気まぐれ厨房「親父亭」 -31ページ目

気まぐれ厨房「親父亭」

ブログの説明を入力します。

男の料理レシピ「カレーにゅうめん」
     カレー粉を使って大人の味に
     冬場に食べる素麺はこれに限る

 

にゅうめんとは「煮麺」または「入麺」と表記し、広辞苑には「そうめんを味噌または醤油で煮たもの」と記載されているとか。
でもにゅうめんはもっと奥深いものです。
今回は市販のカレールウは用いず、カレー粉と水溶き片栗粉であんかけ風にしています。
<材料 2人分>
鶏もも肉 150g、ネギ 1本、かつおだし 600cc、塩&コショー 少々、砂糖 小さじ1、酒 大さじ1、.みりん 大さじ1、白だし 大さじ1、醤油 大さじ1、カレー粉 大さじ1.5~2、片栗粉 大さじ2.5、そうめん 2把

 

<作り方>
鶏肉はそぎ切りにして、酒(分量外)を軽く振って塩&コショーをしておく。
ネギは細長い斜め小口切りに。
お鍋にかつおだしを沸騰させて鶏肉を入れ、アクをすくいながら煮る。

 

このあたりで、そうめんを同時進行で茹でる。
アクがほぼなくなったら、ネギを入れて、砂糖、酒、白だし、醤油、みりんを加えてさらに煮る。
ネギが少ししんなりしたら、カレー粉を入れて(辛いのを好む人は多めに)片栗粉を同量より少し多めの水で溶いて入れ一煮立ちさせて、カレーあんは出来上がりです。

 

茹であがったそうめんを冷水で軽くしめて器に盛り、熱々のカレーあんをかけていただきます。
シンプルながら奥深い味です。旨い!!
男の料理レシピ「大根の皮の酢の物」
     皮も捨てずに利用します
     シャキシャキ感があって美味

おでんや風呂吹き大根など、大根をたくさん料理をしたとき、大根の皮はどうしていますか?
親父亭では決して捨てません。
サラダやきんぴらの材料とします。
今回は酢の物を紹介します。
<材料>
大根の皮 1本分、ニンジン 1/3本程度、塩 適量、酢 大さじ1.5、砂糖 大さじ1.5、白だし 小さじ1、すりごま 大さじ1
<作り方>
大根はよく洗って皮をむき、千切りにします。
小さじ1程度の塩を降ってもんで、しばらくすると水が出ます。それをよく絞っておきます。
人参も千切りにしますが、塩でもむ必要はありません。

 

 

合せ酢を作ります。
カップに酢と砂糖と白だしを入れて混ぜ、20秒程度電子レンジにかけます。
大根の皮と人参の千切りをボウルに入れ、合せ酢をかけてよく和えます。
最後にすりごまをかけて一混ぜして出来上がりです。

 





男の料理レシピ「塩だれ牛丼」
     大人の味、飽きない味
     先に塩だれを作るのがポイント

 

<材料 2人分>
牛肉 200g、ネギ 1本、タマネギ 1/2個、ニンニク 1片、ごま油 大さじ2、チキンスープ 180cc(水180ccと顆粒のチキンスープの素小さじ1でも代用できます)、塩 小さじ1/2、サラダ油 大さじ2、酒 大さじ2、ご飯 適量
<作り方>
ネギは縦に半分に切ってから小口切りにする。
ニンニクはすりおろし、タマネギは繊維に沿ってスライスする。
牛肉は酒少々(分量外)を振ってほぐしておく。

  

まず塩だれを作りましょう。
フライパンにごま油を熱しネギを入れて炒め、すりおろしたニンニクとチキンスープと塩を加え一煮立ちしたら器にとっておく。

 

フライパンでサラダ油を熱し牛肉とタマネギを炒め、酒を加え肉の色が全体に変わったら、塩だれを入れて全体になじんだらできあがりです。

 

器に盛った温かいご飯にかけていただきます。

 


親父亭の年越し2015~今年も手作りにこだわりました
福を呼ぶ初春の膳、先人の知恵が詰まっています。
和食文化の継承・・・家庭の味、大事なことだと思いませんか。

 
新年おめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
伝統の食文化を守るべく、今年も家族で手分けして手作りおせちが並びました。
毎年紹介していますが、九州出身の私としては関東に来てからも博多雑煮やがめ煮といった福岡のおせちにこだわっています。
それにはまずブリが欠かせません。
暮れにブリを仕入れて、アラはブリ大根にします。大晦日も元日もブリの刺身をいただきます。

