イーティーズ・プレイスの星空観測行 -15ページ目

イーティーズ・プレイスの星空観測行

岩手の移動天文台、「イーティーズ・プレイス」による、星空と天体の観測記録。 http://www.justmystage.com/home/etplace/

沿岸部が終夜晴れそうです。夕方から朝までで、「遠野~住田~大船渡~山田~宮古~普代~久慈」と、国道45号で岩手を縦断しようという計画。撮影予定は、

 ① 寺沢高原(遠野市)
 ② 満蔵寺楼門(住田町:再撮影)
 ③ 穴通磯(大船渡市:再撮影)
 ④ 山田湾(山田町:再撮影)
 ⑤ 浄土ヶ浜(宮古市:再撮影)
 ⑥ 黒崎から望む太平洋(普代村)
 ⑦ 長泉寺の大公孫樹(久慈市)

当初から詰め込みすぎの感のある、自分でも「?」のつくくらいの・・・。ただ、好天が続きそうにない予報でもあったので、この際計画だけでも最大可能性を追求した結果です。

まだ明るさの残る寺沢高原。展望台の上で、ちょうど標高1000mとなる仕組みです。2001年11月、しし座流星群(流星雨)を堪能した場所です。推計では1時間当たり、最大3000~4000個の流星が見られた夜でした。打ち上げ花火のごとく、地平線の下から上空に上がる「流れ星」を見たのは後にも先にもこのときだけ。

「晴れ」とはほど遠い厚い雲。流れは速いが、西の雲だまりは相当濃い感じで、雲がとれるには数時間を要すると見て撮影は断念し、移動。暗夜とともに住田町の満蔵寺に到着。気仙大工の技の結晶と言われる楼門が有名な場所です。威風堂々の佇まい、画になる被写体です。順調に撮影か、と思われたその時、門の色合いが徐々に変化することに気付いた私。

車のライトか?とも思いましたが、どんどん門が明るくなり、ついには日中と見紛うほどに。正体は、ライトアップでした。正面から照らす光がどんどん強くなり、仕方なく一旦撮影は中断。コマを確認すると、真っ白に飛んでしまって写真にはなりません。以前にはなかった設備で、確かにきれいなのですが・・・。

泣く泣く大船渡へ移動。夜の穴通磯駐車場へ。空は・・・全体が筋状の雲(寒気に伴う雲)に覆われ、晴れるまでにはかなり時間がかかりそう。とりあえず展望台に移動し月の出を待つことに。そうこうするうちに、暗闇から近づいてくる灯りを目撃。まさかこんな時間に人が来るとは。いったい何故、何のために、何を求めて。

聞くところによると、パトロールの一環で、アワビの密漁に備えて監視しているのだとか。この時期にいるんだぁ、などと思いながら、世間話をしてお別れです。観光地とはいえ、こんな時間でこんな場所で人に会うことは滅多にないことで、鵜の巣断崖展望台で、警察官に自殺者に間違われそうになって以来かも。その後2時間ほど待機するも、いっこうに雲が切れる気配はなし。ここは思案のしどころ。結論は、一旦北上し再度訪れることに。

そこで山田湾。状況はここも同じ、というかさらに雲が厚い状況。何となく予報とは違うような。さらに宮古市浄土ヶ浜へ。ここも分厚い雲が広がってはいるが、流れは速い。しばらく待機すると、晴れ間が広がってくる気配。冬装備に着替えて、遊歩道を通って浜におります。月はほどよい光です。肝心の空は、筋雲に覆われ、次々とその雲が流れているような状態です。結局ここには2時間ほど滞在。あとのことを考えて撮影を諦め大船渡に戻ることに。

穴通磯AGAIN。雲がかかったままで埒があかない。待機(という名の居眠り)すること数時間。上空の筋雲がやっととれ始め、晴れの兆しが。その後もどんどん雲が流れて西~南はほぼ快晴状態です。薄明までの時間から見て残り制限時間は1時間ほどしかありません。祈るように見上げる中で、北側の雲だけがなかなか動きません。ここは北向きの撮影ポイントなので、そちら方向が晴れないことには写真にはなりません。

祈りむなしく、最後まで北の空には雲がたまったままで、そろそろ薄明時間に。万事休す。家を出てからほぼ12時間、一度もシャッターを切ることもなく終了です。こんな日もたまにはあります。
雲一つない快晴なるも、満月の明かりが強い夜。比較明撮影と、オリオン座流星群の残骸を拾いに、今夜もいざ出陣!

