自民党と日本を守るために | 沈みかけ泥舟のメモ

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今はネタバレなしの映画感想ブログ化してます。

「永遠の0」「海賊と呼ばれた男」「夢を売る男」「モンスター」「プリズム」などなど
多くのベストセラー小説を生み出したストーリーテラーといえば百田尚樹さんです。
感動作を数多く生み出す手腕に疑いはありませんし、テレビの裏方をしている時もヒット番組を手がけました。

同時に、東日本大震災で貧しい国ながらたくさんの支援金を送ってくれた
大の親日国家ヴァヌアツ共和国を「貧乏長屋」と侮辱し、
「沖縄の新聞二紙は潰れたほうがいい」と表現の自由に守られて作家活動をしている人でありながら
表現の自由を規制する事に賛意を示すという理解しがたい人物でもあります。
沖縄県の新聞に関して言えば最初に発言が取り上げられた時には「軽口」「冗談だった」と真意ではないという弁明をしてましたが、
後に「今は本当に潰れればいいと思っている」と報道への圧力や規制に賛成する立場である事を明確にしました。

名作を生み出す作家さんの発言としては残念でなりません。
なぜこんな事を口にしてしまうのだろうと思っていたら、ふと自民党が公開している「日本国憲法改正草案」を思い出しました。

自由民主党の日本国憲法改正草案

この内容の第二十一条、現行の日本国憲法で「表現の自由」を保障している条文に
自民党が新たに加えようと考えている第二項にこう書いてあります。

「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、
並びにそれを目的として結社することは、認められない。」

今の日本国憲法ではどのような思想・信条であっても集会したり出版したりすることが認められています。
それを「公益及び公の秩序を害する」と認定された場合は規制してもいいという条文です。
パッと見た感じでは「なるほど、カルトや犯罪集団は規制出来る事にするわけだ」と思えます。

でも、本当にそうでしょうか?

犯罪に関わる集団の規制や取り締まりは今でも行われています。
国民の行動を取り締まるのは「日本国憲法」ではなくて刑法などの「法律」で行えるわけです。

また、百田尚樹さん自身の発言や百田さんが出席したという自民党のある会合で
「政府批判をするメディアは経団連にお願いして広告を切ってもらうべきだ」と
資金面から報道規制をしてはどうかという提案がなされたりしている事を合わせて考えると、
「公益及び公の秩序を害する」という条文は「政府批判をする報道」を規制する根拠に使われる可能性が見えてきます。
「考えすぎ」という人もいると思いますが、それは今の憲法では規制を行えないから誰も実行していないだけかもしれません。

現在の自民党や自民党を支持する団体の中には沖縄県を目の敵にしている勢力がいます。
安倍晋三総理大臣にブーイングをした沖縄県民を「(反政府的な団体に)動員された人」と決めつけたり、
沖縄県の地元紙を「特殊」「異常」とレッテルを貼り、百田さんのように「潰すべき」と語ったりしています。
また、沖縄県に限らず安倍晋三総理大臣の政権に批判的な地方紙については
「偏向している」「左翼に乗っ取られている」などと決めつけ否定する発言が当たり前のように横行しています。
彼らにとってはこういうメディアは「公益及び公の秩序を害する」メディアなのではないでしょうか。
だからこそ、今は制定されていない「自民党日本国憲法改正草案」がすでに「日本国憲法」にとって代わっているかのように
「潰すべき」「広告を引き上げてもらうべき」という発言が出てくるように思えます。

今の日本国憲法では違憲であり、謝罪を求められ厳重注意処分を受ける発言ですけれども
自民党の日本国憲法改正草案の通りに憲法が改正されれば、
政府批判をする報道を潰すというのは合憲的な行為に変わります。

想像しただけで背筋が冷たくなるようです。

安倍晋三さんが総理大臣に返り咲いてから、自民党議員による「異常」な発言や行動が相次いでいるように思えます。
激しい変化に抗う保守政党としての自由民主党はどこにいったのでしょうか?
安倍晋三さんや彼を熱烈に支持して支える内閣の閣僚、それにテレビや雑誌、ネットなどで
安倍晋三さんのやり方を熱狂的に支える学者や宗教家、文化人がいます。
よく同じ名前を見るので何か関係があるのかなと調べたらなにやら「日本会議」なんていう
映画かドラマに出てくる秘密結社みたいな団体が引っかかってきました。

ウソみたいな話です。

そんなわけのわからない団体のせいで自民党や日本がおかしくなってはたまりません。
自民党の誠実な議員さん達にがんばっていただき、自民党を守ってもらいたいと思います。