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ロックダウンの時が来た(新作替歌)

ロックダウンの時が来た Le temps du confinement

コロナの影響でブログ更新が止まっていた間にYouTubeで発表されていた新作替歌。歌詞大意は動画の下に掲載。本作のYouTube公開日は2020年11月18日。フランスはこの年の10月30日から12月15日まで、5ヶ月ぶり2度目のロックダウンとなった。元歌は L’île aux enfants (子どもたちの島) というアニメ番組のテーマソング。

 

歌詞大意:

ロックダウンの時が来た

コロナでまた春のときみたいに

劇場、バー、映画館、レストランを閉めよう

そうすりゃ国中が天国だ

ふくれっ面はよそう

ちょっと想像力を働かせればいいじゃないか

家に必要なエンタメは

アマゾンで買えばいい

ロックダウンの時が来た

久しぶりだよ、オリヴィエ・ヴェラン大臣ありがとう

劇場、本屋、レストランを閉めよう

そうすりゃ国中天国だ

ああ何て辛いんだ

幸い大型スーパーは開いてる

そっちの方が何でも楽しい

カートは貸出無料だし

ロックダウンの時が来た

ぶつくさ言わずに冬ごもり

劇場、バー、映画館、レストランを閉めよう

そうすりゃ国中天国だ

 

元歌はこちら。

 

Au revoir et merci CD1

2枚組アルバムの1枚目は旧作中心。そこで収録タイトルを初収録ディスク毎に分類し、この機会に各アルバムを振り返っての所感を書き添えてみることにする。タイトルにつけた数字は新譜でのトラック番号。トラック順の曲目はこちらの記事をご覧ください。

 

Chanson Plus Bifluorée [1991]

 15 L’internationale インターナショナル

  ライヴアルバムだが、新譜に収録されているのはボーナストラックの

 スタジオ録音版の方。このアルバムを入手した時はまだ1度もライヴを

 見ておらず、観客が何を笑っているのか興味津々だった。

Pourquoi les girafes ? [1992]

 06 Le moteur à explosion 内燃機関

 12 Ah le tango Corse コルシカのタンゴ

  広島の中古・輸入ディスク専門店でたまたま目に留まり、このグルー

 プとの出会いとなったアルバム。最初はグループのことを何も知らず、

 まさか冗談をやっているとは思わずに聞き惚れていた。今は冗談とわか

 っていても聞き惚れてしまう。

Jobard [1994]

 02 Jobard ジョバール

 04 J’ai un bouton sur l’bout d’la langue 舌の先におでき

 11 Yop ho ヤッホー

  大学の友人がフランスを訪れる際に頼んで買ってきてもらったアルバ

 ム。やりたい放題のはちゃめちゃさと豊かな音楽性の同居に夢中になっ

 て、どうしてもステージが観たくなり、ついにフランス行きを決行する

 ことになった。

Au bilboquet des planètes [1999/2002]

 03 L’imparfait du subjonctif 接続法半過去

 18 Au bilboquet des planètes 惑星たちの剣玉では

 20 Honte à la trompette トランペットに恥あれ

 23 Le meilleur moment de la journée 一日で最高のひととき

  グループの魅力の大きな一角を占めていたブブことロベール・フルカ

 ドが脱退し、トリオとなって最初のアルバム。4曲も採用されているの

 は、カルテットからトリオへの転換にともなう産みの苦しみから思い入

 れの深いアルバムとなったのかと想像したりする。

Pour de vrai, pour de rire [2001]

 01 Moi je fais la vaisselle 僕は皿洗いをする

 09 Jésus viendra pour les vacances 

   イエスはバカンスに来るだろう

 13 Les micro-ondes 電子レンジ

 21 Mon pieu 僕のベッド

  カヴァーと替歌各1枚のダブルCDというグループのアイデンティテ

 ィの表象。この後も歌い続けることになる替歌の名作が揃っている。今

 や古典!

Peinture à carreaux [2005]

 08 L’informatique パソコン

 19 L’argent カネ、カネ、カネ

  オリジナル曲が中心で、前作との違いがちょっと意表をついたかもし

 れないが、オリジナル曲もこのグループのアイデンティティの一部であ

 ることを思い出させてくれる。個人的にはとても気に入っている。

La plus folle histoire de la chanson [2009]

 16 Marseillaise de la paix 平和のラ・マルセイエーズ

  このアルバムを機に、ステージ構成がテーマ性の強いショウになっ

 た。歌で綴る「冗談以外は全てマジ」のシャンソン史。その中で未来の

 ヒット曲という名目で収録されているこの曲は、その後の新作ショウで

 も歌い継がれていくことになる。しかしこの平和讃歌が現実となること

 があるのかどうか、今これを書いている2022年2月25日の朝刊一面を

 見る限り、その日はますます遠のいてしまったように思われる。新譜に

 収録されているのはライヴ版で、ピアノ伴奏でしっとりと情感あふれる

 歌唱が胸を打つ。

Poèmes [2011]