早い時間に撮影するのは奥州市の宇宙遊学館。前回、無断撮影の上、雲に遮られて短時間で断念した場所ですが、今回は事前に正式に撮影許可をいただいての訪問です。一時は、あわや取り壊しかという事態に直面したこともありましたが、関係者のご努力で生まれ変わった施設です。

18:00前に到着、まだ月も低く、それほど気にはなりません。目の前には、明治の威風堂々の佇まいを残す館。こういう対象は、少々長い時間でも見ていて飽きることはありません。


非常に美しい作りの建物です

戻ってきて、滝沢村の新鬼越池。逆さ富士ならぬ、逆さ岩手山を映す水面が綺麗です。5月には雪景色の山を撮影してありますが、今回は秋景色ねらいです。池には水が少なく、画面上のバランス的には今ひとつですが、ちょうどこと座のべが(織姫)が沈みかけて、水面にその軌跡が映っています。月明かりで星々の軌跡は弱めですが、全体的にはまずまず。


たなびく雲、ベガの軌跡、月下の岩手山

雫石町。葛根田川に架かる西長(せいちょう)橋上から岩手山を遠望します。南側の斜面全体が見え、南麓に広がる田園と川の流れをあわせた風景の調和が綺麗です。北斗七星が昇ってくる時間帯で、月下、明るめの星々も配置され、それなりの見栄え。


川、田畑、山、星空のバランスの妙

さて、網張。オリオン座流星群の残りが出ることを期待してひたすらシャッターを切るも、またもや明るい流星はカメラの画角のはるか彼方。数は少ないものの、いかにもオリオン群という流星はいくつか目撃できました。記憶の中に残しておきます。睡魔に襲われ、薄明前にして帰宅。

23日(土)15:00。十時間近くも寝てしまいました。とりあえず一通り画像処理。外は晴れ。月が昇り始めた頃合い、やっぱり出かけたくなり、あれこれ思案した結果、再撮影を中心として県北へ。

二戸市の馬仙峡展望台から二戸市街を撮影。先客がいて、そのお話では「昨日の方が綺麗だった」とのこと。たしかに、川筋には霧が出て、遠く折爪岳はぼんやり霞んで見えます。それでも市街地のほどよい灯りと馬仙峡はそれなりに描写できたようです。


馬仙峡・折爪岳・昇るふたご座

展望台(山)を下りて男神岩・女神岩を見上げる、安比川に架かる逢川橋へ。ここは一戸町になるのでしょうか。夫婦岩の下には、もう一本の橋。その名も「希望大橋」で、深夜にもかかわらず、思いの外交通量が多い場所です。


自然・人工の光が渾然となった複雑な色合い

再撮影をもう一カ所と思い、一戸町の観光天文台へ。ところが、ここで急に雲が広がり、しかも高原全体が霧に覆われている状態。撮影は無理と判断し、立ち寄ることもせずそのまま通過、移動です。国道4号に出て南下するも、盛岡までずっと曇りのまま。

月明かりさえも漏らさないほどの本曇りです。天気予報は・・・全メディア「完全に終夜晴れ」と出ています。これが晴れ?少なくとも、この記事を書いている時間を含めて、00:00~03:00はどう見ても完璧に「曇り」ですが。

21日は、ハートレイ第2彗星の最接近(地球から約1770万km)、そして22日午前には、オリオン座流星群の極大(出現数が最も多くなる)が予報されている日です。終夜曇りの予報が出ている中、秋田県は晴れ間が広がるようで、県内でも西に行けば何とかなるのではないかと予想し、「網張」を第一候補に。

18:00前には到着し、さっそく望遠鏡を設置。月と木星の輝きがきれいな夜です。ただし、彗星や流星を観測するには十三夜の月が何ともうらめしい限り。木星は、衛星の配置がよく、本体の両側に二個ずつ、一直線に並んでバランスもなかなか。


十三夜の月。月見をするには申し分ないのですが・・・・


一直線に並ぶことは意外に少ない


さて、網張は、20:00頃まではほぼ快晴なるも、北風が強烈で大きな雲塊がどんどんと流れてくる状況です。時間的には十分余裕がある中でしたので、動けるうちに動いてみよう、ということで、とりあえず山を下りて滝沢村の相の沢駐車帯へ。

風はないが、雲が多く、動きが遅い。しばらく様子を見るも、状況に変化なし。東に晴れ間が見えたので、馬返し駐車場へ移動。岩手山が風をガードしてくれ、東~南には大きな晴れの領域が広がっています。再び望遠鏡を設置し、ハートレイ第2彗星を捜索。月明かりの影響が強く、また、彗星のコマがかなり拡散して見えづらい状況です。


予報では「肉眼彗星か」ということでしたが・・・これからに期待。下に尾が伸びているのか?