 

年越しそばにはかしわ(鶏肉)を入れます。

さてさて今年の手作り、こんなものですよ。

 

黒豆とコーヒーチキンは長女の手作りで、栗きんとんと伊達巻は次女の手作り。
高野豆腐とミートローフはワイフが作りました。
昆布巻きは昨年も紹介しましたが、親父亭ではレンコンを巻いています。レンコンのシャキシャキとした食感が昆布との相性抜群です。
他にカブの酢漬け、松前漬、田作(ごまめ)などが入っています。

 
がめ煮は欠かせませんね。鶏肉の他にゴボウ、レンコン、ニンジン、ダイコン、タケノコ、コンニャク、サトイモ(ヤツガシラ)、シイタケが入っています。一般的に筑前煮といわれますが、お煮しめよりももっと煮詰めたもので、炊いた翌日に再度火を入れたものが美味しさ倍増です。
ブリは照り焼きではなく親父亭ではあっさりと塩焼きにしています。
今年は愛知県の知人が手作りしたベーコンも並んでいます。

 
エビはシンプルな塩ゆで、数の子は今年は味付けのものを買って添えています。
お雑煮はあごだしのおすましで、博多雑煮独特の具沢山です。餅の他には、ブリ、かしわ、ゴボウ、レンコン、ニンジン、サトイモ、タケノコ、シイタケ、小松菜(本来は勝男菜を使いますが、関東では入手困難です)にカマボコです。
埼玉県人の娘婿たちも近年はすっかりこの味に慣れてしまいました。
今年は職場の門松も自宅の松飾りも全て手作りしました。あくまで手作りにこだわっています。

 
<お詫び>
ブリの刺身と年越しそばについては、写真を撮り忘れましたので前年のものを使用致しました。

落語に見る食の風景~餅
     餅つきは日本の年越しの原風景
     ハレの日に食べる代表的なもの・・・お餅

 見た目も神聖な鏡餅
日本のお正月といえば餅がつきもの。 元来お餅は神前に供える神聖なもので、昔からハレの日に食べるものでした。
長く伸びてなかなか切れないというところから、縁起がよいということでおめでたい日の食膳を飾るようになります。
お正月はまさにおめでたい日ですから、餅は欠かせない食べ物となりました。
お雑煮は全国各地で食材や作り方が異なりますが、どの地方でも必ずお餅が入ります。ただし丸餅であったり四角い餅だったり、中には餡子餅が入る地方もあります。
お米は大陸から伝わったものですが、うるち米よりももち米のほうが先だったといわれています。
昔は暮れも押し詰まると町内のあちこちで餅つきの声が聴こえてきたもので、最近はそういう光景にもなかなかお目にかからなくなりました。
せいろで蒸し上がったもち米(おこわ)を臼に入れたら、まず杵で押しつけて団子状にしてから力強くついていきます。 途中に調子を合わせてこねる人がいて、だんだんとお餅ができていく様子を見るのは楽しいものです。

 若い人たちの餅つき風景(神田三崎町にて)

落語の世界で年の瀬というと、借金取りから逃れる噺がたくさんあります。
そんなふうですからお餅なんかつく余裕はありませんが、見栄で餅つきの真似をする「尻餅」という噺・・・師走の寄席では、度々高座にかかる演目です。

