毎年恒例の映画総括 2023年版!
無事映画納めも終わりましたので、毎年恒例の年間ベスト作品をランキング形式で、そしてその年の総括&来年の期待作品を書きたいと思います!
2023年は1月~12月で洋邦合わせて合計141回劇場で映画を観ました。
そのうち旧作のリバイバルや一つの作品を複数回観た場合を除き、115本の新作を映画館で観ましたので、その中から作成した個人的なランキングとなります。
是非、 観る作品を迷っている方がいたら参考にして頂けたら嬉しいです(^ ^)
今年は日本映画界にとって、「海外進出の兆し」を作ることができた一年と、ここ年末に来てよく言われております。
■『ゴジラ-1.0』
・邦画"実写"作品として34年ぶりに興収記録を更新し歴代No.1に(北米や英国などの記録を更新)
・邦画全作品としても歴代4位にランクイン(12/31時点)
・RottdnTomatoで相当数の投稿がある中で98%Freshを獲得
・アカデミー賞視覚効果賞の最終選考候補入り(12/31時点)
・好評につき北米では2300→2500館に公開館数を増やして上映
・期間限定公開だったが1月までの上映が決定
■『PERFECT DAYS』
・主演の役所広司が第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の最優秀男優賞を受賞
■『怪物』
・カンヌ国際映画祭 脚本賞&クィア・パルム賞受賞
■『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
・日本のIPで、且つ任天堂も共同製作として、全世界興収13.6億ドルを叩き出す
いずれも、当初は期間限定公開予定だったことや、製作は海外スタジオもしくは監督だったりと諸条件はありつつ、数年前まで海外から見向きもされないことが多かった邦画作品が海外で爪痕を残せるようになってきているのは嬉しい限り♪
自分のランキングを振り返ってみてもそれが色濃く反映されてました。
という事で、いきましょう。
2023年振り返りつつ、個人的ランキング!
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■2023年 ベスト20
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全ジャンル含めて、今年観た中で面白い!人に薦めたい!!と思えた上位作品です。
※興奮・余韻・衝撃・公開前のワクワクや観賞後の盛り上がりや余韻を総合評価
1.ゴジラ-1.0
2.少女は卒業しない
3.PERFECT DAYS
4.怪物
5.ザ・ホエール
6.ミッション・インポッシブル/デッド・レコニング Part1
7.ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
8.マイ・エレメント
9.鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎
10.TAR
11.べいびーわるきゅーれ 2べいびー
12.対峙
13.逆転のトライアングル
14.ミステリと言う勿れ
15.エゴイスト
16.ロストケア
17.春画先生
18.17歳は止まらない
19.銀平町シネマブルース
20.せかいのおきく
1位となった『ゴジラ-1.0』については、ゴジラで育った者×山崎貴監督ファン×佐藤直紀ファンということで、肩入れしすぎてちゃんと評価できてるか怪しいですがw
でも良いんです。個人的ランキングだからw
もう推し活も推し活ということで、結局合計9回劇場で観てるし、特に2023年秋以降はずっとこの映画のこと考えてるし、、、ということで映画自体はGoodもMottoもあるんですが、こんだけハマってて1位にしないって逆におかしいだろ!と心の声がしたものでしてw
これはもう自分にとって2023年を象徴する一番の作品でした。
1/12からはモノクロ版に新調された『ゴジラ-1.0/C』も上映決定!楽しみです!
2位の『少女は卒業しない』は、ノーランイヤーになるはずだったのにならなかった2023年において、少なからずノーラン味を味わわせてくれた作品だったのもあり、公開が2023年初めの方だったにも関わらずずっと心に残っていた作品でした。
(ノーラン?というところは、作品のオススメ記事に詳細が載っております)
とてもオススメです。
3位は年末も年末に駆け込みでここまで上がってきた『PERFECT DAYS』。
もうランキングは固まったかなぁと思ったところに、「ちょっと待ったぁぁぁ」とカチコミをかけてきました。
それだけ(個人的に)完璧な一作でした。
■4〜9位
個人的に苦手な監督作品がランクインしてます。
ダーレン・アロノフスキー監督の作品『ザ・ホエール』がこんな上位に食い込んでることに驚きですw
でも、スクリーンからずっと目を離せなかった作品なんです。未だに心に残ってます。
あと、是枝さん作品って苦手なんですが、彼が脚本や原作じゃない作品(『海街diary』)はやけに刺さるので、監督としての是枝さんは好きなんだと思いますw
坂元裕二脚本である『怪物』も今回ランクインしました。
『ミッション:インポッシブル/デッド・レコニングPart1』は安定の面白さで毎作品ランクインしますね♪
Part2も楽しみです!