時間が経つにつれて、北からの雲が徐々に空を覆い始め・・・・。ここが思案のしどころ、で、結局網張に逆戻り。風もほぼおさまり、十分な晴れ間に大きな月が煌々と光を放ち。オリオン座も姿を現し、ふたご座~こいぬ座~おおいぬ座、と冬の星座達が出そろってきます。流星群の輻射点もだいぶ高くなってきましたので、いよいよカメラを構えて撮影態勢に入りました。00:00~01:00、オリオン群の流星は7個。もちろん晴れ間にしか見えませんし、明るい空での見え方で、月がなければこの数倍は見えたはずです。

空全体を見渡すために、寝袋に入りアスファルトの地面にゴロ寝での観測。撮影は、連続自動シャッターでカメラが頑張ってくれています。体が温まり、天候もまずまずという安心感からか・・・・ふと正気に返ったら03:00!なんと、2時間近くも寝転がったまま眠ってしまうという体たらく。しかも空は広く雲に覆われて、シャッターは止まり、レンズはすっかり曇って・・・・。画像を確認したところ、01:00過ぎからずっと曇りだったようです。

気を取り直して、夜明けの薄明までの1時間、撮影続行です。03:27、輻射点の近く、ぎょしゃ座に向かって短くて速い流星が現れました。月明かりをものともせぬ流星。オリオン群らしい姿です。


カペラの方向に飛びだした流星

04:00過ぎ、比較的長い径路の、ただし速い流星が立て続けに二個。一つはペルセウス座の方向へ、もう一つはおおぐま座(北斗七星)の中、どちらもカメラの画角のはるか彼方。しばらくしてまた一つ。これは天頂方向への飛び出しで、やはりカメラからはあさっての方向です。

何とか一つはカメラにとらえたものの、改めて、「流星群は運次第」を実感した晩でした。今年の残り流星群は、11月のしし座(数的には期待できない)と12月のふたご座(月明かりなく好条件で数も期待できる)の二つとなりました。まだ少し先ではありますが、好天に期待しましょう。

ついに来ました、文句なしの秋晴れ。ハートレイ第2彗星も見たいところではありますが、これだけの快晴、比較明撮影のためにあるようなもの。撮りたい場所は・・・次々と候補が浮かんできて迷う、迷う。

早い時間帯は、是非奥州市の国立天文台水沢の巨大電波望遠鏡を撮りたい。岩手から銀河系の真実を探求する最先端科学の象徴、のような存在。隣接する宇宙遊学館も由緒ある建物でよい雰囲気を醸し出しています。

事前の連絡なしで突然訪問し、不躾にも「撮影させてほしい」との申し出に対し、寛大にもご許可をいただき、さっそく電波鏡の正面に座り込んでの撮影です。ところが、思っていたよりも鏡の動きが頻繁で、静止しているのは長くても20分程度。2時間近く向き合ったものの、十分な露出時間が得られず、やや中途半端な仕上がりに。しかも、微調整(?)による動きで鏡の部分が少しぶれたこともあり、迷った末に20m鏡については一部合成とし、全体像を伝えることを優先としました。


天頂を向いているのが10m鏡、正面向きが20m鏡(一部合成)。画角左に沈むのは北斗七星

21:00、早池峰山、気温0度。快晴微風、月齢11の月がほぼ南中、星の配置もまずまず、と条件的にはほぼベストの状態です。秋というよりはもう山は初冬を感じさせます。1時間近くの露出で撮影しましたが、確認したところ、最後の10分ぐらいは、露というよりも「霜」によるレンズの曇りが発生し、結局40分程度の露出時間の作となりました。


紅葉がわずかに残るが、木の葉は落ちて早くも冬の気配が

花巻市内、円万寺境内の展望所。ここも何度も足を運んでいる場所ですが、今年になってスッキリ快晴は今夜が初めて。見下ろす田畑の中に点在する家々、遠くの花巻市街地、その向こうに北上高地、とすばらしい景観です。ちょうど冬の星座たちが顔を出しており、オリオン座が東上空に横たわり、おおいぬ座のシリウスが徐々に昇ってくる時間帯です。


遠く北上高地に雲がかかり始めたものの前景は美しい

ここでちょうど日付が変わる頃。月もまだ残っており、時間的にもあと1~2カ所は回れる状況ではありましたが、どうも体が言うことをききたくないようで。心残りではありましたが、ここは無理せず帰宅、就寝。

再び夜。夕方までに画像処理をほぼ済ませ、「さて、ネオンでも」と外に出たところ、またまた快晴。天気予報をチェックすると、21:00ごろまでは晴れそう。こんな空を見たら、知らんぷりはできません。撮影できるのは、時間的にみて近場の一カ所か?

