります。馬力でますよ~~!!!

 

次にガイド製作です!

本当は亀有さんのガイド使いたかったんですが、下穴がオーバーサイズ加工されてしまっていて使えませんでした!!なので製作です!!

下穴かなりばらついていますので、弊社は、しっかり各下穴径測ってやって、各下穴に締め代をとったガイドを製作します。なので製作ガイドは下穴に合わせ寸法違いを8本製作します。手抜けないとこなんでめんどくさくても8本違う物作るんです!!そしてしっかり締め代確保した穴にぶち込むんです^^!

 

次の動弁系です。

基本は純正品オーバーホールでビックバルブにはしません。

このヘッド一度北米でオーバーホールしている様でバルブスプリングは対策品に代わってました。ラッキーです!!下の写真のスプリングは上と下で不等ピッチになってますよね。これ対策品です。対策前のスプリングは等ピッチの奴で材質がピアノ線になってますの注意が必要です。

対策スプリングは、すでに生廃なので今回はこのまま洗浄して組み付けます。

バルブはカーボン落とし~ザッと磨き~リフェースです。フェース角度は37度の高フロー加工します。シートカットも合わせて37度の特殊カットします。

こんな感じです。大外当たりのいい感じのカットできました!!

ポート形状と合わせて、すんごく馬力出そうです^^!

いい感じです!!

 

お次に燃焼室容積測ります!

圧縮比決めたいので!!

シートカット後の一発目の計測で40.5㏄です・・・結構すでに面ケンしてありますね~!!

次に

PISTONリセス容積測ります。

ピストンのリセス容積は、計測はジグ無いと測れません!!

と言う事でジグ作って計測してます。

リセス容積:6.0㏄です!

 

んでもって最終面ケン!!

容積測ってる写真撮るの忘れましたが、39.5㏄です!!

上記リセス+ガスケット+燃焼室で、圧縮比11.5:1となりました!!

まあ、いい線ですね!!!カムとの相性もこんな感じが良いとこでしょ!!!

 

お次はHEAD組み付けです!!!

弊社でHEAD組の際、ハイカムであれば万が一のことを考慮してロッカーアームのチップの前後のボス(山の様な形状部)を削ります。

奥が純正です。手前はボス(山)削ったものです。

こうする事で、カム山がチップにあたる前にチップの前後のボス(山)にあたちゃう事を防止しています。こんな所にも気をつけながら・・・HEAD組んで行きます。

今回は俗称F1カム(73度 9.3㎜リフト)を組みました!このカムHONDA F1第2期のエンジンに組まれていたカムらしいです。かなりいいカムです。以前BREカラーのSR311をJCCAで走らせていまして、当初は亀有の77iカムを組んでいました。筑波のペアピンでどうしても谷に入って加速しない!!んじゃF1組んでみんべ!と言って組んだら谷無くなってタイムで1秒半短縮しました。ピークは77iカムの方が馬力でるんだと思いますが・・・いやF1も負けてないな~~!!U20はどんなに回しても8000RPMがいいとこと考えると77iカムはいい所ないですね。

と言う事で、F1カム組んでのバルブリフトの計測!

バルブリフト:13.4㎜です!

まあいい感じですね!

オーバーラップは吸気排気振り分けで3.5㎜です。

いい感じですね!!

 

と言う事で、ざ~~と書いてしまいましたが・・・U20オーバーホール兼チューニング完成です。

エンジン発送いたしましたので、ご不明な点・問題あれば何なりとご連絡下さい。

 

では!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

18R-G少しずつですが進めてます!

今回は下回り加工です!

ボーリングしてます!

88.5㎜から92.0まで広げてます!

3.5㎜拡大です!!

こんだけ拡大すると、下の写真の様にCAP補強のリブまで拡大しないと

ホーニングできなくなちゃいますので、しっかりCAPの所まで掘り下げます。

ボアの中身から見てます!ちと判りずらいですがサイドの補強リブまでしっかり削ってるのがわかりますか??

このリブを削らなければならないことでシリンダー下端から更に50㎜程度下側に削り込まなければならず、ボア拡大量が多い事とととボーリング距離が長い事で、加工時間結構時間掛かります!

 

んで、2番シリンダーに鋳物の巣ではない・・・なんちゅーか密度の薄というか・・・そんな感じの所がでてきました。・・・わかりにくいですがボーリングの肌が荒れてるのが判りますか??

トヨタって鋳物上手いので珍しいです!!

簡易レットチェックして水穴まで全然つながっていませんのでこのままで問題ないです。

まあ、オイル溜ま位と思ってくださいね~~!

 

んでもってホーニングします!!

お約束の肉厚測定します!!

こんなだったり~~!!

こんなんだったり!!

因みにここが一番肉薄部です。1番横部です!3.0㎜ぎり有る感じですね!!

