番組告知
シリーズ 黒い画集~紐
初出:松本清張特別企画 テレ東系 2015年
原作 松本清張『共犯者』
脚本 浅野妙子
監督 水谷俊之
キャスト
内堀美輪:観月ありさ (化粧品会社「ニンファ・ミワ」の社長)
町田武治:山本耕史 (秋月家に出入りしていた元造園業者)
竹岡良子:仲里依紗 (美輪の部下で元探偵)
村田桂子:YOU (美輪の秘書)
秋月義彦:寺島進 (美輪の夫)
島尾健作:大地康雄 (刑事) ※特別出演
高橋友也:土屋裕一 島尾の同僚刑事
野沢香奈:今井咲貴
小川弘幸:西村元貴
杉本:ビートきよし パブレストラン店長
美輪の整形前:佐藤芳江
感想
タダで整形をしてあげるという甘い罠に乗り、奴隷のような生活を続ける美輪。それが、ひょんな事から結びついた町田と共に夫の秋月を殺害。その事は7年間凍結されて来た。
推理サスペンスというより、女の心情に焦点が当てられたもの。
話のキーとなるのは竹岡良子。初めは単なるワキ役だったのが、結局ストーリーをドライブして行く立場になる。
最後は町田を略奪するところまで行ってしまった。
元々小説は男性主体のストーリーだったのを大胆にアレンジ。なかなか成功している様に思う。映画、TV含め6作作られているが、初めの4作は男性、残り2作が女性ドラマ。
ただ、刑事モノとしてはちょっと甘い感じか。急にいなくなった町田の事は、警察で名前もちゃんと把握していただろうに。
終盤で美輪を追う場面でも、たまたま彼女が決行出来なかっただけで、その気になれば殺せていた(しかしあの状況で町田が目を覚まさない筈はないのだが・・・)
秘書としてのYOUが完全にワキ役で、全く存在意義がなかった。もう少し何らかの役があっても良さそうだったのに。
オマケ
エンディングでJAZZの「いつか王子様が」がかかっており、ちょっと曲名に自信がなかったのでAIに聞いてみた。
ただ、その回答がポンコツで思わずツッコミ入れたら自分の間違いを訂正して正しいものにした。その回答も各1秒そこそこ。人間みたいだねと言ったら、これまた人間くさい回答。
これで恋愛相談なんかやってたら、並みの女はイチコロだろうな・・・
エンディング曲
あらすじ
私は人魚姫。欲しいものを手に入れる代わりに、声をなくした。

化粧品メーカー「NINFA MIWA」の社長 内堀美輪。
40歳だがその美貌で会社の広告塔となっている。
秘書の村田桂子が、彼女を特集した週刊誌記事を見せる。
掲載された記事をネットでエゴサーチする美輪。

そういう中に、本当の私を知っている人がいるかも知れない。封印した過去を知っている「あの」人が・・・
その中に気になる書き込みが。

7年前
評判の良い「秋月美容形成クリニック」で掃除婦として働く女。
ある日トイレに来た院長の秋月義彦に、いつもマスクをしているのを問われ、お客さんが不快になると自虐する美輪。
マスクを外し納得する秋月が、200万ほどかかる整形手術をただでしてあげると言った。それを受け入れた美輪。
手術後は見違えるほどの美しさ。
そして秋月と結婚した美輪。

だが結婚したとたん豹変した秋月。レストランでも全て自分の思い通りの注文を行い、帰宅時には、スリッパに髪がついていただけで放り投げられた。
金庫にはぎっしりと札束が入っているが、美輪には少しの生活費しか与えられない。
足の爪も切らせる。逃げようとしても隠し撮りしたエッチな映像もあるから、いざとなったらネットに流してもいいんだよ・・・

そんな時、庭の手入れに来るようになった町田武治。作業中に美輪がトイレで秋月に折檻されている現場を見てしまう。

町田は、夜はバーでギターの弾き語りのバイトをしていたが、それもオーナーの意向で失ってしまった。競馬でもスッてしまう。
ある日仕事の完了を告げたが誰もおらず、家の中に入る町田。
金庫の前のドアが開いていたのでダイヤルを触っていると、そこに美輪が戻って来た。請求書を渡し、慌てて去る町田。

