今夜はお家で、リーズナブルなブルゴーニュ・ワイン。
ティエリ-・デュヴァルのブルゴーニュ、オート・コート・ド・ニュイ、ヴィエイユ・ヴィーニュ、2006年。
ぶどうは、ピノ・ノワール100%。
色合いはピノにしては結構濃く、ふくよかな果実の香りを持つ。
酸味もあり、バランスの取れたボディで、余韻もある。
複雑なニュアンスは、ヴィエイユ・ヴィーニュ由来か。
とてもコスト・パフォーマンスの良いブルゴーニュでした。
今夜は会食後に彼女と落ち合って、六本木の東京ミッドタウンで行われているウォーター・ワークスを見に行くことにした。
と言っても、外で見るには暑すぎる。
そこで、『ニルヴァーナ・ニューヨーク』に連絡し、窓際の席を取ってもらう。
机の上に咲く、ハスの花のような蝋燭立てが美しい。
蝋燭の明かりの中に輝く彼女の横顔は、もっと素敵だ。
今夜はオーストラリアのシャルドネ。
トレヴァージョーンズが造る、ヴァージン・シャルドネ。
豊かなぶどう香を持ち、深みと広がりのある素晴らしいシャルドネ。
樽を使わない最高のシャルドネのひとつと言われており、入手困難な人気ワインなのだ。
ズワイガニのタルタルと、二色のサモサをお供に楽しむ。
空中高く、水柱が次々と打ち出され、ステージの裾からは、真っ白な煙が流れ出る。
その水しぶきと煙をスクリーンにして、緑のレーザー光線が駆け巡る。
ステージにブルーのライトが輝き、一層雰囲気が盛り上がる。
そしてライトは赤に。
美味いシャルドネを飲みながら見るウォーター・ワークス。
気が付くと、テーブルに置いていた私の手に彼女の手が重ねられている。
『ニルヴァーナ』とは涅槃という意味。
涅槃の境地とはかけ離れてしまったが、今夜も楽しい夜となりました。
友人たちとの会食に、久しぶりに赤坂の『まき田』を訪れた。
暑い夏でも、エアコンをガンガン効かせて食べるちゃんこ料理は美味い。
それに、『まき田』では美味いワインも楽しむことができるのだ。
合わせるワインは白。
ロワール川右岸のプイィ・フュメ、ドメーヌ・セルジュ・ダグノーが造る2005年。
私は、ソーヴィニヨン・ブランのプイィ・フュメが好きだ。
そして、セルジュ・ダグノーは好きな造り手である。
ミネラルと酸がしっかりとついた、素晴らしいボディ。
暑い外で火照った身体に冷えたプイィ・フュメが染みわたる。
ワイングラスと、相撲コースターのコントラストが面白い。
水菜のお浸し。
あっさりとした料理がありがたい。
あっという間に白を飲み干してしまい、赤に切り替える。
女将が用意してくれたワインは、何とボルドー、サンテステフのグラン・クリュ、シャトー・カロン・セギュール、1997年。
エチケットのハートのマークが有名なワインを、男だけで飲むのは気が引ける。
温度が高かったので、プイィ・フュメの後のクラッシュド・アイスに短時間漬けて冷やす。
97年は評価が低いヴィンテージ。
しかしこのカロン・セギュールは、13年の熟成を経て、柔らかくふくよかな素晴らしいボディに変化している。
昔の力強いイメージではないが、97年も充分に美味しいことを知って、嬉しくなる。
セパージュは、カベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー20%、カベルネ・フラン15%。
料理は店の人気メニュー、手羽先の唐揚げ。
これだけでワインが進む。
夏らしくて美味い。
女将が用意した二本目は、これも何と驚きのファットリア・デイ・バルビのブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァ、2000年。
バルビは、1352年以来モンタルチーノに土地を所有するコロンビーニ家の所有。
バルビ自体は16世紀からあるワイナリーで、コロンビーニ家の所有となったのは1790年。
丁度この頃からブルネッロの生産が始まったと言われている。
そして、コロンビーニ家はトスカーナのワインの品質を上げ、ブルネッロを世界に知らしめた貢献者なのだ。
ブルネッロは、50か月以上の熟成が義務付けられている。
そしてリゼルヴァは、62か月以上の熟成が義務付けられている。
サンジョヴェーゼの変異種、ブルネッロ、またの名をサンジョヴェーゼ・グロッソというぶどうから造られる世界最高のワインのひとつ。
今夜まさかこんなワインに出会えるとは思ってもいなかった。
女将、ありがとう!
