ロクシタン&デュランス
先日久しぶりに会ったお友達が
l'Occitane のミニセットをプレゼントしてくれました。
バラのボディーソープとミルクだぁ~![]()

私たち、町で会うと必ずBeck(前記しましたブティックデパート)の化粧品コーナーに入って
あれこれお試しするのが趣味。
何たって、南仏の香りがいっぱいのロクシタンが一番ね。
中身はもちろんのこと、ビンのデザインもよい。
買うものは大体基礎化粧品や石鹸なのですが
生活用品は置いてないのが残念で・・・
そこで私は
マリーエン広場から歩行者天国をすこし歩いたところ、
やはりプロヴァンスが本社のDurance
へ走る![]()
こちらの方がちょっぴりお値段も低く
室内用の香りや洗剤など実用的なものも扱ってるのがマル。
枕にかける香り(Pillow Perfume)なんてのも面白いし
ここで買ったラベンダーの洗剤とアイロン水が気にいってるの。
バラだと我が家の男たちに「臭いっ!」(ひどいでしょう?)と不評でしょうが
ラベンダーなら爽やかで文句言わせません~。
アイロン水は 枕香水で
実のところ、わたし
バラのイメージとは程遠い人間ですが![]()
お風呂上りに頂いたバラのボディミルクをつけて気分も上々でございます。
季節柄、暖房がガンガン入って室内が乾燥するので
しっかり手入れしないと粉が吹いてしまいますよ~。
サラコノリーファンクラブ 新作CD到着
在庫切れで発送が延び延びになってた
コノリー様の新CDSongs of Love and Loss
がやっと先日届いた。

バロック専門かと思いきや
すでにブラームス・リサイタルCDも出してる彼女
今回はシューマンを歌っております。
ドイツ歌曲に疎い私には
恥ずかしながら未開分野だったのですが・・・
ウィーンで声楽をお勉強中のNoryさんや
いつも音楽のお話興味深く書かれてるCeciliaさんのブログで
奇しくも時期を同じくして、このCDにも入ってる「女の愛と生涯」を取り上げていらっしゃったお陰で
俄然聴く耳が冴えてしまいました~。神様の思し召しか!?
ありがとうございます!
他の曲は後回しで、とにかく
目下はこの8曲を何度も繰り返し聴いているところです。
とりこになってしまった・・・と言ってもいいかも。
クララとの恋愛を彼女の父親に反対され
訴訟を起こしてまで勝ち得た結婚を間近にした年の作品・・
という背景を知ると、いっそう味わい深い連作歌曲でした。
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ある少女が
身分違いの青年に恋をした。
彼も自分のことを好きだと知ったときの喜び
結婚式~愛情深い夫婦生活~子供も持つ母の幸福~伴侶の死。
なんとも乙女チックな少女時代も
愛に包まれた大人の女性の姿も
「女の幸福」だなんて古臭いロマンチックと言われるかもしれませんが
時代が時代だしね、小難しいこと考えずに素直に鑑賞します。
周りのものが何も見えなくなるほど
あの人が好き、
何も手につかない、ただ独りになって涙を流していたい想い
すっかり忘れてました。久しぶりに新鮮。
後年には、赤ちゃんに母乳を与えながら
この幸せを男性は経験できないなんて残念だわ・・と歌う。
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聴くほどに
美しい旋律と詩でどの曲も捨てがたい!
コノリー様のリリカルでしっとりした歌声は
バロックよりもロマン派が合うのかも・・?
