丁稚烏龍帳 -28ページ目

丁稚烏龍帳

today,detch stood live on the earth,too…

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 前日、久々に時間のとれたu先生と飲み歩き。その席で、あたしが一月ほどお留守にしている丸好に行こうかという話を持ち出したところ、では…となりまして丸好訪問とあいなりました。

 ところがこういう日に限って寝坊するもので、出立の支度を整えた終えたのが11:40分。急いで出かけても12時を回るなあ…最近、丸好開店同時満席多いから、入れないかなあと思っていたところへ、先生から「すまん、寝坊しました」のメールが。あらお互い様で…それでは二順目狙いにしましょうか、ということで1時過ぎに八広集合にしました。


いつもの暖簾の前で  おうちからテケテケ小走りで一時ちょうどにお店に着くと、予想通りの満員御礼。まあ、ゆったり待ちましょうということでm蔵選手が10分後に合流、ここでお一人帰られたので、先に入ろうかと思っていたら常連のTさんが顔を出されまして、まだ揃っていないということもあり、お先にどうぞとお譲りします。先生も自転車で半前に到着しますが、いっかな動く気配なし(苦笑)

 

 午後になって晴れ間がさしてきたねぇ…とか、連続でトイレに立つ方がいて、丸好トイレに行列が出来てるのを見て、あそこで並ばれると落ち着かないねえなんてお話をしていると、娘さんが暖簾前で立ち話してる僕らを見つけて、「お、待ってるか、悪いね直にそっち側空くから」と声をかけてくれます。いえ、お互い様ですから、順番でお待ちしますよ~。

15分後、左手側のお三方がお出になり、交代でお店に入ります。見ると、奥っ方の一辺は端からTさん、新宿のテンガロンハットさんに尾崎紀世彦さんまで、見知った顔がずらり。そのお隣は、先月拝見したお若いのに渋めの黒づくめのお兄さん。みなさんに会釈をして席に着きます。いやあ、おなか空いた~。

 

 


金糸銀糸依りあって  席に着きしな、お母さんが「今日はほんまもんの菊入ってるよ」と一言。メニューを見ると「山形入荷菊のおひたし」が。先月お邪魔した時にも菊はあったのですが、その時は違う産のものだったそうで、お願いした時に「これはちがう」と自らお話ししてたのを覚えてらしたんですね。ちょうど今朝箱詰めで届いたところだそうです。当然、お願いするでしょう。

 

ボールで乾杯したところに、参りました繊細な白糸・黄糸・紫糸がよりあったような、菊のおひたしが。軽くお醤油をまわしていただくと、口の中に広がる菊の香り。お酢の酸味とともに爽やかな香気が、体を綺麗にしてくれそうな味わいです。娘さん曰く、「朝から花をむくのに大変だったのよ」とのこと。おかげさまで美味しくいただけました、ありがとうございます。

 

 

 

腹減りの食欲に促されるまま、ホワイトボード真ん中の日替わりコーナーの根菜類を食べつくす勢いで、注文します。左側って煮込みの大鍋の脇に、その日の野菜系惣菜が作りおきされていまして、間近にこれを眺めると、ついお願いしたくなっちゃうんだなあ。


やわらかゴボー  まずはゴボーの牛肉煮にしいたけ煮をもらいましょう。このゴボーは、北海道産とのことでお父さんの故郷から送られてきたものでしょうかね。一本丸でぶつぎりされた牛蒡がほっくり柔らかく煮あげられ、これに牛肉の出汁と鷹の爪の辛味が含まれてお酒と食が進む一品です。「牛蒡は寒いところがいいよ」とお母さん。「山形でも牛蒡とれるけど、こうして煮ると芯が残る。青森あたりまでだね」と力説されています。県民愛に満ち溢れたお母さんが言うんだから、間違いないでしょう()

しいたけの方も肉厚の身もすばらしいけど、一緒に煮られた車麩がすばらしい!あたし、お麩が好きでして、あのほろっとした食感と、一緒に煮込まれた具材の味を吸い尽くしてそれをほんわりと纏め上げてくれるほんのり甘やかなあの風味、今思い出しても唾が出ますわ。

 

 

 

さらにカボチャ、里芋煮、イカ大根と根菜を食べ続け、口直しも赤大根酢でさっぱり根菜。いやぁ、段々おなかも落ち着いてきたぞということで、向こう側で山かけのオーダーが入ったのに合わせて、満を持してマグロ丼をお願いします。
絶品まぐろ丼  大振りにカットされた赤身のマグロを軽く小鉢でヅケにして、真白く立った山形の新米がたっぷり盛られたご飯の上に並べられます。その上に刻み海苔をたっぷりまぶせば、マグロ丼の完成です。日によっては中トロが乗ることもあるこのマグロ丼、ホルモン丼や牛丼、とろろ丼という定番ご飯ものの中にあって、あたしが一番好きな逸品です。最近丸好に来てもマグロ丼をオーダーする機会がなく、大分前から食べたいなあと思っていたのです。丸好行きが決まっていたこの日の朝は、「マグロ丼を食べるんだ!」という誓いとともに目覚めたくらいですから(苦笑)

なにせマグロの身質がすばらしいんです。今日の赤身もしっとりしていて、ワサビを載せていただけば、ヅケだれの旨さに加えてマグロの甘味がご飯を進ませてやみません。いやあ、トマランチ元会長~。三人で二切れずついただきましたが、危うくおかわりをお願いするところでした。

 

 

 


野菜炒めの山  さらには塩気が適度な鮭かまも最後の一切れをいただいて、これがまた白米オーダー心をくすぐります。しかし今日はヘルシーに野菜炒めで〆るんだい…って、白米の方が油が入らない分ヘルシーか(^^;

いいんです、このお味噌を絡めていただく野菜炒めがすばらしく美味しいんです。もやしのシャキシャキ感、ニラの香り、バラ肉の旨味…家でいつも真似してるんですが、この味は出ないんだよなあ。


菊の香りの満ちる酒場で  と、お母さんが奥から段ボール箱を出してきます。見ると、箱の中には一杯の菊の花。蓋をあけたとたんに、店内に広がる菊の芳しい香り。ああ、秋だなあ…今年はまだまだ暖かい日が続いて、今日も上っ張りなしで出かけてきたくらいだけど、もう11月なんですものね。表に出れば、秋の夕暮れれの訪れは早く、空の高さは紛れもない秋の空。指に菊の匂いを染み付けながら、仲良く花の芯をはずす親子の姿に、季節の移ろいを感じた11月の丸好でした。

いやあ、しかしよう食べた。それでも三人で5550円ですから、なんてリーズナブル。今日も極上のほろ酔いランチでございました。ご馳走様でした。

 

丸好酒場 16:00~22:00(日曜20:00) 月・火・金定休

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赤い箱  今日の夕飯は、お友達にいただいたお土産にしましょう。

 早めに帰ってごはんを炊いて、ルルルルン♪お鍋にお湯を沸かしましょう♪
 と、準備の整いましたるところで、取り出したりますわ、目の覚めるような色彩の赤い箱。

人気サイト「オテル趾骨」名物企画、地方出張土産大供出が先日もありまして、今回は東北から九州のお土産が告示されていました。たまたまその時、著者であるとかげ沢さんに事務連絡があったもので、メールついでに要望しましたところ、厳正なるあみだくじにより見事に当選した逸品です。

 その名も山形名物「さくらんぼカレー」。なお、姉妹品に「ら・フランスカレー」もあるそうです。

 ごはんも炊けたところで、洗濯機が止まったので洗濯物を干さなきゃね、と主夫業をこなしまして、さて再度お湯をちんちんにわかして、銀の中袋を投入。あとは待つこと五分だけ、調理はお鍋任せの間にごはんを大皿に盛り込んで、さて時間です、いざ開封!

