ミラノショールーム ALTEA
ミラノに来てから毎日朝から晩までショールームまわりです。
フィレンツェからずっと涼しいので、体力的には例年に比べて少し楽な感じもします。
今年のイタリアは夏が来るのが遅いようで、私も持ってきたリネンのシャツを着る機会が全くありません。
今日もアポイントは7ブランド。
そんな中、数年振りに訪問したショールームがあります。
それは、ALTEAのショールーム。
元々アルテアはネクタイメーカーでしたが、数年前にトータルブランドへと方向転換し、今ではPITTI UOMOでもいつもブースが賑わっていて、勢いを感じさせるブランドです。
メインディスプレイはPITTIのブースと同じデニムのアイテムを使ったディスプレイ。
デニムのジャケットやシャツ、ニット、カットソー、スニーカーと、かなりデニムやインディゴカラーを推していました。
それにしても、今回は本当にデニムやシャンブレーなどのインディゴカラーのアイテムの提案が多いです。
来年の春夏はデニムやインディゴカラーは外せないトレンドだと思います。
ジャガードや2色使いのプリントのアイテムのバリエーションも多いです。
ブラウン系のカラーやグリーン、レッドなど、トレンドカラーをしっかり押さえたコレクションでした。
このアルテアのショールーム。
豊富なアイテムや色柄のバリエーションも魅力ですが、もうひとつも魅力はインテリア。
北欧の有名デザイナーによるインテリアは、まるでアートギャラリーのようです。
こんなショールームでコレクションを見ていると、思わずたくさんオーダーしたくなりますが、そこは冷静にアイテムチェックして最低限のオーダーだけして、日本で再度チェックをするという、いつもの我々の慎重なバイイングスタイルは崩しません。(笑)
PITTI UOMOのブースは、トレンドがわかりやすい打ち出しとディスプレイで、毎回必ずチェックしなければならないブースですが、ミラノのショールームは更にそれを強く感じさせるショールームです。
最近ミラノのショールームの移転が相次いでいますが、中には内装やインテリアが?になってしまうブランドも少なくありません。
大体そういったブランドは、ブランド自体にも魅力が無くなっているケースが多いです。
今回もそういったブランドがありました。どこのブランドかは言えませんが•••
明日は出張最終日。
夕方のフライトなので、ギリギリまでショップリサーチをします。
ランチは日本食にしようと思います。
イタリアン好きのわたしでも、さすがに辛くなってきました。
パンやパスタが見たくなくなってきました。(笑)
ミラノショールーム スティレ ラティーノ
きのうは最後のアポイントだったあるブランドのコレクションがいまひとつで、かなりテンションが下がっていましたが、きょうはミラノのオーダーで最も楽しみなスティレラティーノのオーダーでした。
もし、これもコケてしまったらテンションも相当下がってしまうところでしたが、結果的には近年で最も良いコレクションでした。
オーダーした生地はお見せできませんが、ショールームのサンプルを少しお見せします。
ジャケットはサマーツイードを中心にトレンドの色柄をしっかり押さたコレクション。エクスクルーシブの生地もたくさんありました。
スーツは少し濃いめのベージュのリネンやコットンのスーツと、ブラウン系、ネイビー系のスーツを打ち出していました。
一見地味な感じに見えますが、生地にウオッシュをかけたり、組織に変化があったり、他のブランドにはない絶妙なトーンだったりと、スティレラティーノらしいコレクションでした。
ヴィンチェンツォも来年の春夏の生地で仕立てたスーツを着ていました。
ライトグレーのシャークスキンにサックスブルーのウィンドウペーンのスーツをノータイで。
チーフはおそらく英国製のペイズリープリント。このあたりがナポリらしいです。
ボタンはスーツでもブルーの貝ボタン。プレタでも裏地やボタンのセンスが良いのがこのブランドの特徴でもあります。
と思っていたら...