ドイツ語の発音も完璧ですね~。
解説によると
彼女は16歳のころ初めてこの曲集を勉強したとか。
「わっ!どうしよう~彼も私のこと・・信じられない!」って
うろたえてる場面(3曲目)でアセッてるのも可愛いけど
自身夫も子供も持つ大人の女性として
思い入れの部分も変わってきたでしょうね。
そう考えると、子を持った喜びを歌う
7曲目An meinem Herzen, an meiner Brustが今ぴったりと言えますか。
Songs of Love and Loss
Mein schöner Stern!(僕の美しい星よ)
Gedichte der Königin Maria Stuart(メアリスチュアート女王の詩)
Requiem(レクイエム)
Liederkreis Op.39(リーダークライス作品39)
Frauenliebe und -leben(女の愛と生涯)
Sarah Connolly: Mezzosopran
Eugene Asti:Klavier
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Youtubeで探したら
Janet Baker&Barenboimのが一番良かったので貼り付けてみます。
(1,4,7曲目)
アドヴェント間近の街角
週末降った雪が道端に残る今日
いい加減にクランツ用のロウソクを仕入れなきゃっと町に出る。
地下鉄6号線で10分程乗って中心部まで。
市庁舎前のマリーエン広場は
この週末から始まるクリスマス市(Christkindlmarkt)の準備が
着々と進んでました。
ところ狭しと出店や巨大なツリーが立つ広場を横目に
Ludwig Beckへ一直線。
ここの4階フロアーのクリスマス・マーケットが好きなんです。
ツリーの飾り物から
ロウソク関係
クリスマスカードや包装紙、綺麗なリボン
テーブルセッティング用品・・・・等々
も~見てるだけでも楽しいのですよ。
(いえ、見てるだけでは済まないのが常なのだが)
今年の色を決めるのにも親切ね。
真っ白&クリスタルのコーナーも素敵だったので
予定ないのに
つい・・・買ってしまいました、これ。
ガラス玉のWeihnachtskugel(日本語でなんと言うのでしょう?)
は直径7センチほど。
普段、宝石関係にはあまり興味ない私ですが
クリスマスにはキラキラ系はやはり捨てがたい・・。
他にもカラフルなもの・レトロなものがたくさんありました。
昔風のツリーが流行りなのかもしれませんね。
こんな調子で本命をそっちのけで
あれこれ総チェックして一息ついた後
ロウソクの色を選ぶのにもしばし立ち往生。
ようやく赤4本をカゴに入れ
隣のラッピング&カードにも心が揺らぎ・・・
ここ数年気にいってるイラストのカードを数種類カゴに入れ
これだけでも40ユーロのお支払い ![]()
今日のところはこのへんでググッと我慢しなきゃね。
リボンや包装紙は次回ということで ![]()
赤いロウソク4本を立ててアドヴェンツクランツ完成 オランダのQuire Publishing社の可愛いカードがお気に入り
この後
カレンダーを求めて
デパート・本屋・文房具店を転々としたけど
気にいったのが見つからず
これもまた後回し ![]()
3駅元に戻って、ギーゼラ通りで下車して
最終目的地・Kunst & Spiel (芸術と遊び)に立ち寄る。
ここは名前の通り
手芸や工作用品~文房具~おもちゃ~ギフトグッズ~本まで揃うヴァルドルフ系のお店で
高品質で良心的なものを求めるならここが一番のお薦め。
お値段もそれなりですが・・・(;^_^A
ゆえに、私はここでしか手に入らないってものを調達するのに時々覗いてます。
蜜ロウのいい匂いの店内は色合いも優しい シュタイナー学校御用達のお店
今日は
工作用の紙とアロマのオイルを2種類購入しました。
あとは目の保養・・・。
オレンジとクローブの香りでアドヴェントは完璧ね
アドヴェントの雰囲気いっぱいの
