10日は朝から雲一つない、この上ない快晴でした。夜になっても同様、大きな月が、近くに木星を従えて、-12等級の輝きを放っています。この夜の月下紅葉狩りは、前の晩と全く同じコースを予定。前日は、切れ目なく湧いてくるちぎれ雲に終夜悩まされ、結局1枚の画像もものにできませんでしたので、今宵こその意気込みです。
まずは盛岡市中央公民館庭園、ライトアップ3日目です。最もきれいと評判の、庭園入口近くで水面に映るヤマツツジは、色がすでに一部変わり始めていて、ちらほらと落葉の兆し。前夜の反省を踏まえ、強烈な照明を避け、かつ星空がある程度見渡せる場所、ってなかなかないんですねぇ。選んだのは、入口の近くで、木の陰でライトを避けながらのやや苦しい態勢。しかも、人工光が星の光を遙かに上回っていますので、低感度で短時間露出にせざるを得ない状況です。

星の光跡が微妙ですが・・・
一時的に風が吹いて下の枝が揺れ、画像処理してみたところ少々ぶれていましたので、不本意ながら、一部合成として処理してみました。露出時間6秒を約700コマ撮影して、総露出70分として完成した画像です。水面には、落ち葉やいろいろな浮遊物が目立ちます。対岸でのフラッシュ撮影は、かえっていいアクセントになりました。
そして、盛岡城跡公園へ移動。迷うことなく本丸跡まで上りさっそく撮影開始。木の陰がだいぶあるとはいえ、やはり月明かりと街灯りの影響で、肉眼で見える星が少なく、確認できるのはせいぜい2等星まででしょうか。カメラの目にはどこまで写るか。月は南中に向かう時間帯でしたので、北天方向をねらった構図です。

だいぶ色がくすんできました
広場の中央には、大きな物体が鎮座していますが、これは1908年建立の「南部中尉騎馬像」の台座で、像は、1944年に戦時供出で失われました。石川啄木が十五歳の時代(110年前)には、この台座も銅像も存在しませんでした。周囲の木々はどうだったのでしょう。何もなくて、真ん中に寝転がれば頭上には広大な空だけが見えて、文字どおり「空に吸われし」の心境だったのでしょうか。

イチョウがまだ頑張っています
次に庭園まで下りて、南東の方角、冬の星座や星々が昇ってくる方向を撮影。ちょうど、オリオン座が昇りきり、シリウスとプロキオンが顔を出し、徐々に南中に向かおうとする時間帯です。晩秋の名残の紅葉、そして正面から月明かりに照らされた石垣がくっきり。

けっこうきわどい体勢で撮っています
帰り際の、石垣角の階段脇でふと空を見上げると、いい角度でオリオン座が見えていましたので、記念に1枚。階段に三脚を設置し、低い位置から地面を這うような体勢での撮影。もし他人に見られたら、「変な人」と思われて、間違いなく通報されていたでしょう。実は、県内各所で、同じようなことをやっていますが、決して怪しいものではありませんので、万が一どこかで見かけても、素知らぬふりで遠ざかって下さい。もちろん、声をかけていただくことは大歓迎です。