 14 Écrit après la visite d’un bagne 徒刑場を訪れて

  グループのアイデンティティといえばポエジーも忘れることはできな

 い。声と音楽の力で詩の言葉を伝える、グループの底力が発揮されてい

 る。筆者に財力があったら、日本全国の大学のフランス文学専攻科にこ

 のアルバムを寄贈したいところ。

Le Grand Casting [2014]

 05 Voilà la voix これが声だ

 07 Jedi style ジェダイ・スタイル

 17 Grosse chignole de mes amours わが愛の大錐

 22 Label bio オーガニック・チキン

  オーディションという設定で3人のメンバーが様々なキャラクターを

 演じる。音楽スタイルもまちまち。まさに彼ららしいアルバムだが、こ

 れを実際にステージでやってしまうのだから驚いた。

Passe à table [CD+DVD 2019]

 10 Quand on n’a que l’humour ユーモアしかない時

  DVD付きライヴCD(またはCD付きライヴDVD)で、筆者は食をテ

 ーマにしたこのショウを2回観ることができた。その演目として、シャ

 ルリー・エブド襲撃事件を受けて書かれた替歌という、テーマと一見関

 係なさそうなナンバーをうまく組み込んだ演出に感心した。新譜への収

 録はボーナストラックのスタジオ録音版。

Au revoir et merci [2021]

Au revoir et merci [2CD 2021 EPM/Chanson Plus 3874726]

『さよならそしてありがとう』と題した新譜がリリースされた。2枚組全52タイトルで、ディスク1は旧作中心、ディスク2は新作・ディスク未収録作中心。曲数が多いのでこの記事では収録タイトルのみの掲載とし、後日ディスク1枚ずつの紹介記事をアップする予定です。

 

CD 1

01 Moi je fais la vaisselle 僕は皿洗いをする

02 Jobard ジョバール

03 L’imparfait du subjonctif 接続法半過去

04 J’ai un bouton sur l’bout d’la langue 舌の先におでき

05 Voilà la voix これが声だ

06 Le moteur à explosion 内燃機関

07 Jedi style ジェダイ・スタイル

08 L’informatique パソコン

09 Jésus viendra pour les vacances 

  イエスはバカンスに来るだろう

10 Quand on n’a que l’humour ユーモアしかない時

11 Yop ho ヤッホー

12 Ah le tango Corse コルシカのタンゴ

13 Les micro-ondes 電子レンジ

14 Écrit après la visite d’un bagne 徒刑場を訪れて

15 L’internationale インターナショナル

16 Marseillaise de la paix 平和のラ・マルセイエーズ

17 Grosse chignole de mes amours わが愛の大錐

18 Au bilboquet des planètes 惑星たちの剣玉では

19 L’argent カネ、カネ、カネ

20 Honte à la trompette トランペットに恥あれ

21 Mon pieu 僕のベッド

22 Label bio オーガニック・チキン

23 Le meilleur moment de la journée 一日で最高のひととき

 

CD 2 

01 Ipo tai tai yé イポタイタイイェ~

02 Qui veut du zénéca 欲しいかゼネカ

03 Boire un p’tit coup ちょっと一杯

04 Le Off d’Avignon アヴィニョン・オフ演劇祭

05 Y’a pas d’boulot 職がない

06 Nuit à Ponapi ポナピの夜

07 Pour les intermittents 興行フリーランス労働者たちのために

08 Ah la Chloroquine ! ああクロロキン

09 Nous voici voilà 僕らの登場

10 Chanson à mille temps et valse populaire 

  千拍子のシャンソンとポピュラーワルツ

11 Quand les cons sont braves 阿呆共がマトモなら

12 Qu’ils riaient les hérissons キリエ(ハリネズミは笑っていた)

13 L’ami Mélenchon 友達メランション

14 Le mystère des voix du Gard ガール県ヴォイスの神秘

15 Calendaire カレンダーの歌

16 Nous revoici revoilà 僕らの再登場

17 Le plat pays d’Antoine et les élucubrations de Jacques 

  アントワーヌの平らな国とジャックの愚論

18 Ne t’ai je pas dit (francofolies) 君に言ったじゃないか

19 Les forçats du gosier 僕らは喉の徒刑囚

20 Au Zénith le 15 décembre 12月15日ル・ゼニットで

21 Le temps du confinement ロックダウンの時が来た

22 À l’auberge de l’écu 稽古屋

23 Les gilets verts ジレ・ヴェール

24 Quand n’ont assez fait dodo おねんねが足りないと

25 Corona コロナ

26 La crise est finie 不況は終わった

27 Ipo pourri イポメドレー

28 Les chansons finissent un jour いつか歌の終わりが

29 Avec la joie y’a du temps 喜びの流れに時あり