手術と言われた肛門狭窄でも手術せずに治ることが多い | みのり先生の診察室

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5万人以上の「オシリ」を診察してきた
肛門科専門医の女医がつづる
お尻で悩める人へのメッセージ

大阪肛門科診療所は自由診療です。

 

保険診療に比べると診察代がかなり高額です。

 

だから最初から当院に来られる患者さんは少なく、多くの患者さんがあちこち色々な肛門科(を掲げる施設)を回ってから、最後の砦だと思って受診されます。

 

セカンドオピニオンならぬサードオピニオン、それ以上で、当院が5〜6軒目という患者さんもおられます。

 

よくある相談が「他院で手術と言われたけれど、本当に手術しなければならないのか?手術せずに治す方法はないのか?」というもの。

 

今日ご紹介する患者さんは40代男性。

 

他院で肛門狭窄症と診断され手術を勧められていました。

 

6年前から切れ痔(裂肛)を繰り返しており、切れる頻度が高くなってきたため近医肛門科を受診。

 

ヘルミチンや強力ポステリザン軟膏などを使用すると症状がおさまるが、また出血したりの繰り返し。

 

肛門狭窄のため薬ではおさまらず手術を勧められました。

 

先生から肛門に指を入れて拡げるよう言われたが広げ方が分からない。

 

排便時に強くいきむ習慣があったようで、便が肛門まで下りてきていると分かると、無理矢理、早く出そうとし、便を自然に出そうとしていなかったそうです。

 

現在は排便時にチクッとする痛みがあるくらいで、出血も紙に付く程度。

 

患者さんの治療の希望として、「手術はしたくない」という明確な意思がありました。

 

できれば自然治癒力に頼りたいと。

 

そしてこのブログを読んでブジー治療で肛門狭窄症を治せないかと思われたそうです。

 

肛門ブジー治療については過去に記事を書いています。

 

つらーいブジー治療が終わったあとに、患者さんがメールをくださって、そのまま掲載しています。

 

 

 

 

 

 

そしてブジー治療で見事に肛門が拡がった患者さんから、今ブジー治療を頑張っている患者さんへのメッセージを頂きました。

 

 

 

オシリのことで本当に困って悩んでいる患者さんは、私のブログを読み込んでから受診されることも多く、治療の流れがスムーズです。

 

できれば受診される患者さん全員にこのブログ読んで欲しいくらい滝汗

 

今回の患者さんも、かなりブログを読んでおられたので話がスムーズでした。

 

とても努力家で、健康のために食事法を変えたり運動したりと、便通改善に努めておられました。

 

便通は毎日あります。

1日2回出ることもあります。

 

出始めの便はちょっと硬め。

そのあとはやわらかい便が出ます。

 

下剤は飲んでいませんが、便通を良くするためにオートミールやイヌリンなどを摂っておられました。

 

ウォシュレットは使っていましたが、オシリに当てないようにしていたそうです。

 

診察をすると・・・

 

肛門の中に便がありましたあせる

今日は2回も排便があったのに・・・です滝汗

 

かなり軟便ですが充満し、肛門の中が便まみれでしたうんちうんちうんち

 

私の指も普通に入りますし、肛門鏡診察も出来ました。

 

ちょっと狭いけれど、普通に診察できるので手術の必要なしグッ

 

しかも患者さん本人が狭いせいで困っておられません。

 

便が出せないほど狭い場合は手術も視野に入れますが、痛くても普通に診察が出来ればブジー治療と肛門マッサージで広がります。

 

その事を伝えると患者さんはホッとされました。

 

治療の前に・・・

 

溜まっている便を出すために坐剤を挿入。

 

そして出残り便を出してきてもらい、もう一度診察上差し

 

キレイに出し切れていましたグッ

 

ご本人の希望もあったため早速ブジー。

 

細めのものから挿入。

 

挿入したときは痛いけれど、1〜2分経つと痛みが和らぎ、3分以上経つと痛みが消失します。

 

痛みが消失するのを待って太いブジーを挿入していき、一番太いブジーまで達成筋肉

 

あまり痛みもなく終了。

 

そして肛門マッサージの方法を具体的に指導。

 

前にかかった先生はこんな風にやり方を教えてくれなかったと汗

 

これ、多くの患者さんが言われますあせる

 

 

正しいオシリの手入れも具体的に指導。

 

ウォシュレットは禁止です。

 

肛門が狭い人は特にダメバツレッド

 

洗うと肛門が狭くなってしまいます。

 

その理由についてはコチラの解説を読んで下さい下矢印

 

洗い過ぎると肛門が狭くなる理由

 

便通に関して食事指導をし、要らないサプリもやめてもらうことに。

 

 

というわけで、この患者さんは手術をせずに保存治療で頑張ることになりました。

 

まだ治療はこれからなのに、とても明るい表情で喜んで帰って行かれました。

 

次に来て頂くのは2週間後です。

 

続きは後日音譜

 

 

この患者さんのように、他院で手術と言われても、手術せずに治るケースは多いです。

 

だから手術と言われてもその場でスグに決めずに、他の医師の意見を聞いてみると良いでしょう。

 

もしかして違う視点からアドバイスをもらえたり、別の治療があるかもしれません。

 

ただし肛門科は専門にしている医師が非常に少ないです。

 

クリニックの看板に「肛門科」と書いてあっても専門とは限りません。

 

医師免許さえあれば誰でも肛門科の看板を掲げることができるので、看板で判断しないことも大切です。

 

また専門医の資格の有無よりも肛門専門施設での勤務経験があるかどうかの経歴の方が大切。

 

HPを見るときは「医師紹介」のページにある「経歴」をチェックすると良いです。

 

そこに肛門科専門施設の名前が書いてあるかどうかです。

 

詳しくはコチラ下矢印

 

日本の肛門科の歴史と現状〜専門の医師を見分ける〜

 
あなたの近くにもきっといるはずです。
 
真面目に良心的にやっている肛門科の先生が。
 
そんな先生にめぐり会えることを願っています。
 
診療所のセラピードッグ「ラブ」あしあと
肛門狭窄症の患者さんが
「犬のウンコのほうが太いんです笑い泣き
と言われたことが
何度もありましたねぇ・・・
 

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化粧品と発酵素するりの記事は

コチラ下差し

 

便通・腸を整えて美肌を目指す 元皮膚科・現役肛門科の女医が教えるキレイ術

 

2020年12月25日に本を出しました!

 

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