選んだのは岩洞湖。水天宮の島、対岸の紅葉と白樺林、穏やかな湖面、魚のはねる音。北斗七星とアルクトゥルス(うしかい座)が沈む時間帯で、月明かりも絶妙。


弁天島と対岸の家族旅行村

秋晴れもここまで。またしばらく、曇りベースの天候が続く予報です。ハートレイ第2彗星の最接近(20日)とオリオン座流星群の極大(22日)は観測が難しそうです。
土曜日の日中、岩泉町からの仕事帰り途上、岩洞湖畔の紅葉と湖面に映える白樺林が目に入り、「これは画になる」と思い、一旦帰宅後、撮影のための準備を整えて、水天宮のある島が見渡せる駐車帯へ。しかし、月明かりがやや不足気味で、しかも、風が出てきて湖面にさざ波が立っており、さらにはあちこちから大きな雲がどんどんとわき始める始末。小一時間待機するも、ここは諦めて移動。

盛岡市内を中心とした撮影の予定ではありましたが、ここに来て西空から晴れ間が広がってきたこともあり、今年すでに何度か振られている西和賀町の和賀岳を見に。そしてついに、快晴の山頂を目にすることができました。弱々しい月光を正面から浴びる山、前景のススキを入れて快調に撮影します。なかなかに手強い場所でした。


山は色づき、ススキが揺れ・・・秋ですねぇ

1月から始めた、「比較明合成写真による岩手の星空」シリーズも、この和賀岳(西和賀町)をもちまして、岩手県内、全34市町村を網羅いたしました。もちろんこれが目標ではありませんので、まだまだ撮影は続きます。

さて、花巻に抜ける県道12号線。約30kmの山道は所々濃霧が発生しており、鉛温泉に至るまでにすれ違う車は1台もなし。見かけたのは、狸が2頭のみ。ノコノコ、モコモコと道を横断しますが、気をつけてよ、轢かれるから。

花巻市内では、「ダメかな」と思いながらも、円万寺境内の展望所に立ち寄りましたが、早池峰山方向は雲がたまったまま動かない状態で、ここはいくら待っても状況は変わらないと判断し、雲が広がってきていることもあり、帰宅して夜食タイム。

月が沈んだ午前00:00、盛岡市内愛宕山展望台へ。市街地を見下ろす絶好ポイントでの撮影。岩山展望台とはまた違った方向、雰囲気で、まずまず。低空には雲がたなびいてはいるものの、雨上がりのせいか、街を包む、いつもの靄というか埃っぽさが少なく感じられます。深夜にはさすがにカラスも寝静まっているのでしょうか。羽音もありません。夕方は、樹間の歩道を歩くだけで、カァカァ合図(?)しながら一斉に飛び立ち、○○○爆弾(白い液状の物体)で攻撃してくるので注意が必要です。


沈みかけの木星の軌跡が明るい

市街地に入り、今何かと話題・問題となっている、桜山界隈へ。ひょっとしたらこの風景が変わってしまうかも、との思いで、記録用に撮影しようと試みましたが、何しろ街灯が多く、しかもその光は強烈。街路を綺麗に写せば星の姿は拾えず、星をとらえれば地上は光で真っ白状態。結局心の映像としてしまっておくことに。


強烈な照明の中、木星がぎりぎり写る程度(右端中央の光点)

上の橋。盛岡城築城時に架けられた由緒ある橋で、当時の擬宝珠が数多く残っている貴重な場所です。どこから狙えば最も印象的な画になるか。橋本体はもちろん、川の流れ、町並み、そしてもちろん星々の軌跡。すべてを完全に満たすポイントはなかなか。橋の周囲や川沿いをぐるぐるまわった結果、川下から北東方向にカメラを向けて設置。ちょうど北斗七星が昇ってくる時間帯でもあり、画面にその軌跡が写る構図です。


このまま撮影できればよかったのですが・・・

水辺での撮影で、夜露に加えて川の水しぶきにも注意が必要。さっそく撮影を開始したところ、わずか数分でカメラのバッテリー切れです。気温がだいぶ下がっており、消耗が激しくなっています。夏場の半分以下、条件次第では3分の1ぐらいまで低下します。