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』『マイ・エレメント』『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』など久しぶりにアニメ作品がTOP10に多数ランクイン!
■10〜14位
ここはいずれも「期待値」を超えてきた or いい意味で裏切ってきた作品たちです。
『TAR』がこんなに残る酢コンブ映画だなんて、観る前は予想できませんでした。
『ベイビーわるきゅーれ 2べいびー』は1より面白いというまさかの期待値超えでした。
『逆転のトライアングル』でこんなに腹抱えて笑うことになるとは、、、観る前は想像だにせずw
『ミステリと言う勿れ』は当たり外れの激しいテレビ映画で、且つドラマシリーズもエピソードによって波があった中で、映画的なスケールがありつつドラマの良さもしっかり引き継いでいる、これも期待以上の作品でした。
■15〜20位
ここは邦画のオンパレード!
(日本で公開された洋画の層の薄さがこの辺りに影響してそうですね)
社会派作品やコメディ・青春もの・恋と糞に時代劇・シネフィルな人々etc. 多種多様なテーマを扱った作品がぎゅっとなっていますが、いずれも市井の人々を描いた作品だなぁと思います。
ちなみに、TOP20以外の候補作品はこちら!
(もうね、どれもランク上位に入れたかった作品ばかり・・・泣)
・スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース
・ザ・フラッシュ
・白鍵と黒鍵の間に
・BAD LANDS
・茶飲友達
・月
・福田村殺人事件
・駒田蒸留所へようこそ
・バービー
・#search2
・名探偵ポアロ ベネチアの亡霊
・キングダム 運命の炎
・セールスガールの考現学
・リバー、流れないでよ
・アナログ
・ソフト/クワイエット
・Air
・オットーという男
・最後まで行く
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■予告編部門
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■ブラックデーモン
これはキャッチコピー勝ちというかw
予告の最後で全部持ってかれました、
あと「イッテQ」なども担当されている立木さんがナレーションやってるのもズルいw
テンポ感と字幕テロップの出し方が印象的で、観たい気持ちをアップさせてくれたのがこちらの作品の予告!
■最後まで行く
これは単純に予告のテンポ感が好きでした。
BGMとテロップのアニメーションで疾走感を出し、チョイスされた映像もコミカルなものとスリル感たっぷりのものがバランスよく入っていて、鑑賞意欲をかきたてる仕上がりになってたと思います。
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■個人的ラジー賞
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『東京リベンジャーズ2 運命』
『東京リベンジャーズ2 決戦』
いやー、なんというか残念でした…。
一作目が期待してなかった中でとても面白かったんですが、この続編の前後編は頂けなかったです泣
前後編分ける意味を感じられなかった。
主人公が何もしない。できない。
一虎の背景が薄いから観客がついていけない。
喧嘩シーンは見飽きてる上にカタルシスが少ない。
今回はタイムリープものとしての面白さがゼロ。
シーンを重ねるごとに繋がっていくべき観客の感情が積み重なっていかない。
ぶつ切りぶつ切りの印象しか持てないのでノれず。
同じシーンの繰り返しも多いし。。。
最後の喧嘩のモブシーンでは、あるシーンの時にあいつ何してる?え、この間ただ待ってるように感じるわぁ、と感じさせてしまう演出と編集のテンポや説得力に欠けた感じ。
本作で描かれてる"格好良さ"も中高生には響くんでしょうか?せめてそこには響くといいな。
(自分がクローズを格好いいと思えたのと同じくらいの効果があると願ってます)
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■2024年に観たい!期待作品の紹介
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と、紹介したいところなんですが、来年はなかなか映画業界にとっては厳しい年になるかもしれません。
何せ2023年は脚本家組合と俳優組合の同時期ストライキで大打撃を受けましたからね。
その余波が直撃するのが2024年だと思います。
お客さんを呼べる作品が軒並み撮影遅延により公開が延期に…。
『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPart2』は当初2024年初夏公開予定でしたが、2025年に延期。
作品数も激減しており、アナリストも全体的に興行成績を下方修正したとのことです。
しかし、そんな残念な風向きを吹き飛ばす作品やニュースも多数飛び込んできています!
まず!
何より!
ノーラン作品が来る!
やっと来る!日本に!