 袋の中身を見て……赤いよこれ(苦笑)?いくらさくらんぼだからって、この色はつかないだろうって色をしてますぞ。見た目は結構シャバシャバのスープカレーのようですね。ご飯に染みてしまいそうだなあと思いつつ、袋からお皿にジャーッと一息に。

 
桃色吐息  おお、赤というかくすんだピンク色だぁ…ピンクのスープに浮かぶ赤い大きな粒はさくらんぼですね。ごろごろ四つも入ってるよ。他には大振りの豚肉、マッシュルームにニンジンさん。しかし、何よりも色にインパクトがありすぎです。失礼ながら、食欲をそそらないこと、この上なし
(苦笑)

 でも、鼻腔を刺激するこの匂いは、紛うことなきカレーの匂い。欧風と言うお、丁稚的にわかりやすい表現をすれば、ボンカレーの香りというか()。お米にカレーがしみわたる前に、まずは一口いただきましょう。カレーも混ぜ食い派と、白ご飯を残す派とがありますが、僕は断然後者です。白いご飯が赤く染まる前に食べなくちゃと、かきこんだファーストスプーン、その味わいは…あら、普通にカレーだわ。

 赤ではなくピンクの原因、牛乳たっぷりのまろやかなカレールーは、スパイスの刺激は少ないもののコク深く、ごはんが進むじゃありませんか。してみると、色と具だけですかねさくらんぼ…いや、飲み込む寸前かすかに感じるのは、さくらんぼの酸味かなぁ。無理にさくらんぼを見つけようとしすぎかしら(^^;


さくらんぼ  でも、とかげさん的には期待はずれかもしれませんが、普通にレトルトカレーとして美味しい一皿です。ちなみに具の方のさくらんぼは、口に含むと食感もサクランボの味や香りもなく、口の中でとろけていってしまいました。考えてみれば、ヒデキだってリンゴと蜂蜜入れちゃうし、京都ガラムマサラの隠し味はバナナだし、普通に家庭でカレーを作るときにも果実類入れますものね。たまたま山形ではありふれた果実、それがさくらんぼだっただけでしょう…って、単価を考えるとそんな贅沢使いはできないか
(苦笑)

 想像していたさくらんぼの香りや味わいのするカレーでこそありませんがてしたが、それがあったらカレーとしては美味しくないですよね、きっと。普通の食卓の一品として、ありがたいおみやげでした。ご馳走様でした、とかげさん。

銀の字を出ても大通りを清水駅へ。まだまだ日は高いですが、六時を回って駅前酒場の暖簾も出てきています。風情のある暖簾に吸い込まれそうになるのをぐっとこらえて、駅のキオスクで150()の黒はんぺんを購入し清水を後にします。昼の岸壁寿司パーティから始まって、観光がてらのお買い物、そして金銀ツアーと今日も一日楽しませてもらいました、ありがとう清水のまち。また、来る日まで…って、この時間にこのメンバーでまっすぐに帰るはずもなく、東海道線に揺られることわずか四駅目で途中下車。降り立った駅は新蒲原です。


昭和の佇まい  駅前には船のオブジェと大きなマックスバリューが目に入りますが、その視線をちょっと右方向にずらしてみましょう。駅前にいくつかの商店が立ち並んでいますが、その中ほどに目指す酒場の暖簾が揺れています。お隣の酒店に併設されたこちらが、岩科酒場。以前から温めていた、機会があれば出かけてみたいという願いが今日現実のものになります。うれしいなっと。


 こちらは酒屋さんが始めたお店ですから、角打ちの発展形なのでしょうね。暖簾をくぐりますと、正面に歴史を感じさせる重厚なコの字のカウンター、右手に四人掛けのテーブルが三つという構成で、地元のお父さん方がそれぞれに憩いの時間を過ごしています。



コの字カウンターの向こうに  あいていたカウンターの手前の席に腰掛けて、さてご注文は…と、おっとみなさんいきなり日本酒ですか
(^^; まだまだお元気ですね~。あたしは遠い帰り道を考えると、まずは薄めに行った方がよさそうだなぁ…ということで、ここでもお茶割りをお願いすると、出てきたのは受け皿がこぼれるまでに並々と注がれたグラスの焼酎に、お茶缶が一つ。それに氷入りのタンブラ。なるほど自分でブレンドする形ですね。これはこれで面白い。しかもお値段175円って、宇ち多ばりだなぁ。富士の地酒高砂が切れているということで、その上のクラスは臥龍梅の大吟醸…しかもこれも600円。

ありがたいことに、注文があってから封を切って口開けをいただきます。みなさん焼酎か普通酒が中心で、大吟に手が出ることは少ないらしく、以前親分がいらした時、大吟を頼んだらお店の人に怪訝そうな顔をされたというお話を懐かしそうにされています。

 さて、すでに受け皿からこぼれていますが、焼酎をこぼさないようにiiさんに昧珍で教えていただいた作法でお尻から注いで…と、それではお待たせしました、本日何回目の乾杯だろう(苦笑)


 左手奥の黒板には魚介から串焼き、揚げ物まで、いろいろなメニューがぎっしり、しかも100円台から高くても400円台、雰囲気といい価格帯といい日頃使いのできるアタシ好みの酒場だなぁ。どうもその思いは皆さん共通のようで、初めて訪れた三人で、「いいお店だねぇ」とうなずきあってしまいます。

 さて、豊富な黒板メニューの中からまず選んだのは、駿河にきたらやっぱりこれでしょ、太刀魚の塩焼き。それにしらすおろしもお願いしましょうか。


駿河名物太刀魚  皮目の銀色がお皿に映える太刀魚は、身がほろほろしていて、淡白な味わいとも相まって淡雪のよう。友人の静岡出身者が曰く駿河に来たらやっぱり太刀魚なんだそうです。運輸技術が向上しているとはいえ、確かに東京ではそんなに見るお魚ではないですからね。名物にもうまいものあり駿河灘。



大盛しらすおろし  これまた名物ですね、しらすおろしなんて
200円で鉢にあふれんばかり。しかも大根おろしの辛味がさっぱりしていて、これはジャパンのあてだなぁ。親分曰く、小さい頃の夏の日、食欲のない日にはしらすおろしにほそネギ(青ネギ)をたっぷりかけて、ごはんにまぶして食べたそうです。それは食もすすみますよね、想像しただけで美味しいの決定だもの。


 どれを食べてもはずれはないし、使い込まれたカウンターの丸みといい店全体の醸し出す雰囲気といい、堀切の小島屋みたいだなぁ…なんて思っていたら、まーぶるさんからも「小島屋を思い出すね」と一言。いやぁ同じお店にたどり着きますか。酒場巡りを重ねているご夫妻と同じ感想だというのが、ちょっと嬉しい(^^

最近、いいお店だと紹介されても感動が少ないそうです。どうしても自分の中のベスト酒場と比べてしまって、それに比肩するお店でないとなかなか心に響かない中、こちら岩科さんは久しぶりに感じいっているご様子。もう少しこの空気を味わっていたいですね…いくつか追加の注文をしましょう。