こんな裏地も作っていました。(笑)
そして、スティレラティーノのファンにはたまらない別注企画のミーティングも行いました。
もちろん、内容はまだ言えません。(笑)
今日はスティレラティーノ以外にもニットやシャツなど、良いオーダーが出来たので充実した一日でした。
朝10:00からスタートして20:00過ぎまでショールームをまわり、ショールームから直接会食のあるレストランへ直行、12:00過ぎからブログを書いて、もう深夜の2:00を過ぎました。
もう限界です•••
風呂に入って寝ます。
ベネチア
PITTI UOMO が終わり、週末はベネチアに行ってきました。
20年以上イタリアに行っていますが、実は初ベネチアです。
同じベネト州でも、オリアンのあるヴィチェンツァやベルベストのあるパドヴァには行ったことがあるのですが、ベネチアには行く機会は無く、やっと今回行くことができました。
ベネチア本島は人も多く落ち着かないという地元イタリア人のアドバイスもあり、リド島に滞在することになり、そこから周辺の島や本島にモトスカーフィと言われる水上タクシーで行くことにしました。
リド島のホテルまでは水上タクシーで約20分。
クラシックで趣のあるホテルです。
ホテルの前はビーチが広がっています。
まだシーズン前なので、週末でも宿泊客は少なく、ゆったりとした雰囲気です。
土曜日は、まずレースの産地としても有名なブラーノ島へ。
鮮やかなカラーの家は、昔霧が出ても島の位置が分かるようにカラフルに塗られ、それが今に受け継がれているそうです。
青い空にカラフルなカラーが映えて素晴らしい景観です。
ブラーノ島でランチを食べ、ベネチア本島へ。
まず最初に行ったのは、今回アテンドをしてくれたイタリア人がオーナーのアートギャラリーへ。
ベネチアなので、ほとんどがガラスを使った作品です。
日本人デザイナーの作品もあります。
アートギャラリーを見た後は街をリサーチ。
日本でも名の知れたブランドを扱うセレクトショップが数軒ありますが、品揃えはいまひとつであまり参考になりません。
それでも、小さなショップで見つけたパイルのストライプジャケットをチェック。
素材感と少しベージュがかったホワイトと淡いネイビーのトーンが絶妙。
ブランドタグを見ても聞いたこともないブランド。
正直に店員さんにどこで作っているのか聞いてしっかりチェック。
後日取引先のイタリア人に聞いて情報を集めようと思います。
当然観光名所もチェックしました。(笑)
それにしてもベネチアは本当に観光客が多い街です。
日曜日はホテルをチェックアウトしてベネチアングラスとアートの島としても有名なムラーノ島へ。
アテンドをしてくれたイタリア人のオフィスとアトリエとアートギャラリーを訪問。
アートに疎い私にも丁寧に説明してくれてなにか申し訳ない気分。
アートに詳しい人であれば、たまらない場所だと思います。
今回は2泊という短い期間でアートに触れ、リサーチをし、観光名所も見ることができました。
ベネチアは交通機関が船しかないので、個人旅行ではこれほど効率良くスケジュールを組むことはできないでしょう。
ベネチアは素晴らしい街ですが、反面交通のシステムが難しいというのが正直な印象です。
明日からミラノでの仕事が始まります。
木曜日まで毎日ショールームまわり。
傾向など、またご報告します。
PITTI UOMO 最終日
PITTI UOMO の最終日は人も少なく、ゆったりとした雰囲気です。
サプライヤーによっては終了時間を待たずに撤収したり、若いスタッフに撤収を任せて帰ってしまう人もいます。
そのユルさがまさしくイタリア。(笑)
そんな中、BEAMSチームはいつものとおり最終日まで見落としが無いか会場をもう一度チェックします。
サプライヤーはヤル気が無くても我々は最終日までヤル気満々です。(笑)
初日のレポートにあったジオメトリック柄以外にも今シーズン多かったフラワーやボタニカルやペイズリーも相変わらず多いです。
今シーズンとの違いは、上の画像のように多色使いの柄は少なくなり、2色使いのシンプルなプリントが多くなっています。
多色使いのモノは柄が小さくなっているのも来春夏の傾向です。
チェック柄同様に主張の強い色柄が少なくなり、落ち着いた印象のプリントが主流になっています。
デニムやシャンブレー系のシャツは更に増えています。
数年前にサプライヤーが一斉に打ち出した頃と同じくらいデニムやシャンブレー系のシャツをサプライヤーが積極的に打ち出し、トレンドアイテムとして復活している印象です。
デニムのチェックやジャガードやプリントなど、バリエーションも更に増えています。
