ぐるりのこと。

『ぐるりのこと。』4K 公式サイト

 

4Kリマスター版による今回のリバイバル上映の宣伝チラシには“寡作の名匠”橋口亮輔とあります。1962年生まれですから私と年齢の近い60代。長編映画の監督デビューは1993年の『二十才の微熱』で、最新の『お母さんが一緒』は2024年の公開です。およそ30年間に6本の長編映画ですから、5年に1本のペースはやはり“寡作”といえます。

 

今回の4Kリマスター版で上映されたのは長編監督作の第3作にあたる『ハッシュ!』(2001年)と、第4作となる『ぐるりのこと。』(2008年)です。できれば両作品ともスクリーンで見たかったのですが、他の劇場の作品や新作映画にも気を取られて、結局1作品のみの鑑賞となりました。伏見ミリオン座(シニア会員1,200円)。グッド!

 

ぐるりのこと。 ぐるりのこと。

 

以下は映画『ぐるりのこと。』4K公式サイトに記載の紹介ストーリーです。

 

生まれたばかりの子の死をきっかけにうつになる妻・翔子(木村多江)と、彼女にただ寄り添いつづける法廷画家の夫・カナオ(リリー・フランキー)。何があっても決して離れない一組の夫婦の、バブル崩壊後の90年代初頭から9.11テロに至るまでの10年を、90 年代に世間を震撼させたさまざまな社会的事件を背景に描く物語。DASH!

 

ぐるりのこと。

 

小さな出版社に勤める生真面目な性格の妻・翔子とマイペースに生きる夫・カナオ。美術大学出身のカナオはテレビ局で働く先輩の紹介で、法廷画家の仕事を始めます。やがて夫婦の間には初めての子どもができるが、生まれてすぐに亡くなってしまい、翔子は心のバランスを崩す。うつになった翔子をカナオは全身で支えていく…。あせる

 

ある一組の夫婦の10年間におよぶ希望と再生の軌跡を、1990年代から2000年代初頭に世間を騒がせた様々な事件を背景に描いた人間ドラマ。『ハッシュ!』完成後、自らうつになった経験を持つ橋口監督が「人はどうしたら希望を持てるのだろう?」と自問した上で、その回答とでもいうべき内容を作品に仮託した映画のように思えます。

 

その“つながり”を断つことなく、夫婦として一緒にいることをあきらめない男女のカップル。妻役の木村多江、夫役のリリー・フランキーのW主演ともいうべき作品で、それぞれ初主演の映画でもあります。脇を固めるのは倍賞美津子、柄本明、寺田農といったベテラン勢に、寺島進、安藤玉恵、八嶋智人ら個性的な俳優陣です。パー

 

(2008年、原作・脚本・編集・監督/橋口亮輔、撮影/上野彰吾、照明/矢部一男、録音/小川武、美術/磯見俊裕、音楽/Akeboshi)

ぐるりのこと。

 

 


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『TBS レトロスペクティブ映画祭 石井ふく子特集』公式サイト

 

TBSに収蔵されている貴重な作品をデジタル修復し、スクリーンで蘇らせる「TBSレトロスペクティブ映画祭」。昨年開催された第2回は「実相寺昭雄特集」で、今年の第3回は「石井ふく子特集」。日本で「ホームドラマ」というジャンルを確立したプロデューサー&演出家で、今年9月で100歳を迎える今なお“現役”として活動する人物です。

 

そんな石井ふく子が盟友の橋田壽賀子と共に、昭和を彩った名女優たちと手掛けたドラマの数々。今回はその原点ともいえる「東芝日曜劇場」の名作ドラマ8作品を、デジタル修復版によりスクリーン上映。その鑑賞のスタイルに多少の違和感はあるものの興味津々の作品鑑賞でした。劇場はシネマスコーレ(シニア会員1,100円×2)。グッド!