舞台は貧乏長屋。亭主の稼ぎが悪い上に酒飲みで、しょっちゅう女房が借金取りに言い訳をしている所帯がほとんどです。
そんな長屋でも年の暮れともなると、餅屋を呼んで餅つきをします。
ところが大晦日だというのに、餠屋を呼べないのが八五郎の所帯。
「ウチだけ餅をつく音もしないってのは、近所の手前みっともないよ」 と女房が八五郎に文句を言います。 少しでも金を都合してきてほしいのでそう言ったのですが、八五郎は「それじゃあ景気のいいところを長屋の連中に聞かせようじゃねえか」と答えます。
餅屋が来て威勢よく餅つきをする芝居をしようというのです。
子供が寝たのを見計らい、八五郎がそっと外に出て、聞こえよがしに 「えー親方、毎度ありがとうございます。餅屋でござんす」 と叫びます。
餅屋の職人がやってきて、支度をしている様子を一人で何役もこなすのですから、大変です。
もち米が蒸かせたところからが、クライマックスです。
「おっかあ、臼を出せ」
 「そんなもの無いわよ」
「お前の尻を出せ!」
「あたしゃ、嫌だよ」と嫌がる女房の着物をまくって尻を出させます。
「親方、臼をここへ据えて、それじゃあ始めます・・・白いお尻だな」
八五郎は手に水をつけて女房の尻をペッタン、ペッタンと叩くのですからたまりません。
「コラショ、ヨイショ、ホラヨ、アラヨ、コラヨ」
そのうち、女房の尻は真っ赤になります。
しばらく我慢していましたが
 「あの餠屋さん、あと幾臼あるのかい」
「へい、あと二臼です」
「おまえさん、後生だから餠屋さんに頼んで、 あとの二臼は、おこわにしてもらっとくれ」
バカバカしいですが、庶民の暮らしぶりがよくわかる噺です。

年が明けて松飾りを外す頃には、ぜんざいやかき餅などが振舞われます。
餅は日本の食文化に溶け込んだ代表的な食材です。

 親父亭の雑煮は博多風

 ぜんざいにも餅は欠かせません

男の料理レシピ「あんかけ揚げ豆腐」
     揚げたお豆腐とあんかけの相性抜群で栄養満点
     ご飯の上にのっけて中華丼風にも

 

下準備をきちんとやって、手早く調理するのがポイントです。
中華鍋を使って、豪快に調理するとよいでしょう。
<材料 4人分>
木綿豆腐 1丁、豚肉 200g、シーフードミックス 1/2袋(120g)、タマネギ 1個、小松菜もしくは青梗菜 1株、モヤシ 1袋、生椎茸 2個、小麦粉 適量、塩&コショー 少々、紹興酒 大さじ2、醤油 大さじ1、中華スープ 500cc、水溶き片栗粉 60~80cc
<作り方>
豆腐は電子レンジに2分ほどかけて水切りをして、一口サイズに切り、小麦粉をまぶしておく。
タマネギ、生椎茸、小松菜は適当な大きさに切っておく。
豚肉は少し細かく切って軽く酒(分量外)を振っておく。
モヤシは洗ってザルにあげておく。

 
中華鍋に適量の油を入れて中火で豆腐がきつね色になるまで揚げ、ペーパーの上で油きりをしておく。

 
中華鍋に揚げ油を大さじ2程度残し、まず豚肉を炒める。
豚肉の赤みがとれたら、シーフードミックス、タマネギ、小松菜、生椎茸を入れてさらに炒め、全体がしんなりしたら紹興酒、塩&コショーをしてから中華スープと醤油を加え煮る。

 

 
味をみて塩&コショーで調整し、揚げた豆腐を加えその上にモヤシをかぶせるようにし、煮立ったら水溶き片栗粉を加え全体をかき回し、とろみが出たら完成です。

 
アツアツをいただきましょう。ご飯にも合いますし、ビールのつまみにも合いますよ。


男の料理レシピ「冬瓜のカニかまあんかけ」
     夏野菜ですが冬まで保存が利くので冬瓜
     ビタミンCが豊富なので風邪予防に 最適
 

冬瓜の調理法は煮物やスープ、炒め物、蒸し物などいろいろです。
アク抜きで下茹でをしてから冷凍保存しておけば、いつでも手軽に使えます。
カニやカニの缶詰はちょっとお高いので、カニ風味かまぼこを使ってみました。
 <材料 4人分>
冬瓜 1/4個 、カニ風味カマボコ 1パック(100g)、しめじ 1/2パック、青ネギ 適量、だし 400cc  酒 大さじ3、みりん 大さじ1、醤油 小さじ2、白だし 小さじ2、水溶き片栗(水 大さじ3、片栗粉 大さじ2) 塩 小さじ1
 <作り方>
冬瓜は種とワタをスプーンで取り、3cmくらいの幅に切って厚めに皮をむく。
少し大きめに切り、皮側に浅く斜め格子に切り込みを入れる。
カニかまは適当な大きさに割いて、しめじも石づきを取ってほぐしておく。
青ネギは小口切りにしておく。 

 

冬瓜は分量外の塩を入れた水と鍋に入れ、中火でアクをすくいながら少し透き通るまで茹でてザルに上げておく。

 