ここで本来はちゃんこ鍋になるのだが、赤を楽しむためにインカの目覚めのフライを出してもらう。
これは、飛びきりに美味い大将手作りの烏賊の塩辛。
新鮮で良質な烏賊が手に入ったときにのみ造られる、大将の自信作。
そしていよいよちゃんこ鍋。
隣のテーブルで造り、綺麗に取り分けてくれるので、暑い湯気を気にする必要はない。
ここのちゃんこは私の知る限り、一番美味い。
具を食べたあとは、もちろんうどん。
そして、雑炊。
出汁の旨みを全て閉じ込めた雑炊は最高。
また、お代りをしてしまう。
友人たちとのちゃんことワイン。
楽しく、ちょっと素敵な夜でした。
美容院からの帰り道、百日紅(さるすべり)の街路樹を見つけた。
私の実家の庭にも一本、古い百日紅の木があった。
確か花の色はピンクだった。
今は花盛り。
暑い空気も、百日紅の木のまわりだけは清々しく感じる。
ひとつひとつは小さいが、束になって咲く花が賑やかで豪華な雰囲気を醸し出す。
一本一本を丁寧に見て歩くと、複数の色の花があることに気が付いた。
この木は、少し濃いピンク。
この木は赤。
良く見ると、同じ木に咲いている他の花は白。
紅白の花が咲くとは、お目出度い木だ。
概して赤の花は、房の数が少ない。
赤だけ咲いている木も、花の房は数個しか付いていない。
そして白。
白の花はあまり房を作らず、枝全体に咲いている感じ。
ピンクの花が、房の数と言い、房に付いている花の密度と言い、一番美しい。
この種が、環境に最も適用している安定した種なのかもしれない。
百日紅を街路樹に使うなんて、何とお洒落な街だろう。
ワインが出てこない、初めての記事でした。
今日も暑かった。
そこで今夜は、強めに冷やした白を飲むことに。
選んだワインは、ティエリー・デゥヴァルの、ブルゴーニュ・アリゴテ、ヴィエイユ・ヴィーニュ、2006年。
セパージュはアリゴテ100%。
樹齢50年以上のぶどうの樹の果実を用いて造られたワイン。
アリゴテは、シャルドネに較べればマイナーなイメージがあるが、最近はフランス以外でも栽培され、人気のある白ワインである。
ブルゴーニュでは、ブルゴーニュ・アリゴテか、ブルゴーニュ・グラントルディネールというAOCで使われている。
柑橘系の香りを持ち、アリゴテらしく強めの酸とミネラル感を持つ。
爽やかな辛口。
夏の夜に飲むには、なかなかに良いワインでした。
今夜は友人たちと、小倉の行きつけのお店で会食。
お店は、小倉北区米町にある『希味』。
これで、”のぞみ”と読む。
オーナーの名前が希美(のぞみ)さんなので、美を味に代えて、同じ読みにしているのだ。
最初の白ワインは、チリを代表するワイナリー、コンチャ・イ・トロのカッシェロ・デル・ディアブロ、シャルドネ、2008年。
コンチャ・イ・トロは、チリ第一のワイナリー。
スペインのコンチャ侯爵家が新大陸でのワイン造りを考え、それを実現したのがこのワイナリーの創立者のドン・メルチョー氏。
今では近代的な管理の元、多くのぶどう品種を栽培し、素晴らしいワインを世に送り出している。
グラスに注ぐと、色合いは少し濃い目。
ふくよかなぶどうの香りを持ちながらも、気持ちの良い辛口。
酸とミネラルのバランスの良い、素晴らしい出来である。
二本目は、同じくカッシェロ・デル・ディアブロ、メルロー、2008年。
カッシェロ・デル・ディアブロとは、”悪魔の蔵”の意味。
昔、コンチャ・イ・トロには最も美味しいワインを貯蔵しておく秘密の蔵があった。
ところが盗み飲みをする者が後を絶たなかったので、ドン・メルチョー氏は、この蔵には悪魔が棲むと噂を流し、美酒を守ったとの伝説が残っている。
このワインのシリーズは、この伝説を名前に冠しているのだ。
