「中島みゆき『蒼い時代』に思うこと~中島みゆき作品解説~」S2952

 

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◇更新履歴
V
1.0:2015.05.05 初稿 

V1.1:2024.02.03 歌詞の追加及び是正

 

■ 「蒼い時代」編曲者:瀬尾一三
1996年10月18日発売の24枚目のアルバム『パラダイス・カフェ』の8曲目(全11曲目)

 

 

◆ミュージシャン

01.Drums:大久保敦夫 

02.E.Bass:美久月千晴 

03.E.Guitar:古川望 

04.Gut Guitar:中村修司 

05.Keyboards:中西康晴 

06.Programming:小笠原学

 

◆演奏実績

なし

 

◆2015.5.5 夢野旅人 2024.2.3追記及び修正

懐かしくもあら、物悲しくもあり、それでいて日本人の琴線に響きやすいメロディー。

あれ? この曲いいな・・・

と、今頃になって気付いた「蒼い時代」。

 

でも、こんな曲あったけ?

とも思った。

なぜ、記憶に残っていないのだろう。

 

調べたら、コンサートで一度も演奏されていない。

収録アルバムは、1996年リリース『パラダイス・カフェ』。96年か・・・松山千春の「全国100番勝負!」もあったし、仕事も立て込んでたし、あまり聴き込んでいなかったのかな。

 

久しぶりに聴いて、新曲のように思えてしまう自分が不甲斐なくショックでした。

 

アルバムの隅にひっそりと入っている曲に思えるが、歌詞の内容がこれまた凄い。

切なさを通り越してやりきれなくなる。

暖かく晴れたゴールデンウィークの風景が幻に思えてくる。

 

~蒼い時代のことやから忘れてやってくださいと

あなたの親に謝られても 何のことか わからないわ~

 

と、はじまるこの歌の内容は、

 

蒼い時代、過去も未来もなしに、愛し合っていた二人。

あのころの私は、正しいとか、間違えだとかでなく、あなたといること。

ただ、それだけが全てでした。

 

なのに、あのときの約束をあなたは覚えていた。

頭を下げるあなたの親。

私は、陽だまりを見つめる。 

私はとうに今の暮らしに変わっています。

あなたと同じ目元がうるんだように安らいでいます。

これで良かったのよね。

 

というもの。

 

この歌詞を咀嚼しようとしたとき。

まるで小説のプロットを見るように、いくつものイメージが浮かぶ。プロなら短編小説が何篇も綴れそうだ。

 

いや中島みゆきの一曲は、ポピュラリティーを兼ね備えた文学小説のようだ。

 

それにしても、サビ。

 

~正しくても間違えでもかまわなかった

あなたといることだけしか思わなかった~

 

メロディーにのせた、このフレーズの説得力は尋常ではないです。

 

(この歌こそ、現在、失恋して壁にぶち当たった友人の心情とぴったりだと思った。で、彼に話したら、「聴いてみましたが、一回では良さがわからないので聴きこみます。」との返事。聴きこむというよりも、感性なんだけどな・・・

 

天気に恵まれた初夏のゴールデンウィークもあと一日ですが、別世界に迷い込んでしまうほどの強力な一曲でした。

 

【追記 2024.2.3】

この曲の解釈、9年前2015年のとき。

「あなたと同じ目元がうるんだように安らぐ 」=彼と彼女の子供で、彼女はシングルマザーとして生きてきた。そこに何らかの理由で親が訪ねにきた。もしかしたら彼は他界したのかも知れない。彼の遺言書には、親族の不都合があるのかもしれない。的な解釈していたが、今日、文章を修正して、深読みだったと思いはじめています。

(だだな、歌詞だけで判断出来ない部分、行間と歌声も無視できないのだけど)

 

素直に、「私はとうに今の暮らしに変わっています 」の言葉に安堵した「あなたと同じ目元」の親を指しているに、ここだけは解釈がかわりました。

 

ただ「蒼い時代のことやから 忘れてやってください」とは、何を意味するのか、「昔の約束」とは何なのか、「あなた」は何故その場にいないのか。「あなた」は果たして生きているのか? もう、それらは自分の解釈次第かなと。

 

◆歌詞

蒼い時代のことやから 忘れてやってくださいと 

あなたの親に謝られても 何のことかわからないわ 

 

蒼い時代のただなかで 私たちは互いに 

過去も未来もないことにして固く抱きあったね 

正しくても間違いでもかまわなかった 

あなたといることだけしか思わなかった 

 

蒼い時代のことやから 忘れてやってくださいと 

あなたの親が頭を下げる 私は陽だまりを見る 

 

あんな昔の約束をあなたが覚えていたなんて 

驚きました 私はとうに今の暮らしに変わっています 

あなたと同じ目元がうるんだように安らぐ 

ガラスの中に私は見てる 遠い陽だまりの日々 

 

正しくても間違いでもかまわなかった 

あなたといることだけしか思わなかった 

 

蒼い時代のことなんか幻でした 

約束は信じてなんかいませんでした 

これで良かったのよね

 

 

◆最新コンサート

・2024.1.19 東京国際フォーラム トップページ

・2024.1.19 東京国際フォーラム コンサートリポート

・2024.1.19 中島みゆきコンサート『歌会VOL.1』 東京国際フォーラム セトリ

 

 

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