まあ、こんだけあれば問題ないでしょう!!!

 

さて次に!

クライアント様から、HEADにオイルが上がるジャーナルにオリフィス設定したい!とリクエスト有りましたので、オリフィス加工します!

この左側の穴がオイル上がり穴です!

確かにデカイっすね^^!Φ8.2位あります!!

オリフィス何φにしますか?・・・悩んでます・・・との事だったのでオリフィス取り換え可能な構造として何種類かオリフィス作ってお渡して組むときに選んでもらえる様にします。

 

こんな感じのオリフィス・・・PT沈みPULGにオリフィス相当の穴開けた奴つくりました!

左からΦ2.2 φ3.0 φ4.0 φ5.0とご用意しました。

 

んでBLOCKの加工!!

PTタップでネジ切ります!!!

 

これオリフィスPLUG取り付けた状態です。

いい感じですね~~!!!

 

この後、メタルうちかえて~~すり合わせして~~~

面ケンして終了です!!!

 

少しずつ進めてますので~~!!

 

では!!!

常連さんのバイク屋さんで、クラッシックなトライアンフ ボンネビルをオーバーホールするんでボーリング・ホーニングお願い!!との事!!

 

なんかさ~~!クリアランスすげ~でかいんだよね~~!!!・・・

どの位にしますか~!!!

クリアランス:12/100㎜・・・

まじっすか!!!

 

こんな感じのPISTONです。

LF HARRIS製らしい・・・

どう思いますか??と聞かれて・・・

んじゃプロフィール測ってみますか~~

 

まずは、PISTONのプロフィールの概略をご説明します。

PISTONはスカート最大直径部からリング(上側)に向かっって径を絞り込んでいきます。このPISTONに対して縦方向の楕円率を縦楕円と呼んでいます。

さらに、スカート最大径部から、ピンボス(横方向)に向かっても径を絞り込んでいきます。この横方向の楕円を横楕円と呼んでいます。

PISTONって奴は、運転中の熱膨張を予測して、上記の縦楕円と横楕円を組み合わせた複雑なプロフィールになってきます。・・・この膨張を予測したプロフィールが難しいのです!!

こんな事を頭に入れて読み進んでください。

 

LF HARRIS製PISTONの縦楕円計測!!

まずは、スカート下側!

詳細:71.835㎜

 

んでもって!

リング下側・・・一番当たりきつい所!!

詳細:71.835㎜

!!!

おい!!

おい!!!おい!!!!

寸胴じゃね~~か!!!

スカート部と一番当たりの厳しいリング下が同一寸法って・・・

縦楕円無し・・・聞いたことない・・・

このPISTONやべーなー・・・

 

次横楕円行ってみましょう!

スカート最大径部から45度横方向の寸法を計測します。

詳細:71.705㎜位

横楕円は、0.13㎜ありますね・・・

は~~~横も少ないな~~と思います・・・

上記の様な極小の楕円率な事から、焼き付き性を考慮するとどうしても12/100㎜というクリアランスが必要になってくるんだと思います!!

 

因みに、日本製のトライアンフ用のPISTONの楕円率も調べてみましょう!!

左側が国産で、右側がLF HARRISE製

なんか形からして全くちがいますね!!

 

では、国産品の縦楕円いってみよう!

スカート部!!計測!

詳細:72.400㎜

 

んでもって!

リング下側・・・一番当たりきつい所!!

詳細:72.260㎜

縦楕円:0.14㎜ありますね!!!このPISTON良いですね~~!!

しっかり熱膨張考慮してます!こうでなくちゃ!!!

 

次、横楕円

詳細:72.080㎜

横楕円は、0.32㎜しっかりありますね・・・

PISTON形状がスリッパ―型になっている為か、PINボスからの縦壁の熱膨張を考慮したそれなりに大き目の横楕円になっていて良さげですね~~!!!

流石は国産と言った所でしょうか!!!

 

この国産PISTONはクリアランスいくらで組めるんですか?と聞くと6/100㎜で全く問題無いとの事!んじゃ!国産使えばいいじゃん!!と思ったらサイズが無いらしい・・・

 

と言う事で、今回はLF HARRIS製を使う事になりましたが・・・

PISTONって凄く難しいです・・・一般的にAC8Aの低熱膨張の合金使ってると思いますが、縦楕円無しってのはちとヤバイっすね!!今回はメーカー指定の12/100㎜で仕上げる事になりました・・・今回はバイクなのでこのクリアランスで音とか気にならないと思いますが、車だったら凄いテケテケ音がするはずです・・・

 

と言う事で、PISTONのお話でした!!!

では!!

続に言うNISSAN A型用 TOMEI C6カム!

知ってる方は知ってる名機には必ず入っていたカムですね!!