このメルローも美味い。
充分に濃く、充分に強い。
コンチャ・イ・トロのこのシリーズは、本当にコスト・パフォーマンス抜群である。
二本で止めておけば良いのだが、気分は最高、ついつい三本目に突入してしまう。
カリフォルニア、ソノマのクライネ・セラーズの、エンシェント・ヴァインズ、ムールヴェードル、2007年。
クライネ・セラーズは、ぶどうの古木からのワイン造りで有名で、100年近い古木から造られたワインにエンシェント・ヴァインズの名前を付けている。
また、太陽電池で100%自家発電を行う、環境保全型ワイナリーとしても知られている。
使われているぶどうも珍しい。
ムールヴェードルはフランスのローヌ地域で補助的に使われているぶどう品種である。
例えば、シャトー・ヌフ・デュ・パプにグルナッシュを補完するぶどうとして、シラー等と共に使われている。
最近では、カリフォルニアでこのムールヴェードルを100%、またはメインにしたワインが造られているが、私にとっては初めて出会うワインである。
ぶどうの特徴どおり、色は非常に濃い。
そして、しっかりしたタンニンを持つ。
しかし、よく言われる土臭さや獣臭はほとんど感じず、なかなか洗練された仕上がりとなっている。
やはり地中深く根を張った古木のぶどうを用いているので、洗練されたミネラル感のあるボディとなっているのであろう。
今夜は『希味』の料理に全く触れなかった。
もちろん、和食の創作料理は気が効いていて美味い。
今夜も楽しい小倉での会食でした。
随分ご無沙汰してしまった。
ここには、好きなウィスキーをキープしている。
最初の一杯は、ロイヤル・ロッホナガー、セレクテッド・リザーヴ。
ウィスキー愛好家なら誰もが一度は飲んでみたい、素晴らしいハイランド・モルト。
バランスの良い、洗練されたボディ。
ビクトリア女王がこの醸造所を訪問したことから、ロッホナガーの前に、ロイヤルを冠するようになった。
今夜はツァイスアップではなく、ストレートで味わう。
ここにはタリスカーの25年もキープしていたが、前回訪れた時にボトルを空けてしまった。
そこで、店の18年を飲む。
スカイ島の醸造所で造られる、アイランズ・モルトのひとつ。
海草が混じったピートを使うので、独特のヨード臭が付いている。
これが、愛好家にはたまらない風味なのだ。
残り少なかったので、結局このボトルも空けてしまった。
しっかり食事をしてきたのだが、強いウィスキーを飲むと何か食べたくなる。
そこで、店の手作りのリブを食べる。
これがとても美味いのだ。

そして〆は、大好きなアイラ・モルト、ポート・エレン、セヴンス・リリース。
ポート・エレンは既に閉じた醸造所だが、残った貯蔵酒を毎年少しずつリリースしている。
このボトルは、その7thリリース。
樽毎にアルコール度数が異なるので、ボトルもリリース毎に微妙に違っている。
7thリリースのボトルは、53.8%とちょっと低い。
今まで飲んだボトルでは、3rdは57.3%、4thも57.3%、そして5thは57.4%だった。
でも、評価はこの7thが一番高い。
小倉で飲む素晴らしいモルト・ウィスキー。
至福のひと時でした。
今夜は夏の花火大会。
今年は、会場近くのマンションから花火見物。
最初は、オーストラリアが誇る偉大なゴルファー、グレッグ・ノーマンが生産するスパークリング・ワイン。
セパージュは、ピノ・ノワール57%、シャルドネ41%、ピノ・ムニエ2%。
酸味がしっかりとした、品質の高いスパークリング。
グレッグ・ノーマンは、シャルドネ、カベルネ・メルロー、シラーズという素晴らしいワインを生産しているが、暑い夏に、しかも外で飲むとなると、このスパークリングが飲みたくなる。
