流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

流石埜魚水の【特選映画】、★映画のMIKATA★映画をMITAKA・・・

都市生活者の心と言葉を掌にのせた小説、電脳化社会の記号とイルージョンを巡る映画、都市の孕むシンボルと深層を探るエッセイ、街の風景と季節の色を彩る短歌…。小説と映像とエッセイと短歌をブログに・・・掲載します。

】 悲観せず傲慢にならず、遥か彼方の微かな希望の瞬きを頼りに、セーレンの歌声に誘惑されず、世間の荒波に座礁しないように、市場原理の大海原を航海する。せめて言葉の夢を帆にうけて、寄る辺ない望みを胸に船出する。クルーは都会に倦んだ迷い子たち。

時に甲板から望遠鏡で覗く重層的な風景を、時に心の底に沈殿した阿呆な風刺を、時に止めどもなく吐き出される狂気の叫びを、時にノスタルジツクな幻想の記憶を、時に原初の悠遠な海のざわめきを…、ブログに託しましょう。共にブログのイデアを玩味しましょう

 

 

 

 

罪の声』 (土井裕泰監督、野木亜紀子脚本 塩田武士原作『罪の声』)を観賞しました。1984(昭和59年)年3月に発生、2000年2月に時効となった昭和最大の実話未解決犯罪«グリコ森永事件»の発生日時、場所、犯人グループの脅迫・挑戦状の内容、犯行に使われたの子供の声、その後の報道の様子などが原作のネタ素材に使われているミステリー作品です。

 

«グリコ森永事件»とは、1984年3月18日21時頃、兵庫県西宮市に住んでいた江崎グリコ社長・江崎勝の実母宅に拳銃と空気銃を構えた2人の男が勝手口より侵入、浴室にいた江崎グリコ社長を誘拐、身代金を要求、江崎グリコに対して脅迫や放火を起こした。事件から3日後の3月21日14時30分ごろ、大阪府摂津市を流れる安威川沿い倉庫から自力で抜け出し、大阪阪府茨木警察署によって江崎社長は保護された。その後、1984年4月2日に江崎宅に塩酸入りの目薬の容器が同封されていた脅迫状が届く江崎グリコ脅迫事件・・・、1984年6月22日大阪府高槻市の丸大食品に「グリコと同じ目にあいたくなかったら、5千万円用意しろ」という脅迫状が届く丸大食品脅迫事件・・・​、1984年9月12日大阪府大阪市の森永製菓関西販売本部に数千万円を要求する脅迫状が届き、脅迫状には「グリコと同じめにあいたくなければ、1億円出せ」「要求に応じなければ、製品に青酸ソーダを入れて 店頭に置く」と書かれ、青酸入りの菓子が同封されていた森永製菓脅迫事件・・・、1984年11月7日ハウス食品工業(現:ハウス食品グループ本社)総務部長宅に脅迫状が届き、現金1億円を要求する。脅迫状には青酸ソーダ混入のハウスシチューと江崎グリコの江崎勝久社長を拉致監禁したときに社長の声を吹き込んだ録音テープが同封されていたハウス食品脅迫事件・・・、1984年12月7日不二家の労務部長宅に脅迫状が届き、テープと青酸ソーダが同封されていた不二家脅迫事件・・・、1985年2月24日マスコミに森永製菓への脅迫を終結させる休戦状が届き、その直後の3月6日、和歌山県の老舗和菓子会社の駿河屋に5000万円を要求する脅迫状が届く駿河屋脅迫事件​・・・など食品企業にを次々と連続して脅迫が届いた。現金の引き渡しにおいては次々と指定場所を変えたが、犯人は一度も現金の引き渡し場所に現れなかった。

 

映画の始まりは、古いクリスマスツリーを探して家の天袋を探していた曽根曽根俊也(星野源)が、親父・曽根光男(尾上寛之)の残した箱があった。その中の父の遺品にはカセットテープと父の兄・曽根達夫(尾崎竜童)の書いた黒革のノートがあった。ノートには英文で製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字が書かれ、テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてきた。その録音は31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープとまったく同じものだった。

 

ある意味、実際の犯罪はミステリー小説や映画化がしやすいといってよいデス。特に事件の犯人や解決の経緯が判明している過去の犯罪はミステリーのトリックや謎のカラクリをストーリの中で仕掛けやすいデス。ですが、1984年に起きた«グリコ森永事件»は、昭和最大の未解決犯罪の実話です。未だに事件の詳細も警察の数々の手がかりをみすみす失った手がかりも、例えば«キツネ目の男»の正体も解っていない・・・。『罪の声』の原作者・塩田武士氏のオリジナリティーは、«グリコ森永事件»を「ギンガ」と「萬堂」とメーカ名を変えて実際のグリコ森中事件をストーリの縦糸としていながら、塩田武士氏の経験を交えた謎解きの動く視点に新聞記者の阿久津英士(小栗旬)を横糸に絡ませた点が映画を面白くしていますーネ。彼が曽根俊哉のテーラを訪ね、彼と出会った時に、一気に謎が綻ぶ・・・。脅迫のテープに使われた現金授受の子供の声の正体の謎が解け、ロンドンで書店を経営して身を潜めている曽根達夫まで解明することができる。原作小説が綿密に書かれているせいでしょうか、縦糸横糸の複雑に絡みがありながら、未解決のミステリー映画は、大変面白く仕上がっています。私は謎解きにドキドキしながら十分に堪能しました・・・。

 

新作映画の少ないコロナ禍の2020年ですが、ミステリィー映画として今年の最高の出来栄えの映画ではないでしょうか。

 

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