高校時代、田口ランディの
「コンセント」という小説に衝撃を受けた。



その後、「ミッドナイトコール」「アンテナ」「モザイク」「できればムカつかずに生きたい」と読み進め
特に「縁切り神社」には、その表紙のビジュアルのどぎつさに面食らった。



縁切り神社とは
縁切りの強力なご利益があると有名な
京都の安井金比羅宮のこと。 





私は、5年前、離婚した直後に
友人に誘われて足を踏み入れたの。



「しし、縁切っとけば?」


うん...?キョロキョロと、


引っかかりつつも
強力に"運命自由自在感"のある友人の言葉に
流され、連れられ、はるばる京都へ。


離婚後、1年間は途方にくれた日々
毎日涙が出たし、子育ての重圧と寂しさで
どうしたって悲観へと感情は流れ着いていた。


動いていないと
押し寄せる自分自身の想いで
2重3重のダメージを被りそうだったから
ただ動いていたかったの。




京都こんぴらさんの
気の重いこと。

集まった念が地面にとぐろを巻き
ゆっくりと流れながら
しつこい竜巻のようにどろりと地面を舐める。



幾千と重なり合うお札。



気。念。


象がうずくまったかの様な塊が放つ奇妙な景色に
後ずさりしそうになる感情を
好奇心でカバーし、奮い立たせた。



※5年前




そこに立っていることだけで、いっぱい。





見渡せば、先人がおいていった絵馬の内容が
とにかく重い。

「夫が愛人と別れますように」
「あの男が二度と私の人生に現れませんように」
「〇〇さんが早く職場を去りますように」


夫、恋人、同僚、友達、義理の両親、浮気相手、ストーカー...


中にはどこぞの誰かの死を願うものや
破滅を願う破壊的な文字が踊る。






怨念や怒り、女の悲しさが
たらたらと底を流れていく。


直接的で暴力的な表現に
どんな指で、どんな顔で
これを書くまでに至ったのか
目を閉じて見ず知らずの彼女たちを想った。




病との縁切れを願うものもあった。



痛みや不自由さからの解放を、切に願う絵馬...。



治ることのない病に悩み、痛みに堪え、うずくまり、すすり泣く母の姿ともかぶった。







実は言うと、ここに来るまで
自分がどんな恨み言を書き殴ってしまうのか怖かった。


だが



いざ、まっさらな絵馬を前にすると



あれキョロキョロ湧かない...。



悪口エンターテイメント的に
恨み言を書き殴り
見てよ!書いてやったわニヤリ
友人に見せて吐き出し
スッキリする消化の仕方もあったかもしれない。



でも、湧かない。



それで、いい。


よかった...よね


その自分でいこう。


よかった。うん。




"元夫がギャンブルとの悪縁を切れますように"



もし、悪口を書いたら
もっと傷ついたと思う。

人の不幸を願うような
そんな人生を選択してしまう自分に
失望したと思う。







人間の脳は、怒りの取り扱い方が下手くそだ。



誰かを恨み、憎み、不幸を願えば
自分自身の「なりたい自分の姿はそちら?」
頭が勘違いを起こす。

そして、
本当に人生はそちらに転がりだすから
恐ろしい。


誰かに向けて放った怒りや
意地悪な感情は、出したと思いきや
自分へと向かい、自分を傷つける。



一方で

おいたちの不遇さや、怒りを起爆剤として自身でコントロールし、エネルギーに変え
夢や企業やプロジェクトを邁進させる猛者もいる。
(私は、その器も技量も無いので
自分自身が持つ怒りの刃のお取り扱いはしないし、出来ない。できないことはやらないようにしている。)




怒りから
悲しみから
ふと手を離す。

そこにしがみついても
自身の幸せはない。


どうせ生きていくならば
笑って生きた方がいい。


恨まず、怒らず、傷つけず



ココロで生きたい。







一度は、愛した人。
一度は、一つ屋根の下で暮らした人。

 
彼が幸せであるように願う。




"祈り"は、そう使うものだと私は思う。





CeCe





建仁寺や清水寺方面の観光コースの方で"切りたい縁"を抱えていらっしゃる方にオススメ。
背負い込んだ荷物をちゃんと受け取ってくれる場所。



参拝を終えて、こんぴらさんの鳥居をくぐり
振り返った時
この場所に荷降ろしに来た女性たちの
"その後の幸せ"を祈る胸中へと移行していた。

怒りとの縁切り。

これが私がいただいた御利益だったのかも知れない。





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