イーティーズ・プレイスの星空観測行 -9ページ目

イーティーズ・プレイスの星空観測行

岩手の移動天文台、「イーティーズ・プレイス」による、星空と天体の観測記録。 http://www.justmystage.com/home/etplace/

下調べぐらいやっておくべきでした。一戸町の観光天文台、10月中旬からすでに冬期の閉館に入っていて、来年4月まで、半年間の冬ごもりです。周囲は放牧地となっていて、一面の銀世界。隣に見える奥中山高原スキー場も、ゲレンデが白くくっきり。本館の屋根にこそまだ雪はありませんが、門扉の向こうでひっそりとした佇まいです。


すでに雪景色


キュートな外観です

そのまま帰るのも何でしたし、しし座流星群の極大日でもあり、比較明と微速度撮影も兼ねて、ここは一つ朝まで、と決め込みました。月の出は22:00頃でしたので、それまで天文台の前に望遠鏡を設置して、ちょっと観測でも。とも思いましたが、何しろ山頂の吹きさらし、雪煙を上げて、時折車を揺らすほどの強風。

望遠鏡は諦めて、館の外観撮影に取りかかりました。20:00前から始めて、結局翌朝の05:00過ぎまで、約9時間(20秒露出で1400コマ超)にわたる撮影です。あわよくば、しし群の火球でも引っかかってくれればもうけもの、の期待空しく、流星はひとかけらも捉えることはできませんでした。空を横切る光跡は、飛行機また飛行機。

ペルセウスやふたごと違い、毎年コンスタントに出現する群ではなく、下弦前の月明かりもあって、大方の予報ではHR(1時間当たりの出現数)10~15程度のもの。しかも、当日の朝、某テレビ番組でしし群が話題になったりしていました。メディアが取り上げる流星群や彗星は、大概が期待はずれに終わるというジンクスは、やはりそのとおりなのでしょうか。しし群「らしい」高速流星はいくつか飛びましたが、途中の居眠りもあり、火球は目撃できず。

天気の方も、快晴の時間帯は長くは続かず、終始雲が出ては消え、消えては湧き出し、の繰り返し。2~3時間分の比較明画像が欲しかったのですが、最終的に、最長の快晴時間はわずかに32分。今後の天候や月の具合から考えて、今年は今回が最後のチャンスだったのですが・・・。また来年、ということで。


何となく中途半端な軌跡

おまけとして、18日未明にはISSが見られました。東海~関東上空を通過し、日本全国で目視可能という、滅多にない機会です。岩手での予報最大高度(仰角)は61°、光度-1.6等という、薄明をものともしない輝きで、朝焼けの中へと吸い込まれていきました。真上からスト~ンと落ちていく感じですので、最後の数分間のみ、画角内です。


東の空はもう明るい

山の天気は変わりやすい。晴れ~曇り~曇り~晴れ、とめまぐるしく変化します。風向きも雲の流れも一定ではありません。そして何よりも、「寒い」。夜半の時点で-6°、湿度は激高(90%まで計測する器械に「HH」と表示されました)で、カメラのレンズを暖めるためのカイロを、充電しては取っ替え引っ替え。バッテリーの消耗もだいぶ早く感じました。それでもとりあえず、画像と動画は(大満足とはいかないまでも)できましたので、よしとしておきましょう。
岩手県内陸は、そろそろ雪の予報も出始め、連日曇りがちの天候。一方、沿岸地域は乾燥した晴れの日が続いているようです。久しぶりに、重茂半島の月山展望台から宮古市街を眺望してみました。比較明と微速度動画を兼ねて、長時間撮影を敢行です。


月山入口。ここからは舗装なしの山道

月山頂上へと向かう、くねくねとした細い山道は、すっかり落ち葉に覆われていて、何度か上ったルートですが、ちょっと油断すると崖に転落してしまいそうなほどです。展望台駐車場には、もちろんこの時期の夜間には誰もいません。いい具合に月も昇ってきており、さっそく撮影開始。

天気予報は、ほとんどのメディアが晴れベースで出していましたが、気象庁だけが夜半から曇りを打っていたのがちょっと気がかりです。21:00ごろからの撮影でしたが、夏の大三角が沈む時間帯、やはり途中で雲がだいぶ広がりました。