色に関しては、ブラウンやグリーンが多い印象です。
上の画像のような濃いブラウンや深いトーンのグリーンが提案されていました。
この流れは今年の秋冬のトレンドカラーの流れがそのまま春夏に継続されていると言えます。
そして、そんな落ち着いたトーンのカラーが増えている中、明るいカラーで多く見られたのがレッド。
挿し色にもベースカラーにも、
赤系の色が落ち着いたトーンのカラーが増えている中で存在感を増していました。
まだまだお伝えしたい傾向はありますが、出張中は限界があるので後日ご報告します。
週末はベネチアのリド島に滞在しています。
リドを拠点に今日はブラーノ島やベネチアの街をリサーチしました。
ファッションはあまり参考になるようなショップはありませんが、日本ではあまり行くことのないモダンアートのミュージアムを何軒か見てまわりました。
そして、もちろんヴェネチアなのでランチもディナーもシーフード。
現地のイタリア人がチョイスしたレストランは完璧でした。
トスカーナの濃い味から解放されホッとひと息。(笑)
イタリアン好きの私でも、そろそろ日本食が恋しくなってきました。
ミラノの中心に三平と言う和食屋がオープンするので、来週行ってみようと思います。
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PITTI UOMO レポート続編
昨日は夕食が終わってホテルに戻ったのが11:30。部屋着に着替えてブログを更新しようとiPadを開いた途端に寝てしまい、起きたら2:00過ぎ。さすがにそこからブログを更新するのは無理で、シャワーを浴びて3:00過ぎに寝ました。
ということで、ワールドカップ日本戦の最中ですが、PITTI 2日目と3日目をまとめてレポートします。
皆さんの注目度も高いと思われるLARDINIのブース。
ここ数シーズン、綺麗な色の大柄チェックが目を引いていたLARDINIも、ネイビーやベージュやブラウンといったベーシックカラーをベースに落ち着いたトーンのチェックやストライプジャケット中心の打ち出し。
一見地味な印象に見えますが、そこはLARDINIらしく、しっかり新しく見えるコレクションになっていました。
トレンドカラーのレッドを取り入れたジャケットもしっかり展開していました。
BELVEST もメインディスプレイはネイビー x ホワイトのベーシックな色使い。
ブース内のボディーに着せたジャケットもブラウンとベージュのグラデーション。
一見地味にも見えるトーンのディスプレイですが、他のブランドでもこんな感じの秋冬っぽいトーンのディスプレイはよく見られました。
多くのブランドが落ち着いたトーンのコレクションを展開する中、ISAIAだけはこれまでのISAIAと変わらぬカラフルなトーンのジャケットやスーツを展開。
トレンドカラーのレッドも積極的に取り入れた提案をしていました。
会場全体が昨年に比べ落ち着いたトーンの色柄が多くなっている中、ISAIAのカラフルなカラーはある意味トレンドと逆行しているようにも見えますが、反面最もインパクトを感じるコレクションでもありました。
初日に感じた印象と同じく、多くのサプライヤーのブースを見ても、色のトーンは確実に落ち着いたトーンになっています。
色柄が落ち着いたと言っても、それをそのまま取り入れてしまうと、春夏なのにただ地味な印象になってしまいます。
傾向を取り入れながらも、いかに地味に見えず、お客様に新鮮な提案ができるかが来春夏の重要なポイントだと思っています。
それに関しては、今まで綺麗な色柄を着ていた方にも満足していただける提案をするとともに、綺麗な色柄のジャケットが着られなくなるような提案は決してしませんのでご安心ください。
具体的なプランはあるのですが、今はまだ言えません。(笑)
明日はPITTI 最終日。
見落としが無いか最後までしっかりチェックします。
PITTI UOMO 初日
いつもは初日10:00スタートですが、
今回は午前中 PITTI UOMO の会場ではなく別の場所へ。
実は、PITTI協会から The Business of Fashon Award for 30 leading global retailors という賞を戴き、フィレンツェベッキオ宮殿で行われた表彰式に行って来ました。
長い名前ですが、簡単に言うと、世界を代表するメンズ小売店30社という感じでしょうか…
詳細は後日ご報告しますが、イタリアの首相も参列する程の盛大な表彰式でした。
表彰式を無事に終えてPITTIの会場へ。
初日は大まかな傾向を掴むために会場全体を一日かけてまわります。
