オススメ新作(※ネタバレあり)
「コードネーム、BE11(ブラボー・エコー・11)」
その彼の活躍も既に7作目。
おおよそ30年続くシリーズ。
同じスターで30年って、どれだけ凄いことか…。
『Mission:Impossible -
Dead Reckoning Part1』
[邦題:ミッション:インポッシブル/デッド・レコニングPart1]
(2023)
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■全体評
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もうね、本当このシリーズ最高。大好き。
これだけ映画館に行くモチベーションを作ってくれる作品の存在ってそれだけで嬉しいです。
今回のメインとなるアクションはパラシュートで飛ぶにはギリギリの高さの崖から、バイクで大ジャンプする、という、、、w
(書いててあの人何してんだ&とんでもねーことしよる、って改めて思いましたw)
それもすごいですが、一番すごいなと思ったのがクライマックスの列車でのアクション。
さすがにグリーンバック使ってるよね?と思った屋根の上のアクションシーン、本当に走る列車の上で撮ってました(笑)
あと墜落するオリエント急行は実物作って落としてるwww
あとは、パリのカーチェイスシーンも相変わらずトムが運転の超絶技巧を発揮して撮影してる訳ですが、コミカルなやりとりや車自体の愛嬌と相まって本作のハイライトのひとつになってます(^^)
黄色いフィアットのカーチェイスはルパン的要素でもあり、特に日本人が好きな感じかもしれないですね!
どんな映画も「ストーリーとか感情とかキャラクターとかセリフありきでアクションを」って言いがちなんですが、このシリーズはブレずに「格好よく難易度の高いアクションありきでそこから物語考えてます!」って言い切ってるのが好きw
いやー、笑いがとまらん。
「笑ってる場合じゃないのよ、こっちは…!」
と、まぁアクションなどのガワの部分もとても良いんですが、今回はテーマも秀逸&タイムリー。
AIの脅威を上手に観客に伝えてましたね。
オンライン上のデータが汚染されてしまうため、全てを紙に移行している冒頭のシーンなどは、一般市民でもちょっとゾっとする光景だったのではないでしょうか。
そして、その恐さを描いたオープニングがめっちゃ好みです!
潜水艦セバストポリのテスト航行の様子を描いてるのですが、エンティティの不気味な様子やそれが人間に襲いかかる様子がエンタメ要素満載で描かれてます。
こういう映画の始まり方ねー、大好物(笑)
シリーズとしては珍しいイーサン不在の幕開けですが、これまでの作品の中でも1,2位を争うくらい引き込まれた好きなオープニングです!
ベンジーに似た音声を使ってイーサン達の回線を乗っ取るシーンなども映画的なサスペンス観満載でよかったですねー。
このあたりは巧みな脚本家としても知られるマッカリー監督のさすがの手腕といったところでしょうか。
(というかアクションありきで後から辻褄合わせ的に脚本作ってるのにギリギリ破綻してないって、相当な力量ないとできない)
今作でもトムの走る姿は健在。
明確に走るシーンを取り入れたり、そのシーンがネットミーム化したり、いい意味でネタ的に扱われるのを知って入れてくるあたり、このシリーズ格好いいですよねー
また、アメリカでは脚本家&俳優の組合がストライキを起こしており、争点のひとつにAI×映画製作などの問題も含まれているため、その脅威をテーマにした作品としては(良いか悪いかはあるとして)絶妙なタイミングでの公開になりました。
「AI」というテーマと、もうひとつ。シリーズとしての新陳代謝と「IMFへの加入」というテーマをうまく混ぜ合わせたところは、巧いなぁと唸ってしまいます。
何より今回の大きなイベントとしては「ヒロイン交代」。
そもそもこのシリーズは固定のヒロインがいた訳ではないんですが、それでも3作連続でイーサンと共に歩み寄り添い心通わせるキャラクターとしてイルサはすごく魅力的だった訳で。
往年の大女優的なクラシックな雰囲気もあり、個人的にもとても好きで思い入れがありました。
そのポジションの交代劇として、やはり逆をいくキャラクターが投入されましたね。
イルサが落ち着いたお姉さん的キャラクターだったぶん、じゃじゃ馬感たっぷりのグレース登場!
(今回は黄色いフィアットだけじゃなく、魅力的な女泥棒というのもルパン的要素を感じさせる内容ですね)
IMF加入後、どんな活躍を見せてくれるか今後楽しみです!
