監督・森谷司郎
原作・戸川猪佐武
脚本・長坂秀佳
森谷司郎
撮影・木村大作
戦後日本。
吉田茂首相の
第二次吉田内閣当時から辞職までを
エネルギッシュに描いた 政治群像劇。
こちらも以前アップした記憶があって
調べてみたら
まあ、2018年でした。
今回は画像も入れて・・・
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内閣総理大臣・吉田茂 (森繁久彌)
昭和23年。
米・GHQ民政局は 新内閣に
野党第一党・民主自由党を中心とした
連立内閣を要望。
総理大臣には
現・吉田総裁を退陣させたうえ
民自党幹事長・山崎猛が望ましいと伝えて来た。
これを受け
さっそく開かれた党総務会では
GHQの要求を受け入れ
吉田総裁に引退を求め すんなり決まりかけるが
この場で
「GHQの言いなりになるな!」
「誰のための国家か!」と
非常に大胆、しかし的確な発言で
形成を逆転させたのが
このときまだ 一年生議員の田中角栄。
ここから 吉田派の側近たちの
猛烈な巻き返しにより
やがて 第二次吉田内閣が成立するが
この角栄さんを演じたのが
西郷輝彦さんでびっくり!
でも 声も見事に似させ 熱演だった。
さらに吉田首相は
勢力を拡大するために 議会を解散。
翌年の選挙で 民自党は大圧勝。
大量の新議員を誕生させ
この時以来、
吉田派は吉田学校と 呼ばれるようになる。
ここから
D.マッカーサーや
ジョセフ・ドッジさんとの 難しい交渉。
(ドッジラインと呼ばれた
日本経済の財政金融引き締め政策)
池田勇人、佐藤栄作、太田一郎ほか
総理の側近たちの
眠る間も惜しんだ陰の努力と
アメリカが執拗に要求してくる
日本の再軍備を
断腸の思いで 警察予備隊という名称で認め
遂に
対日平和条約の調印を 実現させた吉田茂首相。
次のシーンは
吉田首相と 池田隼人、佐藤栄作が
海辺を歩くシーンになりますが
これまでの占領下を描いた 前半をモノクロ
独立を達成した
後半はカラーになります。
モノクロの場面も 非常に味わい深いのですが
カラーになった後の
雨や、風や、樹々、海、波・・を捉えた映像が
ため息の出るほど美しい。
そしてここからは
吉田首相 VS 鳩山一郎・三木武吉の
対決になり ますます面白い。
この映画の紅一点が
吉田茂の娘・和子役の夏目雅子さん。
麻生太賀吉の妻でもあり
つまり、麻生太郎さんのお母上ですね。
とにかく
すべて実名で登場する政治家には
群像ドラマにふさわしい 豪華なオールキャスト。
三木武吉 (若山富三郎)
鳩山一郎 (芦田伸介)
池田勇人 (高橋悦史)
佐藤栄作 (竹脇無我)
緒方竹虎 (池部良)
河野一郎 (梅宮辰夫)
日本社会党・浅沼稲次郎 (小池朝雄)
松野鶴平 / 小沢栄太郎
広川弘禅 / 藤岡琢也
三木武夫 / 峰岸徹
中曽根康弘 / 勝野洋
太田一郎 / 神山繁
大野伴睦 / 田崎潤
岸伸介 / 仲谷昇
宮澤喜一 / 角野卓造
麻生太賀吉 / 村井邦夫
それから
GHQ最高司令官
D.マッカーサー (リック・ジェイスン)
リック・ジェイスン!
知ってる人は 知っている『コンバット』のヘンリー少尉。
ジャスミンも ジャスミンのおかあさんも
ファンだったの。
そして、やはり凄いなあ
森繁さんは はじめに登場したときから
もう吉田首相そのもの!
台詞も膨大で、英語の長台詞も非常に多い。
大磯の荒海に向かい
「四千年生きたい・・」と呟く
ラストシーンも素晴らしいです。
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森谷司郎監督は
『用心棒』『椿三十郎』『赤ひげ』・・など
5本の黒澤作品で 助監督を務め
『日本沈没』『八甲田山』『聖職の碑』など
ヒット作も創られましたが
この『小説吉田学校』が 遺作となりました。
まだ53歳だったのですね。
そして
原作者の戸川猪佐武さんは
この映画の試写会が終わった夜
戻られた事務所で 突然亡くなったそうです。
つくづく淋しく思うのは
出演された俳優さんの ほとんどの方が
もう亡くなられているということ。
西郷輝彦さんも、夏目雅子さんも・・
今はもう
こういう役柄を演じる 俳優さんがいない。
オールスターキャストの大作映画というのは
二度と創られないと いうことなのですね。
おしまい
