 まぐろ頬肉焼きに、お肉も行きましょう牛タタキ。しめさんまもよさそうだなぁ。それと、黒板を見たときから気になっていたメニューがありました。その名もしらが。親分に尋ねてもわからず、ん~なんだろうと、勝手に想像したのが「白髪ねぎ」。白髪ねぎの和え物みたいなものかなぁ、結構おなかも膨れてきたし、白髪ねぎでさっぱりっていいなぁとこれもお願いしてみます。



桜色咲いて  まずやってきたのは牛タタキ。深い紅色の牛肉に玉ねぎが添えられて、さっぱりといただけます。
お皿の上にきれいに並んだしめさんまも、お酢よりも塩の効いた、お酒の進むしめ具合。それだけで食べておいしいのももちろんですが、お酒と合わせた時に真価を発揮するのもあての要件ですね。これまたいいあてだぁ。


しめさんま  それに、まぐろの頬肉なんて、ほろほろした身肉に旨味のジュースがたっぷりで、価格はなんと
280円。あの一平のほっぺフライを凌駕する価格なんて、さすがマグロ王国清水ですね。んー、もう原一平くんです。




 おっと、そろそろ東海道線の最終も近づいてきましたね。お会計をお願いします。1時間以上滞在して、結構食べて飲んだのにお支払いは一人千円ちょっと。ん~、ご馳走様でした。

 お会計を済ませて、ふと振り向けば暖簾の向こうに地元の方々の笑顔があふれる店の中。本当にゆったりした空気の中で、肩の力の抜ける酒場。あまり新顔が行くのも気が引けますが、でもこの雰囲気好きだなぁ。親分は早くもお彼岸の里帰りの時に寄ろうかな…なんてつぶやいていますが、僕も今度近くに来たら、もう少し日の高いうち、他のお客さんが少ない時間帯にお邪魔しようかな…そんな思いを抱きながら東海道線に乗り込みました。
そして帰りはお約束  三島で乗り換えたあとは、当然居酒屋快速アクティになるわけで…どれだけ飲むのでしょう、僕達
()。あれだけ飲んでも、小刻みに揺れる電車内で味わう国香がまた旨いんだ。朝から晩まで、実に楽しい一日でした。企画&ご案内いただいた親分、ご同行いただいたご夫妻、ありがとうございました。また、旅しましょうね…そんな誓いをしたのは、深夜のぼんそわでした()。実に旅っていいものです…また、出かけましょう!


岩科酒場 16:00頃~22:00頃 日曜定休




本当、ごちそうさまでした。


しらが  あとは白髪ねぎをまつばかり、最後にさっぱりと締めて帰りましょう。
そして次にしらがです~と運ばれてきたのは…ん、太刀魚?しかも三本?そう、後日調べたのですが、どうも太刀魚の小さいものを「しらが」というようなのです。小ぶりとはいえ、先ほどの2/3はありそうな大きさのものが三本ですから、ボリューム的には太刀魚塩焼き以上。んー、食べごたえあるなぁ。でも酔いも入って、すいすいこれが入るから怖いもの(^^;








 金の字をあとに、清水市内を横断する巴川沿いに出てしばしお散歩。軽く火照ったほほに川風が心地よく、このあたりに○の字シリーズのもう一軒があったようなのですが、見当たりません。時代の流れの中で、なくなってしまったんでしょうかね。巴川沿いにも家屋の合間に古びた商店や雑居ビル、怖そうなアニさん方と昭和の風情を感じる風景が広がっています。


銀の字  そんな中、こちらは元気に営業してますよ。○の字シリーズ二軒目、銀の字さんです。ちなみに○の字シリーズと言ってますが、チェーン展開やのれん分けといったことはなく、まったくの別のお店です。


 ここは親分が一番落ち着ける酒場と絶賛してやまないお店。とたんづくりの鄙びたお店を、料理を担当するお婆ちゃんと若い女性の二人で切り盛りされています。親分につづいて暖簾をくぐり、「こんにちは~」とごあいさつ。親分は、「かえってきたよ~」なんて言ってます、やっぱり故郷なんですねえ。こじんまりとした店内、八人も入れば一杯のカウンターに四人で腰を下ろします。先客はおひとりだけ、開店直後を狙ってきた甲斐があります。

 挨拶もそこそこにすっと出されたおしぼりで手をふくと、これがキンキンに冷たい。冷蔵庫でよく冷やされているようです。暑い夏にはこういう心づくしが実にありがたいですね。思わず顔拭いてしまいます(苦笑)


名物しぞーか割  正面の壁に貼られた短冊の中から、まずはやはりお茶割ですね。ここのお茶割は、金の字よりさらに御茶分が濃くて、抹茶割のようです。お茶の苦みと爽やかさで、焼酎が包まれるよう…すーっと飲めて、危ない気がします(^^;


さて、ご注文は…お店の看板にもあるようにここはひな焼きが名物。ひな焼きと言ってもただの焼き鳥ではありません。短冊の群れの真ん中にあります、「ひなから揚げ」。これをお願いしましょう!羽とももがあるけどというお婆ちゃんに、親分が返した言葉は「お母さんに任せるよ」。ここに来て食べたもので美味しくなかったものがないと、そのとおりですね。しかも400円の価格設定がすばらしい。

 娘さんが取り出した鳥もも肉にお婆ちゃんが丁寧に塩コショウ、そして鍋に放り込んで…あら、蓋をしめちゃいましたね。あとは揚げあがりを待つばかり…いや~、俄然楽しみになってきたぁ。ちなみに、小柄なお婆ちゃん、腰も曲がってらして、カウンターの陰にすっぽり隠れてしまいます。腰を上げないと作業風景が覗けません(苦笑)

 揚げあがりを待つ間、親分がお盆は休むの?なんて声をかけると、お盆休みは特になく火曜日だけお休みとのこと…ん、明日だったら危なかったぁ~(^^;


絶品ひなから揚げ  さて、そろそろ頃合いでしょうか。お婆ちゃんが鍋の蓋を開けて、様子を見ています。鍋から最初に出されるのは、モモ肉と同じくあげられたポテト、そして素揚げにされたキャベツ。これがまたお勧めなんです、ほっくりしていて美味しいんだあ。そして、出ましたどかんと鳥ももの一本挙げ。

 ところで2人分頼んだお皿がなんで、あたしの前に二つあるのかしら…え、鳥ばらしのプロだからって(苦笑)?そりゃ手土産で半身揚げをよく持っていきますから、ばらすのは慣れてますけどね。


 鳥房の半身揚げほどのボリュームはありませんが、パリッと焼きあげられた皮目のスパイシーさとももから溢れる肉汁のジューシーさ。これも年期なんでしょうね、お兄ちゃんが一所懸命揚げてる鳥房の半身も美味しいですが、お婆ちゃんの見切りの美学というか、鍋に放り込むだけと思えた揚げ具合の絶妙さ。このパリッとした皮目の揚げ具合の見事さよ。


ポテトおかわり  しかし、ポテトがやっぱりうまいなあ…おかわり欲しいくらい…って、僕らの思いを先読みされたか、はいどうぞとお母さんが追加を出してくれます。ありがたいですね~。思わず親分が「おいしぃ」とこぼすほどにほくほくのポテトの美味しさがたまりませ~ん。お代りに頼んだ喜久酔も進むってもんです。

 しかし、このポテトは初恋屋でいう軍艦みたいなものなのでしょうね。最初に腹に入れて悪酔いを防ぐという、お店の優しさですね。うーん、本当にやさしいお店ですねぇ。


 ちなみに今日は食べませんでしたけど、こちらの焼き物も絶品ですぜお客さん。コショウが良く効いて、酒がすすむんですね~。

 こちらのひなから揚げ、都内某所と同じくクリスマスには予約でいっぱいだそうです。清水もケンタッキー要らずの町なんですね。しかし佇まいと言い、味わいといい、いつまでもあってほしいお店ですね。お婆ちゃん、どうぞお体に気をつけて…またお邪魔します!