楽しいお買い物でした・・の巻。
Le dernier metro 終電車
昨夜のArteのテーマは
12月に60歳(還暦!)の誕生日を迎える
ジェラール・ドパルデュー。
彼の代表作の一つとして
トリュフォーの終電車(le dernier metro)が放映された。
セザール賞を総なめにした「終電車」(1980年)
ずいぶん前に見たっきりだったし
深々冷え込む夜長には映画鑑賞が一番っと
毛布に包まって頑張りました~。
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ナチ占領下のパリは
夜間外出禁止令のために
メトロの終電車が大混雑するご時勢。
そんな中でも
モンマルトル劇場では最新作準備が着々と進んでいる。
女優兼支配人マリオンは
演出家でドイツ系ユダヤ人の夫ルカ・シュタイナーにかわって
劇場を切り盛りしている。
彼は南米に渡ったことになっているが
実は逃亡の時期が来るまで地下室に隠れ住んでいるのだ。
空気孔を通して聞こえてくる舞台稽古に対して
夜になると降りてくる妻に
アドバイス与えるのがルカの日課だった。
そうしているうちに
彼女と彼女の相手役ベルナールの間に生じる
微妙な恋愛感情をも感じ取るようになる・・・。
ここには存在しないことになっている自分には
どうすることもできないジレンマ。
マリオンはといえば
ベルナールに心惹かれながらも
夫に対する愛情は消えていない。
それはどちらかというと身内・家族の愛情であって、
男女の愛ではなくなったのかもしれないが・・・。
それと同時進行で
レジスタンス活動するベルナールや
劇場存続のためにナチにもおべっかを使う現演出家
出世を夢見る若い女優や
ナチシンパ紙の文化ジャーナリスト
トリュフォー自身がモデルだという近所の少年等も絡んで
どんな苦しい世の中にあっても
演劇や映画が人々の心を潤してくれたという
演劇への賛歌が描かれる。
ナチが絡んでも
何となく軽やかで淡々とした作風が
「トリュフォー映画」らしいのかな。
パリ解放となった後
終盤の劇中劇のシーンがよいですね~。
ラスト、カーテンコールで2人の男たちの間に立って
それぞれに手を握り合うマリオンの
晴れやかな笑顔に女のしたたかさを感じた次第です。
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とにかく
カトリーヌ・ドヌーヴとドパルデューが若かった![]()
ドヌーヴの輝く金髪グルグル巻きは
朝整えるの大変そう・・と気になってしまったわ。
昨10月に亡くなったギヨーム・ドパルデューは
この頃の父親によく似ていましたね。。。
初雪のミュンヘン
天気予報どおり
金曜日の晩からかなり冷え込んでます~
今週はこのまま零下の寒い日が続くそうで
ついにダウンジャケットやらブーツやらを出しました。
ラジオでは
ツークシュピッツェ山でスキーシーズンオープンになったとか言ってる![]()
あ~でも私はもうスキーもスケートもいいわ・・・。
冬になったばかりに、すでに早く春よ来い!の気分なのよ。
歳のせいでしょうかねぇ。
我が家の坪庭もうっすらと雪化粧
今日はそれでも青空が広がって(=超寒いが・・)
まぁ許せるというもの。
そんな時はあったかく着こんで犬散歩でもしましょ。
ワンコは素足でも寒くないんだなぁ~って感心しちゃった。
毛皮纏ってお外遊びがよいの・・・
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ところで
アドヴェンツクランツ作りで
木の枝やドライフラワーの山と化していた
義母の家の地下ホビー室でしたが
それも一段落。
彼女が大量生産してる合間に
私ももう一つ、玄関ドア用に作製しました。
2人で材料がない~とか言いつつも
有り合わせでも色も形も何とかなるのは
これまた優れもののアザミを使用して 玄関用クランツを作りました
まだ残ってたのは