01:00ごろからは晴れ間が広がり、ほぼ快晴の状態。このまま続くかと思いきや、02:00ごろからは再び雲が出てきて、そのままドン曇り。気象庁当たってしまうのか、と思いつつも、そのまま撮影は続行。その後、晴れと曇りを繰り返しながら、木星が画角に入る頃からは、何とか晴れベースで推移しました。

【微速度動画】月山展望台から望む宮古市街(YouTube)

昨年の1月、比較明撮影を始めてすぐに、同じ場所で撮った画像がありましたので、露出時間を同じにして比べてみました。撮影の時期・時間帯、月齢、天候、大気の状態など、少々条件的には異なりますが、並べてみると、やはり街灯り、特にも海沿いの光景に違いが見て取れます。


2011年11月14日


2010年1月26日

重茂半島近辺は、まだだいぶ紅葉を残しており、海沿いの国道・県道からは赤や黄に色づく山々を見上げたり遠望することができました。半島側の道路の損壊も(復旧したのかもしれませんが)ほとんど目立つことはありませんでしたが、半島の付け根にある運動公園周辺に積まれた瓦礫と、土台だけを残した建物跡が、被害の凄まじさをいまでも物語っています。


朝の薄明での撮影ゆえ、手ぶれが・・・

沿岸北部で朝まで観測・撮影の後、休息をとり、疲れを癒すためによく訪れた「マース宮古温泉」は、建物が撤去されて土台を残すのみとなりました。朝5時から営業していて、入浴と朝食、そして仮眠がいつものコースでした。実は、建物の外観を比較明撮影して、その写真をフレームに入れて受付のあたりに掲示してもらっていたのですが、それも流されました。


「ゆ」の下、4階の無料休憩室がいつもの仮眠室でした

宮古市川井の大峠~区界あたりを境にして、沿岸部と内陸部の天気がくっきり分かれるようです。早池峰山も頂上付近を境に、東側と西側で雲が何となく切れて見えました。これから冬に向かい、その違いがますますはっきりしてきそうです。内陸は、・・・16日(水)と17日(木)の予報には雪マークが出ています。それでも例年よりだいぶ遅いようでして、私はと言えば、何やかんやでまだ夏タイヤのまま。
いよいよ岩手の紅葉も終わりに近づいてきました。天気の方も、11日からは曇りベースで、15日(火)の予報には、ついに「雪」マークが・・・。11日05:16が満月の瞬間ですので、10日~11日の夜は「ほとんど満月」の状態で、月明かりが星空撮影にとってはちょっとやっかいな存在です。それでも快晴は喜ぶべき事実。

10日は朝から雲一つない、この上ない快晴でした。夜になっても同様、大きな月が、近くに木星を従えて、-12等級の輝きを放っています。この夜の月下紅葉狩りは、前の晩と全く同じコースを予定。前日は、切れ目なく湧いてくるちぎれ雲に終夜悩まされ、結局1枚の画像もものにできませんでしたので、今宵こその意気込みです。

まずは盛岡市中央公民館庭園、ライトアップ3日目です。最もきれいと評判の、庭園入口近くで水面に映るヤマツツジは、色がすでに一部変わり始めていて、ちらほらと落葉の兆し。前夜の反省を踏まえ、強烈な照明を避け、かつ星空がある程度見渡せる場所、ってなかなかないんですねぇ。選んだのは、入口の近くで、木の陰でライトを避けながらのやや苦しい態勢。しかも、人工光が星の光を遙かに上回っていますので、低感度で短時間露出にせざるを得ない状況です。


星の光跡が微妙ですが・・・

一時的に風が吹いて下の枝が揺れ、画像処理してみたところ少々ぶれていましたので、不本意ながら、一部合成として処理してみました。露出時間6秒を約700コマ撮影して、総露出70分として完成した画像です。水面には、落ち葉やいろいろな浮遊物が目立ちます。対岸でのフラッシュ撮影は、かえっていいアクセントになりました。

そして、盛岡城跡公園へ移動。迷うことなく本丸跡まで上りさっそく撮影開始。木の陰がだいぶあるとはいえ、やはり月明かりと街灯りの影響で、肉眼で見える星が少なく、確認できるのはせいぜい2等星まででしょうか。カメラの目にはどこまで写るか。月は南中に向かう時間帯でしたので、北天方向をねらった構図です。


