常連さんのバイク屋さんで、クラッシックなトライアンフ ボンネビルをオーバーホールするんでボーリング・ホーニングお願い!!との事!!

 

なんかさ~~!クリアランスすげ~でかいんだよね~~!!!・・・

どの位にしますか~!!!

クリアランス:12/100㎜・・・

まじっすか!!!

 

こんな感じのPISTONです。

LF HARRIS製らしい・・・

どう思いますか??と聞かれて・・・

んじゃプロフィール測ってみますか~~

 

まずは、PISTONのプロフィールの概略をご説明します。

PISTONはスカート最大直径部からリング(上側)に向かっって径を絞り込んでいきます。このPISTONに対して縦方向の楕円率を縦楕円と呼んでいます。

さらに、スカート最大径部から、ピンボス(横方向)に向かっても径を絞り込んでいきます。この横方向の楕円を横楕円と呼んでいます。

PISTONって奴は、運転中の熱膨張を予測して、上記の縦楕円と横楕円を組み合わせた複雑なプロフィールになってきます。・・・この膨張を予測したプロフィールが難しいのです!!

こんな事を頭に入れて読み進んでください。

 

LF HARRIS製PISTONの縦楕円計測!!

まずは、スカート下側!

詳細:71.835㎜

 

んでもって!

リング下側・・・一番当たりきつい所!!

詳細:71.835㎜

!!!

おい!!

おい!!!おい!!!!

寸胴じゃね~~か!!!

スカート部と一番当たりの厳しいリング下が同一寸法って・・・

縦楕円無し・・・聞いたことない・・・

このPISTONやべーなー・・・

 

次横楕円行ってみましょう!

スカート最大径部から45度横方向の寸法を計測します。

詳細:71.705㎜位

横楕円は、0.13㎜ありますね・・・

は~~~横も少ないな~~と思います・・・

上記の様な極小の楕円率な事から、焼き付き性を考慮するとどうしても12/100㎜というクリアランスが必要になってくるんだと思います!!

 

因みに、日本製のトライアンフ用のPISTONの楕円率も調べてみましょう!!

左側が国産で、右側がLF HARRISE製

なんか形からして全くちがいますね!!

 

では、国産品の縦楕円いってみよう!

スカート部!!計測!

詳細:72.400㎜

 

んでもって!

リング下側・・・一番当たりきつい所!!

詳細:72.260㎜

縦楕円:0.14㎜ありますね!!!このPISTON良いですね~~!!

しっかり熱膨張考慮してます!こうでなくちゃ!!!

 

次、横楕円

詳細:72.080㎜

横楕円は、0.32㎜しっかりありますね・・・

PISTON形状がスリッパ―型になっている為か、PINボスからの縦壁の熱膨張を考慮したそれなりに大き目の横楕円になっていて良さげですね~~!!!

流石は国産と言った所でしょうか!!!

 

この国産PISTONはクリアランスいくらで組めるんですか?と聞くと6/100㎜で全く問題無いとの事!んじゃ!国産使えばいいじゃん!!と思ったらサイズが無いらしい・・・

 

と言う事で、今回はLF HARRIS製を使う事になりましたが・・・

PISTONって凄く難しいです・・・一般的にAC8Aの低熱膨張の合金使ってると思いますが、縦楕円無しってのはちとヤバイっすね!!今回はメーカー指定の12/100㎜で仕上げる事になりました・・・今回はバイクなのでこのクリアランスで音とか気にならないと思いますが、車だったら凄いテケテケ音がするはずです・・・

 

と言う事で、PISTONのお話でした!!!

では!!