サンザシや蔦の他
キラキラ星のような効果のある優れものアザミ。
これ、夏場庭に雑草のように生えてくるんです。
トゲトゲが手に刺さって痛いんだけど
なんともありがたいアイテムでございます。
う~ん、ちょっとカラフルすぎたかな??と思いきや
このくらい色があったほうがいいのかもしれませんね。
リボンは手持ちのこげ茶色で控えめに。
モスグリーンやからし色でもよかったかも・・・。
とにかくクランツ作業は終わり、雪も降ったし
アドヴェンツ体制万全ね。
次なるお仕事ノルマ(?)として
12月なったら
クッキー焼きが待っているドイツです。
つまみ食いには注意しましょう・・・
クランコ版バレエ・ロミオとジュリエット
オペラシーズンもたけなわですが
今季初めてのバイエルン州立劇場詣では
バレエ「ロミオとジュリエット」
雪が降りそうな寒空の下・・・劇場前にて
それも、出遅れたもんだから良い席はかなり売り切れてるし
超高い席は買う気ゼロだし~と友達と相談の結果、
バルコニー(日本でいう2階)の4列目18.50ユーロのチケットを調達しました。
舞台からそう遠くないし斜めすぎないし、この値段にしたら大満足の座席でした。
ミュンヘンのオペラ座では
ロミオ&ジュリエットは、もう長いことずっとジョン・クランコ版が定番。
いい具合にクラシックとモダンが融合されてるという点で
プロコフィエフの音楽と一体化してて
以前見に行った時とても気にいったの。
今こうして見てみると、ずいぶん古典的なんですけどね~。
舞踏会のシーンのビロードや金糸を一杯使った重厚な衣装も
イタリア貴族の雰囲気出てます。
ロミオとジュリエットだけはシンプルなコスチュームで
ラインアップは
主人公の2人は若いホープさんたちですが
それがかえって、若い恋に突っ走り思いつめる青春にぴったりで新鮮。
プリンシパルのシュリル・ピエール(ティボルト)やティグラン・ミカエリャン(マキューシオ)が
脇を固めて、恋人たちの悲しい物語を盛り上げてました。
衣装・踊り・立ち振る舞いなどで厳格なキャピュレット家と陽気なモンタギュー家の
それぞれのキャラクターの違いがわかる。
冗談なんて解さない胆汁質のティボルトは黒いレザーっぽい井出達
ヒラヒラとおチャラケ陽気で遊び人風なマキューシオ。
この2人の対決が見所のひとつなんだと今頃になって分かりました。
純恋愛カップルよりも、悪そ~なティボルトに目が行ってしまうのは私だけか・・・?
それはそうと、
昨晩はドイツは寒波の予報でしてね
雪降る中町に出るのはいやだな~と思ってましたが・・
劇場は金曜日のせいか満員御礼。
ロマンチックなバレエとあって、お洒落した母娘がいっぱい
!
娘がいれば、こういう楽しみもあるのねぇ~。
ロングドレス&蝶ネクタイ族が数多くいたのも意外でした。
(このクソ寒いのに・・・ってしつこい??)
休憩込みで約3時間の観劇を楽しんだ後外に出ると
雪が舞い降っていた。
いよいよ冬到来のドイツです![]()
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本当は
ミュンヘンでプリマとして活躍中のルチア・ラカッラのを見たかったけれど、
(いや、逆に知名度の低いダンサーだったから物語に没頭できたのかなぁ・・とも思う)
平日なのとチケット残少であきらめ。
彼女、12月にプレミエになる
100Jahre Ballets Russes(ロシアバレエ団の100年)では
振り付け・舞台・衣装とも当時のオリジナル通りに再現したシェヘラザードを踊るのよ。
見たいな~。
レオン・バクストのオリジナル衣装デザインで ルチア・ラカッラのシェヘラザード・・・
アドヴェンツ・クランツを作る
クリスマスまでの4週間はAdvent(アドヴェント=待降節)。
日曜日ごとにアドヴェンツ・クランツ(リース)のロウソクの明かりが増え、
第4週目には4本全部に灯がともるというわけです。
その第一待降節は来週29日なので