映画のテーマ故に日本での劇場公開が危ぶまれていたクリストファー・ノーラン監督の『オッペンハイマー』の公開が決定したと、先日ニュースが舞い込んできました。
そのテーマの難しさや作風にも関わらず、既に全世界では10億ドル弱という驚異的なヒットとなっている本作。
メジャーな配給会社だと日本公開は立場上難しいらしく、本来ユニバーサル配給だったはずが、日本では「ビターズエンド」が手掛けることになります。
質の高い作品を手がけている配給会社です。
規模は大きくないので、IMAX公開ができるかが、一つ懸念としてあります。
しかし。
どんな公開形態であろうと、何を差し置いても、この作品の公開が2024年の映画体験の核となります。
その他に、たくさんエンタメ作品の公開があるなーと思っており、いくつかご紹介。
【洋画編】
■デッドプール3
遂にあのデップーがMCU合流!
ということで、いったんブームが終わり、落ち着いているMCUの起爆剤となるか。
まぁ、それがなくてもデップーは単体でいつも面白いので楽しみにしてます。
■FALL GUY
本国で予告が公開された段階で観たいなーと思っていたところ、日本公開も決まり喜んでいたところでした。
ライアン・ゴズリング×エミリー・ブラントという組み合わせがもう安心印。
テーマも面白そうで、『ブレット・トレイン』の監督が良い感じに味付けしてくれそうです(笑)
ハリウッドらしい、楽しく観ることができそうな明るい娯楽作としてとても期待してます!
■ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(3/29公開)
前作の『〜アフターライフ』がとても面白かったので、期待してます!
■マダム・ウェッブ(2/23公開)
SSU(ソニー・ピクチャーズ スパイダーマンユニバース)はすっかり暗雲が立ち込めてましたが、本作がそんな空気を吹き飛ばしてくれることを期待してます。
今回期待してるのが、90年〜00年代のアクションサスペンスの香りがしてること、そして主演がダコタ・ジョンソンであること。
彼女がヒーローものに主演するという意外性というのもありますが、チャーミングだけど色気も感じるダコタ・ジョンソンをど真ん中メジャー作で堪能できるのが楽しみです。
■猿の惑星 キングダム
『創世記』『新世紀』『聖戦記』が、いずれも、 爆発的な世界ヒット!ではないものの安定したヒット作として興行成績を出しつつ、映画の出来がとてもよかったのが印象的なシリーズ。
近年のリブート作品として、かなり評価されて良いシリーズ作品だと思います。
そこに、今回新たな三部作の狼煙を上げる新作が公開。
リブート三部作の主役だったシーザーから世代は代わり、血統を継ぐ新たな主役が中心になるとのこと。
楽しみです。
■パディントン3
遂に・・・!やっと・・・!
批評家レビュー絶賛でRottenTomatoでも100%フレッシュを獲得する(していた?)など、最強映画だった『パディントン2』。
ずっと製作の噂はありつつ、ようやく!という感じです。
一つ心配なのが人の交代。
シリーズをこれまで監督していたポール・キングが『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』を優先させて、本作は製作に回っていることと、メアリー夫人を演じるのがサリー・ホーキンスからエミリー・モーティマーに代わっていること。
監督変わると結構カラーも変わったりするのでそこだけ懸念ですが、追加キャストにレイチェル・ゼグラーやオリヴィア・コールマン、アントニオ・バンデランスなど個性豊かなキャスティングがされており、期待も増えています!
■マッドマックス:フュリオサ
『マッドマックス 怒りのデスロード』で世間を熱狂させたキャラクターの一人・戦士フュリオサの若かりし頃を描いたスピンオフ。
当時世間の盛り上がりほどノレなかった自分ですが、今回はアニャ・テイラー・ジョイが主演ということで楽しみにしてます。
■ブルー AND THE SECRET FRIENDS(仮題)
日本でも『屋根裏のラジャー』が製作されたり、イマジナリーフレンドをテーマにした作品が古今東西増えてるんでしょうか・・?
本作も同じくイマジナリーフレンドを扱いつつ、思いっきりコメディに振り切ってそうな雰囲気があります。
でもきっと最後はハートフルにほっこりさせてくれるのでは。
いやー、ハリウッドのお調子者ライアン・レイノルズにノセられる自分がなんだか悔しいw
でも、『クワイエット・プレイス』シリーズのジョン・クラシンスキー監督ということもあり、観てみたいと思います。
■アーガイル(3/1公開)
『キングスマン』シリーズのマシューボーン監督最新作。
ちょっと『ロストシティ』と似た雰囲気を感じつつ、監督の味付けでさらに強烈なものになっていることを期待してます!