だいぶ色がくすんできました

広場の中央には、大きな物体が鎮座していますが、これは1908年建立の「南部中尉騎馬像」の台座で、像は、1944年に戦時供出で失われました。石川啄木が十五歳の時代(110年前)には、この台座も銅像も存在しませんでした。周囲の木々はどうだったのでしょう。何もなくて、真ん中に寝転がれば頭上には広大な空だけが見えて、文字どおり「空に吸われし」の心境だったのでしょうか。


イチョウがまだ頑張っています

次に庭園まで下りて、南東の方角、冬の星座や星々が昇ってくる方向を撮影。ちょうど、オリオン座が昇りきり、シリウスとプロキオンが顔を出し、徐々に南中に向かおうとする時間帯です。晩秋の名残の紅葉、そして正面から月明かりに照らされた石垣がくっきり。


けっこうきわどい体勢で撮っています

帰り際の、石垣角の階段脇でふと空を見上げると、いい角度でオリオン座が見えていましたので、記念に1枚。階段に三脚を設置し、低い位置から地面を這うような体勢での撮影。もし他人に見られたら、「変な人」と思われて、間違いなく通報されていたでしょう。実は、県内各所で、同じようなことをやっていますが、決して怪しいものではありませんので、万が一どこかで見かけても、素知らぬふりで遠ざかって下さい。もちろん、声をかけていただくことは大歓迎です。
10月中旬、八幡平から始まった岩手の月下紅葉狩りもいよいよ終盤を迎えました。盛岡市内でも落葉が目立ち始め、紅葉の名所と言われる場所もそろそろ見納めの声が聞こえてきます。そして、この時期を待ったかのように晴れの日が訪れ、十三夜の月明かりも花を添えてくれそうです。

今年もライトアップが行われている盛岡市中央公民館、昨年も一昨年も天候に恵まれず、残念な思いをした場所です。8日に点灯開始で、その翌日で晴れということもあり、相当な人出を予想して早めに到着しましたが、思いの外、車や人も少なく、ちょっと拍子抜けの感です。紅葉も、完全には少し早いような。週末が最盛期、見頃で、皆さんそれを待って出かけようとしているのでしょうか。




一部は見事に紅葉していますが

さて、18:00を過ぎた頃から雲が取れてきて、西~北の方角はほぼ快晴になっています。庭園内にはまばゆいばかりの照明が数基設置され、アングルに迷います。池の周囲の囲い内に入るわけにもいかず、それでもできるだけ池の近くで空もある程度写したい。しかも照明を直接浴びることのないような箇所で。


紅葉?

カメラを据えた場所からみる木々は「紅葉」のイメージとは程遠いもので、しかも1時間もしないうちに雲が出始め、風も吹き始めました。方角も今ひとつで、何一ついいとこなし。よって、この画像は迷いなくボツ。翌日(10日)再トライということで、この場所を後にし、盛岡城跡公園に向かいました。

ここもすでにだいぶ落葉が進み、枝をむき出しにしている木が目立ち始めています。雲がなかなか消えず、撮影開始まで2時間あまり待機したでしょうか。本丸跡からスタートです。月が南中に近づいていますので、フラッシュなしでも十分に色の描写ができる明るさになっています。


まだまだ赤い葉が頑張っています

2時間待った挙げ句、快晴が続いたのは40分足らず。再び西~北から雲が次々湧き出し、北極星方向にゆっくりゆっくりと流れます。その都度撮影を中断してまたやり始めるのですが、ついには雲の切れ目がなくなるほどのわき出し方。結局断念。できた写真も悪くはないのですが、やっぱり露出時間不足でもの足りず。ここも翌日リベンジ。

東~南の方角には雲が見えませんでしたので、移動して撮影開始。石垣を見上げるアングルで、時間的に、ちょうどオリオン座が昇ってきて、後を追いかけるようにシリウスとプロキオンも顔を出し始めようとしています。最低でも30分快晴が続けば、冬の大三角そろい踏みの画が撮れるはずでした。


イチョウの黄色が残っています

しかし、快晴がもったのは、わずかに15分。オリオン座の軌跡は描写できていますが、全体としてもの足りず、これもボツ。石垣に近すぎてなんだかよく分からない画になった気もしますし。ここも、またまた翌日再撮影とします。時間がかかった割には、どうもピンと来るものがなく、疲労感だけが残りましたが、見上げた月に、木星が寄り添って輝いている美しさにちょっとだけ励まされた一夜でした。
岩手県全域、またまた終夜の晴れが予報されています。月齢は8.7で、上弦を過ぎると急速に光量が増してきますが、まだまだ微妙な明るさです。ある程度の人工光がないと、紅葉の複雑な色合いは描写できそうもありません。見頃を迎えている場所で、そのようなところ、ということで、二戸市の馬仙峡に向かいました。ISSの撮影も兼ねて。