楽器店でギターを売ろうとしたが、思い留まる町田。
公園でたまたま焼き鳥を食べている美輪を見つけ、その隣りに座る町田。先日の金庫の事を黙っていてくれたのに感謝した。
そして焼き鳥を食べているのを不思議がる。夫がタレの匂いがダメだと言った美輪。トイレでの折檻の話をして、キレイだからそんな男とは別れたら、と言った。そして「俺の部屋空いてるから、気分転換にどう」と言い残して去った。あとに続く美輪。
そして結ばれた二人。

庭の手入れにやって来た町田。美輪を抱き締める。
そして彼女の家での情事。

その夜帰宅した秋月。違和感を覚えるが、何も言わない。
町田の部屋で身の上話をする美輪。中学の時、親が借金で首を吊り、その後おばの家に預けられ、バイトしながらやっと高校を卒業。あの病院に雇ってもらえたのがラッキーだった。

自分が整形しているのを思い切って話すが、気にしない町田。
いつもの様に秋月の足の爪を切っている美輪。ふと微笑んだ美輪を見て蹴飛ばした秋月。理由もなく笑うのに腹を立てた。
顔を何度も殴る。作業に来た町田が異様な声を聞く。玄関を出る時、庭は勝手にやれと言い、ゴルフバッグをトランクに入れ出掛けた秋月。家の中に入り、美輪の顔を手当てする町田。

金庫に5千万あるから、それで夫を殺してと言う美輪。
そこに秋月か帰って来た。ゴルフクラブで町田を殴り付ける。

美輪にも殴り掛かろうとするが、それを止める町田。その間に台所から包丁を持って来た美輪。クラブを奪って秋月をメッタ撃ちする町田。動かなくなった。
ベッドルームからシーツを持って来て掛ける町田。

だがまだ死んでいない。足を掴まれた美輪はとっさに、秋月の左胸に包丁を突き立てた。

そして金庫を開け、中の金5千万全てを紙袋に入れて町田に渡した美輪。「どうする?」「二度と会わない」と美輪。

そして去って行った町田。
警察に事情を説明した美輪。知らない者が主人を襲って金を奪って行った・・・

ガイシャの体にシーツが掛けられていたのが気になる島尾刑事。
シーツの上から包丁で刺している。
クライアントのビフォーアフターの中に、美輪のものがあるのを見つけて驚く島尾。

現在
スイミングジムで泳ぐ美輪。髪を乾かしている時に、昔からのファンだという竹岡良子に声を掛けられる。
同社の化粧品も使っているという。だがもう会えないかも、と言った。勤めていた探偵事務所をクビになったという。自分の会社に呼んだ美輪。
美輪も整形する気はないかと問う。ここで働く以上、美に対する努力が必要・・・
その最中に入って来た町田を見て狼狽える美輪。
講演のあと追うが見つからなかった。
東京に戻った美輪は、竹岡が以前探偵事務所に勤めていたことから、町田武治の事を調べるよう頼む。夫と知り合う前に付き合っていたが、DVがひどくて別れたと説明。それが講演会に顔を出した。造園関係者で、音楽が好きだったと伝えた。

調べる竹岡。楽器店で、町田を知っている人から、彼が自主制作したCDを見せられる。
福岡まで行き、路上ミュージシャンから「マルゴ」のマスターだと聞かされて店まで行く竹岡。
調査結果を美輪に伝える竹岡。家までつけたが一人暮らしの様。
2週に1度のペースで調べてと頼む美輪。
報告はするが、DVする人には見えないと言う竹岡。
図書館のPCコーナーで何かを調べている竹岡。

博多の店「マルゴ」まで出向いた美輪。そこでギターを弾き歌っている町田を見つける。店員に誰何されて逃げ出した。
美輪にメッセージが届く。武治のT?