きょう特に目についた柄がジオメトリック(幾何学模様)
フラワープリントやボタニカルが減り、ジオメトリックが増えた印象です。
ジャケットはチェックの大きさが小さくなり、ジャガード柄が増えました。
勿論大きなチェックもありますが、大柄のチェックは色がかなりおとなしくなっています。
派手な柄物はチェックよりストライプに移行しているような印象を受けました。
いずれにしても昨年に比べると色も柄も随分おとなしくなったと言うのが初日の印象です。
スニーカーはやはりVANSやVANS風のスリッポンタイプ。
そして日本でも大人気スタンスミスを履いた人がかなり多い。
スタンスミスはイタリアでも完売状態でなかなか手に入らないようです。
この辺は日本と同じ状況ですね。
明日から主要なブランドを重点的にチェックします。
初日とはまた違った流れが見えて来ると思います。
もうすぐ深夜2時、これから風呂に入って寝ます。
時差ボケきついですが、明日も張り切って行きます。(笑)
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イージーパンツ
今シーズンはリラックス感のあるイージーパンツが注目されています。
BEAMSでも様々なレーベルでイージーパンツを展開しています。
私の担当しているレーベルでも、下の画像のようリブ付のスェットパンツが人気で、
今シーズンのベストセラーアイテムになっています。
リブ付きのスェットパンツは多くのブランドが展開していて、
今シーズンのトレンドアイテムではありますが、
私にとってはお洒落すぎて、ちょっと履きこなすことができません。
と言いますか・・・
確実に似合いません。(笑)
それでも20代の頃はイージーパンツをよく履いていたので、
今シーズン久々にイージーパンツが欲しくて、
BEAMSの色々なレーベルでイージーパンツを探していました。
そして検討した結果、最終的に購入したのがこの2本。
一本目は前回のブログでも少し紹介した、
”BEAMS LIGHTS” のバティック風プリントのイージーパンツ。
ウエストにシャーリングとドローコードの入ったシンプルなイージーパンツです。
腰回りは少し余裕がありますが、裾にかけてテーパードしていて、
ゆったり過ぎない適度にスリムなシルエットが特徴です。
ネイビー×グレーのバティックプリント。
ホワイトやネイビー、グレーのポロシャツやTシャツと合わせやすい色柄です。
私が20代の頃、バティックプリントやエスニックプリントが流行った時期があり、
当時このようなイージーパンツをBEAMSでも展開していました。
海やプールに行くときによく穿いていたので、
これをBEAMS LIGHTSのショップで見つけたときは悩むことなく即買いでした。
当時を知らないスタッフには私がこのパンツを選んだことが意外だったようで、
”本当にコレ穿くんですか?” という反応でした。(笑)
イタリアのプーリアのブランド、”CIRCORLO” のジャージーパンツ。
素材はジャージですが、ディティールやシルエットは普通のパンツと変わりません。
フロントはジップの前開きで、ベルトループもポケットも付いています。
ドローコードが付いていないのでベルトが必要ですが、
カジュアルなダブルリングのベルトなどが相性が良いと思います。
ジャージと言わなければ普通のパンツにしか見えません。
シルエットは普通のパンツのスーパースリムと同じくらいの細さです。
普通のパンツであれば、これだけスリムだと脚に張り付く感じがありますが、
ストレッチ入りのジャージなので、驚くほど履き心地が良く快適です。
これは実際に穿いてみなければわかりませんが、
病みつきになりそうな履き心地です。
どちらもポロシャツやTシャツと合わせて穿こうと思っています。
足元はエスパドりーユのような軽いスリッポンや
VANSのようなスリッポンのスニーカーと合わせようと思っています。
そして、何故このタイミングでイージーパンツを購入したかというと、
来週からのイタリア出張に持っていくためです。
私は朝食をゆっくり食べてから仕事着に着替えるのですが、
朝食を食べにレストランに行くときに、
Tシャツにショーツにサンダルのようなスタイルには抵抗があるので、
ポロシャツにイージーパンツにカジュアルなスリッポンというスタイルであれば、
楽でありながらカジュアル過ぎないスタイルになるので、
リラックスした気分で朝食が食べられます。
そして、ルームウエアとしても最適で、
ホテルの周りにちょっと買い物に行くときにも重宝します。
私がどんなスタイルでホテルで過ごそうがどうでもいい話ですが、