銀の字 17:00~ 火曜定休かなぁ?






                             8月11日三軒目

                              8月11日(月)しょの2
エスパルス  水上バスから降りて、エスパルスドリームプラザに向うと、佐世保バーガーをはじめいろいろな屋台が出ています。ベルギービールの屋台もあるし、「ここでも飲めそうだね」なんて発想は呑み助四人ならではなのか()。ドリームプラザの入り際に中華料理富徳の屋台が出てますね。まさか本物じゃないよね…なんて、準備をしている特徴的な高いコック帽は…ほんものー!お願いしたら周さん、気さくに写真を撮ってくれました…おお、いい人だぁ。

 

 目的は篠田酒店の支店。大きなワインセラーがあるんですねぇ…このメンバーだとセラーには入らないんですけど。四人が興味津々のぞいたのは地酒の冷蔵庫。静岡を中心とした酒の宝庫ですなぁ。当然、帰りの電車用に四合瓶各1本ずつ買いましたがな。



次郎長どおり  続いて向かったのは、次郎長通り商店街。清水の次郎長さんの生家のあるところですね。残念ながら月曜休館でしたけれど、まあ観光はついでみたいなものでして。ちなみに我らがjirocho親分の生家には参りませんでしたが(苦笑)

 しかしこの道を歩きながらの、親分の同級生トークが面白い。路地や川端など街角のあちこちに思い出がいっぱい詰まっているんですね。うらやましや。たぶん、僕、地元に帰ってもここまで案内できないと思うなぁ。

 次郎長さんの墓所のある梅陰禅寺を遠くから眺め、さて炎天下の散歩で大分フラフラになってまいりましたよ。のども渇いてぇ…キター!お昼をゆっくりしたために、時間ももう頃合ですね。ではぼちぼち向かいますか、目指すは新清水駅に程近く。
赤い看板  路地を曲がれば、赤い看板に「もつカレー」の文字が目立つこちらはご存知、「金の字支店」でございます。


 白字に金の字の三文字が大書された、本店と同じのれんをくぐり中に入ると、右手に焼き台と厨房、その前に15人がけのカウンター、奥に四人がけが四つの座敷があって、これは本店よりゆったりしたつくりですねぇ。あたしもご縁がありまして、本店の方には何度か足を運ばせていただいているのですが、こちらは初めて。じゃんきーご夫妻は、静岡支店にも行かれているそうですが、あたしはそちらも未訪ということで。



まずは赤星 なにはなくとも今日は名ナビゲーターがおいでですから、すべてお任せです。まず注文は、渇いた喉を潤す赤星2本に、もつカレーが10本。ビールが速攻で出てくるのが、熱中症になりかけの四人には嬉しい限り。注ぐ時間ももどかしく、四つのグラスが満たされたところでかんぱーい。プハァッ…しみいりますねぇ。これがあるから散歩はやめられない(←かえって不健康)。


 そして続いてこれまたすぐに出てくるもつカレー。串に打たれたシロが、重めのカレールーでよく煮込まれて出てきます。さすがに10本ともなると壮観ですねぇ。また、このシロがフルフルでやわらかいんだわぁ。ビールとの相性もばっちりですね。

 
清水名物  呑み助が四人集まれば、当然居酒屋談義に花が咲くわけで、文福、そしてシェフがかつて作ってくれたという花見の席の話など、もつカレーの話題でひとしきり盛り上がるうちに串が一本減り、二本減りと瞬く間に山がなくなっていきます。

 不思議とあとを引くんですよねぇ。だからこそ清水名物になりえたのでしょうけれど。かの某局での県民バラエティショーでもとりあげられていましたけれど、今やその名は全国区ですからね。

 あのルーの中に浮かんでいる黒い粒粒はなんだろうなぁというのも気になりつつ。



ポークロース焼き  ここで、もうひとつの名物のご登場です。お皿の上に鎮座ましましているのは、ポークロース焼き(塩)。

 お皿の上に鎮座する神々しい姿、豚ロース肉の一枚焼き。添えられたセロリのサラダの翠がなんとも映えますねえ。

 いわゆるポークソテーなんですが、特筆すべきはやはりそのやわらかさでしょう。



レアァァァ  見てください、この断面。ほんのりレアに焼き上げられた柔らかさの中に、かみしめればあふれる豚の旨味。上に乗ったバターとしょう油ダレが絶妙なんだなあ。

親分がしきりに、ごはんと味噌汁があれば…と言われるのも当然、僕も同じ気持ちです。それでなくともごはんって、あてになると思うんだけどなぁ…え、僕だけ()


 赤星に続く飲み物は、静岡ですからね、やはりお茶割りをお願いします。うん、もつと豚の濃厚さをさっぱり洗い流してくれますね。

 とここで、向こうの方から「ごめんなさい、もうもつカレー終わっちゃいました」という声が、相変わらずすごいなぁ、時計を見ればまだ五時前ですよ。本店でも、座った方が必ず頼むのはもちろんのこと、入り口から10本、20本単位で、多い人はそれこそ100本という量で持ちかえりされるこのもつカレー、やっぱりありつくには、口開け早々にお邪魔するしかないんですねぇ。今日はたっぷり食べられたから嬉しいぞと。残ったカレーももったいないから、お新香のきゅうりで集めて食べるぞと。

 
白いのれん  焼き物も行きたいところですが、今日はまだ先があるということでここで打ち止め。

 久々のもつカレーに満足して外に出ればまだ日が高く、昼酒の楽しさをかみしめる清水飲みのスタートでした。ごちそうさまでした!


金の字支店 16:00~ 日曜祝日定休





                             8月9日(土)しょの②

 神谷酒場へのご挨拶を終えて、さてどうしましょうか…って、もうルートは決まってるんですけどね。向かうは三ノ輪、さあタクを拾う前にメールチェック。なんですと、目的店がおやすみですかぁ…ああ、乗る前にチェックしてよかった(^^;
西口  この日、某サイトのオフ会という名の飲み会日だったのですが、ちょうど〆日と重なっていたので、わがままを言って挨拶の時間をいただいたのでした。三ノ輪のもつがダメなら、浅草橋のもつでしょう…ということで、皆さんは西口やきとんに集合されてるようですね。田端から秋葉原経由で駆けつけるぜ~って、このルート(錦糸町から)行きに通ったわよね。

 

 田端~浅草橋間は想像していたよりも近く、40分ほど遅れで合流できました。

 駆けつけでミルク割りをいただきつつ、皆さんにご挨拶。集合していたのは、熊さん、とかげさん、たじまきさんに北からふるさん、そして本日のゲスト、四人以上ですが大丈夫なんでしょうかの匹そさんの5人。
ドミグラ  路麺大帝ともあだ名される匹そさんがいる以上、話題はやはり麺。いろいろお勧めのお店の名前があがります…しかし、ふるさんは詳しいなぁ。お、箸と串を駆使して神田の路麺屋さんの地図を再現してますねぇ。

 定番皿なんこつに、本日の皿もの、ドミグラスをいただくとなんともつじゃない。パスタにミートソース状のソースが絡めてありますね。なかなか美味しいけど、おなかにためるわけにはいけません。本番はこのあとに控えているんですから。



