こんにちは。
みまもりスタッフの島田です。
皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか?
このところ、季節外れの夏日が続いていますね。
急な暑さに、体調を崩されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は私も例にもれず、体調を崩してしまい、しばらくお休みをいただいておりました💦
さて、今日は皆さまに、少し先の暮らしについて考えていただきたいと思います。
「そろそろ老後のことを考えておいてほしい」
そう思っているのに、親にはなかなか言い出せない。
一方で親も、「もし介護が必要になったら、子どもに頼ってもいいのだろうか」
「お金のことを話したら、嫌な顔をされるかもしれない」と、言葉にできない思いを抱えています。
親子だから、何でも話せる。
そう思っていたはずなのに、年齢を重ねるほど、かえって話しにくくなることがあります。
そこには、親にも子どもにも、それぞれの「本音」があります。
親の本音①「できれば、子どもに介護してほしい」
親の中には、「できることなら、最後まで子どもにそばにいてほしい」と思っている人もいます。
でも、それをそのまま口にすると、「子どもの人生を縛ってしまうのではないか」と不安になります。
たとえば、「介護が必要になったら、あなたにお願いしたい」と親が言ったとします。
親にとっては、「一番信頼できるあなたに頼りたい」という気持ちなのかもしれません。
ところが子どもからすると、「仕事を辞めて介護しろということ?」
「自分の家庭より親を優先してほしいということ?」と、重く受け止めてしまう可能性があります。
親は「頼りたい」でも同時に「負担をかけたくない」この二つの気持ちを抱えているのです。
親の本音②「施設には入りたくない。でも、子どもには迷惑をかけたくない」
「できれば住み慣れた家で暮らしたい」そう思う親も少なくありません。
だからといって、「子どもに面倒を見てもらえばいい」と簡単に考えているわけでもありません。
本当は、「家にいたい。でも、子どもには苦労させたくない」という複雑な気持ちがあります。
「施設に入るくらいなら、家で最期まで過ごしたい」という思いがある一方で、
「子どもに毎日来てもらうのは申し訳ない」とも感じている。
そのため、親自身も「自分がどうしたいのか」を整理できていないことがあります。
親の本音③「お金のことを聞かれるのが怖い」
老後の話になると、どうしても避けられないのがお金です。
「年金はいくらもらっているの?」
「貯金はどのくらいあるの?」
「介護費用はどうする?」
子どもからこう聞かれたとき、親は単純に「教えたくない」と思っているとは限りません。
本音では、
「自分のお金がなくなっていくのが怖い」
「子どもに心配をかけたくない」
「お金がないと思われたくない」
「逆に、あると思われて頼られるのも嫌だ」
そんな複雑な気持ちを抱えていることがあります。
そして、「まだ元気なのに、財産の話をするなんて縁起でもない」と話を避けてしまうこともあります。
親の本音④「老いた自分を見られたくない」
実は、老後の話を避ける大きな理由の一つが、これかもしれません。
親にとって、「介護が必要になったらどうする?」という質問は、
「自分が弱くなったらどうする?」と聞かれているように感じることがあります。
これまで家族を支えてきた親ほど、「子どもに世話をされる自分」を想像するのがつらいことがあります。
だから、「まだそんな話をする必要はない」「私はまだ元気だから大丈夫」と話を終わらせてしまう。
その言葉の奥には、「老いていく自分を認めるのが怖い」という気持ちが隠れているのかもしれません。
子どもの本音①「親に介護を押しつけられたくない」
子ども側にも、もちろん本音があります。
親を大切にしたい。
できることなら支えてあげたい。
でも、「介護は自分が全部やらなければいけない」となると話は変わってきます。
仕事もある。
自分の家庭もある。
子育てがある人もいる。
自分自身の生活もあります。
だから本音では、「できる範囲では支えたい。でも、一人では無理」と思っている人も多いでしょう。
それなのに親から、「子どもなんだから面倒を見るのが当たり前」と思われていたらどうしよう。
そんな不安から、介護の話そのものを避けてしまうことがあります。
子どもの本音②「親のお金をあてにしていると思われたくない」
親の資産について知っておきたい。
そう思っていても、なかなか聞けません。
「貯金はいくらあるの?」