画角のはるか上方へ

ISSの通過は17:18~17:24と、日没がだいぶ早くなってきたとはいえ、まだまだ明るさの残る時間帯です。天気も上々、準備万端で迎え撃ち、のつもりでしたが、何を勘違いしたものか、最大仰角を翌日(5日)の29°と見積もってしまいました。実際は57°で、ご覧のとおりちょっとしか写りませんでした。なんともおそまつ。


きれいな紅葉です

気を取り直して、馬仙峡は男神岩・女神岩を見上げる河原にて撮影準備。川べりを進むと、「ココオリテネ 男神岩・女神岩」と書かれた親切な看板があります。またすぐに「ココ下ッテネ」と、同じ筆跡の白看板。そこを下りると、岩肌の河原で、安比川の下流方向と、夫婦岩全体を望むことができます。

日が沈み、あたりは暗闇に包まれますが、国道4号線がすぐそばを通っているせいか、特に女神岩方向は車のライトや街灯などの人工光でかなり照らされている様子で、それがかえって、ライトアップの効果を生んだようです。月明かりだけでは、岩の細部や木々の色を詳細に写し取ることはできなかったでしょう。

比較明撮影は18:00ごろに開始。ところが、19:00過ぎまでは北の方角は飛行機が多く飛び、高空を通過するものからは飛行機雲が伸びます。夜空に浮かぶ白い直線は、見た目にはきれいですが写真撮影にははっきり言って邪魔です。その都度撮影は一旦中止して、雲が消えるのを待って仕切り直しが続きます。そうこうするうちにカメラのバッテリーが切れたり、本物の雲が「うわ~っ」と襲来したりで、なかなか厳しい状況に。

九戸城跡や一戸天文台など、馬仙峡の他にも何ヶ所か撮影の予定はありましたが、もうこうなったらしょうがないと腹をくくり、ある程度の時間撮影できるまでしがみつくことに。ねばった甲斐あって、現地滞在時間約6時間、やっと2時間分程度の画像ができた次第です。川そばでしたので、霧の発生も心配でしたが、レンズに巻いた電子カイロの働きで、どうにか防ぐことができました。


月明かりと人工光により色もまずまず

その後、滝沢村の馬返しに移動。さすがにこの時期のこの時間には誰もいません。広大な駐車場を独り占めして、ど真ん中に店開き。月没を待って、星雲・星団・銀河などの観測と撮影です。この場所は、20~30年前までは、月がない夜には、岩手山の真っ黒なシルエットが迫り来る、文字どおり漆黒の闇の中に星々がギラギラと輝く絶好の観望ポイントだったのですが、ふと気がついてみると、滝沢や盛岡市街方向の町灯りがぼう~っと地平線付近のかなり高いところまでを明るくしています。





空がもっと暗いところならば、もっと鮮明な写真が撮れるはずですが、そんな夜空は岩手県でも本当に少なくなりました。どれだけ山の奥に入っても、いずれかの方角から街や道路の光が届いてきます。一晩中街灯に照らされる状況が安全・安心を提供しているのか、平安・静穏が保証されないから夜の街を明るくしているのか、どちらが先なのでしょうか。
月明かりが戻ってきました。3日が上弦、11日満月、そして19日が下弦。月の光量から考えて、理想的には5日(月齢9.7)から17日(月齢21.7)あたりが比較明撮影向きとは思われますが、落葉は待ってくれないし、もちろん天気の善し悪しも。どうも、週末の天気は下り坂、来週になれば紅葉は終わってしまいそう。確実に晴れそうなのは3日の夜だけか?