 

『時間ですよ』(単発)(1965年7月4日放送、プロデューサー/石井ふく子、脚本/橋田壽賀子、演出/橋本信也、出演者/森光子、中村勘三郎、中原ひとみ

 

以下は「TBS レトロスペクティブ映画祭 石井ふく子特集」公式サイトに記載のドラマ『時間ですよ』(単発)の紹介文です。

 

後に久世光彦×向田邦子コンビでシリーズ化された名作の元祖単発ドラマ
銭湯「泉湯」の女主人(森光子)は大の働き者だが、その夫(中村勘三郎)は女癖が悪くいつも遊んでいた。ある日近所の未亡人が妊娠、しかもその相手が女主人の夫だという噂が立ち…。「ただの水で稼ごうなんて、水商売もいいとこだわ」など橋田セリフの切れ味は素晴らしく、女性の働き方や生活保護問題など、すでに令和の社会問題を扱っている。森光子は石井の母と交流があった。

 

今なおTBS系列のテレビ局で毎週日曜の夜9時より放送される「日曜劇場」というドラマ番組枠。現在は話題の「VIVANT」(第2シリーズ)が始まったばかり。この番組枠は1956年の放送開始より、東芝が冠スポンサーになっており「東芝日曜劇場」の名で親しまれ、1990年代を迎えるまでは一話完結の単発ドラマが放送されていた。

 

今回の特集上映の8本の作品は、1963年から1967年の間に「東芝日曜劇場」で放送されたもの。VTR収録のドラマのテープが貴重な時代で、現存する映像作品は限定的で、それをデジタル修復してのスクリーン上映になります。私が見たのは1965年7月4日放送の『時間ですよ』と、1963年6月30日放送の『みれん』の2作品です。

 

1970年代になって人気のシリーズ放送となる『時間ですよ』ですが、本編はその5年前に単発ドラマとして“日曜劇場”の枠で放送されたもの。銭湯の女主人の森光子を軸にしたドラマですが、女癖の悪い旦那を演じているのが中村勘三郎(十七代目)です。テレビのホームドラマとはいえ、達者な演技を見せているのはさすがです。パー

 

▼ 1970年からシリーズ放送となった『時間ですよ』。森光子の旦那役は最初は船越英二、そして荒井注と代わります。出演する堺正章、浅田美代子、天地真理らのドラマ内で唄う楽曲がヒットしていた1973年あたりが、人気のピークに思えます。音譜

 

                                  

 

『みれん』(1963年6月30日放送、プロデューサー/石井ふく子、原作/瀬戸内寂聴、脚本/田井洋子、演出/蟻川茂男、出演者/渡辺美佐子、下元勉、小池朝雄

 

以下は「TBS レトロスペクティブ映画祭 石井ふく子特集」公式サイトに記載のドラマ『みれん』の紹介文です。

 

原作、瀬戸内寂聴。仲代達矢出演で映画化もされた名作
ともこ(渡辺美佐子)は小杉(下元勉)と8年間も不倫していたが、かつてともこを当時の夫から奪った年下の男・涼太(小池朝雄)ともいまだに関係していた。嫉妬深い二人の男の狭間で揺れる女心を描く、瀬戸内寂聴の初期作。激しい情念の世界で「女の生き様」というテーマが息づいている。

 

今回の特集上映の中で、最も古い時期の作品の『みれん』。上映の開始前のアナウンスでドラマの冒頭部分の映像に欠落があるという説明で、さほどの時間とは思われませんが、タイトルからキャスト・スタッフのクレジットを確認できませんでした。それでも当時のテレビドラマの世界をリアルに伝えてくれますから貴重な作品です。

 

おそらくセットのみの撮影で、出演者も限られた人数と場面により構成されている印象です。当時の黒電話など小物も上手に使っていますが、主要なキャストの表情アップのシーンが意外に多い。作品が原作・瀬戸内寂聴の不倫ドラマだけに、感情の揺れを表情や仕草で激しく伝える必要もあり、俳優の演技力も問われる感じです。

 

これは蛇足になりますが、『時間ですよ』『みれん』のどちらのドラマにも、開始前と終了後に冠スポンサーの東芝の“コマーシャル枠”の映像がある。それは最新の扇風機であったり、冷蔵庫であったりと…。こちらも興味津々で見つめていました。パー

 

▼ 瀬戸内寂聴の原作は映画化もされており、その劇場公開は1963年10月(監督/千葉泰樹)。テレビ局側があえて先んじてドラマ放映したという印象ですが、実態はどうだったのでしょう? 映画での配役は渡辺美佐子→池内淳子、下元勉→仲谷昇、小池朝雄→仲代達矢となります。個人的には映画版がとても見たくなりました。目

 

 


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7月の後半になって名古屋駅前のミッドランドスクエアシネマで鑑賞した新作映画2本です。1本目の映画デッドマンズ・ワイヤー』は、『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』『ミルク』などで知られる名匠ガス・ヴァン・サントが、1977年にアメリカ・インディアナポリスで発生した実際の事件をもとに描いたクライムスリラー。

 

2本目の映画『大統領のケーキ』は、1990年代の独裁政権下のイラクを舞台に、小学校で大統領の誕生日ケーキをつくる係に任命された少女の奮闘を描いた作品。イラク出身のハサン・ハーディが自らの体験をもとに脚本を書き、長編初監督を務めています。ミッドランドスクエアシネマ2(シニア当日1,300円と、値上げ後の1,400円)。グッド!