20数年前ヨーロッパに出張に行き始めたころは、
ヨーロッパのホテルではサンダル履きはNGだったので、
今でもホテルでショーツにサンダルのようなカジュアルすぎるスタイルには抵抗があります。
時代は変わったので、それも少し古臭い考えではありますが…
このイージーパンツの流れは秋冬も継続しています。
そして、来年の春夏は更に増えそうな予感がします。
梅雨明け前のこの時期にも重宝するパンツです。
イージーパンツを穿いたことのない方は是非お試しになってみてください。
そして、今年の秋冬には私が監修したイージーパンツを展開する予定です。
まだ試作段階なので、商品化された際にはご紹介します。
来週16日からイタリア出張です。
次回はフィレンツェからアップします。
出張と言えば・・・
先日発売されたMEN’S PRECIOUS 2014夏号。
今号は ”夏旅” がテーマです。
そして、77ページで私のリモワ活用術が紹介されています。
是非ご覧ください。
MEN’S EX 連載 7月号
MEN’S EX 7月号が発売されました。
今回の表紙は西島英俊さん。
カッコいいですね。
今回のテーマは ”オトナのTシャツ” です。
10数年前、イタリアンクラシックが全盛の頃は、
PITTI UOMOの会場でTシャツを着るなんてことは、
ある意味タブーと言えるようなことでした。
その当時、シャツはカジュアルであっても襟が付いているモノを着るのが常識で、
最もカジュアルなシャツでもポロシャツ。
Tシャツは下着かリゾートで着るもので、
エレガントなスタイルを提案するPITTI UOMOで、
Tシャツを着るなんてことは許されない時代でした。
ショーツやファイブポケットやスニーカーも然り。
今ではPITTI UOMOでも普通となったカジュアルなスタイルで、
サプライヤーのブースやミラノのショールームに行こうものなら、
”お前はこれから倉庫でも行くのか?”
と痛烈に嫌味を言われたものです。
その後、BOGLIOLI が後染めのカジュアルなジャケットを世に出し、
それがマーケットで受け入れられるようになったあたりから、
多くのサプライヤーが、ドレスクロージングのカジュアル化という流れを柔軟に取り入れるようになり、
”スポーティーエレガンス” のようなスタイルが確立され現在に至ります。
2年前あたりからPITTI UOMOでもTシャツを着た人たちを見かけるようになったと思ったら、
昨年の6月のPITTI UOMOでは一気にTシャツスタイルが急増。
このように、Tシャツはポロシャツと並ぶカットソーの定番となり、
今やオトナのカジュアルシャツとして完全に受け入れられています。
特にジャケットのインナーにTシャツというスタイルは急激に増えている印象です。
イタリア人のTシャツスタイルを見ていると、
サイズ感が微妙な人たちを多く見かけます。
それは、日本人と違い若い頃にアメリカンカジュアルの影響を受けていないので、
サイズが大きかったり、着丈が長かったりと、
Tシャツを着る時のバランスが、今ひとつ分かっていない印象を受けます。
特に着丈の長さは重要です。
裾を出した時のバランスはポロシャツと同じく、
ベルトが隠れるくらいの長さが良いと思います。
着丈の長さは、BEAMSのスタッフはTシャツであってもお直しで調整します。
私自身、Tシャツやポロシャツの着丈が長い場合お直しをして着ています。
”パツパツで着丈短め” が、私がBEAMS入社当時に先輩から教わった伝統?です。(笑)
オトナのTシャツの着こなしは本誌でも紹介しているように、
軽いジャケットやニットジャケットのインナーに着ることをお勧めします。
このようにジャケットの袖を少しまくったりすると、
こなれた感じの雰囲気の良いスタイリングになるでしょう。
また、ジレと合わせるコーディネートも良いと思います。
基本は丸首ですが、個人的にはヘンリーネックが気になっています。
本誌でも掲載されている Healthknit のヘンリーネック。
私も大学生の頃よく着ていました。
当時のモノは洗濯を重ねると型崩れがひどかったのですが、
現在のものは型崩れに関しては改善されているようです。
ヘルスニットは、BEAMS PLUS の店舗で購入できます。
そして、オリジナルはコレ。
Brilla per il gusto のオリジナルヘンリーネック。
生地はヘルスニットに比べると厚手のしっかりしたものを使っています。
ボタンも同色にしてオトナ感のあるヘンリーネックに仕上げました。
きょう出社していたブリッラのディレクターの無籐とアシスタントの高田も
ヘルスニットのヘンリーネック。
