・『アメリカ例外主義』の本質
ここに興味深い記事があります。
No risk, no say 『"America is an exceptional country, we have done more good in the world"』
https://feckless.hatenablog.com/entry/2018/06/02/163846
英語ブロガーMichikoさんが、アメブロ以外のHatenaBlogにて、『駐留米軍』に関する調査を展開されていた。その中における、とあるアメリカ人のコメントが、私の脳裏に深く焼き付いている。
「アメリカは例外的な国で、自分たちは世界のどの国よりも善き行いをしてきて、それが自分たちを特別な存在へと押し上げる」と。
まさに、今回の事件は、それが実行された「代表例」であると私は思います。
‐第二回朝米首脳会談前夜 北朝鮮の『体制保証』と『非核化』について語る‐
本来アメリカ人の意識としては、北朝鮮問題をはじめ、自分たちが作り出した帝国世界に反抗する国は、いち早く潰したいが、そのために『民主主義の普及』という己に都合のいいタテマエを利用する(しかしその実態は、一部の巨大企業特権階級の「金権政治」である)。
ゆえに、その「最大の障害」である中国を転覆させるために、かの『香港デモ』という暴動を引き起こし、台湾の右翼組織や、日本の宗派(幸〇の科学)、欧米の支援するウイグル族や、ウクライナ・ネオナチを筆頭としたファシスト過激派戦士、報道陣を装う欧米宣伝者、その息のかかった反中NGOなど、幾多の胡散臭い連中を紛れ込ませ、『内部崩壊』を引き起こそうと躍起になっている。
‐血と暴徒渦巻く『香港デモ』の顛末(みんなちゃんと英語で調べてる?)‐
‐米国政府の「差し金」によって運営される香港デモ(ポール・クレイグ・ロバーツ氏)‐
軍産複合体に「完全敗北」したトランプ大統領は、そのお飾りの地位を確保するために、歴代米国トップの『慣例・国是』である「戦争行動」ないし「戦争挑発行動」に手を染める結果となった。
他国の主権を真向から否定し、その政治的主要人物を「殺害する」という蛮行に出たことも、誰もが声を大にして批判せねばならない重大事案であることは、もはや明確な事実である。
マスコミに載らない海外記事 『イラン対アメリカ ガセム・ソレイマーニー少将殺害』 2020年1月7日 (火)
2020年1月4日
ピーター・ケーニッヒ
New Eastern Outlook
興味深いことに、2020年12月31日、アメリカによるイラク人民動員隊に対する攻撃とガセム・ソレイマーニー大将暗殺後、トランプ大統領が最初に思いつけたのは人気の高い軍司令官殺害命令を出したのは自分だという自慢だった。ガセム・ソレイマーニー少将は特別部隊クッズ軍司令官だった。クッズ軍はイラン・イラク戦争中イスラム革命防衛隊(IRGC)の特殊部隊として創設された。この部隊はイスラムの土地、特にアル・クッズ(アラビア語のエルサレム)を解放することが任務で、それが名前「エルサレム軍」の由来だ。
ソレイマーニー少将は、アメリカ無人飛行機に殺害された。彼は単にイランで最も人気が高い著名な将校だっただけでなく、影響力もあり、中東中で尊敬されていた。当時、アメリカとNATOは少なくとも三年はかかるだろうと想定したが、最終的に一年未満で、ISISを打ち負かしたイラク軍を訓練する上で彼は代表だった。ソレイマーニー少将は、シリアでISIS/IS/DEASHを打ち破るため、ロシアと共に、シリア軍訓練に尽力し成功した。このアメリカ何のおとがめもされない行為、ソレイマーニー殺害は、確実に、精確に標的を定めたものであり、イランに対する明確な宣戦布告だ。
トランプは国民の拍手喝采を期待していた。彼が望んでいる再選の西暦2020年に入っているのを忘れないようにしよう。だから、彼は人気の高まりと支持率が必要なのだ。再選されるためには、彼は彼以前の連中同様、殺人を犯したり、何百万人も殺す新しい戦争を始めたりするのをしりごみしないのだ。それが、アメリカ大統領が選挙に勝つためにすることだ。それはオバマがしたことだ。彼は二つのアメリカ戦争が進行している中、大統領の座についた。アフガニスタンとイラクだ。彼が大統領の座を去った時、アメリカは、アフガニスタンとイラクに加えて、地球全体で、リビア、シリア、スーダン、ソマリア、パキスタンの七つの戦争に従事していた.