その前に、ここしばらくは、ISSがほぼ毎日夕方に通過するのが見られます。10月31日は滝沢村の新鬼越池に映る光跡を撮影できましたが、2日には北の方角、3日は北西方向をまっすぐ駆け上がる姿、4日は北西から北東に長い径路、5日は南東方向に・・・と、天気さえ許せばいろいろな場所で撮ってみたくなります(というか、当然その気でいます)。

そこで、2日の16:30ごろ。雫石町は、小岩井の一本桜へ。ちょうど、出入り口が閉められるところでしたので、係の方に断って、駐車場出口の、閉鎖用チェーンの外側に車を停めさせてもらいました。やや雲が出てはいましたが、何とかなりそうな状態です。予報では、18時頃からは曇るということでしたので、通過(17:37~17:40)の時まではもちこたえて、と祈るばかり。


5秒間だけ見えました

祈り空しく、17:00を過ぎたあたりから、西からの雲が「もわぁ~」っと広がり始め、岩手山を包むような形に。肝心の、ISSが通過する方角は、完全に曇り状態です。それでもひょっとして、という気持ちもありシャッターは切り続けましたが、ご覧の通り。悪いことは重なるもので、暗がりの中、側溝(展望所の側溝、端には蓋がない!)に片足を踏み外して腰を痛めるという始末。そこに当然存在すると思ったものがない時の、「あれっ」というか、「なにおぅ~」というか、「そんなぁ」てな感じです。

そんなこんなで、この日はおしまい。あけて3日はいい天気です。ただし、沿岸部は夜半前に、内陸は夜の早いうちに曇りの時間帯がありそう。ISSの撮影も視野に入れながら、上弦の弱い月明かりながら、昨年・一昨年とタイミングを逸した仙人峠(釜石市)へと向かいました。仙人トンネルの遠野側と釜石側の両方での撮影を考えていましたが、遠野の片岩周辺はすでにほとんどが落葉したあとでした。


到着した時にはすでにだいぶ日が傾いていました

釜石側は見事な紅葉です。トンネル出口の駐車場には、思いの外たくさんの車。まぁ、世間は祝日ですから。一旦場所を確認してから、ISSの撮影へ。通過時間は18:15~18:18、北西に見え始め、こと座のベガからわし座のアルタイル方向に昇ります。最大仰角は63°の予報でしたので、だいぶ見上げるアングルじゃないと、全光跡は写りません。そこで、仙人大橋の下に移動して、ガードレールの外、川のほとりに三脚を設置しての撮影としました。


思ったよりも高く昇りました

ギリギリ画角におさまる予定でしたが、予想以上に高くまで上昇し、少しはみ出してしまいました。通過時間帯に、ちょうど車が橋を通りましたので、欄干のシルエットがくっきりと写し出されています。ここから、大急ぎで仙人峠の撮影場所に戻ります。何しろ、この時間ですでに月は南中を過ぎて、早くも傾きかけて山際に入ろうというところ。


まずまずかな

そして、19:00ごろから少しずつ雲が現れ始め、ついには巨大雲により東の方向が占拠されるまでになり、露出時間30分弱で撮影終了としました。この間に通った車はわずかに1台。橋の上を走る光がそれです。たぶん来年は月齢の関係で、さらなる好条件が期待できますので、また1年後としておきます。

この後、戻ってきてから月没を待ち、星雲・星団・銀河の観測撮影、のつもりでしたが、何となく体調がすぐれず、この夜は画像処理をして終了。腰が痛いし、気のせいか歯も再び痛み始めたような・・・。翌日に備えます。
朝から午前中は雨、昼過ぎからは晴れ間がのぞき、夕方からは晴れの予報です。月齢は4.7で、20時過ぎには沈みます。予定としては、天気が許せば、ISSの通過を観測・撮影の後、秋~冬の星雲・星団などをじっくり観察して撮影、です。

ISSですが、通過時間は17:55~17:57、北の低空で北斗七星あたりからの見え始めという予報です。この方角の時は、前回同様に、滝沢村の新鬼越池へ。先日の日中に訪れ、水が再びたまっているのは確認済です。最大仰角予報は21°で、これならば状況がよければ池の水面にISSの光跡が写るはずです。期待するのは、快晴無風。

現地には、十分な駐車スペースがありませんので、小岩井農場のまきば園にて待機。池までは車で10分もかからない場所です。数時間前から、天気の回復状況、雲の流れなどを観察します。平日とはいえ、大駐車場には県外ナンバーの車が目立ちます。15:00ごろからどんどん雲が流れ、青空が急速に広がってきます。この分ならば大丈夫でしょう。

アングル・画角選定のため、約1時間前に現地到着。予報どおりであれば、岩手山の直上に北斗七星があって、山裾からISSがゆっくり昇ってくるような軌跡を描くはずです。日が沈み、あっという間に暗闇に近くなってしまいます。月明かりはあってないようなものですので、高感度にして露出時間を長くして、・・・と、あれこれ試しながら土手を行ったり来たりしているうちに、山際の低地にISSらしき光が。