無籐はブリッラのオリジナルのニットジャケット、
高田はタリアトーレのストライプジャケットと合わせています。
襟が少し立っているのと、ボタンがアクセントになって、
ジャケットと合わせやすいのもヘンリーネックの良いところです。
クールビズが広まって、一部には何を着てもOKという風潮もありますが、
Tシャツをこんな感じで軽いジャケットと合わせるクールビズスタイルもいいと思います。
ジャケットと合わせるのに抵抗がある方は、ニットジャケットやシャツジャケットと合わせると良いでしょう。
思っていたほど違和感なくコーディネートできると思います。
そして、私が着るかどうかというと・・・
首が長いので、丸首はちょっと難しいかなと・・・
ヘンリーネックならリブがあるのでなんとか・・・
ということで、ニットジャケットと合わせて休日こっそり着ようと思います。(笑)
久しぶりに購入したイージーパンツ。
BEAMS LIGHTS のオリジナル。
バティックプリントが懐かしいです。
90年代バティックプリントが流行った時期、
こんな感じのイージーパンツ穿いていました。
ネイビーのヘンリーネックと相性いいかも。
プレス内覧会
27日、28日の二日間、2014年秋冬のプレス内覧会が行われました。
このブログでも何度か紹介しましたが、
プレス内覧会は次シーズンの展開アイテムや打ち出しを
各媒体の編集スタッフやスタイリスト、ライターの皆さんにご紹介する重要な会です。
私も二日間、プレススタッフと一緒に会場で来秋冬の打ち出しやアイテムを説明させていただきました。
喋りまくりの二日間でした。(笑)
今回はブログをご覧の皆さんに、プレス内覧会で提案したアイテムを少しだけご紹介します。
今回のメインディスプレイは ”BLACK WATCH”
3体全てブラックウォッチのアイテムを使いコーディネートしました。
因みに、全て ”TAGLIATORE” のBEAMSエクスクルージブモデルです。
来秋冬はリアルタータンがトレンドですが、その中でもブラックウォッチは特に重要なチェックです。
タリアトーレだけでなく、オリジナルでもブラックウォッチを展開します。
勿論ブラックウォッチだけではありません。
色々なタータンチェックを色々なアイテムで展開します。
スーツのディスプレイは2体。
右は来秋冬のトレンドカラーでもあるブラウンを挿し色に使ったスーツコーディネート。
左は全身ダークネイビーでまとめたモノトーン コーディネート。
この対照的なコーディネートが来秋冬のスーツの提案です。
グレンプレイドにブラウンのウインドウペン、
ブラウンストライプのシャツにモスグリーンのビンテージ風のプリントタイ。
肩に掛けたコートはタリアトーレのカセンティーノのコートです。
ネクタイはビンテージ調のプリントやストライプが新鮮です。
ジャケットはツイード調の生地を中心に
ブラウンベースやブラウンを挿し色に使ったジャケットを提案しました。
チェックジャケットは、色のトーンが少し落ち着いているのが
昨年の秋冬からの小さな変化です。
左のLARDINIのストライプジャケットは3色展開ですが、
個人的に来秋冬着たいジャケットです。
カジュアルコーディネートはニットジャケット。
来秋冬のオトナのカジュアルスタイルにはニットジャケットは欠かせません。
シングル、ダブル、メタルボタン、ストライプやチェックやフェアアイル、ケーブルと、
来秋冬はニットジャケットが充実しています。
コートやアウターは無地だけでなく、柄モノが充実しています。
PITTI UOMOでも注目されていた柄物のコートやアウター。
来秋冬はかなり充実しています。
STILE LATINO の大柄のヘリンボーンのコートや、
BARBOURのブラックウォッチのコートが特に評判が良かったです。
パンツはジャガードやプリントが来秋冬の新しい提案。
ほとんどのパンツメーカーが打ち出していたジャガーやプリントのパンツ。
勿論、BEAMSでも様々なパンツブランドで展開します。
意外と合わせやすいのではないかという声が多かったです。
来秋冬も充実したバリエーションで展開します。
シャツに関してはリアルタータンではなく、
アップデートされた色柄のチェックシャツが充実しています。
そして、来秋冬のチェックシャツと言えばビッグギンガム。
大きめのギンガムチェックは、来秋冬は外せないチェックシャツです。
今回お見せしたものはほんの一部です。
来秋冬の展開アイテムに関しては各店舗のipadでご覧になれます。
ご興味のある方はショップスタッフにお申し付けください。
手前味噌ですが、来秋冬もかなり良いラインナップになったと思います。
