ポルターガイスト

テーマ:

№6

日付:1982/7/1

タイトル:ポルターガイスト | POLTERGEIST

監督:Tobe Hooper

劇場名:明治生命ホール

パンフレット:あり(\300)

評価:-

 

明治生命ホールという事は試写会での観賞。

スピルバーグが乗りに乗っている頃のプロデュース作品。最初のうちはスピルバーグらしさ満載な一方で、終盤はトビー・フーパーのおどろおどろしさが前面に出てきて、満足度的にはイマイチだったような。当時のインタビューでもスピルバーグは「トビーに任せきりだとそういう映画になってしまうから」と自ら制御していたと語っていた記事を読んだ覚えがあります。

 

2023年8月27日

WOWOWシネマ放送2023/8/17)分を観賞。

アメリカの長閑な住宅地で起こる奇怪な出来事。オープニングで流れる街の風景は、このまま「E.T.」でも始まりそうな和やかな雰囲気なのだけれど、徐々に不穏な空気が流れてくる。

 

私的にはポルターガイスト≒“超常現象”であるという先入観から、それが正体不明なうちはドキドキもしたのでしょうが、相手が突如として度を超えた手段で危害を加えてくるあたりから「なんじゃこりゃ」と思えてしまい、最初は米国らしく科学的アプローチで立ち向かうものの、手に負えないと分かると突如その道のプロが“除霊”に登場するあたりでやや興覚めという感じでした。

相手の正体が判明するあたりからは完全にトビー調に染まってしまい、今のSFX技術を見慣れた観客には安っぽいお化け屋敷のようでもあります。

 

パンフレットを見返すと、本作は当時から「ホラー映画」のジャンルに組み込まれていた。スピルバーグは制作(共同)、原案、脚本(共同)を担当。調べてみると、彼が脚本に関わった作品は「フェイブルマンズ」「A.I.」「未知との遭遇」そして本作の4本しかない。その内監督を他人に任せたのはこの作品のみでした。

一家の末っ子で悪霊たちに気に入られてしまうキャロル・アン役のヘザー・オルークは当時5歳で、ハンバーガーのCMに長いこと出演していてスピルバーグのお眼鏡にかなったとパンフレットに書いてあった。このシリーズは3作目まで作られましたが、彼女はその度に祟られ続けていた模様。

 

ポルターガイストを扱った作品としては、手塚治虫さんが少年ジャンプに掲載した「あかずの教室」がとても印象深い。私としては、手塚作品に軍配を上げます。

 

 

 

パンフレット

・解説
・物語
・スタッフ&キャスト
・来日したスピルバーグ 筈見有弘
・スピルバーグと“子どもの世界” 筈見有弘(映画評論家)
・プロダクション・ノート
・ポルターガイストとは?ポルターガイストの実例
・ポルターガイストの正体は?
・スター・メモ
・スタッフ・メモ

チラシ

2本立てだった模様

 

明治生命ホールが入っていた建物は「明治安田生命福岡ビル」。1963年10月に竣工したこのビルが建て替えられ、今年8月4日にホテルも入った複合施設として開業した事を知りました。

試写会といえばここか日立ファミリーホールだったような。また一つ思い出の建物が消えて行きました。

 

取り壊し前のビル