まあまあの構図

慌ててカメラを設置し、撮影開始。予報よりも早い時間(?)に見え始めたので、一コマ分(30秒)遅れてしまいました。それでも、飛行機の航跡と交差するISSの軌跡が、北斗七星の星々とともに水面に映り込み、いい感じになったと自画自賛。惜しむらくは、最後まで残った岩手山の雲ですが、この後30分ぐらいですっかり消えることになります。

その後、網張に移動して本格的観測態勢。夜空は完全に快晴です。風もなく・・・にしても結構な寒さですが。月が沈むのを待って、観測・撮影開始。今夜の狙いは「メシエ天体」を中心に、秋から冬、そして春先までの星雲・星団、銀河などです。手始めは、敬意を表してアンドロメダ大銀河。


レンズなどを変えて焦点距離ごとに撮り比べてみました

肉眼で見ても、写真に撮っても、美しい姿です。ここから翌朝の薄明直前まで、延々と観測が続きます。よく飽きないものだと、自分でも感心するほどでw。改めて、宇宙には実にいろいろな姿形の天体があるものだと、認識を新たにしました。あちこちで星が生まれては死を迎え、生命が誕生しては絶滅し、その実態は分からぬままにそれを彼方から観測する生命が存在し、などと考えながら次々と対象を捉えていきます。


いろんな形の天体が存在します

久しぶりに、充実の観測一夜でした。帰宅後、画像処理などしてるうちに昼になってしまい、ちょっと休んで、第二夜に備えようと思い、ここで仮眠。目が覚めて時計を見ると3時、ということで、「よしっ、今夜も」の意気込みで外を見ると、真っ暗。何と翌2日の午前3時でした。どんだけ寝たんだよ、というお話。しかも、夕方から曇りや雨の予報・・・。

オリオン座流星群は、ここ数年活発な出現を見せていましたが、それも2010年までらしい。今年の出現は、チリの塊(ダストトレイル)が地球の軌道から外れることから、あまり期待できない予報が出されていました。まぁ、それならばそれでよし、と決め込んで、やっぱり晩秋の風物詩でもあり、見るチャンスがあれば見ておきたい。

流星の素となるチリは、彗星が放出したものであり、この群の親(母天体)は、「あの」ハレー彗星です。約3000年前に放出された塵が流星を降らせているそうです。特徴は、高速で、(昨年までは)少なからず火球を含むことです(でした)。ゆえに、今年の予報はどうあれ、オリオン群といえば、やっぱり火球を期待してしまいます。

さて、天気予報は・・・岩手県内は夕方から全域曇りのち雨。諦めるか、悪あがきするか。時間だけは売るくらいある身としては、極端な遠出でもない限り可能性のある場所に行こうではないか。それは・・・何と秋田県沿岸地域は、朝まで晴れの予報が出ています。パッと浮かんだのは「男鹿半島」です。これまで何度か(観測で)訪れたこともあり、地理的にもけっこう明るい場所です。

盛岡から約150kmですので、県北沿岸(洋野町の青森県境付近)に行くのと、道のり的にはほぼ同じです。岩手県、どんだけ広いんだ、という話ですが。それで・・・まず到着したのは寒風山。が、風が強烈で、霧が発生し始めています。ここは、たぶん風も霧もおさまらないでしょう。すぐに判断、八望台の駐車場へ。男鹿水族館GAOに至る途中あたりです。


実際はゴロ寝だが、オリオン座を見上げてちょっとポーズ

確かに「晴れ」は「晴れ」なのですが、やや強い風が北東から、雲は南西からの動き。日付が変わってからようやく落ち着いて観測できる程度の空模様に。ポツリ、ポツリ、とそれらしい流星は出現するものの、「おっ!」(木星並の明るさ)や、「おぉ~っ!!」(金星並の火球クラス)というレベルは現れず。やっぱり予報は当たる時は当たるもので。


これが最も明るいもの。だいぶトリミングしてあります

で、結局、そのままダラダラと朝の薄明開始まで。その間、流星群目当てと思われる市民が何組かやって来ましたが、風と雲で滞在時間は皆さん短めだったようです。1台だけ、深夜にやってきて、朝まで残った車がありましたが、ずっと車内で観測(?)していたようです。好感が持てるのは、エンジンを止めていたということ。中には、何時間もアイドリングのままという例もありますので。


