皆さま
幼少期に感じていた純粋なる
ウキウキ感って、思いだすこと
できますか?
それが、大人になってからも
実は自分を癒してくれたり、
励ましてくれたり、ときには
道しるべになってくれることも
あるのですね。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「畳職人、和(なごみ)の生き物語」
~⑪幼少期に感じたウキウキ感は宝物~
前回までのお話しはこちらです。
これまでお世話になってきた、
畳屋を辞める覚悟をした畳職人の
和(なごみ)は、これからどのように
自分を表現して、世の中のお役に
立っていこうか、思考を巡らせていました。
そう、和はこれからどのように
畳職人として歩んでいくのか、
それをどうするのか、具体的には
決まっていないのです。
でも、和が畳屋を辞める覚悟をしたのは、
「自分にはどうしてもやるべきことがある」
そんな風に感じたから、としか言いようが
ありませんでした。
和の心境としては、やっぱり、守られている
立場から出ていくことへの言いようのない
恐怖感があります。
でも、その恐怖感は、やっぱり何かを
新しく始めるには、つきものでもあるわけです。
それでも突き進もうと思えたのは、
その恐怖感を上回る感覚が、和には
たしかに感じ取ることができたからです。
それは、ウキウキワクワク感でした。
まるで、子どものようだと感じる表現ですが、
和には、これが今の道しるべにもなっているのです。
そう、和は眠る前、胸に手を当てて
そっと小さい頃を思い出しています。
「この感覚と似ているなあ」
和が、そう感じたのは、小学生の頃まで
年に数回会って、遊んでいた従兄弟である
洋(よう)とのことでした。
洋は、小学校卒業の頃、家族の
事情で、中東へ引っ越してしまい、
それから今まで会うことは叶っていません。
和は、洋と会える夏休みや冬休みを
心の底から楽しみにしてたのです。
あの心の底から無条件に湧いてくる
心のウキウキワクワク感、その感覚を
思い出しています。
その頃の感覚を思い出すだけで、
和はとても幸せな気分になれました。
それこそが、今現在、和が感じている
これからの自分に対するウキウキワクワク感と
そっくり瓜二つだったのです。
だからこそ、和は、間違いないと思えて、
新たな道を進むことを決意できました。
そんな久方ぶりに従兄弟の洋を思い出して、
ウキウキワクワク感に浸っていた和は、
これからどうしようか、アイデアを求めて
近所を散歩することにしたのです。
【続く】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。