P・ナッシー主演・脚本「 ゾンビの怒り 」 | berobe 映画雑感

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「 映画 」と「 本 」の感想

関係ない話題から。

 

 

いつの間にか 雑誌『 映画秘宝 』が 復刊してましたね。

 

「 3月号 」は 売ってなかった( と思う )ので 気付かず、

ブログ記事で 知りましたよ。

 

「 4月号 」も 入らないと思っていたんですが、入荷されていて

無事、購入できました。

 

まだ、2割ほどしか 読んでませんが( 図書館本が先 )

新しいライター も 良さげな感じで 期待したいですね。

 

文字が大きくなった分、情報量が減っていないか 心配ですが。

 

もしかしたら 感想とか 書くかも…。

 

 

本題。

 

 

 

「 ゾンビの怒り 」(スペイン/1973)

 

 

ポール・ナッシー 主演の サスペンス系の ゾンビ・ホラー。

 

 

「 Amazon配信 」の「 古い作品100円 」枠から。

 

 

その都度 書いているので なんですが、

 

「 フランコ政権 」の時代の スペインでは 検閲が厳しく

「 暴力的( エロ含む?)な映画 」は あまり 作られていなかったみたいです。

 

70年代前後に「 スペインと 他国の 共作ホラー映画 」が

多く作られていましたが、

 

それは「 外貨を稼ぐ 」( 外国で 上映する )という名目が

あったから だったりします。

 

 

そこを踏まえ、本作は「 スペインのみ 」みたいだったので

「 残酷描写 」に関しては 期待していなかったんですが、

 

試しに「 予告編 」を観ていると 以外にも まあまあ「 残酷 」じゃないですか。

 

そういう事で 観てみたんですが、「 画質 」も良かったし、

 

ちょっと「 ジャーロ 」を感じさせる ミステリアスな展開も

子気味良く 進むし、

 

「 人死に 」も 結構 多め、もちろん「 ツッコミ甲斐 」もあって面白かったですね。

 

 

「 字幕 」も 一部に 間違いがあったものの まあまあ ちゃんと

しており コレで「 100円 」は お得(?)でしたよ。

 

まあ「 話のベース 」は 前に観た( ブログにも 書いた )

ナッシー作品『 黒騎士のえじき 』(73年)と同じですが…。

 

 

脚本が「 荒い・雑 」と思うかもしれませんが、この時代の

この規模の ホラーは だいたい こんなもんですよ。

 

 

「 楽曲 」も ホラーらしからぬ「 ジャズ 」とか「 サイケ 」っぽかったり(?)と「 ノリが イイ選曲 」なんですが、

 

そもそも 本作は( 当時 どう捉えられていたか 知らないが )

 

「 怖い 」でも「 コメディ 」でもない「 楽しい( エンタメ )ホラー 」ですから。

 

 

ちなみに「 まあまあ 残酷 」( あと ちょいエロ )なのは

「 撮影場所 」が( たぶん )イギリスだからかな?

 

 

ここから「 画像 」で ざっくり「 ネタバレ有り 」紹介。

 

 

「 ネタバレ 」食らうと オモシロさが かなり減るので 気になる方は 未読で 本編を観よう。

 

100円だし。 ( それでも ハードルは 低めだぞ )

 

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  タイトル 〕

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』

謎の怪人と「 ゾンビ 」として復活した グロリア

 

 

冒頭。

 

お金に困っている「 墓場の管理人 」の夫婦は 遺体の装飾品を

盗もうと 保管室に入り込む。

 

いざ 遺体から盗もうとすると、謎の怪人が 外からカギを掛け

夫婦を 閉じ込めてしまう。

 

さらに 謎の怪人は その遺体、グロリア・アービング

「 蝋人形 」を使った呪術で「 ゾンビ 」として復活させる。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  「 首絞め 」&「 撲殺 」される夫婦

 

 

起き上がった ゾンビ・グロリア夫婦を殺害、外に消えていく…。

 

( この後 タイトル表示 )

 

…と 出だしからして 好調な滑り出し。

 

「 画質 」がイイから 血が映えるな~。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  ロンドン 〕

 

 

舞台は イギリス。

 

って事で あまりないけど ロンドンの街並みも 結構 楽しい。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  P・ナッシー演じる クリシュナ

 

 

ポール・ナッシー 演じる、インド人で ヒンドゥー教の指導者、クリシュナ

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  主人公・エルヴァイラ

 

 

主人公は 冒頭で「 ゾンビ復活 」した グロリアの いとこ、

エルヴァイラ・アービング

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  ローレンス

 

 

エルヴァイラの知人、精神科医の ローレンス

 

…という男も出て来るが、活躍は イマイチ。

 

ここの会話で グロリア が「 殺された 」事がわかる。

…が、ゾンビに関しては 言及なし。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』 「 クリシュナ訪問 」場面 〕

 

 

エルヴァイラローレンスクリシュナを 訪問。

 

クリシュナは ロンドンを離れ ラングウェルの町に移るという。

 

 

この場面の チーター?が カワイイ。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  オノを手に取る 怪人

 

 

家に帰り 就寝した エルヴァイラ謎の怪人グロリア

迫る。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  オノ殺し 〕

 

 

怪人使用人?を オノで 殺害。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  首絞め グロリア

 

 

エルヴァイラグロリアに 首を絞められるが 何とか逃げる。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  死体 発見 〕

 

 

逃げた先で 見たのは 死んだ使用人?と「 首吊り 」で殺された父親の死体だった。

 

丁度 外にいた 警察官に助けを求めると 怪人グロリア

退散。

 

を亡くし 傷心した エルヴァイラクリシュナを訪ねて

ラングウェルへ…。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  クリシュナヤケド顔・使用人

 