それに加えて、傭兵や、帝国がテロの代理人に与える他のどんな名前であれが、アメリカが訓練し、資金供給し、武装させたテロリスト、すなわちISIS/DAESH、イスラム国(IS)などによる世界を混乱させる無数の代理紛争がある。アルゴリズム的に操作された中南米やヨーロッパでの政権交代選挙や、アメリカ海軍の50%以上の南シナ海配備に含め、ロシアと中国を包囲するNATO新軍事基地のたゆみない前進を忘れないようにしよう。
ほとんどのアメリカ大統領は、計画中あるいは進行中の侵略によって、世界中での殺人を、どれほどいとわないかということと、彼らがアメリカ軍需産業の権益と、そして、もちろんイスラエルのAIPAC(アメリカ・イスラエル公共問題委員会)をどれほど良く代弁するかを基盤に選ばれる。言い換えれば、投票所に行くアメリカ国民は、実際はアメリカの主要権益を代表するエリート、軍需産業、巨大金融、石油大手、大手製薬会社の小集団と、そして、もちろんイスラエルが事前選択した大統領を、自分たちが選んでいると信じるよう、だまされているのだ。
12月31日のバグダッドの米国大使館に対する非武装イラク人の抗議や攻撃は、12月29日、少なくとも25人を殺害し、50人以上負傷させたイラク民兵軍に対するアメリカ攻撃への反応だった。
アメリカはイラクにいすわる権利は全くないのだ。今も、今までも、シリアでも、中東の他のどこでも、ついでに言えば、アメリカ国境外では。実に単純なことだ。
だから世界は、国連、国連安全保障会議は、それに応じて行動すべきなのだ。
無限のアメリカ侵略は止めねばらならない。
世界がそれに慣れており、大部分は、じっと黙っている。異常が通常になっている。それは反転させなければならない。
そう、イラン政府は報復を警告した。もっともなことだ。だが、それは、まさにワシントンと国防総省が望んでいるものだ。それは連中が、スレイマーニー少将暗殺で、以前は、没収された石油タンカーで、湾岸でのタンカー攻撃で挑発していたものだ。アメリカのタカ派は、イランが報復するのを待っているだけで、それで彼らは全力攻撃したり、もちろんイスラエルに、アメリカを支持して、全力攻撃するよう要求したりできるのだ。
世界中で、特に彼らが支配したいと望んでいる国で、アメリカが罰せられずに行動をしているを知っているので、イランは最悪の事態を考慮しなければならない。これまでのところ、MAD- 相互確証破壊、言い換えれば、世界大戦のシナリオではなく、イランは賢明に、大いに自制して行動している。
報復は熟考されたもの、最も重要なこととは、明白ではないものでなければならない。それは面子のための短期的な軍事行動ではなく、長期的な衝撃の戦略でなければならない。ワシントンが求めているものの正反対の、長期的、非侵略的、非対決のものが、実施されるかもしれない。アメリカの戦争タカ派には、シャドー・ボクシングを続けさせよう。
中東と世界が対処しているのは死にかけた獣だ。アメリカ帝国は、そうなったのだ。獣は死ぬ間際に、何人もの人々がその過程で殺されるかにかかわらず、奈落の底に、いくつの他の国々を引きずりこむかにかかわらず、周囲に激しく襲いかかっているのだ。
***
このあからさまな、はなはだしい殺人への世界の反応は一体何だろう。アメリカに従順な西、特にヨーロッパには多くを期待してはいけない。
だがイランは確実にロシアや中国や他の多くの同盟国を当てにできる。国連には、ベネズエラやキューバや今エホ・モラレスを支持している120以上の非同盟国があるのだ。
これは重要だ。これら非同盟諸国は、今国連加盟国で多数派の集団だ。彼らは、総会でと同様、安全保障会議でも、率直な意見を述べなければならない。おとがめなしのこのアメリカの事件は世界の注目の的になるべきだ。そのため、イランは事件を議論すべく特別国連総会召集を望むかもしれない。それは国連の立場を示すだろう。イランが対応する上で、より多くの影響力を得られるだろう。
世界の舞台で、この事件をイランは十分に高めることができない。それぞれの国が彼ら自身の主権が、日々、世界覇権者気取り、自称例外的な国アメリカに絶滅される危険な状態にあることを悟るように。
団結だけが、この怪物を打ちすえること可能なのだ。