黄色い看板  合流してから小一時間の楽しい時間はあっという間、さてぼちぼちとみんな揃って腰を上げます。今日のメインは、浅草橋駅東口からほど近くの路地裏にひっそり鎮座まします黄色い看板、こちらやまとでございます。

 大人気店のこちら、土曜日のこの時間でも満席です。60人くらいは楽に入りそうなんだけど、予約を入れてもらってよかった~。それもそのはずで、美味いのはもちろん、とにかく盛りがいい、そして安いと三拍子揃っています。

本日のお席は厨房脇の一番奥壁際の卓、これは注文も通りやすいし、おトイレも近いしいい席ですね。しかも、前回お会いした大陸系でないお姉さんもいるじゃないですか。この方の愛想の良さが嬉しいです。


飲み物は当然名物、何が入っているのかわからない、乳酸系特大チューハイ。このバケツみたいなジョッキが素敵でしょ。このデカいジョッキをこれだけ重ねるのも、またすごいなぁ。ん~、かすかな酸味と甘すぎない甘味、この正体はなんなんだろう…知らない方がいい気がするのはなぜかしら(苦笑)


どでかい白いヤツ  本日のオフ会、フィーチャリングそばさん(匹そさんは、「匹子(ひきこもりの意)のそばゲッティ)さんの略)と銘打ったのも、ここやまとの常連さんであるそばさんと熊さんが半月ほど前に、このやまとでお鍋を食べて、夏鍋の旨さを再認識したからなのです。ということで、オーダーはそばさんにお任せしましょう。

と、いきなり鉄火巻き三人前ですかぁ…なら、奈良漬巻きもお願いします()。いや、ご飯党員として基本でしょう。マグロ納豆にしらすおろし、セロリに唐揚げと、頼みすぎなのではと思いつつもこの人数ですからね。決め手

そうそう、忘れてならないのが本日の決め手、卵納豆ですね。あ、でもすぐに食べちゃだめですよ(正解はCMのあとで)




巻物の山  一次会から続く与太話をしていると、シラスおろしにマグロ納豆などが早々に出てきます。ここはお父さんが一人で調理されてるんですが、このスピード感はすごいなぁ。
そしてどどんと来ましたよ、巻物軍団。卓に運ばれるや、うまうま~と瞬く間に消えていく40個の巻物たち。お腹すいてますからねえ…って、ここでお腹を膨らませてたら、おなかを空かせて来た意味がないんじゃ()。各々方、本当の相手はこの後に控えているんですぞ。では、早々にお願いしておきましょうか、夏の鍋。



こちらのボリュームの代名詞といえば、やはりこの鍋です。やまとのありがたいところは、牡蠣鍋や鮟鱇鍋などの季節物を除いて、ブタ鍋や鳥鍋などは年中やってくれていることです。牡蠣鍋もゴールデンウィーク明けまでやってましたしね。

六人ですから、とりあえず三人前お願いしましょう。え、算数が合わないって?

基本的に一人前を一人で食べようというのは、このお店の場合、間違いなんですって。出来上がってきたこの画像をご覧くださいまし。ブタさん、鶏さんとりまぜて、鍋の上に桃色の花が咲く風景。いやあ食欲そそるなぁ。



夏鍋の悦び  ぐつぐつ煮込まれていい香りが立ってくると、たとえ巻物を何本食べていても食べたくなるんですよね。まずはストレートに一口、お肉の出汁がうまかぁ。肉も豆腐も野菜もグーですよ~。

そして、そばさんの勧めに従って、よく混ぜて五分立て位にきめ細かく泡立った卵納豆を上からかけ回してみましょう。そして一口………旨すぎくんっ!!



秘密の調味料  なんだこれ、ストレートの時も美味しかったけど、それに卵の風味と納豆の旨味が加わって、次元が変わりますよ。これまでも卵納豆と鍋の関係は聞いていたのですが、いつも卵納豆を取り鉢に入れて、そこに具材を採って食べてました。このやり方だと、納豆の粘りがなくなってしまうんですよね。

ところがところが、この真・卵納豆の使い方は、卵納豆を新たな調味料として加えることで、鍋の味に深みと旨味が加わるんですねぇ。いやあ、まさに目から鱗の瞬間でした。聞くと皆さんも僕のやり方でやってたそうです。しかし、そばさんは料理の掛け合わせに本当に長けてらっしゃいますねぇ。



そして、やはりこれ 最初に巻物をあれだけ食べたのなんて、もうみんな忘れてます。当然、〆にはごはんを注文です。これがまた、食材の旨味がつまった出汁でふつふつと煮込まれたごはんが、ふっくらと膨らんで…さあ、食べますよぉ…うまか~~~~!!!いや、うまくないわけがないんですけど、これは感動ものですよ。

いやあ、満腹満足。これだけ食べたら、もう動けませ~ん…と言いつつ、築地ねこ屋に流れていったのは、どこのどいつだ~い、あたしらだよ!!


親しい仲間が集まって、ひとつ鍋をつつき合い、チューハイをあおる。その楽しさには夏も冬もありません。だって美味しいんだもん。夏の鍋もありですねぇ、なにせ雑炊がうまいでよ()。また行こうっと。お付き合いいただいたみなさん、楽しかったですねぇ。


やまと 日曜・不定休 17:0023:00








                           89()

 田端駅に降り立って、初恋屋のしまっている土曜日。目指すは田端新町、神谷酒場。

 今日は神谷酒場の閉店日です。

 最後の日ですから相当混むだろうと思いつつも、席につけなくともおかみさんのご様子をうかがいたいということで、田端駅着は午後4時。少しはやめのお邪魔です。呑み助の考えることはみな同じ、僕たちがお店の前に着くと、既に何人かのお客さんがお待ちです。あ、歩く僕たちの横を自転車で通り過ぎていったのは、マキさんですね。最終日だけあってカメラだけでなく、ビデオカメラ回してる人がいるよ…って後で聞いたら、テレビ朝日の取材だったそうです。

 通行の邪魔にならないように、プラタナスの木の下でm蔵さんと話しこみつつ、周りの様子をうかがいながら、あの人は同類だろう、この人は通行人だろうと品定め…我ながら趣味悪いなぁ(^^; 

最後の開店  やがて開店時刻の四時半を過ぎること五分ほど、ガラスの隙間からおかみさんがつけ場から顔を出すと、常連のみなさんが脇の入り口から中に入られます。そして、見事なチームワークで開店準備をさっと終えて、縄のれんを出すのを手伝われます。

 この人数ならなんとか入れそうかなということで、お邪魔すること決定~。お店の前でお待ちになられていた、以前からこちらにお邪魔するとよくお顔を見かけた年配の男性のお隣、角から二番目の席に腰をかけます。

 このカウンターに触れられるのも今日が最後かと思うと、やはり思うものがありますねぇ。まあ、湿っぽいことは、あとで考えましょう。


 まずはお兄さんが炭酸機の蓋を開けて、その中に氷を砕いて入れています。なるほど、そういう仕組みだったんだぁ。あの機械にもたくさんお世話になりましたね。
炭酸機御苦労様  僕らの注文、最後はふたりで白をいただきます。シュコシュコ、おかみさんが炭酸を注ぐ姿を目に焼き付けておこうっと。

 やっぱり最後の日、おかみさんもお兄さんもてんてこまいです。お隣の方が頼まれたチーズをもって、おかみさんが小上がりの方に行ってしまいます。三人で「こっち、こっち」とアピール。「あら、お恥ずかしい」とおかみさん、本当にかわいらしい、素直な方ですね。お隣の方も受け取りながら苦笑い。僕らにも「はやめに注文した方がいいですよ」と水を向けてくれます。