「家はどうするつもり?」
「もし介護になったら、費用はどうする?」
必要な確認ではあるのですが、聞き方によっては、「親のお金を狙っている」と思われてしまいそうです。
だから、「そんなこと聞けないよ」と黙ってしまう。
でも、本当は、「親にもしものことがあったとき、突然何も分からない状態になるのが怖い」のです。
財産を受け取りたいのではなく、「困ったときに困らないように、最低限のことを知っておきたい」という気持ちなのです。
子どもの本音③「親を傷つけたくない」
子どもが老後の話を切り出せないのは、親への愛情があるからでもあります。
「お母さん、介護のこと考えてる?」
「お父さん、もし認知症になったらどうする?」
そんなことを言ったら、「まだ元気なのに、年寄り扱いされた」と傷つけてしまうかもしれません。
だから言えない。
「親にはいつまでも元気でいてほしい」と思っているからこそ、「老い」について話すことに抵抗があるのです。
子どもの本音④「自分だって、親の老いを認めたくない」
これは、意外と大きな理由かもしれません。
親の老後について考えるということは、「いつか親が自分で何でもできなくなるかもしれない」と認めることでもあります。
今まで当たり前のように相談していた親。
困ったときに頼っていた親。
そんな親を、「支える側」に回る日が来るかもしれない。
その現実を考えるのが怖くて、つい話を先延ばしにしてしまう。
「まだ元気だから、そのうちでいい」
と言いながら、実は自分自身が心の準備をできていない。
そんなこともあるのです。
親子の本音を並べてみると、すれ違いが見えてくる
親の言葉:「あなたたちに迷惑をかけたくない」
本音:「本当は、困ったときには頼りたい」
子どもの言葉:「お母さんが元気なら、それでいいよ」
本音:「もしものときにどうすればいいのか、今のうちに知っておきたい」
親の言葉:「まだそんな話をするのは早い」
本音:「老いていく自分を考えるのが怖い」
子どもの言葉:「お金のことは聞きにくいから……」
本音:「何かあったとき、何も分からないのが一番怖い」
こうして見ると、親子は対立しているわけではありません。
むしろ、お互いに相手を思いやっているからこそ、言えなくなっているのです。
「介護してほしい」と「介護はできない」は両立する
親が、「できれば子どもにそばにいてほしい」と思うこと。
子どもが、介護を全部するのは難しい」と思うこと。
これは、どちらか一方が間違っているわけではありません。
親の「そばにいてほしい」という気持ちは尊重していい。
同時に、子どもの「全部は背負えない」という気持ちも尊重していい。
たとえば、
「毎日の介護は難しいけれど、施設を探したり、手続きは手伝う」
「一緒に暮らすことはできないけれど、定期的に様子を見に行く」
「介護サービスを利用しながら、できることを家族でする」
という選択肢もあります。
大切なのは、「誰が全部やるか」を決めることではなく、「どこまでならできるか」を一緒に考えることなのかもしれません。
老後の話は、親を追い詰めるための話ではない
老後の話というと、どうしても重たく感じます。
介護・認知症・病気・お金・相続。
どれも簡単には話しにくいテーマです。
だからこそ、最初から全部を話そうとしなくてもいいのです。
「もし介護が必要になったら、どうしたい?」
「今の家には、この先も住みたい?」
「困ったときには、誰に頼りたい?」
そんな小さな質問から始めてもいい。
そして、「今日は答えを出さなくてもいいからね」と伝えることも大切です。
話し合うこと=何かを決めること、ではない
親子で老後について話すとき、一番大切なのは、すぐに答えを出すことではありません。
「親はどう考えているのか」
「子どもは何ができるのか」
「お互いに何を不安に思っているのか」
それを知っておくことです。
話し合ったからといって、介護の方法を決めなくてもいい。
財産の分け方を決めなくてもいい。
施設を決めなくてもいい。
話し合うこと=何かを決めることではありません。
「そう思っていたんだね」と、お互いの気持ちを知るだけでも十分な一歩です。
親子だからこそ、言わなくても分かる。
そう思ってしまいがちですが、実際には、親子だからこそ言葉にしないと分からないこともあります。
老後の話は、親のためだけでも、子どものためだけでもありません。
これから先、どちらか一方だけが頑張らなくてもいいように。
お互いが少しでも安心して過ごせるように。
まずは「どうしたい?」と聞くところから、始めてみてもいいのではないでしょうか。