■デューン Part2(3/15公開)
Part1観た時、画としての面白さはありつつ、これだけだと評価できない・・・!2作目観てみないことには・・・!と思ったので、この作品を観てみたいと思います。
■ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ
『フォリ・ア・ドゥ』とは「ふたり狂い」という意味のフランス語だそう。
そのタイトル通り、今回はハーレイ・クイーンが登場します。
しかも演じるはガガ様!
いやー、それだけでも面白そうなんですが、本作が本当興味深いなぁと思うのが、続編となる今作を「ミュージカル映画」にしてきたこと!
あれだけ成功した前作と同じことはせず、新たな挑戦をしていることがすごいなぁと。
トッド・フィリップス監督、恐れ入ります。
ここから邦画編!
【邦画編】
■劇場版おいしい給食 Road to イカメシ(5/24公開)
いやー、まさかの劇場版3作目!
すごいですよね!
地方ローカルの製作したドラマだったのが、気づいたらドラマ3シーズン、映画3作というとてつもない長寿作品に成長してる訳ですから。
シーズン1からのファンとしては嬉しい限り。
■(仮題)ベイビーわるきゅーれ3(2024秋公開)
こちらも大好きなシリーズ!
ちさと(髙石あかり)&まひろ(伊澤彩織)のふたりのやり取りをずっと観てられる。ってか観ていたいですw
『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』の後、あのふたりどうしてんだろーなーって気になってましたw
1作目より2作目の方が面白かったのもあり、非常に期待しています。
■六人の嘘つきな大学生
今年は映像化不可能と言われた『十角館の殺人』が映像化されますが、もう一つ無理でしょうと言われがちなのが本作の映像化。
おそらく違う角度から切り込むか設定を変えつつ似た質の驚きを提供するか、ですかねー。
まだ監督脚本キャストいずれも発表されてませんので、それにより自分のモチベーションも変化していくと思いますが、現段階では注目作のひとつです!
■スオミの話をしよう(9/13公開)
三谷幸喜最新作。
ここ最近の三谷幸喜×映画は個人的に全くハマらないのですが、『鎌倉殿の13人』で久しぶりに実力を見せつけられたのもあり、楽しみに待ちたい作品です。
■ミッシング(5/17公開)
石原さとみ×吉田恵輔監督。
昔から演技は上手い方ですが、『アンナチュラル』などの代表作を経て確実に演技で作品の質に貢献できる女優さんという印象を世間に植え付けた彼女。
この作品のチョイスもその評価を広げそうな予感がしております。
監督が吉田恵輔さんであることとテーマ的に、『チェンジリングス』を観た時のような体力と精神力が求められそうな予感がしております。
■キングダム 大将軍の帰還(7/12公開)
もはや何作まで行くのかと気にしていた2作目公開時とは異なり、寅さんや釣りバカ的にずっと作って最後までやり切って欲しい!笑
邦画大作で毎作しっかり面白いエンタメを届けられていることに驚嘆します。
『図書館戦争』の成功からずっと信頼していた佐藤信介監督がこれだけ実績を獲得されていることを嬉しく思います!
■ラストマイル(2024年夏公開)
塚原あゆ子監督×野木亜紀子脚本という最強タッグ!
この組み合わせは社会性と娯楽性のバランスがとっても良いんです。そこが好き。
しかも『アンナチュラル』『MIU404』と世界観を共有するというのも両ドラマを観てきたファンとしては嬉しい限り。
■ふしぎ駄菓子屋 銭天堂
こちら原作も内容も全く知りませんが、タイトルだけで「なんか面白そう」と思ったのでここにも書いておきますw
アニメ作品って基本観ないんですが、ある時ふらっと観たくなることがあり、その法則性が自分でも分かっていませんw
■片思い世界
あの大ヒット作『花束みたいな恋をした』の土井監督×坂元裕二脚本のタッグふたたび。
キャストがマジですごい!
広瀬すず!
杉咲花!
清原果耶!
いやー、演技力が青天井超えそうw
しかも眼福感すごい・・・!
ただ、残念なことに本作制作中に監督含め主要スタッフが移動中の車の事故で大怪我を負ったというようなニュースがあり、作品の公開も2025年に延期になってしまいました…泣
でも公開中止じゃなくてよかった…。
スタッフの方みなさんの無事を祈りつつ、作品の公開を楽しみに待ってます!
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■あとがき
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2024年も楽しみな作品が多数!
洋画が再び盛り上がる日を願って、洋邦問わず、公開規模問わずさまざまな作品を観ていきたいと思います!
2024年もいい映画ライフをば~!