仕方なくバッテリー交換の上、再撮影。ところが今度は、レンズ保温のためのカイロのバッテリーが切れて(しばらく気付かず)、カメラ本体とレンズに露がついて、それがしたたり落ちるほどに。画像はもちろん使い物にならず。


気付かずにこんなのを何十コマも撮影してしまい・・・

今夜は、食事と休憩の中休みをはさんで、実働8時間。結果は・・・写真できあがり2枚分。ちょっと作戦的にまずかったか?紅葉ポイントもあちこち撮っておきたいし、これまで撮ったものの再撮影もしたいし、時間と天気との勝負です。20日はハートレイ第2彗星の最接近、22日はオリオン座流星群の極大、と、こちらも見逃せないし・・・まずは晴天(できれば秋の快晴)を願うこととします。
10月5日、ハートレイ第2周期彗星の観測を開始。予報では、20日頃の最接近時には、4等級の肉眼彗星になるのでは、とのことで、大いに期待をさせてくれます。10月初旬は、まだ7~8等級程度で、ちょっと見つけづらい感じ。

滝沢村相の沢、いつもの路側帯での観測です。カシオペア座を移動中で、移動量も大きく、1~2時間の間だけでもかなり位置が変化しています。高橋製作所MT160(焦点距離1000mm)、直接焦点(F6.3)での撮影。


ISO1600 露出120秒

ここから、大きく移動しながら、8日にはペルセウス座の二重星団h-Xに接近。8日昼。気象庁の天気分布予報では夜半までは晴れ。ただし、信頼のIATは一晩中曇りを打っていて、これだけが不安材料。

まずは滝沢村。一面の曇り。雫石町網張。同じく。南方向に晴れ間を見つけて、紫波町彦部。ここも。北が晴れてる?岩手町。やはり曇り。西に晴れ間らしき領域。八幡平市。全然曇り。さすがに(精神的に)疲れて帰宅。文句なしの曇り。

気象庁、夕方の予報では、「終夜曇り」に修正済。勘弁してよ。たった数時間でこんなに変更ありですか?これじゃぁ、夕方の予報を見るまで出かけられないではないですか。そして、ここから「曇り」「雨」の日が続いて....。

11日(火)、やっと夜になって晴れました。一週間ぶりの観測は、やはり滝沢村の相の沢。夕方までは岩手山の中腹から上は分厚い雲に覆われていたものの、暗夜になってから急速に晴れだし、19:00過ぎにはほぼ快晴の好条件に。ハートレイは、二重星団付近をはるかに通り過ぎ、ペルセウス座の中央付近まで移動しています。



二重星団(左上)とハートレイ彗星(右下の青緑の光芒)。ピントがやや甘めです

この時点で5等級ぐらい?あと十日、最接近時にはどこまで大きく、明るくなるか。期待しながら観測を続けることとします。肉眼彗星なるか?


ペルセウス座の二重星団。「天上の宝石箱」
さわやかな秋晴れの一日。日中はやや雲が多かったものの、夕方に向かうにつれてどんどん雲がとれて快晴に。10月最初の観測は、もちろん「金星」。18:00頃には山陰に沈んでしまうため、明るいうちに姿をとらえる必要があります。17:20、日没とともに西空低い位置に望遠鏡を向けて金星を視野に。倍率を上げるとともに、像の揺らぎが激しくなり、カメラのファインダー内では蜃気楼のようにゆらゆら。沈むまでの20分程度、シャッターを切り続け、何とか見られるコマを1~2枚ゲットです。宵の明星もそろそろ限界。

この夜は、花巻市と盛岡市での比較明撮影を予定。最初の撮影地は花巻空港。19:00発の大阪便の離陸も写し込めそうな時間。到着時にちょうど搭乗が始まり、やがてジェット機は滑走路に出て北の方角へと飛び立ちます。そして上空で旋回し、大阪方面へと向かって飛び去っていきます。肝腎の写真では、数コマの画角の右隅に辛うじて航跡が写った程度でした。



沈む北斗七星と大阪便の航跡のコラボ

次いで、すぐ近くにある、羅須地人協会:賢治先生の家。門が開いており、花巻農業高等学校の実習棟にも灯りがついていたこともあり、夜間ではあったがおそるおそる建物の前へ。街灯も点いておらず、周囲は真っ暗。フラッシュをたいてなんとかかんとかそれらしい仕上がりに(なったかな?)。


かなり近づかないとフラッシュの光が届かないので...