 

デッドマンズ・ワイヤー

『デッドマンズ・ワイヤー』公式サイト

 

以下は映画『デッドマンズ・ワイヤー』公式サイトに記載の紹介ストーリー(一部)です。

 

インディアナポリスに住む中年の独身男性トニー・キリシス(ビル・スカルスガルド)は不動産ローン会社メリディアン・モーゲージ社に全財産を騙し取られたとして、同社に押し入り社長の息子で役員のディック・ホール(デイカー・モンゴメリー)を人質に取り立てこもりを始める。パンチ!

 

自分の首と人質の首をショットガンとワイヤーで固定、ヘタに動けば自動発砲される“デッドマンズ・ワイヤー”という装置を使い、同社からの謝罪や補償を訴えた。地元警察が全く身動きを取れない中、トニーはメリディアン・モーゲージ社の悪を暴露しようと人気ラジオ番組に電話をかけ番組のDJフレッド・テンプル(コールマン・ドミンゴ)を巻き込んで自分の訴えを電波に載せた。――

 

デッドマンズ・ワイヤー デッドマンズ・ワイヤー


事態が膠着する中、トニーは犯行現場に米3大ネットワーク局を始めとするメディアを呼び、ディックに“デッドマンズ・ワイヤー”を突きつけたままの記者会見を行う。メディアを通したトニーの訴えは世論を二分し、アメリカ中に大混乱を巻き起こす。そして、M・L・ホール社長(アル・パチーノ)との電話による会見は実現しますが…。

 

地元で人気のラジオDJ・フレッドは予期せぬ形で事件に巻き込まれ、その一方、地元テレビ局レポーターのリンダ(マイハラ)は遭遇した大事件の取材に前のめりになっていきます。本編には、当時の街角シーンと思われるような映像も織り込まれており、ある意味、社会の“正義”が揺れて曖昧な時期の1970年代をよく捉えています。

 

実在した犯人トニー・キリシスを演じるのは、『IT イット』シリーズのビル・スカルスガルド。その他、事件を追う刑事グレイブル役でケイリー・エルウィス、強引な手法で巨万の富を築いたメリディアン・モーゲージ社の社長をアル・パチーノが演じています。動揺のない割り切りを見せるパチーノの演技は、さすがだと思います。パー


(2026年、監督/ガス・ヴァン・サント、脚本/オースティン・コロドニー、撮影/アルノー・ポーティエ、編集/サー・クライン、音楽/ダニー・エルフマン

デッドマンズ・ワイヤー

 

 

 

 

 

                                  

 

大統領のケーキ 映画

『大統領のケーキ』公式サイト

 

以下は映画『大統領のケーキ』公式サイトに記載の紹介ストーリーです。

 

祖母と二人で暮らす9歳のラミアは、学校のくじ引きで「大統領のケーキ係」に選ばれてしまう。フセイン大統領の誕生日に、お祝いのケーキを準備する係だ。翌朝、ラミアは祖母に連れられて、父の形見の時計と、“友達”の雄鶏ヒンディとともに町へ出かける。だが、日々の食卓も満足に揃えられない祖母の目的はケーキではなく、ラミアを養子に出すことだった。

 

思わず逃げ出したラミアは、自らの手でケーキの材料を集めれば、祖母との暮らしを続けられると信じて、クラスメイトのサイードと協力して町を駆け回る。十分なお金も時間もなく、あるのは知恵と想像力だけ── はたして、“名誉あるケーキ作り”の行方は  はてなマーク

 

大統領のケーキ 映画


舞台は、1990年代のイラク。国民が戦争と食糧不足に苦しむ中、フセイン大統領は自身の誕生日を祝うケーキを作るよう、国内の各学校に命じていた。祖母と2人で暮らす9歳の少女ラミアは、小学校で行われたくじ引きで、望まなかった“名誉ある”ケーキ係に選ばれてしまう。ケーキを用意できなければ、重い罰が待っているという。あせる