それまでにクランツを用意しなきゃならない。
(・・・って、別に私はキリスト教信者じゃないんだが・・・)
それこそお花屋さんからスーパーまで、買おうと思えば買えるものですが、
義母が昔から素敵なのを手作りしてるのに刺激され
手作業嫌いじゃないし、私もいつしか一緒に作るようになりました。
そんな時は
義妹と息子の従姉もやってきて
みんなでおしゃべりしながらクランツ作り。
子供たちもここ数年は、ほほぉ~意外な色あわせの
中々悪くないじゃない?って作品を完成させてました。
(・・・しかし、ワイルドな手さばきなのよねぇ・・我が息子は。
あ、その彼はついに今年はもうやらない宣言。悲しいものが・・)
今日は、その代わりってわけじゃないけど
私のお友達も飛び入り参加してくれて
コーヒーブレイクのためにケーキも用意しての
楽しい「クランツの日」でした。
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この季節、デパートやスーパーや園芸センターには
クリスマス装飾アイテムコーナーがあって、リース用の材料も手に入ります。
リースの芯になるワラの輪っか・枝や花を止めるピンや針金はここで購入。
直径25センチほどのワラ芯を用意しました
素材集めは早めにしておくのが理想的。
苔やローズヒップはハイキングに行った時などに集めたり
ドライになる花もちょっとずつ物置にぶら下げて作っておく。
(バラはもちろんのこと、羽衣草、ノコギリソウ、アジサイやアザミやカスミソウなど)
松ぼっくりやブナの実のイガなんかも使えるわね。
足りない分は園芸センターでドライフラワーなど調達してもよいでしょう。
ベースになる緑の部分には
庭の針葉樹の枝を数種(イチイ・ネズ・トウヒ等)や蔦を用意。
とか偉そうに言っておいて
今年はなんだかボヤボヤしてたせいで
大したものが全然揃ってない~!
最後の手段・・・と、ハサミ片手に庭や散歩道を物色。
それでも何かしらは見つかるもんだ・・・。
例えば:
庭の蔦や小バラのローズヒップなど・・・ ベースになるイチイは鮮やかな緑
茎が赤いのは野ぶどう、黄色いサンザシ・・・ ローズヒップは犬散歩道端のを拝借
を使って、とにかく卓上用のを作ってしまおう。
最初にイチイとネズを針金でグルッと巻きつけたら
ロウソクが立つ場所を決め、その間にあれこれピンでつけていきます。
素材の色と形の組み合わせするのが楽しいな。
第一作目にしては、まぁまぁうまくいった・・・と自己満足。
気が向いたら玄関ドア用にもう一つくらい作ってみようか。
葉っぱも実もデコラティブな蔦は優れもの ロウソク用に4箇所スペースを空けて出来上がりの図
最後の仕上げに後日
リースの色合いにあうロウソクを探しに行きましょう。
それこそ高価な手作りロウソクや蜜ロウのいい匂いの・・まで
さまざまなサイズ・色がありますが
私はここ数年シンプルに赤がもみの枝の緑に合って
クリスマスらしいかなぁ~と思ってます。
アウグスト・ディール
ドイツの若手俳優アウグスト・ディール(August Diehl)のデビュー作
”23 Nichts ist so wie es scheint”(邦題: 23)
監督はハンス・クリスティアン・シュミット(1998年製作)
東西冷戦も末期の1980年代半ば。
高校生カール・コッホは核反対平和運動のデモに参加するような
正義と理想に燃える若者だった。
それは、タカ派的新聞を書く父親に対する反逆でもあった。
彼の愛読書は「イルミナティ」だ。
その中で語られる
「世界は秘密結社イルミナティの陰謀に操られ、
彼らの犯罪にはことごとく数字23が関係している・・」という論理に獲りつかれる。
その隠された秘密を暴こうと
コンピューター・フリーク仲間と始めたハッキングだったが・・・
東側のスパイとコカインディーラーの
ハッキングを通して得た情報をKGBに流せば大金を稼げる・・という誘いにのる。
当初はうまく事が運んだものの