ワシントンは弱く、長期思考はできず、長期計画はなく、瞬時の満足感がない生活を知らない。これは全くの軍事力により、しばらくの間、うまくいくが永久にではない。
今ロシアと中国は、遥かに進歩した高精度兵器を保有しており、イランの同盟国だ、短期的思考は、自爆になりかねない。
Peter Koenigは経済学者で、地政学専門家。彼は世界銀行で30年間働いた経験に基づいた経済スリラー「Implosion - An Economic Thriller about War、Environmental Destruction and Corporate Greed」の著者。オンライン誌New Eastern Outlook独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.org/2020/01/04/iran-vs-us-the-murder-of-general-qassem-suleimani/
マスコミに載らない海外記事
『イラン対アメリカ ガセム・ソレイマーニー少将殺害』より
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-0f0b85.html
・建国からずーっと、 戦争漬け
近代的国家として建国以来243年、アメリカは10年間、戦争をせずにいたことはなく、時には同時に複数の戦争をしている。
別の言い方をすれば、その歴史的存在期間のほぼ95パーセント、時には密かに、時には代理により、アメリカは戦争に関与してきた。第二世界大戦以降だけでも、アメリカは、最大60の戦争や秘密の紛争に関与し、推定2000万人の民間人死亡者をもたらしている。おそらく、過去にも、現在も、これほど好戦的な国はあるまい。
もうここまでくると、『病的レベル』だと。
アメリカという国は、常に戦争で経済を回してきた「特異極まりない国家」で、ゆえに軍産複合体という存在が、時の政治権力よりも、はるかに大きな力を持ち、その莫大な情報インフラと発言力を常に担保し続けてきた。
さらに、Michikoさんは米国人と『平和に関する議論』において、なぜアメリカが、このような「戦争に依存しつづける国家」なのかを紐解くカギとして、彼らの『教育』についての、深いやり取りがなされています。
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12403760386.html
つまり、ただ「アメリカが勝ち続けてきた事実」だけを述べて、その本質的な是非だとか、戦争による悲惨な出来事についての「考察が全くない」ことに、米国の歴史教育の『奇態性』があると、私自身は思うのです。
ゆえに、原爆投下も正当化される。
彼らの価値観として、『支配か従属』の二択しかなく、共存共栄という北東アジア的観念は、まったく通用しないことや、日本人に対する激烈な差別意識は、このような核心的議論の場において、たびたび登場してくる。
<参考資料>
・No risk,no say 『"America is an exceptional country, we have done more good in the world"』
https://feckless.hatenablog.com/entry/2018/06/02/163846
・Cluttered talk blab blab blab 『日本で「も」報道されないこの事実』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12563410799.html
・同 『アメリカ人は、平和教育を受けていない』記事
https://ameblo.jp/cluttered-talk/entry-12403760386.html
・マスコミに載らない海外記事 『イラン対アメリカ ガセム・ソレイマーニー少将殺害』
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2020/01/post-0f0b85.html
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