外はまだ陽が暮れ切らず、夏の熱気も残ったまま。
花火見物の人たちがどんどん集まってくるのを眺めながら、冷えたスパークリングで乾杯。
生春巻きも、美味しそう。
海鮮太巻きは、直前まで冷やしておかないとこの時期は危ない。
お酒を飲んだ後は、できるだけ果物を食べるようにしている。
開演30分前、まだ薄明かりが残っている。
会場はもう見物客でいっぱい。
会場は、人波と花火への期待で熱気が渦巻いている。
こちらも盛り上がり、スパークリングの後は、ラ・スピネタのセッツァーナ、2001年。
ピエモンテの巨匠がトスカーナで造る、素晴らしい赤ワイン。
2001年はこれが最後の一本。
私のセラーには、もう2004年しか残っていない。
2001年はもう少し寝かせておこうと思っていたのに、花火は理性をかくもたやすく打ち壊してしまう。
でも、美味い。
今年も楽しく、素晴らしい花火大会でした。
皆さん、気を付けてお帰り下さい。
来年も素敵な花火大会を期待しています。
そう言えば、ずっと以前に懇意のイタリアン・レストランで分けてもらった、ロエロ・アルネイスがあったはずだ。
セラーから取り出したワインは、ピエモンテ州の、ブルーノ・ジャコーザ、ロエロ・アルネイス、2007年。
ブルーノ・ジャコーザと言えば、アンジェロ・ガイアと並び称される、バローロ、バルバレスコの名匠。
良い年にだけ製造されるリゼルヴァは、赤ラベルと呼ばれ、ファン垂涎の希少ワインである。
そのブルーノ・ジャコーザが造り出す、素晴らしい白ワインがこのロエロ・アルネイスなのだ。
アルネイスは、ピエモンテ州の古い地ぶどう。
栽培と醸造が難しく、ほとんど忘れ去られていたのを、ブルーノ・ジャコーザが苦労の末、素晴らしいワインの醸造に成功したものである。
イタリアでは、このワインを置いていることは、良いレストランの証と言われているのだ。
今では多くの生産者がアルネイスのワインを生産しているが、私はアルネイスを飲む時は、ロエロ地区でブルーノ・ジャコーザが造り出すこのワインを、可能な限り選んでいる。
コルクも綺麗。
色合いは濃い目だが、この写真はさすがに濃く写り過ぎている。
味はキレの良い辛口。
その中に、しっかりとしたぶどうの果実味とミネラル感を持ち、口の中で温まると心地よいフレッシュな花の香りが駆け抜ける。
ブルーノ・ジャコーザのロエロ・アルネイス、私の大好きな一本です。
大分の『然』で、素敵なワインに出会った。
フランスの自然派ワインを代表する若き造り手の一人、フィリップ・パカレのワインに出会ったのだ。
フィリップ・パカレと言えば、自然派の祖、ジュール・ショヴェの最後の愛弟子。
6年間寝食を共にし、その哲学を学んだと言う。
自然派ボジョレーの第一人者マルセル・ラビエールの甥であり、自然派の巨匠プリューレ・ロックの醸造長を10年間務めたことでも有名。
さらに、ロマネ・コンティからの醸造長の誘いを断り、自らのドメーヌを立ち上げている。
飲んだワインは、シャンボ-ル・ミュジニー、2006年。
自然派ワインにしては美味い、といった表現が以前は聞かれたが、フィリップ・パカレのワインは、自然派かどうかに関係なく、とにかく素晴らしい。
ピノ・ノワールの美しく淡いルビー色、そして複雑な香り。
最初の一口は少し薄く感じるが、じわじわとぶどうの凝縮感が出てきて、豊饒な大地の旨みが口中に広がる。
ぶどうの樹齢は50年を超えると聞くと、しっかりとしたミネラル感の理由がわかる。
フィリップ・パカレのワインは人気先行ではないかと思っていたが、こんな素敵なワインに出会うとその実力を実感させられる。
フィリップ・パカレとの、素敵な出会いの夜でした。