 それでは、火をつかわないメニューで定番きゅうりもみと、最後にこちらでは食べていなかったマグロのブツをお願いします。



マグロブツ  この会話をきっかけに、三人で話の輪が咲いていきます。昨日、一昨日は付いていなかったテレビのオリンピック中継も会話の種になりますね。がんばれ、タワラちゃん。後ほどおお名前をお聞きしましたら、お隣の方はやはり常連のy澤さんとおっしゃられて、三年ほど前にこの田端に越してこられたのだそうです。以来、こちらが居場所となって…と、一昨日も違う人から聞いたな、こういう話。僕自身もこの田端での居場所はここでしたからね。やっぱり人の居つく場所なんですね。


 来週からどこに行こうかと思って探していたら、いい店を見つけましたよ…なんてご紹介してくれて、最後の最後の日に、こうして新しい知り合いができるのも、また神谷酒場の導きでしょうか。三人でお話しましたが、このお店の真骨頂はやはり混雑ではなく、柔らかくゆったりした時間の中、おかみさんを交えて見知らぬ人同士が店全体で会話ができることにあったんだろうなぁと思います。


シロ この静かな空気と一体感とのあるお店は、なかなかありません。一体感があるとわいがやになるのが普通なのに、こちらではそれでもなお、静かに時間が過ぎていきましたから…やはり積み重なった歴史とおかみさんの人柄ですかね。

y澤さん、焼き鳥屋さん絶対行きますね、ちょうどタイミングの合う頃合を見計らって。


 さて、三つ目、最後のシロを空けて、お会計をお願いします。お会計が終わったところで、おかみさんに本を一冊お渡しします。以前におかみさんとゆっくりお話した時に、「ハーブのお料理なんかなさる?わたし、興味はあるんだけどハーブの使い方がわからなくて」と仰っておられたので、この日錦糸町の本屋さんを何軒かはしごして、使いやすそうな本をお持ちしたわけです。

 おかみさん、その時のやりとりを覚えておられて、「あら、まあ」と喜んでくれます。あの笑顔、嬉しかったなぁ。「ありがとうございます、お二人もお元気で」と送ってくれるおかみさんに頭を下げて、お店をあとにしましょう。


 今日で神谷酒場は幕を閉じますが、それはまたおかみさん、お兄さんにとっては、また新しい一日のはじまりです。これからも元気に過ごしてください、そしていつかまた街角でご挨拶ができたら素敵なことです。

 その日まで、さようなら神谷酒場。






                              8月6日(水)
抜けるような青空の下で 空がとても青く晴れ上がったこの日、風車が青空に映えています。

夕方から大門に出かける用事がありまして、田舎町からですと約束の六時に着くには、一時間は早引けしないといけないわけですよ。どうせ早引けするなら、その前に一度家に帰って洗濯物を取り込んだり、シャワーを浴びて行こうということで、少しばかりお休みいただいて会社をあとにしました。

京成線に乗ると、疲れからか寝入ってしまいふと目を覚ましたら江戸川の上。瞬間移動成功です。してからに、青砥駅に着きました。すると向かいに押上線が待っています。

「ああ、せっかく押上行がいるし、立石回りで帰ろうかな。」ということで、押上線に乗り込みます。いや、実際、少しだけ立石からの方が近いんですって。

立石駅に降り立つと、「ああ、せっかく立石まで来たし、入れないだろうけど宇ち多の行列を覗いていこう」ということで、仲見世に向かいます。

すると四時前のこの時間、行列はありませんでした。「ああ、せっかく行列もないし、一杯二品のワンコイン(現在は520円)して帰ろうかな。」ということで、暖簾をくぐり、あんちゃんに一人と指を立てます。


宇 一瞬の逡巡…店内一杯なのかなと思うと、入り口目の前の席が空いているじゃないですか。ここに通してもらえるのかなと思っていると、あんちゃん「悪いけど、ひとつ詰めてくれる」と先客さんをその空き席側に促してくれます。

奥に回れってことかなと思って、ふと中に一足を踏み込むと、鏡下に見知った顔が満面の笑顔で…なんとぉ、プリティ熊ちゃん~~~ッ!。「ごめんね、知り合いだから入れてあげて」とあんちゃん。すいませんねと先客さんにご挨拶しながらもう一歩。喜色満面の熊ちゃんにばかり目が行っていて気付きませんでしたが、ふと隣の席に目をやれば…、上下スポーティな格好で熊ちゃんの隣に座っているのは、「な、な、ななんとぉ、おやびーん!!」。

…思わず、驚愕で固まってしまいました。


梅割り こちらが固まっていると親分も気づいてくれ、「よぉ、サボリーマン」と声をかけてくれます。(なんだか寅さんみたいですね(^^))。ああ、驚いたとご挨拶。こんな偶然あるんですねぇ。

確かに日曜に熊さんと秀で飲んだ時に「お盆休みなので、来週どこかで親分と示し合わせて宇ち入りします」という話は聞いていました。でも、それがまさか今日なんて。

会社を出る時点まで宇ち多はおろか立石に来る考えもなくて、立石に降りても宇ち多に寄るつもりもなくて、宇ち多に入れそうだと思っても、よもや、このお二人に会うなんて思ってもいなくて…。まるで初めてお二人とお会いして、善ちゃんに連行…もとい連れていっていただいた、冬の日が再現されたようです。本当に世の中は出会いに満ちています。

「こうしているうちに、とかげも来たりして」なんて熊さんの話も、実現しちゃうんじゃないかと思ってしまいました。

 




ハツ塩若焼き

先日の大宴会の話から初まって、親分がたのんだ腹黒屋さんが卒倒するであろうアブラタレを目の前に、牛フィレステーキを全部食べてくれてありがたかったことやら、今日の集合の如きねこ屋の四人会合のお話、まるます屋のうなぎの話を聞いてウナギが食べたくなり、最近大食い系のブログを見ているという話から、秋葉のワンポンドステーキに出かけてみればと薦められたり、「サイダー飲んでる祝君をはじめて見た」と言われ、「でも薄めた気になってるだけなんですよね」と切り返してみたりと、普段どおりの世間話をしながらも、胸の中でひとりしみじみと出会いの喜びをかみ締めていました。

最近なにかと自分のこれまでの歩みを振り返る機会が多かったものですから、節目を迎えて今、こうしてあの時のお二人と偶然となりで飲んでいる…それがとても嬉しくて。

梅二つ半にサイダー、おかずはアブラ一本入れてテッポウ、レバタレ、ハツ塩若焼に、出会い付…しめて1180円のお会計。なんとも豪勢なランチじゃないですか。

宇ち多 平日14:00土曜12:00~売り切れ終い 日曜定休・祝日不定休

                               731()

昭和の名店の灯がまた消える。

以前から囁かれていた神谷酒場の閉店の日取りが決まった。平成2089日である。


 神谷酒場やっと時間のとれた7月終りの木曜日、八時過ぎの電車に乗って目指すは新三河島。

ここから明治通りを歩いて向かうのが、いつもの神谷詣でのコース。閉店の情報が瞬く間に広まったのか、鍵の手形のカウンターは元より、小上がり、そして普段は荷物置き場になっている入り口左手の机まで満席。

小一時間、時間をつぶして再度訪ねてみても席を立つ雰囲気はなし。挨拶だけでもと、縄のれんをくぐって顔を出すと、即座におかみさんの前の席のご夫婦が「お勘定して」と腰を上げてくれました。ありがとうございますと挨拶をしながら、譲り合いの気持ちを大切にできる心の余裕が持ちたいものと思いました。