徐々にコカイン中毒・・・警察の盗聴・・・人間不信・・・誇大妄想・・・と
どんどん底なし沼に落ちていく若者。
友達は全て去り、罪悪感と孤独に絶えられず
ついには23歳の年に・・・。
この、ハッカーによる西側情報流出は実際にあった事件だという。
真摯な若い精神が政治体制に利用され抹消されていくプロセス。
気がついたら、もがいても抜け出られない歯車のほんの一部になってしまった
カールを演じていたのが、アウグスト・ディールなんです。
よくいる怒れる高校生風じゃない?アウグスト君 麻薬中毒のシーンなど迫真ですね・・・
1976年ベルリン生まれの彼、
演劇と映画と両方で活躍中ですが
この作品が映画デビュー(当時22歳)でドイツの映画賞新人賞各種を受賞しました。
女の子のような繊細な風貌なのに
好んで狂気めいた自爆的な青年を演じてます。
そのへんのギャップが魅力かと。
時にはサディスティックな冷たい目と強引さが・・・
またある時は神経衰弱すれすれの繊細さが・・・
好きだ~![]()
何本か見たうちで、私は
「劇場@テレビ」というシリーズで放映されたシラーのKabale und Liebe(恋とたくらみ)で
死をも恐れないロミオとジュリエット的な恋人たちを好演してたのが印象に残ってる。
年末封切りになる最新作はトーマス・マンのBuddenbrooks(ブッデンブローク家の人々)
ではデカダンに走る末弟クリスティアン役。
そうそう、デカダンなヨーロッパの香りのする俳優さんね、彼は。
これからも楽しみでございます。
バイエルンの奥深い片田舎へ
今日、日曜日は
夫のおじさんの70歳の誕生日パーティにお呼ばれ。
住んでるところがバイエルンの奥深く
キーム湖の向こう側なので一日がかりの遠足だ。
せっかく100キロも車を走らせるのだから
途中休憩しながら・・というわけで
イン川沿いの古い町Wasserburg(ヴァッサーブルク=水城)に立ち寄ってみました。
イン川(der Inn)といえば思いつくのはインスブルックですね。
スイス・アルプスを源流にインスブルックからオーバーバイエルン地方を通過して
最後はサルツブルク方面から来るサルツァッハ川に合流するこの川、
アルプスの河川らしく石灰石のせいで緑白濁色してる。
途中ウネウネと蛇行する地点がありまして
そんな半島部分に位置するのがヴァッサーブルクです。
Wasserburg am Inn
中世の頃から塩交易の中継地点として繁栄してきた面影が漂う旧市街。
教会の塔、市の立つ広場、狭い路地は中々ロマンチックなのです。
飾りファサード(表構え)が施された家並みは
この地方に典型的なイン・サルツァッハ・シュティールと呼ばれるスタイルだ。
地階部分が分厚いゴシック調のアーケードになっているのは
雨や雪の日も歩きやすくするためかしら。
Brucktor(橋の塔)は旧市街への入り口 イン・サルツァッハ・シュティールの家並み
そろそろクリスマスっぽい飾りつけの石畳の路地を気ままに散策すると
美味しそうなケーキ屋さんや結構お洒落なブティックも並んでる。
角の料理屋からは煮込み料理かサワークラウトか・・・いい匂い。
(お~そろそろお昼の時間だわね)
町の回りをぐるっと囲むように流れるイン川は自然の要塞
お天気がよければ
もっとゆっくりして、向こう岸の高台を散歩でもして
町の全景を見下ろすのもいいね・・と思いましたが
霧雨の降る底冷えの日とあって断念。
水辺だから余計冷えるのよね~きっと。
この後
おじさんの住むAltenmarktというキーム湖から程遠くない小さい町まで
丘の上に立つ古い教会やら緑の牧場や、のどかな風景を眺めながら車を走らせる。
(この辺は超バイエルン的土地柄で、方言も凄いし民族衣装着て歩いてる人も多い)
お昼からはパーティ会場のホテル・レストランで
ひたすら食べ続け、仕上げはコーヒーとケーキのビュッフェ。
おしどり夫婦のおじさんおばさんを囲んで
和やかな一時を過ごせました。
あ~しかしお腹一杯で・・・もぉ今夜は夕飯抜きじゃ!