鍋に冬瓜、だし汁を加えて中火にかけ、煮立ってきたら火を弱めて2~3分煮てからカニかまとしめじを加えて調味料を全て加えてさらに2~3分煮る。 
最後に水溶き片栗を加え、とろみがついたらネギを火を止めてできあがりです。
器に盛ってから刻んだ青ネギを載せます。
 

 

男の料理レシピ「スウィートポテトサラダ」
     サツマイモとバナナとヨーグルトの組み合わせ
     カレー粉が味を引き立ててくれています
   
サツマイモは食物繊維が豊富で栄養価も高く、美容と健康に理想的な食品の一つです。
秋はサツマイモもおいしい季節、焼き芋、てんぷら、大学芋、スウィートポテトなど調理法もいろいろです。
今回はサツマイモを使って、ジャガイモとは一味違ったポテトサラダを紹介します。
<材料>
サツマイモ(小) 4本(460gありました)、バナナ 1本、ロースハム 適量
プレーン・ヨーグルト 大さじ6、マヨネーズ 大さじ2、カレー粉 小さじ2、塩&コショウ 少々
<作り方>
サツマイモはタワシなどを使い流水でよく洗って、皮のまま1cm程度の輪切りにします。
さっと水をくぐらせ、10分程度蒸かします。
※電子レンジを使う場合、ラップをして7~8分でいいでしょう。
蒸かしたらボウルに移してマッシャーでつぶし、うちわや扇風機で粗熱をとりましょう。
※皮はむかないで、必ずそのまま中に入れます。
   
   
バナナとロースハムを適当な大きさに切って加え、軽く塩&コショウをして、ヨーグルト、マヨネーズ、カレー粉を加えてよく混ぜたらできあがりです。
   
   
干しブドウや干し柿などを加えてもおいしいですよ。
男の料理レシピ「ナスとなめこの和物」
     シンプルなことこの上なし、さっぱりながらしっかりした味
     秘密は袋に入ったアレです

 

ナスもなめこも秋が最も美味しい季節、とくになめこのぬるぬるしたムチンという成分は消化機能を高めてスタミナ保持の働きがあります。
調理はお手軽ですから、ぜひお試し下さい。
<材料 2人分>
ナス(なるべく小さなもの) 2本、なめこ 1パック、即席海苔茶漬け 1袋、塩 少々
<作り方>
なめこは熱湯でさっと茹でて、冷水で冷ましてザルにあげておきます。

 

ナスは薄く(約2mm)にスライスし、塩(小さじ1/2程度)をふりかけて、全体になじませます。

 

しばらくすると水分が出てしんなりしてきますので、軽く絞ってアクを捨てます。
ボウルにナスとなめこを入れ、その上から即席海苔茶漬けをかけて、よく混ぜてできあがりです。

 

 

簡単でしょう。おつまみにもおかずにもなりますよ。


落語に見る食の風景「権助魚」
     やっぱりお肉よりお魚が主役
     近海物で活きのいいもの、、、マグロなんて庶民の味でした

 庶民の味代表、イワシの塩焼き

古典落語でお肉を食べるシーンは極めて少なく、とりわけ牛肉や豚肉はほとんど登場しません。
「二番煎じ」や上方落語の「池田の猪(しし)買い」では猪が出てきますが、昔は滋養によいというので「薬喰い」と称して食べられていた様子が伺えます。
鴨は将軍家や朝廷への献上品として有名です。彦根藩では牛肉の味噌漬けを将軍家に献上していたという記録もあります。武家では時には肉類を食べていたものと思われます。
落語に登場する八つぁん熊さんご隠居など、庶民はお肉なんてお目にかかったことがないと思います。
明治以降は牛鍋や洋食を庶民も食べるようになったとはいうものの、やはり落語の登場人物には無縁のようです。
それに比べると、魚類はいろんな種類があらゆる場面で登場します。
ご存知「目黒のさんま」「ねぎまの殿様」とくれば、庶民が食した下魚といわれるサンマやマグロをお殿様が初めて食して感動するという噺です。