日本海に沈みゆく木星。手前は爆裂火口湖の天然記念物「二ノ目潟」


朝焼けの寒風山。雲が多くお日様の形ははっきりせず

岩手とは、長~い県境を共有するお隣秋田県ですが、そう頻繁に訪れる機会はありません。そう思って、改めてあちこち観察すると、それなりの「違い」がいくつか目に入りました。列挙してみますと、


①秋田県に入ったとたんに信号機は縦型
  雪の重みで壊れることのないように、ということですよね
②日本海に面していることが意味することの一つ
  男鹿市内には「許さん!密出入国」のなまはげ看板
  秋田港掲示のスローガン「許すな密航こまちの港」
③ガソリンが安い?
  秋田市内の店頭表示134円前後が中心。最安値132円
  (盛岡市内の同系列店は最安値で136円)  
④オービス設置の警告看板
  「自動速度取締路線」「速度抑止強化路線」が秋田市内
  「自動速度取締機設置路線」が岩手(雫石)
  ちょっとした違いですが、心理的に微妙な影響がある気がします
⑤当たり前ですが、海(日本海)に星が沈みます。
  岩手の海(太平洋)からは星が昇ります

今年の主な流星群は、残すところ12月の「ふたご座流星群」のみとなりました。満月過ぎの月があり、条件的には、最悪に近い状況ですが、最も安定した群ですので、月明かりに負けない流星の出現を祈りながら、観測したいと考えています。もちろん、近場で。

晴れ、はれ、ハレ、HARE(「うさぎ」ではない)。しかも、昨日から歯が痛み出して腫れ・・・。痛み止め飲んで、今夜もGO!まずは、例によって、ISSからスタートです。西→北東へ、最大仰角36°光度-0.6等の予報です。この方角を飛んだ時には、と、かねてより狙っている場所がありました。

滝沢村の新鬼越池。岩手山の南に位置し、山が逆さに映り、あわよくばISSの光跡も映しちゃえ、というところです。ただし、角度や広さから考えて、水面に映るのは、高度にして20°以下でしょうか。今夕のISSはその点は無理な願望。まずは、岩手山上空を通過する勇姿が撮影できればOK、ということで明るさの残るうちに現地到着。

そこでしばし呆然としたのは、・・・池に水がない!それほど深くもない池の底がすっかり露わになっています。この時期に水が無くなるのはなぜ?農業用でもなかろうし、何らかの理由で排水したとか。まぁ、今回は水面に映る光跡は端から計算外でしたので、すぐに気を取り直して撮影態勢へ。18:09、予報どおりに、うしかい座の中に見え始めました。北斗七星の上を通過し、北極星方向、そしてきりん座に消えます。


下を飛ぶ飛行機の航跡も面白い

予定の一つを片付け、さて次は、・・・あら、眠い。朝帰りの影響が出てきたようです。ここは無理をせずに、一旦帰宅して仮眠。今宵の月の出は21:58で、月明かりを頼りにするのであれば、下弦(光量は満月の8%程度)ということもあり、早くても翌日01:00以降でしょう。

シャキッとして、00:00に再び出発。時間的に見て、あまり遠出もできないと考え、前日同様に岩洞湖へ。撮影場所を変えて、北天の星々と紅葉の残りの構図をイメージしました。現地に到着したところ、山側から濃霧が押し寄せ、湖面からもモクモクと霧が立ち上っています。湖岸の国道をしばらく走って観察しましたが、これはちょっとやそっとでは消えそうにありません。

このまま待っていれば、時間だけが経過するばかり。思いつきで、岩泉町の早坂高原に移動してみました。期待どおり、こちらは快晴無風。ただし、紅葉はやや過ぎた様子です。ここは何度か来たこともあり、脇道に入り、何とかそれらしい風景の中で撮影開始。やはり、月明かりに乏しく、やむなく最初のコマにフラッシュを使用しました。星の数が多すぎて、前景が負け気味です。

奥深い山中、聞こえてくるのは、枯れて地面に落ちる木の葉、時折微風に揺れる枝葉、夜露が水滴となって落ちる音。沢の小川のせせらぎ、遠くの国道を走る車、そして暗闇の中を駆け抜ける小動物の足音です。その中に響くのが、30秒ごとのカメラのシャッター音。レンズに巻いた電子カイロのオレンジの点滅光がきれいです。