 

翌朝、ラミアは祖母に連れられ、彼らが住む湿地帯の村から町へと向かいます。日々の食材すら満足に用意できない祖母の目的はケーキの材料ではなく、ラミアを養子に出すこと。とっさに逃げ出したラミアは、自らの手でケーキの材料を集めれば祖母との暮らしを続けられると信じ、友人のサイードと協力して町を駆け巡ります…。

ラミア役のバニーン・アハマド・ナーイフをはじめ、キャストは演技未経験者を起用している本編。彼女が祖母と暮らすイラク南部のメソポタミア湿地帯の風景が、実に美しいです。そして出かけた町で遭遇する、大統領の誕生日を祝祭する喧騒の様子。その対比的な描写にイラク出身のハサン・ハーディ監督の“想い”が伝わります。パー

 

(2025年、監督・脚本/ハサン・ハーディ、撮影/トゥードル・ブラディミール・パンドゥル、美術/アナマリエ・テク、編集/アンドゥ・ラドゥ)

大統領のケーキ 映画

 

 


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本日は8月に突入しましたので、いつも通り一ヵ月の映画鑑賞のまとめです。7月の後半に見た映像作品は以下の13本、7月はトータルで23本のスクリーン鑑賞となりました。本日記事にする映画『キングダム 魂の決戦』は、中国春秋戦国時代を舞台に、壮大な物語を展開する原泰久の人気漫画を実写映画化した「キングダム」シリーズの第5作。劇場はミッドランドスクエアシネマ(8ポイント獲得の無料鑑賞)。グッド!

 

 @ナゴヤキネマ・ノイ

『スリ』(1959年、監督/ロベール・ブレッソン)

『ラルジャン』(1983年、監督/ロベール・ブレッソン)

『MOTHERLAND  マザーランド』(2019年、監督/トーマス・ヴェングリス

『よき谷の物語』(2025年、監督/ホセ・ルイス・ゲリン)

 @シネマスコーレ

『時間ですよ』(1965年・東芝日曜劇場、プロデューサー/石井ふく子)

『THE DEPTHS』(2010年、監督/濱口竜介)

『みれん』(1963年・東芝日曜劇場、プロデューサー/石井ふく子)

 @ミッドランドスクエアシネマ2

『デッドマンズ・ワイヤー』(2026年、監督/ガス・ヴァン・サイト)

『大統領のケーキ』(2025年、監督/ハサン・ハーディ)

 @ミッドランドスクエアシネマ

『A.I.』(2001年、監督/スティーヴン・スピルバーグ)

『キングダム 魂の決戦』(2026年、監督/佐藤信介

 @伏見ミリオン座

『プライベート・ケース(2025年、監督/レベッカ・ズロトヴスキ)

『ぐるりのこと。』(2008年、監督/橋口亮輔)

 

キングダム 魂の決戦

『キングダム 魂の決戦』公式サイト

 

以下は映画『キングダム 魂の決戦』公式サイトに記載の紹介ストーリー(一部)です。

 

馬陽の戦いで王騎を失った秦。舞台はあれから3年。思いを受け継ぎ、更なる成長を続ける主人公・信(山﨑賢人)は千人将に昇格。天下の大将軍に向かって遥かな道を着実に歩んでいた。そんな中、秦国に急報が相次ぐ。趙の宰相・李牧(小栗旬)の策略で、秦以外の全ての国が手を組み、総数 50 万からなる“合従軍”が次々と秦へ侵攻。


咸陽の王宮では若き王・嬴政(吉沢亮)を中心に事態の対応に奔走するが、“秦(20万)vs 六国(50万)”というかつてない軍勢を前に、国家滅亡の絶体絶命。中華からその名が消えようとしていた。信は同じ若き将である蒙恬(志尊淳)や王賁(神尾楓珠)と共に、秦の国門・函谷関へ。―― グー

 

キングダム 魂の決戦

 

さらには麃公(豊川悦司)、蒙武(平山祐介)、騰(要潤)、王翦(谷田歩)、桓騎(坂口憲二)ら、秦を代表する将軍も集結する。一方“合従軍”には、楚の春申君(斎藤工)を総大将に、かつて祖国を秦に蹂躙された怨念を背負う趙の猛将・万極(山田裕貴)を始めとする各国最強の将軍が集い、運命の“函谷関防衛戦”が始まることに…。爆弾