今回カム加工頂きましたのでご紹介します。

これ純正カム!前デスビタイプのカム加工を行います。

純正のカム山です。

作用角:62~4度位

カムリフト:5.6㎜

吸気・排気位相角:109度位

でしょうか!!

 

んでもって、こんな感じの加工機で研磨加工します!!

上記のカムはA型ではないですがこんな感じで加工してます。

上記カムはご依頼頂いてるU20用 弊社俗称F1カム!73度 9.3㎜カムリフト品です。

 

と言う事でC6カム研磨終了です。

C6カム山です。

作用角:78度位

カムリフト:7.7㎜

吸気・排気位相角:秘密。

こんなスペックのカムになります。

このカム!鳥居サニー!土屋エンジニアリング!大橋サニー!東名!等々の名だたるチューナーが歴戦のサニーに使用していたカムとして知る人ぞ知るなんでしょうか?・・・メジャーなんでしょうか?

どっちにしろ、TS1300㏄ 170馬力のエンジンにはこのカムが間違いなく入っていました!

因みに、最近のJCCAのTSクラスの上位速い車もみんなこのカムがはいってます。

 

私のカムの師匠は第1回日本グランプリからレースカムに携わってる方で、このカムの経緯やらマイナーツーリングやら現役でやっていたのでやたら詳しい!!受け売りですがこのカムの誕生秘話をおひとつ!!

そもそもこのカムは、カムの神様熊谷のカムおじさんと東京日産の工場長の方により製作されたカムだそうです!私の師匠の師匠が熊谷さんだそうです。その後、紆余曲折があり鳥居さんに渡り・・・その後、土屋・東名に渡って、TOMEI C6カムとしてメジャーになったとの事。東名に渡る前は、”熊谷さんのカム”って呼んでいたみたいです^^因みに私の師匠は当時、都平さんのカムを削っていたらしく現役時代はこのC6カムは使っていなかったとの事です。でも頼まれて削っていたらしいのですが・・・

このC6カムは1300㏄で9200回転位までは抜群に速い!!らしい!!師匠もC6以上のカムは今の所無いな~~!と言っている位だから相当速いのだろう!とか言いながら都平さんのカムは高回転でもっと伸びたな~~などと自慢してきたりしますが、TOTALではC6がチャンピオンらしい。

このC6カム、吸気と排気の位相角が肝らしく、当時の東名もワークス以外には位相角違いを出していたとも言っています。

師匠の所には当時の鳥居サニーやらのC6カム用のマスターがしっかり有りますので、正式なC6カムが上がってきます。現在TOMEIも加工カムやってないのでC6研磨できるのは師匠だけではないでしょうか!

 

因みにA型のカムは、加工カムであろうと素材カムであろうと、リフトを増やした分のベースサークルのマイナスは致し方無しです。と言うのもカムをブロックに差し込む関係でカムジャーナルよりカムロブを大きくしてしまうとブロックに差し込めなくなちゃいます。なのでカムジャーナル直径がカムロブの頂点なります。そこからカムリフト分を引いた物がベース円になる訳です。更に、今回は加工カムで尚且つ、吸気・排気の位相角も変えてますので、更に2.0㎜位細くなってます。TOTALで純正品から―4.0㎜程度ベース円が小さくなってます。この位ならロッカーアームで調整出来る範囲だと思いますが、もしダメならR型の時に作ったロングプッシュロットで対応出来ます。

 

A型用C6カムはこんなカムです。

 

と言う事で、研磨後、弊社は鋳肌を旋盤加工で落とします。

こんな感じで落とします。

理由は研磨後の砥石の角部がピン角になっていて、そこに応力集中してしまうを防止するために、角R3の付いたバイトでピン角をR加工しています。鋳肌残したいとい方には残しますので!ご依頼の時にお申し付けください。・・・ちなみに当時の鳥居サニーのカムも鋳肌落としてましたよ~~!

この後SQ処理出しして納品です。

もう少しお待ちください。

では!!

 

 

 

 

お客様からSR311 U20エンジンのチューニングの依頼を受けてまして、作業に入る前に良くご質問を受ける、ロッカーアームの組方(ジオメトリー)についてちとご説明いたします。

 

まず、ご理解頂きたいのは、U20エンジンとかL型エンジンとかの、ピボットが後ろカムがセンター式のロッカーアームエンジンは同じカムを使ってもロッカーアームのジオメトリ―(傾き)が変わるとリフト量が変わってくると言う事です。

ちと、検討してみましょう!!

 

検討に使うカムは、77度 9.6㎜カムリフト品です。・・・亀有の77Hカムっす。

タペットクリアランスは0.25㎜で取っています。スプリングはインナーノミで検証していきます。

 

まずは、かなり前かがみなジオメトリーです。・・・GIO:1としましょう!