 

ラングウェルの駅に 迎えに来たのは ヤケドの痕が 痛々しい

クリシュナの使用人

 

クリシュナは 体調を崩していたようだ。

 

歓待を受けた エルヴァイラは 屋敷で 就寝するが…

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』

ナッシー演じる 悪魔と 殺される エルヴァイラ

 

 

駅長使用人に拉致、「 悪魔儀式 」に参加させられ 殺されて

しまう…

 

…が、それは「 夢 」だった…。

 

 

この「 悪魔 」展開に驚いたら「 夢オチ 」でした。

 

まあ、ナッシー演じる「 悪魔のメイク 」と「 残酷 」描写が

結構 頑張っていたので OK ですが。

 

単純に ナッシーが「 悪魔を 演じたかっただけ 」だと 思うけど…。

 

ちなみに「 脚本 」も P・ナッシーハシント・モリナ 名義 )です。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  怪人の「 殺人 」と「 採血 」〕

 

 

一方、怪人も 死体を増やす。

 

どうやら「 血液 」が目的のようだが…。

 

 

ちなみに この場面、女性( 裸姿 )と その前の警備員

「 ワイヤーでの絞殺 」です。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  「 缶詰 グリグリ 」殺人 〕

 

 

さらに「 死体安置所 」に 潜り込んで 職員を始末、

そこにあった「 女性の死体 」を ゾンビ化。

 

 

ここは 珍しい「 缶詰殺人 」?が 見どころ。

 

あと「 怪人のマスク 」が 毎回違うのも ポイントだったり。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  駅長「 操られての 首切り 死 」〕

 

 

さらに 怪人の凶行は 続き、エルヴァイラに 警告しようとして

いた、ラングウェル駅の 駅長を「 人形 」で操って 殺害。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  スーザンの首切断 〕

 

 

密かに 使用人・スーザンに 呼び出された エルヴァイラ

 

だが、会いに行くと そのスーザンは 殺されていた。

 

どうやら 殺したのは ヤケド顔の使用人らしく に命を狙われるが、クリシュナが 助けに来たため事なきを得る。

 

 

この後も

 

「 ゾンビを使って 殺人事件を捜査する 刑事2人を殺す 」

 

と、被害者が 多いんですよね。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  ヤケド顔のクリシュナ? 〕

 

 

ショックで 眠る エルヴァイラの元を ヤケド顔の クリシュナそっくりの男が 訪れ、去っていく。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  ゾンビの 目覚め 〕

 

 

ヤケド顔のクリシュナそっくり男 は「 鶏の血 」で 死体の女性たちを 目覚めさせる。

 

 

今だと ちょっと非難されそうな「 鶏の首チョンパ 」もあります。

 

子供の工作みたいな「 儀式マスク 」が 微笑ましいですね。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  ゾンビに襲われる ヤケド顔使用人

 

 

ヤケド顔・クリシュナの「 呪術の間違った使い方 」に 異を唱えた ヤケド顔・使用人女性ゾンビたちに 襲われ 死亡。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  クリシュナ兄の エピソード 〕

 

 

そして マスクを被った 謎の怪人の正体が リシュナの兄、

カウンターカ だった事が判明。

 

 

昔 インドにいた頃、好意を抱いていた 英国女性、

 

エリザベス・アービングに 乱暴を働き 殺してしまった

カウンターカ

 

アービング家と 他の3家族から 復讐として 潜伏先を 焼かれ

死亡したとされていた カウンターカ だったが生きており、

 

「 ブードゥー 」を習得後、4家族に 復讐するために

「 殺人 & ゾンビ化 」( それと「 永遠の命 」のため?)を行っていたのだった。

 

クリシュナも 力を持つ に 逆らえなかったらしい。

 

 

ちなみに「 血液 」を採取していたのは

 

「 ゾンビ化 」させるには「 女なら 男の血  」というように

「 性別の異なる血液 」が必要だったため。

 

あと、ばっさりカットしたけど「 ゾンビ化 」させられたのも

くだんの4家族 です。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  あっさり死亡の カウンターカ

 

 

何だかんだで 捕らえられてしまった エルヴァイラ

 

エルヴァイラを殺すよう 操られた クリシュナだったが 反発、

その結果、女性ゾンビたちに 殺られてしまう。

 

カウンターカが 直接手を下そうとするが…

 

なんと 逆に カウンターカが「 後ろから刺され 死ぬ 」展開に。

 

主人である カウンターカが 死んだことで ゾンビたちも ただの死体に。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  監視役だった エルジー

 

 

その カウンターカを刺したのは まったく ノーマークだった※、クリシュナの信奉者、エルジー

 

 

( ※ カットしたけど、クリシュナ家に 向かうローレンス

接触してます )

 

どうやら「 ブードゥー使用 」の監視のため 潜入していた

らしい。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  「 裁くのは 俺のゾンビだッ 」〕

 

 

だが、そんな エルジーも 良からぬ考えを抱いていて

エルヴァイラを殺し「 ゾンビ化 」させようとする。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  エルジーも 死す 〕

 

 

そこに 警察ローレンスが 踏み込んで来て エルジーを射殺、

事件は 解決するのでした……終。

 

 

というように「 原題 」通り “逆恨み” から来た「 復讐の話 」

でした。

 

 

〔『 ゾンビの怒り 』  「 ED 」の キャスト紹介 〕

 

 

ナッシー『 黒騎士のえじき 』の時と同じ 3役。

 

まあ、夢オチ・悪魔は 強引だったけど。

 

 

あと、脚本の意図は わからないけど、

 

ヒンドゥー教と ブードゥーの違和感が ミスリードっぽくなってましたね。

 

あと、展開が 多いのも サービス過多で 良かったですよ。