イベリア半島で勝利し、アフリカに攻め込むスキピオ
『アド・アストラ』11巻 帯にある通り、この巻はスキピオが軍司令官としてその才を恐ろしいほどに発揮して、イベリア半島そしてアフリカのカルタゴ軍を打ち破っていくのが中心です(ハンニバルはイタリア半島の南部にいます)。
感想と展開
カルタゴ・ノヴァを落とされたイベリア半島のカルタゴ軍は、イリッパに集結します。
ハンニバル・バルカの弟のマゴ
ジスコーネ
ヌミディア騎兵を指揮する東ヌミディア王国のマシニッサ王子
マシニッサ王子は、ジスコーネから娘のソフォニバスを嫁としてもらうことになっており、そのソフォニバスにぞっこんで、そのためにジスコーネに従っている感じです。
3人はスキピオの力を認め、傭兵をかき集めてスキピオと対峙します。
スキピオ軍48,000に対して、ジスコーネ軍74,000と大幅に戦力で圧倒します。
しかし、ここでスキピオは、ハンニバルから学んだ戦法を自らの戦法に生かして戦い、ジスコーネ軍を打ち破ります。
※これがマゴ(ハンニバル・バルカの弟)の既視感のセリフになります。
そして、この戦いで、ローマ軍はマシニッサ王子を捕えます。
スキピオにとっては、父スキピオを殺した仇といっていい存在でしたが、自分に下で戦わないかと誘います。
マシニッサ王子は、ジスコーネの娘ソフォニスバにぞっこんなので、それを断り、捕虜とされます。
スキピオもハンニバルもともにここで西ヌミディア王国に注目し、どちらも自陣営に引き入れるべく交渉を行います。
西ヌミディア王のシュファクス。東西ヌミディアは、東ヌミディア王が死去し、この西ヌミディア王により統一される状況に変わっていました。
ここで、カルタゴのジスコーネは、東ヌミディアのマシニッサ王子をひきつけていた娘のソフォニスバを、西ヌミディア王に差し出し、ローマではなくカルタゴ側につかせます。
スキピオは、マシニッサにジスコーネが娘のソフォニスバが西ヌミディア王シュファクスに差し出されたことを伝え、マシニッサは彼らから愛しのソフォニスバを彼らから取り戻すと誓い、スキピオの下で戦うことを選択します。
スキピオは、ここでイベリア半島を離れ、ローマにもどり、執政官選挙に出馬して当選します。
執政官になって、ローマ軍を率いてアフリカに進攻する狙いがありました。
執政官スキピオ 正式に軍事指揮権を手中に収めます。
元老院長老ファビウスとの間の紆余曲折がありますが、狙い通りにアフリカに進攻します。
アフリカで、ジスコーネとシュファクスが大軍でスキピオを待ち受け対峙しますが、スキピオは焼き討ちの奇襲策で彼らを打ち破ります。
一方のイベリア半島では、ハンニバル・バルカの弟マゴがイタリア半島に移動して、そこで芸を集めて、兄との合流を目指しますが、ハンニバル・バルカはイタリア半島南部にとどまってしまっており、またハッシュもローマにより殺害されたことから協力を渋られている状況で、そのマゴの15000の軍勢に対して、ローマ軍が34000で討伐に向かってくる状況でした。
スキピオの鬼神ぶり
スキピオと元老院長老ファビウスとの論戦
マシニッサの悲劇
マゴの苦労
などの見どころはぜひマンガでご確認ください。
アド・アストラ 1~10巻まで
『アド・アストラ』1巻は、こちら
『アド・アストラ』2巻は、こちら
『アド・アストラ』3巻は、こちら
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