今夜のメインは、早池峰山と決めていましたが、月明かりがないと撮影できません。そこで、月が出るまでの時間、一旦盛岡に戻って、高松の池と盛岡八幡宮の撮影。高松の池では、岩手山がひょっとして写り込むかと期待しましたが、はるか遠方で、月明かりがないこともあり、結局写りはしませんでした。が、池面には周囲に立ち並ぶ家々などの光が反射して結構綺麗です。

八幡宮では、平日の深夜ではありましたが、撮影30分程度の間に、10人以上の参拝客があり、これはちょっとした驚き。駐車場に戻って、そんなこんなをツイッターで呟いていたら、ミニパトが近づいてきて二人の若い警官が。久しぶりの「職質」です。これまでとの違いは、車内検査および持ち物(身体)検査が行われたこと。これは初めての経験であり、さすがに不愉快の極み。あれこれ嫌みを言ったものの、完全に無視されました。っていうか、最初に名を名乗れ、盛岡東署の警官!!今時の警察が、市民にどういう目で見られているのか分かっているのか!!ふぅ....怒りのブログではないので、この辺で。

さて、いよいよ今夜も早池峰山。下弦過ぎの月が出たばかりで、光はあまりにも頼りない。せめて山を正面から照らすまでは待機してから撮影したい。そこで、待つこと1時間。その間に、ぎょしゃ座方向から山の稜線に沿って流れる結構大きな流星が一つ。画になっていたなぁ。シャッターを切り始めると、西から流れてくるヴェールのような薄雲が山頂付近を覆い始め、それでもシャッターは切り続けましたが、仕上がりはやや不満。


月明かりがやや不足で、白黒写真のよう

もう少し月明かりが強くないと、山容の詳細や色彩の描写は難しい。半月後の再撮影を誓いました。紅葉で色づく山に期待しています。

最後の場所、花巻市の円万寺展望所。筋雲はさらに増し、空一面が覆われるほどに。早池峰方向はすでに完全に雲の中。1時間ほど待機した後、なすすべもなく帰路に。なかなか一晩中快晴というわけにはいかないもので。
24日、金曜日。昼の時点での全メディアの天気予報、内陸北部南部ともに深夜までは「晴れ」。信用した私が...。時間の都合で、夕方の予報(17:00~18:00頃)を見る前に出発したところ、盛岡は完全な曇りで、雲が全く動かない状況。

花巻~北上~奥州。状況はほとんど変わらず。奥州市に入ったところで日没、そして真っ赤な空。ただし、空は一面雲。これはおかしい。こんなはずがあっていいものか。すべてのメディアがそろって晴れの予報を出すことなんて滅多にないことなのに。

しかし、目の前の現実は現実。結局何もしないまま、帰路に。さっそく夕方に出された予報をチェック。気象庁さん!昼の予報と全然違うじゃないですか。終夜曇りだなんて。わずか数時間でこんなに変えないでよ。もっとも、堂々と「晴れ」のままの予報を出し続けているメディアもあるわけで。妙に腹の立つ夜でした。

25日、土曜日。台風が去って、21:00頃から晴れの予報。しかも、今日も全メディアそろって。行動予定は、金ヶ崎町~奥州市~西和賀町、のつもりが、矢巾町に入ったあたりで西空から急速に晴れ間が広がりだし、急遽西和賀町へ。何度か振られ続けている和賀岳を見に、県道1号線を南下。しかし・・・今回も山は笑ってくれません。和賀岳だけに雲の層が覆い被さっている状態です。待ってもダメと判断し、奥州市へ。

焼石連峰方向は雲のない状態で、胆沢区の散居集落あたりから望む山々を撮影。現地の気温は8度。数日前までのあの暑さは何だったのか。エアコンが休んだら翌日からヒーターなんて。気温が下がると電池の消耗が激しいわけで、撮影開始わずか十数分で電池切れ(前回から入れっぱなしではあったものの、1時間程度はもつだろうと思っていただけにショック)。幸い望遠での撮影でしたので、短い露出でも星々の軌跡はそれなりに描写。



稲刈りの済んだ田んぼ、エグネに囲まれた散居集落、遠くに望む焼石連峰

胆沢ダム建設現場。ダムの上方に雲が少々出てはいるが大勢に影響なしと判断し撮影開始。直後、眼下の橋を渡って上ってくる車が7~8台。やけにゆっくり、しかし排気音が尋常ではない。「族」とおぼしき車列です。目の前を通り過ぎ、山の方へと。奥のくねくね道路でテクニックでも磨くのでしょうか。遅れてさらに2台。