上の写真の様にロックナットからロッカーアームまで24㎜位です。

 

これGIO:1の 上り(開き側)のロッカーアームとカムの当たりの写真。

まだまだロッカーアームのチップとカム先端の余裕はまだまだ余裕ありますね!!!

このGIO:1の傾きであれば更に大きなリフトのカムが使えます。

 

これ、GIO:1のフルリフト時のロッカーアームとカムノーズの位置です。

ロッカーアーム チップのほぼ後ろ側に来ちゃってますね!!!

バルブリフト:14.65㎜!!・・・スゲーな!!最高です!!

このジオメトリーだとレバー比1.57位いちゃってます!

 

これGIO:1の 下り(閉じ側)のロッカーアームとカムの当たりの写真。

あ~~!この時点でチップから外れちゃってますね~~!!!

と言う事でこのGIO:1のロッカーアームの傾きはNG!と言う事に成ります。

 

次に、ちょいと前かがみなジオメトリーです。・・・GIO:2としましょう!

上の写真の様にGIO:2は、ロックナットからロッカーアームまで18㎜位です。

何を変えたかと言うと、2.0㎜のカムタワーシムが入って居たので、それを外しました。

 

これGIO:2の 上り(開き側)のロッカーアームとカムの当たりの写真。

GIO:2も、まだまだロッカーアームのチップとカム先端の余裕はまだまだ余裕ありますね!!!GIO:2の傾きであれば更に大きなリフトのカムが使えますね~~!

 

これ、GIO:2のフルリフト時のロッカーアームとカムノーズの位置です。

GIO:1よりはましですが、まだまだ、チップのほぼ後ろ側に来ちゃってますね!!!

バルブリフト:14.15㎜に減りました。ただしまだまだ・・・スゲーです!!

このGIO:2でもレバー比1.52位いちゃってます!

 

これGIO:2の 下り(閉じ側)のロッカーアームとカムの当たりの写真。

う~ん!まだヤバそうですね!!チップから微妙に外れてる気がします・・・この状態だと多分音でちゃうと思います。私的にはGIO:2もNGですね~~!

 

最後に!ま~いい感じじゃね~~!的なジオメトリーです。・・・GIO:3としましょう!

上の写真の様にGIO:3は、ロックナットからロッカーアームまで14~15㎜位です。

何を変えたかと言うと、GIO:2に対してロッカーガイドをU20純正の2.0㎜厚のものから、L型純正の4.0㎜厚の物に変えています。要はロッカー先端を2.0㎜高くしてます。

左側が純正品:2.0㎜厚品

右側がL型品:4.0㎜厚品

です。

 

これGIO:3の 上り(開き側)のロッカーアームとカムの当たりの写真。

GIO:3位になると、チップとカム先端の余裕はいい感じになってきます!まだ行けると思いますが、この位がいい感じだと思います。

 

これ、GIO:3のフルリフト時のロッカーアームとカムノーズの位置です。

GIO:3いい感じな位置になってますね~!

バルブリフト:13.25㎜に劇減です!!

このGIO:3でレバー比1.42位いです。

まあ、この位が純正のレバー比に近いですのでこの辺りが妥当なんだと思います。が・・・ちとバルブリフト残念ですね~~!まあこんなもんです。

 

これGIO:3の 下り(閉じ側)のロッカーアームとカムの当たりの写真。

この位チップに乗ってればOKでしょ!!

やっとOKなジオメトリーでましたね!!!

U20にハイカム入れた時はこんな検討も必要になってきますので意外とメンドクサイですよ!!

 

因みに、L型フリークのあいだで、まことしやかに1軍ロッカーなる物がリフトが高く出来る!!と言う事で、高値で取引されていると聞きます。・・・要は、上記にまとめたロッカーのジオメトリーが理解できている方は1軍ロッカーは何が違うか直ぐに判る筈です。要するにロッカーアームのチップ位置に対して、ピボットのSR(球)の加工位置が奥にばらついた物が1軍になってるだけなんです!!私なら2軍を安価で買ってロッカーガイドを薄い物使てやりますね~~!これで同じ現象になりますので!!

 

それと、ロッカーアームの前傾きがきついとカムの回りが重い!と言う方もいますが、これも当たり前なんです!!上記の様に前傾ききついとバルブリフトが上がるんですから!・・・要するにレバー比が上がってくる訳ですから!!!

後ろ傾きにすることで、カムの回りは軽くなりますよ!でも、引き換えにバルブリフトを損してる訳です!

 

上記の様に、弊社では、カムロブの下り側で、カムがチップから外れないギリギリを狙った極力前傾斜のロッカーアーム位置が最高!!こんな位置に調整しています。

 

U20やら、L型やらはこんなめんどくささが有るから面白いんですよね~!!

 

では!!