 

天下の大将軍になる夢を抱く信と、中華統一を目指す若き王・嬴政らが織りなす壮大な物語を描く原泰久の人気漫画を、まったく読んでおりません。それでも映画化されたシリーズ作品は、全作見ています。本編では、中華統一という夢のために、敗北の許されない最大の危機“函谷関防衛戦”の前段(?)が描かれているようです。

 

監督はシリーズ全作を手掛ける佐藤信介が今回も担当し、1作目から脚本に参加している原作者の原泰久が、本編でも脚本執筆に加わっています。今回の作品では、敵将では山田裕貴が、秦国の将軍では豊川悦司が印象的な役回りを担っていました。とはいえ作品は“決戦”の初日を描いただけで、戦いの趨勢は見えません。映画の作り手はシリーズ続編を目指すような半端な終わり方。続編はどうなるんでしょうか? パー

 

(2026年、監督/佐藤信介、原作・脚本/原泰久、脚本/黒岩勉、撮影/佐光朗、照明/加瀬弘行、録音/横野一氏工、美術/小澤秀高、音楽/やまだ豊)

キングダム 魂の決戦

 

                                                           


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A.I.

 

この映画に先行して「午前十時の映画祭16」で鑑賞したのは、1970年代の若き日の劇場鑑賞で大きく心を揺さぶられた映画『カプリコン・1』でした。自宅にDVDもありますが、やはり改めてスクリーンで見ると、初めて見た時の“想い”を揺り戻します。

 

とはいえ「午前十時の映画祭」での作品鑑賞は、基本的にはスクリーン未見の作品の鑑賞を最優先しています。今回の上映作品『A.I.』は、私には完全未見の作品。スタンリー・キューブリックが生前に温めていた企画を、スティーヴン・スピルバーグが映画化したSFドラマです。ミッドランドスクエアシネマ(シニア当日1,200円)。グッド!

 

A.I.

『A.I.』(2001年、監督・脚本/スティーヴン・スピルバーグ、撮影/ヤヌス・カミンスキー、美術/リック・カーター、音楽/ジョン・ウィリアムズ)

 

以下は「午前十時の映画祭16」の公式サイトに記載されている映画『A.I.』の紹介ストーリーです。

 

人間の代わりにロボットが雑用や労働にたずさわっている近未来社会。愛という感情をインプットされた最初の少年型次世代ロボット、デイヴィッド(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、彼を開発した会社の従業員ヘンリー(サム・ロバーズ)とその妻モニカ(フランセス・オコナー)に引き取られる。

 

母親を永遠に愛し続けるようプログラムされていたデイヴィッドだったが、不治の病に冒されていた夫妻の実の息子マーティン(ジェイク・トーマス)が冷凍保存から生き返ったため、あっけなく捨てられてしまう。DASH!

 

A.I.

 

自分を起動させたモニカを永遠に愛するようプログラムされたデイヴィッドですが、マーティンが奇跡的に病を克服して目を覚まし、家に戻って来るとその居場所はなくなっていく。ある日、マーティンとデイヴィッドが遊んでいる最中に、マーティンの生命に関わる事故が発生したことから、デイヴィッドは森に捨てられてしまう…。

 

映画の前半は、次世代ロボットを開発する会社に勤めるヘンリーと妻モニカの家族のドラマです。最初はロボットのデイヴィッドとの関わりに躊躇のあるモニカですが、次第に彼との関係により精神的に癒されていく。ただ、実の息子が蘇生した後は愛情はそちらに向かう。この息子マーティンが少し嫌なキャラを垣間見せます。あせる

 

映画の後半は、デイヴィッドが再び母に愛されることを目的に、友達の玩具型ロボットのテディと森で出会ったセックス・ロボットのジゴロ・ジョー(ジュード・ロウ)と共に旅をする冒険譚の世界。ロボットを破壊して楽しむショーの見世物にされかけるなど窮地に遭いながらも、デイヴィッドはひたすら母の愛を求める旅を続けます。

 

上映時間146分は、正直少し長いかなという印象です。「ピノキオ」の作品に登場するブルーフェアリーと出会ったシーンで作品は終わっても違和感がなかった気がします。しかし、映画はそこから2000年後の人類のいない世界でのデイヴィッドの“復活”を描きます。今は彼と“母親”との再会は、やはり描くべきエンディングに思えます。パー

 

A.I.

 

                                             


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