この直後雲が出てきて撮影中止。短めの露出ながら現場風景はとらえられているかと

日付変わって、金ヶ崎町。旧大沼家侍住居。伝統的建造物群という、古民家が集まっている一角の杉木立を入ったところにあり、数少ない公開住居です。一月前くらいに一度撮影はしているものの、月明かりがない中で出来が今ひとつだった場所です。今回は、大きな月に照らされてなかなかです。途中の木立には、タヌキやフクロウが住み着いているのか、私が歩く音に反応して、あっちでゴソゴソ、そっちでバタバタ。こっちはこっちでビクビク。夜ごとにこんなことやってますが、やっぱり暗闇は怖いんです。



いよいよ早池峰山。結構回数は来ていますが、やはり山の天気は難しい。小田越の登山口は気温4度。強風。登ってくる途中の路面は濡れ、たくさんの小枝や木の葉が散乱。風雨が相当激しかったことがわかります。山頂付近には、北から西からどんどんと雲が湧いてきている状態で、とても撮影できる状況でなし。またもやおあずけです。冬期閉鎖の前にはたして撮影できるか。月の状況を考慮するとチャンスはあと数日程度か?厳しい。

日の出が日々遅くなっていて、04:00くらいまでは暗夜が続く今日この頃。このまま帰るのももったいない天気だったので、花巻市内の円万寺へ。ここからの眺望は、平野に散在する家々と遠くに望む北上高地、そして街明かり。かなり綺麗です。

帰宅後、撮影したコマを確認したところ、円万寺は目視した以上に雲が多く、画像処理もすることなく、当然再撮影組です。盛岡は快晴、ただし岩手山と早池峰山には雲がかかっています。


こんな感じ。その後どんどん雲が厚くなりました。
前回記載のとおり、いくつかの市町村に「お薦め星空スポット」の情報をお願いしたところ、最も多くの場所の情報提供をいただいたのが奥州市の広聴広報課でした。列挙すると、
・国立天文台水沢VLVI観測所(水沢区・巨大電波望遠鏡)
・水沢江刺駅(水沢区・南部鉄瓶のモニュメント)
・水沢公園(水沢区・後藤新平、齋藤實の銅像)
・種山高原星座の森(江刺区・「風の又三郎」像)
・夢乃橋(江刺区・藤原の郷近くの架け橋)
・胆沢ダム(胆沢区・夜間工事)
・懐徳館(衣川区・城の形をした外観)
の7カ所です。いずれも興味をそそられる場所であり、全部撮ってみたい、の気持ちが盛り上がり、今夜も引き続いての奥州市内徘徊となりました。「奥州市」は合併前の5市町村(水沢、江刺、胆沢、前沢、衣川)から成り、広い、広い。一晩や二晩では回りきれないほどです。

月齢6、月明かりは「ないよりはまし」という程度。そこで、少しでも人工照明がある場所を、と考えて撮影候補を絞ることに。って、すべて該当しそう....。では、最も遠いところから、で、「種山高原」へ。ここは、夜間の立ち入りについて事前に問い合わせをしており、21:00頃までは管理人さんが常駐とのこと。到着したのは20:00頃で、早速管理施設(センターハウス)に赴き、事情を話して撮影させていただきました。

種山高原星座の森、風の又三郎の像。地平付近から晴れているのは東方向のみで、又三郎の頭上から木星が昇っていく構図です。街灯などは思ったより少なく、月明かりがないので、星の軌跡が少々うるさくなりそうな予感。周囲はひんやりして、芝生には夜露がびっしょりの状態です。15分ぐらいして、雲が広がり撮り直し。露よけとして、カメラにカイロを装着するも、夜露が強烈です。敷地内にある東屋の屋根からは、雨がしたたるような感じでダラダラ。しかも、どうもスキッとしない晴れ方でもどかしい。でも、晴れ間はさすがに「星座の森」、星の輝度が違います。


あまりの星の綺麗さに、構内をうろうろしていた隙に、カイロのバッテリーが切れて、カメラのレンズはあっという間に露曇り。一服してから、結局再々撮影。ここまで来てあきらめるわけには、という一念(執念)です。フリースを着込み、長靴をはいて防寒、防露。カメラは、カイロに替えて、最終奥義「団扇であおいで露払い作戦」を断行。甲斐あって、撮影は無事終了。ただし、あおぎすぎで腕がダルい。月下での再撮影を予定。



お次は、新幹線の水沢江刺駅。到着と同時に駅舎の明かりが消え、撮影には好都合に。ただし、二階の一室(一角)の蛍光灯が強烈。晴れているのは東~南の方向、北~西はこの夜は最後まで雲の住処状態でした。駅前広場の大鉄瓶をメインにしての撮影です。おうし座が昇ってくる構図ですが、20分程度でこの方角にも雲の影が...。しかも、途中、団扇作戦をサボった数分間の数コマに露によると思われるレンズの曇りが...。油断大敵です。やや露出時間不足と思われますが、月下の様子と比べてみたい気もして、再撮影候補とします。



