【シリーズ映画特集】第8弾は「バットマン」シリーズです。

 

その15作品目は『ジョーカー』でした。

 

こちらは、DCコミックス「バットマン」シリーズに登場するスーパーヴィランであるジョーカーをベースとした、2019年のサイコスリラー作品です。


興行収入は10億ドルを超え、第92回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚色賞を含む最多11部門にノミネートされ、ホアキン・フェニックスが主演男優賞、ヒドゥル・グドナドッティルが作曲賞を受賞しました。

私も視聴したことがある作品ですが、シリーズ映画特集としての再視聴です。

 


『ジョーカー』
2019年10月4日 アメリカ 2時間2分
配給 
ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
監督    トッド・フィリップス
脚本    
トッド・フィリップス、スコット・シルヴァー
出演 ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ、ザジー・ビーツ、フランセス・コンロイ、ブレット・カレン、シェー・ウィガム、ビル・キャンプ、グレン・フレシュラー、リー・ギル、ジョシュ・パイス
興行収入 $1,078,751,311(10億ドル)
評価 3.5


 

舞台は1981年のゴッサム・シティです。

 

街はゴミの山があふれ、治安は悪化し貧富の格差による社会不安が最高潮に達していました。

 

主人公アーサー・フレックは、ピエロの大道芸人として働きながら病気を抱える母ペニーと2人暮らしをしています。

 

アーサーを演じたのは、当時44歳のホアキン・フェニックスです。

 

彼は脳の損傷による発作で、感情が高ぶると突然不気味に笑い出してしまう病に苦しんでおり、社会の底辺で過酷な生活を送っていました。

 

夢はコメディアンになって人々を笑わせることですが、社会からは常に冷遇され福祉のカウンセリングも予算削減によって打ち切られてしまいます。

 

度重なる不運や暴行被害に耐えかねたアーサーは、護身用に同僚から拳銃を受け取りますが、それが原因で大道芸人の仕事をもクビになってしまいます。

 

さらに憧れていたテレビ司会者マレー・フランクリンの番組で、自身の失敗したコメディの映像が笑いものにされたことや、母から聞かされてきた出自に関する衝撃的な真実を知ったことで彼の精神は完全に崩壊していくのです。

 

社会から見放された一人の弱者が、いかにして狂気に染まり悪のカリスマへと変貌していくのかを圧倒的な熱量で描き切っていました。

 

最初にこの映画を見たときも思いましたが、1976年の「タクシードライバー」に似ていますね。

 

マレー役がロバート・デ・ニーロだったことも、それを表していると思います。

 

そしてやはりこの映画の最大の魅力は、ホアキン・フェニックスの怪演でした。

 

あばらが浮き出るほど減量した痛々しい肉体、社会の歪みにもがく哀愁、そして理性を失い狂気に満ちていく笑い声の変遷など何をしでかすかわからない恐怖を見事に体現していました。

 

2019年の映画ですが、正に現代社会が抱えるアメリカの闇を鋭く映し出していたと思います。

 

格差社会、メンタルヘルスへの無理解、架空の都市であるゴッサム・シティを描きながらも、現実世界ともつながる恐怖を感じさせていました。

 

正義と悪の境界線が曖昧になる中で、何が彼をこうさせたのかと深く考えさせられる深い余韻を残す作品でした。

 

評価は3.5です。

 

 

次回は再びDCEU作品の8作品目と続きます。

 

2020年公開の「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」です。

 

2016年の「スーサイド・スクワッド」に登場したハーリーン・クインゼルの物語です。

 

お楽しみに!