ジュネーブでの週末
スーさんが「スイスは物価が高い」を100回くらい繰り返したのでそれなりの覚悟で行ったけど、高かった。話のネタにマクドナルドに寄り、ビッグマックの値段を調べたら1個で1,000円近くしました。スイス怖い。今回スーさんの親友のアパートに留守番として滞在したので、朝はトルコから持参したポリッジとコーヒーで節約し、夜はレストランに行きました。初日夜はチーズフォンデュ。スイスと言ったらやっぱフォンデュっしょ。スーさんと2人、キャッキャ言いつつチーズにパンをくぐらせて食していたところ、「すみません、ちょっといいですか?」隣のテーブルの女性が声をかけて来ました。女性の方に顔を向けると、やや怒り顔で「あなたたちの食べ方、全然駄目です!!!」突然のダメ出し。どうやら彼女、私たちの食べ方を観察していたようで、あまりのダメっぷりに、(もう我慢できない)となったようです。「いい?パンをチーズの中に入れたらかき回す、徹底的にかき回す!」「えー?この位っすか?」「もっとよ、もっと!20回くらい一気にかき回さないと」「うそでしょー(グルグル)」「もっと早く」「はいー(グルグルグルグル)」「そうでなきゃフォンデュと言えないわ」「腕疲れるんですけど」「あなたたちみたいに上澄みばかり食べてたら意味無いの。かき回すことでチーズ本来の美味さを楽しめるのよ。ほら、また腕がおろそかになっているわ!」「ひー」確かにそうしてやっとチーズがいい具合に糸を引くようになりました。フォンデュ道、奥が深いぜ。観光の方はThe Patek Philippe Museumに行ってきました。パテックフィリップはスイスの高級腕時計の会社です。私自身はCasioのGショックが世界一だと思っている人間なので、大して興味も無かったのですが時計人間のスーさんとしてはやはり外せない場所だったようです。私の中のベスト1の美術館はストークオントレントの「トイレ・ミュージアム」がいまだ不動の位置を築いていますが、パテック・ミュージアムはその次、ナンバー2ですね。たかが時計、といいつつなんだかんだ2時間以上滞在していました。時計なんて時間さえ分かればいいんじゃね?と思う私に数々のマスターピースが往復ビンタしてくるんですよ。いやあ、すごい。その中でも仕掛け時計っていうのかな、時間になると小箱型の時計に付いた鳥の模型がピーピー歌うのがすごくてうっとりでしたが、「あんなの時計じゃない」とスーさんはバッサリ切り捨て、仕事柄か航海用に使われた時計を食い入るように見ていました。私はやっぱり鳥かなあ。アンティークから現在の腕時計までの流れが良く分かるディスプレイで、このちっこい物体に物凄い数のパーツが埋まっているんだな、と今更ながら驚きました。でもGショックのようにつけてそのまま海に潜れないわけで、つまるところ時計は男のジュエリーだよな、という前からの私の印象を裏付けする結果になったわけですが、なかなか面白い体験でした。