籐編みの四角い椅子に腰を下ろすと、おかみさんがいつものほんわかした雰囲気で、「いつもの時間と違うのね」と声をかけてくれます。最近、もっぱら週末のごたごたのあと、四時半の口開けで入ることが多かったですからね。


シロ 注文は、いつもの白ハイボール。…はじめてこちらを訪れた時に、たまたま隣に座られた、神谷酒場で最も若い常連さん(とはいえ50代かな)、マキさんに教えてもらったのがこの符丁。ここでは名物の電気ブランハイボールを「赤」、そして通常の焼酎ハイボールを「白」と呼ぶのです。これは、グラスの中の色もそうでしょうが、おかみさんが机に引いていく、チョークの色の別でもあると思います。


今日はもう炭酸機の仕込み分ははけてしまったようで、丁寧に計った焼酎入りの中ジョッキにおかみさんが花月の瓶から静かに炭酸を注いでくれます。


炭酸サーバー まずは一口、ここのボールもやさしい味なんですよね。レモンが一枚浮いただけの、ドライハイボールのはずが、なぜかやさしい…それは、おかみさんやお兄さんの人柄、そしてこの酒場のもつ雰囲気が醸し出すものなのでしょうか。そんな気分にさせてくれます。


黒板メニューの中から、あては胡瓜もみをお願いします。いつもはおかみさんがお客さんの仕切りを、厨房の中をお兄さんが仕切られるのですが、最後の一週間だからでしょうか、普段見ない影が厨房の中にあります。後ほど、のれんの隙間から顔を出されたのを拝見すると、おかみさんにそっくり。妹さんがお手伝いに入ってくれていたんですね。


きゅうりもみ 「新聞に出ちゃったのよ」と、東京新聞をおかみさんが差し出してくれます。自分は、その記事をネットで拝見したのですが、「以前は小さいコラムだったんだけど…」と最終面を見ると紙面の1/3近くの大判で神谷酒場閉店の記事が出ています。「写真も載っちゃって、はずかしいわぁ」といつものおっとりした雰囲気で笑うおかみさん。でも、少しお疲れも見えますね。隣の席のお客さんが「口開けからこの調子なの?」と尋ねると、「そうなの、座る暇もないわ、今日はお給仕専門」とおかみさん。以前から、お店に来ると「七月一杯くらいかしら」とおかみさんが話されていましたが、新聞の影響力はやはり大きいようで。


と、厨房のベルがチリン。僕らの胡瓜もみがあがったようです。夏の初めにいただいてから、来るたびにお願いしている胡瓜もみ。塩もみした胡瓜にナマリがふた切れほど、これにおかみさんが手ずから回してくれるお酢としょう油を混ぜ合わせて食べると、お酢の不思議な甘みと酸味が夏の暑さを忘れさせてくれます。このお酢、甘酢ではないのですがほんのり甘味を感じるんですね。




アカ 白が空いたところで、味が分かるうちに「赤」をもらっておきましょうか。最初に来たときに味わって以来、3、4回はお願いしたことがあるのですが、僕にとっては強いらしく基本的には白で通すのが定番…だもので、おかみさんから「大丈夫、飲んだことありましたっけ?」と声をかけてくれます。「ええ、3,4回はお願いしていますけど、味がわかるうちに是非味わっておきたいんです」と、お願いしました。

余談ですけど、おかみさんは誰にでも丁寧な姿勢で、僕たちこんな若造にまで丁寧な言葉遣いで接してくれます。そして、雰囲気のやわらかさ…こんな風に年を重ねていきたいと、接する度に思う方の一人です。もちろん、丸好のおかみさんだったら、「あんた、飲めるのかい?」くらいの感じで豪快にガハハハ笑ってくれるのもまた人柄で、どちらも敬愛するおかみさんです。


お願いした赤は、やはりパンチがキツい。鼻を抜ける電気ブラン独特の香りとも相まって、度数も少し高いんですかね。回りそうな気がしてきます。僕にはやはり優しいボールが合っているようです。

75年の積み重ねの中で磨り減ったカウンターの感触を楽しみつつ、おかみさんばかりでなく、隣に座ったお客さんとのお話も楽しめるのが酒場の楽しさ。まったりとした時間を味わいながら、はんぺんを追加でお願いします。さすがに10時を回れば顔を出す方もなく、やっとおかみさんが僕らの前に腰を降ろされます。


お店が閉まるその前に、僕たちには是非とも報告にあがらなければならないことがありました。それは、結婚式のこと。式で使うスライドに、日ごろお世話になっている幾つかのお店の写真を使わせてもらいたいなぁということで、事情をお話して一緒に写真を撮っていただいていたのでした。

その時のお話を気にかけていただいており、おかみさんの方から「もう来月あたりかしら?」と声をかけてくれました。「もう済みまして、今日はその報告にきたんです」と言うと、あら、そうとうれしそうに目を細めてくれます。

 
冬日可愛  忙しさの合間にこのタイミングしかないということで、プリントアウトしてお持ちしたゴワス君撮影の写真をご覧に入れました。丁寧にアルバムを繰りながら「(僕たち二人が)あら、よく似てらっしゃる。よく言われるでしょ」と上品に笑ってくれるおかみさん。衣装のお色は…なんて話しに一頻り花が咲きました。すると、「ちょっと待っていて」と奥の部屋から袱紗に包まれた長方形の品物をお持ちになりました。

「8月かと思っていたから、先週からご用意していたのよ」と包みをお渡しいただいて、カウンター向こうのご注文を取りに行かれます。そっと袱紗を解いてみると、竹製の吊るし物で「冬日可愛」…冬の日差しは愛すべきものと、おだやかな心根を例えた漢詩…まさにおかみさんを表したようなお言葉が彫り込んであります。

 「お二人にぴったりと思って」と恐縮なお言葉。正直、胸が熱くなりました。週末に多くの人に見守られていることを実感し、そして今ここでも出会いの素晴らしさを知る…ああ、本当に大衆酒場に通っていてよかったと。


 新聞記事によれば、お子様のおいででないおかみさん。もしお子さんがいらしたら、僕たちが同じ位の年恰好にあたるのかもしれないなあと、勝手ながら思い返していました。もしかしたらそんなことも含めて、温かい眼差しでいつも見守っていてくれたのかもしれないと。
温かい空間  相方のもらした「おなじみになれたお店が閉まってしまうのは、寂しいね」という言葉は同じ思い。でも、これまでたくさん頑張っていただいたお二人にゆっくりしてほしいという気持ちも真実。だって、貼り紙にもあるように、このお店を閉めることを一番残念に思っているのはお二人に違いないのだから。

せめて、お店が閉まるその日まで、おかみさんたちの記憶の一ページに残れるような、そんな存在でありたいと思いました。

残された一週間、あと何回、足を運べるかはわかりません。また、多くの来訪を望むお客さんもおいでの中で、お店に入れるかもわかりません。でも、今日十分にお話をしました。そして、温かい気持ちも伝わりました。それで十分じゃないですか…本当に。ありがとう、お母さん。


神谷酒場  平成2089日閉店












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俊助  七月中はファーストドリンク無料券があるのよね、うふ♪…ということで、仕事帰りに坂道をとことこと降りていきます。向かうはお堀端の小体な店構えの焼き鳥屋さん。この場所にはかつてフレンズという焼き鳥屋さんがやはりあったのですが、諸般の事情で三年ほど前に閉店。以来、空き店舗になっていたのが、この三月に経営者を変えて新たに開店したのが、こちら「俊助」さんです。純白の提灯に藍の染め抜きの暖簾、キリッとした清冽さを感じますね。