ちなみに、パリのカーチェイスの中で一言放った「Who's parking like that!!!(ひどい駐車ね!)」のセリフは笑いましたw
そのヒロイン交代と並行して、新キャラ・馴染みのキャラが縦横無尽に交差する感じも観ていて心踊りました♪
新登場ながらすぐ退場となったデンリンガーの小物感(笑)や、敵キャラながらパリスの格好よさに惹かれました。
そして、シリーズとして過去作からの繋がりという要素を強める役が復活。
おかえり、キトリッジ。
でもね、本当はアナタじゃなくてブラントに帰ってきてほしいんです、あたしはw
次のPart2で帰ってきてくれないかなーーーー。
クリフハンガーに頼りすぎないPart1としての塩梅も良かったですし、とっても楽しく観ることができました!
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■個人的に惜しかったポイント(期待の裏返し)
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ここからは、好き故にもうちょっと期待したかったところw
今回のミッション指令の演出、あそこはもっとケレン味あってもいいのでは?
1作目から、①飛行機内のビデオプログラムサービス→②サングラス→③インスタントカメラ→④ロシアの公衆電話→⑤レコード→⑥ホメロスの著書…ときて今回はあれなんだったんだろう。
ウーバーイーツ的な配達物かも?と一緒に観た妻は言っており、なるほどアイデアとしては面白い!と思いましたが、絵的には地味だなぁとw
オープニングのタイトル映像もなんかもう一工夫欲しいなぁ。クリストファーマッカリー就任後はあまりココに面白みを感じられず…。
あとは前述の通り何より衝撃だったイルサの死…。
大好きなキャラクター故にもっと重くて扱ってほしかったなぁというのもあります。
作品の性質上、主人公やチームが止まるわけにはいかんのは分かるんですが、各キャラのリアクション的には意外と薄めだった気もしており。
間違いなくチームの皆が悲しんでるんですが、それを観客に伝えるための演出があとひと工夫欲しかった!
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■音楽
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これは個人的に勝手に期待しすぎただけですが、第2弾予告の最後にピアノ単体で「ミッション:インポッシブルのテーマ」をシャープに弾く楽曲が使われており、そのテイストがもしかして聴けるのか?!と期待してしまいましたw
蓋を開けてみると、映画のスケールに合わせて大仰にした感もあり、目新しさや面白さは少なかったです。
前作『フォールアウト』のメインテーマのアレンジがシリーズ中2番目に好きだったので、今回もロアン・バルフェが担当すると聞き、勝手に期待してましたw
スケールを必然的に大きくなっていくので、その中で音楽は逆をいって音を減らしたりピアノだけにするとか何かまた別の音色展開を期待してます!
ただ、メインテーマについてパーカッションを幾重にも重ねたリズム隊主役のアレンジは格好いいです!
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■あとがき
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いずれにせよPart2が楽しみで仕方ありません!
2024年6月公開予定だったのが、脚本家と俳優組合のストで1年公開延期というのが非常に残念ですが…泣
楽しみに待つ時間が増えたと前向きに捉えてます!
(公開延期の影響でタイトルが変わる可能性が出てきたらしいです。マーケ的にはその方がいいかもですが、個人的にはPart2のまま行って欲しいなー)
・Part2のオープニングがどこから始まるのか
・ルーサーの行方と作戦
・グレースの再合流
・パリスが後編も絡むのか(キャラクターのビジュアルもインパクトあり、好きです、パリス)
・AIとの決着の付け方
などなど、気になるところやワクワクポイントがたくさんあります。
音楽もまたどうなってるか聴くのが楽しみですし、メインとなる大スタントアクションも楽しみです!
(どうやら『ローグ・ネイション』以上の驚くべき水中アクションと、『トップガン:マーヴェリック』並みの空中戦闘シーンがあるらしいです)
Part1冒頭の方にあった「IMF?国際通貨基金とは違うのか?」みたいな小ネタも非常に面白かったので、是非Part2でも入れてくださいw
主となるアクションを軸としたビジュアルもどんな感じになるか楽しみですね!
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■『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPart1』あらすじ
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IMFエージェント、イーサン・ハントに課せられた究極のミッション—全人類を脅かす新兵器が悪の手に渡る前に見つけ出すこと。
しかし、IMF所属前のイーサンの“逃れられない過去”を知る“ある男”が迫るなか、世界各地でイーサンたちは命を懸けた攻防を繰り広げる。
やがて、今回のミッションはどんな犠牲を払っても絶対に達成させなければならないことを知る。
その時、守るのは、ミッションか、それとも仲間か。
イーサンに、史上最大の決断が迫る───。
(映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニングPart1』公式サイトより)
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■予告編
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