北天の星々、0.1日(144分)の軌跡

さて、10月の比較明撮影は、さすがにこれ以上は無理でしょう。これからの月明かりは、あってないようなもの。逆に、暗夜で堪能できる天体を、じっくり観察したり撮影したりできる期間に入ってきます。暗めの銀河や星団・彗星など、お楽しみはいっぱい。帰路、玉山区藪川あたりでは、05:00前後に、車の温度計では-2度を表示。さすがに・・・。

ところで、10月22日(土)はオリオン座流星群の極大が予報されている日ですが、天気予報は全国的に「曇りのち雨」という最悪の事態。辛うじて、沖縄地方には見られる可能性がありそうですが、もちろんこのために行こうなどとは、これっぽちも考えてはおりません。出現は毎年のこと、たった一年待つだけです。これが数年あるいは数十年に一度の現象となれば話は別ですが。2000年のしし座流星群(富士山麓にて)、2010年の部分日食(下関にて)、などなど。

私にとっての究極の「待ち」は、ハレー彗星(約76年周期)の回帰で、その時期は2061年夏。前回(1986年)も、もちろん見ましたが、観測条件的にはベストではなく、期待したほどの見栄えにはなりませんでした。次回はすばらしい条件で、天空を駆ける、「コメットの王者」の姿を楽しむことができるでしょう。ちなみに、私はその時102歳。
夜に紅葉を愛でるには、月明かりが心許なくなってきました。今週に入り、月齢が20を超えてきていますので、日一日と急速に光が弱くなります。20日が下弦ですが、半月は、その見かけの大きさは満月の半分ではあるものの、光量はわずか8%ほどとなってしまいます。月下での紅葉撮影は18~19日あたりが限界でしょう。

というわけで、終夜「晴れ」の予報の18日。月の出は、盛岡で20:57。それなりの画を撮るためには、ある程度月が高く昇らないと無理です。月の出3時間以上は経過しないと、紅葉感が出せないでしょう。場所は・・・。

その前に、17:31~17:36、南西→北東にISSが見られます。最大仰角51°予報光度-2.0等と、かなり明るさの残る空を圧倒的な輝きで通過する・・・はずでした。ところが、この時間帯、南の方向には分厚い雲が垂れ込め、とてもISSどころではありません。青空が見えているのは北の方角のみ。


雲間にわずか15秒

高度・光度とも、これほどの好条件はなかなかありませんので、手ぐすね状態で待ち構えていたのに、この有様。北の空をうらめしげに眺めて一旦帰宅。結局この夜は、20:00を過ぎたあたりから、朝までずっと快晴でしたので、晴れがあと数時間早く訪れていれば、みんなが幸せになれたでしょうに。実は、前の晩に、常連が集まる家庭料理のお店(平たく言えば「飲み屋」)で、「明日の夕方にISSがこんな風に、あっちの方角に、ギラギラと通過していくので、是非見てね」などと吹聴してしまった手前、何となく責任(のようなもの)を感じてしまって・・・。

気を取り直して「夜の紅葉狩り」へ。まずは岩洞湖。やはり月明かりが乏しいが、いかんともしがたい。国道455号線、湖岸の駐車帯にて撮影。深夜でも大型トラックを中心に、けっこう車が前(後ろ?)を通りすぎます。翌朝の帰宅後に気づいたのですが、偶然にも去年も同じ日に同じ場所で撮影しておりました。


2010年10月19日撮影。月齢11.7


今年の月齢は22.0。紅葉・落葉が去年より早い?

ここで時刻は01:30。八幡平かな?だいぶ下まで紅葉が進んでいるはず、と考えて「県民の森」へ。「森の大橋」から望む、松川上流・下流の景観ねらいです。まずは岩手山方向。ちょうどシリウス(おおいぬ座)が南中に向かって動いているところでした。次に上流方向の撮影を試みましたが、風向きの関係で、滝(?)の水しぶきがレンズについて、これは断念。下流方向に向かった構図に変更。


フラッシュを使って手前の木を浮かび上がらせてみました


見頃のようです

04:30、そろそろ朝の薄明が始まりそうですので、これにておしまい。月下の紅葉狩り第一弾は終了です。次は来月上旬に再始動予定です。月齢から判断して、7日から15日あたりでしょうか。11月上旬から中旬にかけて紅葉が見頃を迎える場所というと、・・・まぁ、これから調べておこう。