 小さめの暖簾をくぐると、店内のつくりは変わっていないようです。78人掛けのカウンターに左手には四人掛けの小上がりが二卓。奥の座敷は少し広がったかしら?10人までの宴会に対応できるそうです。

 30代後半とお見受けした松田優作然のニヒルなマスターに、「こんにちは」と頭を下げてお邪魔します。席に着き恥ずかしげに無料券を提示しましたところ、おかみさんが快く対応してくれます。注文は生ビール(500)。出てくると同時にまずは一口…ゴキュ、ゴキュ、プハ~ッとこの一口目があるからやめられない。喉を駆け下りるビールの炭酸が、一日の仕事の澱みを浄化してくれるような気がしてきます。

 ビールで最後まで通せれば翌日残らなくていいんですが、おなかが膨れてきたり、口に苦味が残ったりし始めると、焼酎系に切り替えてしまうのですよね。3時まで飲み続けるコツを教えてください、Mr.Beer(^^)?先日テレビで見たところでは、日本酒じゃないですが塩をなめると、体内塩分濃度があがって一口目の爽快感が帰ってくるそうなんですが、3時までそれをやってたら、塩分過多になってしまいますわ(苦笑)


ハツレバ  カウンターの端に腰掛けたのですが、左手の壁に調理師免許に混ざって、キリンだったかどこかのメーカーのビールマイスターの認定証がありました。泡の仕上げもきめ細かく、丁寧に注がれているのが嬉しいですね。

 さて、注文は…と、カウンター上部に木札がずらりと、奥から焼き物、続けて刺し物、一品物、さらには「焼き鳥丼」、「スペシャル焼き鳥丼」「そぼろ丼」とご飯物類まで、目移りしてしまいそうです。しかし、この時点でもう注文は心に決まっています…いきなり焼き鳥丼だろう…って?いえいえ、ノンノン。まずは焼き物をお願いします。意外と思った諸兄への種明かしは後ほど。

 確認したところ焼き物は1本単位での注文OKとのことですので、ハツを塩で、レバをタレで、そしてたたきをタレでお願いします。(1150)


 お客さんは先に始められていた方がお一人だけということで、早々に串が焼き台に並べられます。遠目にご主人が丁寧に串を返しているのがうかがえます。そして待つことしばし、まずはハツとレバがあがってきます。

 「レアで仕上げています」というレバを一口、口にするととろりと溶けだすような口当たり。一塊食べた後を見れば一目瞭然、表の火の当たっている面は固まっていますが、中身は薄皮一枚で生のまま。これは旨い。鳥レバの甘さが口に広がります。タレが少し若い感じがしたので、次は塩で試してみますかね。
最強たたき  続いてハツ串を手に取れば、一串に七つほどのハツが連なっています。口に運べば、やわらか~い。そう、この柔らかさがこちらの身上ですよね。うーん、これだ。辛すぎず、かと言って甘くもない塩の振り具合も抜群だぞと。これはビールがすすみますねぇ。

 そして、満を持して登場する四角い塊。これがこの店の「たたき」、俗に言うつくねです。後ほど、お隣の方に「うちのおすすめです」と出されていましたが、これが食べたかったんです。そっと串を持ち上げれば、ふるふるとゼリーをすくっているかのような質感。丁寧に丁寧に口に運べば、ひき肉のざらりとした粒状感に続いて、肉汁の旨みが口の中いっぱいに爆発します。これじゃこれじゃ~、これこそが食べたかったんじゃ~い!と内心で万歳三唱を繰り返すあたくし。


 さて、種明かしです。このお店自体への訪問は初めてですが、以前の「フレンズ」には何回か足を運んでいます。そして、このフレンズのマスターの修行されたお店が、勝田台にあります「本郷」というお店です。実はこの本郷、Mr.Beerの勝田台における根城の一つでございまして、あたくしも何回となく足を運んでおりました。

 この本郷で修行されたのが、誰あろう今の「俊助」のマスターなのです。つまり三つのお店のメニューはほぼ共通していることから、行く前からメニューが決められていたというわけでございます。そんな出店の経過は開店当初からMr.Beerに聞いていたものの、何かと忙しく初訪問が今日になってしまいました。


 この本郷であたしのお気に入りだったのが、たたき、はつ、レバの三種。

なかでもこのたたきについては、青砥石松、あいちゃんよりもなお肉汁が滴り、ミツワよりもなお食感がほろりと柔らかく、中山鳥春よりもなお優しい味わいと、各店を食べ歩く中で見出した最強の一品と信じています。フレンズにも正直、たたきを食べに通っていたものね。
酎ハイ  実は本郷が店主の体調不良で店を閉じておりまして、このたたきが幻と消えかけていました。味わいたくて味わいたくて、恋焦がれてやっと訪れた俊助。そして、ここで再会できた喜びと言ったら。まさに三つの店舗で、受け継がれた最強の味わいです。

 

 そして、さらに嬉しい出会いがもうひとつ。ビールの次はチューハイ(350)に切り替えました。氷少々入りで、甘めのレモン風味の味わいです。残る半分をいただくに、さてあてはと見渡せば、やっぱり丼モノが気になるご飯党の性。

 思わず三種の丼の違いを聞いてしまいました。焼き鳥丼(600)は焼き鳥のみ、スペシャル焼き鳥丼(900)は焼き鳥以外もいろいろと…焼き台前のアクリル板工事を終えたガテン系の兄さん方にマスターが振る舞っていたのを盗み見ると、たたきにぼんじりなど、いろいろな部位が入っているみたいですよ。そして、そぼろ丼(600)は文字通り鳥そぼろといり卵の丼だそうです。



上品焼き鳥丼  ん~、迷うけど…ここはスタンダードな焼き鳥丼を試してみましょう。いきなり開店早々から三杯の丼オーダーが続き、最後のごはんだったようで、後ほど研いでいるのを見たところでは、千葉県内では美味しい米と高名な、多古米を使われているようです。

 お待ちどうさまとマスターに届けられた丼のふたを開けると、上品に薄めに敷き詰められたごはんの上に、たっぷりの刻み海苔。その上に鳥串が二本、さらに紅しょうがが乗っています。ごはんにはこれまたたっぷりとタレがまぶしかけられていて、見た目で食欲をそそりますねぇ。鳥と米とタレの香りの三位一体攻撃が、鼻腔を通して食欲中枢を刺激しまくり、oh、モーレツ!
鳥丼アップ  早速いただきます。まずはごはんから。硬めに炊き上げられたごはんは、たっぷりかけられたタレを吸い込んでもベチャッとならず、軽やかな噛み応えを楽しめます。加えて海苔の香りが加わることで、加速度は一気に重力圏を突破、魂が口から抜けていきそうです。

 さらには本命の鳥がまたふっくら柔らかい。鳥の肉汁とタレの甘味とごはんの旨さ、至福のトライアングルや~!次回は、いきなりスペシャルかな♪しかもごはん大盛でしょう~。


 やっと我が社のお膝元に、常連になりたいお店ができました。

 少し飲み物が弱い(僕的にはです、本格焼酎や地酒、ワインの揃えも充実してますヨ)ですが、あまり飲みすぎるよりも軽く夕飯を食べに行く感覚で、通ってみたいと思います。ご馳走様でした!


俊助 17時から23時 月曜定休