最後に訪れたのは「胆沢ダムの工事現場」ですが、胆沢区に入ったとたんに周囲は濃霧に包まれ、とても撮影できる状態にありません。現場付近は、それでも「霧の上」にある場所で、何とかなりそうな雰囲気はありつつ、しかし、雲量の多さでここは撮影断念としました。照明はあるものの、どの場所に何ができるか分かっていない状況でしたので、後日、日中に確認して撮影ポイントを決めてから改めて。
約一週間ぶりの金星観測と撮影。滝沢村の相の沢にある、いつもの駐車帯です。18:00頃から待機し、暗くなるのを待ちながら何回かに分けて撮影。暗夜になる前に沈んでしまうこともあり、望遠鏡は極軸合わせもなしで、勘に頼っての調整です。これからどんどんと大きくなり、徐々に細く三日月状になっていく時期。問題は、高度が低くて像の揺れが大きく、好条件での撮影が難しいところです。

現在の視直径は、7月の頃の約2倍、10月末頃には現在の「さらに倍!」、ってクイズダービー(古い?)じゃないですが。ただし、高度はさらに低く、形は極細になるため、実際に観測できるのは10月初旬までかと。日本海側であれば、場所によってはかなりギリギリまで観測できそうですが、まさかそこまではどうも。日中での観測も考えられますが、これまでの撮影とは条件が変わるし。まぁ、どこまで観測できるか、やってみなきゃ分からない、ということです。




今夜はここで終了して夜の街に繰り出す予定ではありましたが、あまりに天気がよい。気象庁の天気分布予報では、21:00頃から03:00頃までは曇りの予報が出ていたので、端からあきらめていた状況でした。でも、西から少々の雲は出てきてはいるものの、快晴。いったん帰宅して、各メディアの天気予報をチェックします。特に注目は、過去の個人的検証で的中率ダントツ1位のIAT(岩手朝日TV)。ここは、天気予報に関しては、時間予報・週間予報ともによく当たります。そして、ここが雲なしの太陽マーク予報(雲つきマークが多く、雲なしはなかなか出さない)を出していれば、かなりの確率で快晴が期待できます。

チェックの結果、00:00頃まで「太陽マーク」です。そこで、急遽予定を変更して、比較明撮影に出かけることに。月は出ない夜ですので、そこを考慮して数ある候補の中から、奥州市へと向かいます。実は、広い岩手、自分の知らない星空風景がまだまだあるのではないか、ということで、いくつかの市町村に問い合わせをしました。「岩手の美しい星空を記録することを目的に撮影しており、特色ある星景スポットを是非紹介していただきたい」という旨で。

その中で、奥州市の担当の方(広聴広報課の佐々木さんありがとうございました)から紹介していただいた場所の中で、「夢の橋」「胆沢ダム」「懐徳館」の三カ所をターゲットとしました。いずれも、適度な人工照明があることを想定しての選定です。最初に、江刺区の向山公園、夢の橋へ。かなり明るい照明が3~4基。試し撮りでは発色が今ひとつでしたが、とりあえず撮影開始。

20分ほど経過したところで、照明が消えます。「そういうことか」と思って、撮り直し、を開始したとたん、1台の車がス~ッとやって来て橋の上で停車。ウィンカーを出したまま、しばらく動きません。夜景でも見ていたのでしょう。困った状況でしたが、待つしかありません。シャッターは自動で連続して切ったままにしておきます。10分以上は停まっていたでしょうか、車が去ったので結局そこからさらに数十分撮影することに。


「夢の橋」。橋上の赤い光跡は、アクセントにと自分で走らせた車の明かり

月下での再撮影もやってみる価値がありそうです。この後、胆沢~衣川~前沢と回ることになりますが、快晴一転、どの場所も薄い雲がかかり始め、撮影できそうにありません。それぞれの撮影ポイントを確認しただけで、今夜はおしまいにします。帰宅途上、北上~花巻~紫波と、何ヶ所かに立ち寄り空を見上げるも、やはり今ひとつの状態に変わりなし。雲量こそ少なく、間違いなく「晴れ」なのですが、期待したほどの快晴にはならず、残念。さて、天気予報対決、「気象庁」VS「IAT」は、かろうじての寄り切りで、ぎりぎりIATに軍配、ということにしておきます。