 
秋刀魚の味を知ったお殿様は夜毎さんまの夢を見るほどに恋焦がれました

「猫の災難」「寄合酒」とくれば、魚の王様タイが出てきます。
「三方一両損」は3両入った財布を落とした大工の吉五郎がイワシの塩焼きで一杯やっているところに、それを拾った左官の金太郎が届けに来たところが幕明けで、その3両を受け取る受け取らないで大喧嘩になり、やがて南町奉行の裁きを受けることに相成ります。
自らが1両を足して双方に2両を与えるという大岡越前の裁きに二人とも納得し、「腹が減ったであろう」と大岡越前から膳部(ご馳走)を振舞われます。
「鰯と違って、鯛の塩焼きは旨いな」と二人が口を揃えて言うと、大岡越前が「両人、あまり空腹だからといえ、たんと食すなよ」。
二人が「お~かぁ~(大岡)食わねぇ、たった一膳(越前)」というのが落ちです。
ご存知「芝浜」は主人公が魚屋です。古今亭志ん朝の音源にはこういうやりとりが出てきます。
「今日は何があるんだ」
「へいメジのいいのがあります」
「メジか、うちの嬶(かかあ)が好きだ。刺身にしてくれ」
メジ・・・メジマグロはご存知、最高級マグロの「クロマグロ」の子供である。1~2kgの小さい物から10kg以上の物まで高級外道して人気がある。クロマグロは大きくなると200kgを超える大物だが、小さな物はカッタクリやオキアミのコマセ釣りで釣れる事がある。またキハダマグロの幼魚はキメジと呼ばれて区別されている。時期は秋から初冬だが、大原辺りでよくヒラメ釣りのイワシ餌に大型が掛かり話題になる。本マグロより脂ののりは少ないが、あっさりした中にも旨みのある美味しい魚です。
先代(三代目)三遊亭金馬が得意とした「居酒屋」で小僧さんが酒の肴を並べていう件が有名ですが、やっぱり肉は登場しません。
「できますものは、つゆ、はしら、たら、こぶ、あんこうのようなもの、ぶりにお芋に酢だこでございます。ふぇ~い」てな具合です。
「権助魚」というばかばかしい噺があります。 ある大店の女将さん、最近旦那の様子がおかしいので「おめかけさんがいるに違いない」と疑っています。 いつも旦那のお供をしている飯炊きの権助に問い質しますが、旦那に小遣いをもらって口止めされていてシラをきるばかり。 女将さんはピンと来て、権助が好きな饅頭と旦那より多めの小遣いで買収に成功。 旦那のお伴をしたらきちんと後をつけて、行き先を報告するように命じました。 ある日旦那が「用があるから」と権助を連れて出かます。 いつものように権助をまこうとしますが、権助はしぶとくついてきます。 女将さんに買収されたんだと察した旦那、小遣いを上乗せして再度買収に成功します。 旦那は権助に「家に帰ったら、旦那は両国橋で中村さんにバッタリ会って、柳橋の料理屋さんに上がって芸者さんを揚げてドンチャン騒いで、日和が良いので隅田川に出て網打ちをした。旦那さんは明日の昼頃湯河原から帰りますと言いなさい。魚屋さんで網打ち魚を買って、女将さんにお土産だと言って渡しなさい」と申し付けます。 早速権助は魚屋へ・・・しかし山家育ちの権助、魚のことはトンと分かりません。 「これは何ですか。網打ちの魚ですか?」 「それはニシンとスケソウダラで、当然網で獲ったもの」 「貰っておきましょう。目にワラを通した団体のこれは何かね。これも網打ちの魚だかね」 「メザシですよ、それも元々網獲り魚だよ」 「この赤いのは何だね。どうして赤いんだ。これも網獲りかね」 「そりゃあタコだよ。茹でたから赤いんだよ。それも網にひっかかっていたもんだね」 「貰っておきましょう。この板っ切れに乗った白いのは何ちゅう魚かね。これも網で獲ったかね」 「そりゃあお前さん、蒲鉾だよ。それも元々は網で獲れたもんだ」 「それじゃあ貰いましょう」と、それらを買って意気揚々と戻ります。 旦那から教わったとおりに女将さんに説明しますが、隅田川で網打ちをしたなんて嘘はすぐにばれてしまいます。 「小さくてはぐれちゃいけないからメザシはワラを刺している」 「寒がっていたからタコは湯に入れてやったら赤くなった」 「蒲鉾は泳ぎを知らないから板に乗ってやってきた」等々、権助の一つ一つの言い訳が実にくだらないところが面白いじゃありませんか。

 おせち料理に欠かせないカマボコ