Possession 抱擁
Possession 抱擁(2002年)について書かせてください。
現代と過去が交差する愛の物語 英語版原作の表紙はバーン・ジョーンズなの
何気なくレンタルして
何もかも隅々まで気にいってしまった一本です。
時代物がぴったりのジェニファー・イール(高慢と偏見!)と
ジェレミー・ノーサム(エマ)をもっと見たくて借りてみたのですが
お話の奥の深さにもすっかり惚れ込み
後日原作本(もちろん日本語です)も調達~![]()
原作: A.S.バイアット女史
監督: 二ール・ラビュート
音楽: ガブリエル・ヤレド
出演:
グウィネス・パルトロウ - モード・ベイリー
アーロン・エックハート - ローランド・ミッチェル
ジェニファー・イール - クリスタブル・ラモット
ジェレミー・ノーサム - ランドルフ・ヘンリ・アッシュ
トビー・スティーヴンス - ファーガス・ウォルフ
レナ・へディ - ブランシュ・グローヴァー
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舞台はロンドン~ヨークシャー~ブルターニュ。
19世紀の高尚な作家ランドルフ・アッシュを研究するローランドは
作家所持だった本の間に挟まれた書きかけの手紙を見つける。
ある婦人宛ての恋文だ。
一生おしどり夫婦として知られ、妻だけを愛し続けた彼の
この手紙が本物だとしたら・・・文芸界を揺らがす新しい見解のはず。
手紙内容から推測して、相手として可能性のあるのは
フェミニストで同性愛者の女流詩人クリスタブル・ラモット。
ローランドはラモット専門の学者モードに協力を依頼する。
いにしえの隠された愛の奇跡を追ううちに
いつしか、2人の間にも・・・。
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ヴィクトリア時代のがんじがらめの社会でありながら
人目もはばからない驚くほど情熱的な愛情と
傷つくのが怖いばかりに人を愛することに臆病な現代の男女。
二つのカップルの行方が同時進行で繊細に描かれる。
バイアット女史の原作とは設定が違う部分もあり
長々と語られる手紙のやりとりや
クリスタブルのゴシックな創作詩(まるで実在の作家?と思わせますが
すべてはバイアット女史の自作なの)・・といったものは
映画ではかなり省略されていますが、それはそれ。
文芸の薫り高い作品に仕上がっております。
グウィネスとアーロン・エックハートもよいけれど
やっぱり昔の作家カップルの方が官能的な演技で
です。
イングランド・ヨークシャーやブルターニュの風景も美しい。
19世紀の衣装やインテリアはかなりラファエル前派の雰囲気を出してますね。
(っと思ったら、英語原本の表紙もバーン・ジョーンズの「マーリンとヴィヴィアン」じゃないのぉ)
想いは伝わらない二人とやっと愛に辿りつく二人・・・・。
ラストシーンは毎回じわ~っと感動の涙です。
ジェーン・オースティンものが好きな方なら
きっと気にいるはず![]()
音楽は「イングリッシュペイシェント」や「善き人のためのソナタ」等も担当した
ガブリエル・ヤレドが美しくも悲しいメロディで作品を盛り上げてます。
特筆すべきはラモン・ヴァルガスが歌うアリア”Possesso”!
すごくよいんです、これがっ。
曲を聞いただけで映画のシーンが目に浮かびゾクゾク・・・。
残念ながらYoutubeでは見つからなかったのですが
私は思わずなになに、何のオペラ?って探しちゃったわ~。






