町田の店がうまく行っていないと報告する竹岡。消費者金融数社からも借りている。
美輪が行くと店は閉鎖されていた。
町田が現在名古屋に居ると住所を見せる竹岡。
秋月殺害の現場を思い出す美輪。そこにメッセージが。

言われた通りにした美輪。物陰に隠れていると町田が姿を現す。
その通りにしている間に町田は消えていた。紙包みも。
相変わらず竹岡の報告は続く。ギャンブル依存。リベンジポルノ等で脅迫される事を心配するが、逆に責められる竹岡。
そんな時に村田が、会社に来たFAXを見せる。
皆に緘口令を敷く美輪。
そんな時に、7年前事件を担当した島尾刑事が姿を現す。

秋月の手術を受けた後同居していた女性を2名教え、彼にDVされていたと伝える。知らないし、自分は受けていないと返す。

そしてあの事件の直後にいなくなった男として、庭師の町田武治の名を挙げた島尾。陰で聞いている竹岡。庭師までは覚えていないと返す美輪。
素直に帰って行く島尾。
話を聞いていた竹岡に、夫が整形外科医で7年前強盗に殺された話をした美輪。そして、以前付き合っていた町田が庭師になって近づいて来たとも。秘密は守ると言った竹岡。
美輪に、町田が借金取りから逃げて名古屋からいなくなったと告げる竹岡。東京に居ると言って、住所とその写真を送って来た。

そこにまたメッセージ「昨日刑事が来た」FromT。
「もうおしまいだ。お前を殺して、俺も死ぬ」
ナイフを持って町田の住所を訪れる美輪。ベッドの布団に人の膨らみ。ナイフを振りかざした時、受け止めたのは竹岡。

町田に直接聞いたら、社長を心配する口調であり、DVする人に見えなかった。だから自分で調べてあの事件に行き付いた。博多の店の資金5千万は夫を殺した時の報酬。彼が講演会に行ったのは、遠くからでも美輪の顔を見たかったから。恨むどころか感謝していた。脅迫状は全て竹岡が書いたという。日比谷公園に町田が行ったのも自分が呼んで、美輪に「見るな」のメッセージを送った。5百万は自分が貰ったという。
消費者金融も嘘。博多の店は、取り壊しが決まっていて移転する前提だったという。町田は一歩も博多を出ていない。

ここは竹岡の住まい。ずっと美輪のことが嫌いだったという。
ネットで悪口書いたり、会社ホームページに書き込んでもいる。
警察に言わない代わりに、自分を役員にしてと言う竹岡。持ち株の半分が欲しい。給料も社長並みに。バランスを取るため。
博多に行った頃、町田も音楽でやって行くチャンスがあったが、有名になったら美輪とのつながりが明るみに出るから断念した。

社長が綺麗なのは整形後のメンテナンスが完璧だから。カミングアウトした美輪。これからの美容は整形と美肌の両輪だと説く竹岡。世間の美輪を見る目が次第に変化して行く。
社長を苛めるのにも飽きたという。そして女の幸せは金や成功だけじゃないと言って去って行った。
竹岡のあとを追う美輪。そこに町田が来た。仲良さそうな2人。
それをつける美輪。更にそれを見る島尾刑事。

「内堀美輪と町田武治が繋がった。応援頼む」
彼の隣にいるのが、なんで私じゃないんだろう・・・
競馬場の2人。あの女はあんなに大きな声。私には声がない。

気がつかれたら終わり。海の魔女と契約し、人魚姫の正体を隠してもらう代わりに声をなくした女だから・・・
あの時あなたを選んでいたら・・・
「もしも」の暮らしが頭をよぎる。

2人が戻った部屋を訪れる美輪。
いつか消える夢なら、自分で消してしまおう。
部屋に入り、ベッドで並んで寝ている2人を見る。

そして町田の横に座った。手を差し伸べるが頬に触れない。
そしてナイフを握って振りかざす。だが刺せなかった。
部屋に向って走る島尾と高橋。
私は 海の泡になった・・・

















