個人的にも欲しいものがたくさんあって何を買おうか今から悩みます。
来秋冬は何を買おうかなんて考えているうちに、あと二週間ちょっとでPITTI UOMOです。
秋冬も始まっていないのに、もう来年の春夏のことを考えなければなりません。
出張で着る服も何を持っていこうかと既に色々考えています。
洋服屋にとっては身に付けるモノも仕事道具ですから疎かにはできません。
1月の出張はいつもスーツケースが28㎏。
6月は何とか25㎏以内に抑えたいです・・・。
NAVY & WHITE
昨日は来秋冬の社内向け商品説明会でした。
私の役目は会議の冒頭で来秋冬の傾向の解説です。
1,000枚以上ある画像の中からピックアップして、
最終的に46ページ分くらいのボリュームになりました。
説明する時間は約45分。
人前で話すのは得意な方ですが、
今回から少しシステムが変わったので、
スライドの進行に手間取り、いつもより大変でした。
アナログ人間なので、ちょっとしたシステムの変更も着いていくのが大変です。(笑)
各店、各部署を代表して参加しているスタッフは約90名。
2日間にわたる長丁場なので、話す方もも聞く方も大変です。
参加したスタッフの皆さん、お疲れ様でした。
出張やミーティングや商談が続きバタバタしていて、
買い物もあまりできない状況でしたが、
先日久しぶりに買い物しました。
まずは、休日に着るカジュアルなジャケットが欲しくて、
このジャケットを購入しました。
久々の ”ELEVENTY”
粗いカノコのような素材感が特徴的なストレッチのジャージジャケット。

元々は白いパイピングが施されていましたが、
ネイビーに変更しました。
パイピングが同色では意味がないという意見もありますが、
同色でも結構アクセントになっています。
先々週のイタリア出張にも着ていきましたが、
軽くてストレッチがきいて、型崩れもシワも気にならず、
飛行機の中でもカーディガン代わりに着ていました。
見た目はジャケットなので、
出張の時も便利です。
これからの季節はポロシャツやTシャツと合わせてもいいですし、
袖をたくし上げて着てもいいと思います。
また、ショーツスタイルにも合うジャケットだと思います。
このジャケットがあまりに使えるので、
数年前に購入したイレブンティのジャージ ジャケットをモディファイしました。
エルボーパッチを自分で取り外しました。
印象が随分変わりますね。
メタルボタンなので、今風?のジャージ ジャケットに見えます。
ライトグレーのジャケットはホワイトパンツとの相性もいいので、
これからの季節、活躍しそうです。
私、色々なものをモディファイして長く着るのが得意です。(笑)
もう一つは、初めて購入するブランドのホワイトパンツ。
”C+ PLUS ” のホワイトチノ。
脇ポケット下の C+のリベットがアイコンです。
最近この部分にアイコンを付けるパンツブランドが少し増えてきました。
こんな感じのコインポケットも好きなディティールです。
イタリアのカジュアルなパンツでも、
こんな風にアメリカ的のディティールが入っているものが個人的には好きです。
ホワイトだとあまり目立ちませんが、
フロントのステッチも少し特徴があります。
カラーパンツであれば、もう少し目立つので、
このパンツの特徴的なディティールになります。
股上は結構浅いですが、かなりカーブしているので、
フィット感が良くとても履きやすいです。

このシープラス。
日本ではまだ知られていないブランドですが、
イタリアではジワジワと人気が出てきています。
私がミラノに行くと必ずチェックするセレクトショップのBRIAN & BARRY が、
先日ミラノの中心地に拡大オープンしたのですが、
リニューアルに際してスタッフの穿くパンツは全て、
このシープラスになったそうです。
因みに、シャツはベビーラクアを着ているそうです。
もちろん、ブライアン&バリーの店頭で売られています。
このパンツ、かなり細いシルエットですが、
見た目とは違いとても快適な履き心地です。
タイトなシルエットが苦手な人には是非試着していただきたいパンツです。
私も脚に張り付くようなタイトなパンツが穿けないので、
このパンツの履き心地とシルエットはかなり気に入っています。
このジャケットとパンツ、合わせようと思って購入したわけではないですが、
これからの季節、ネイビーとホワイトのコーディネートはとても映えます。
マリンのイメージは夏の定番なので、ネイビーやホワイトのパンツは、
これから季節とても使えるアイテムです。
私もホワイトパンツが苦手でオフホワイトを好んで穿いていたのですが、
最近はホワイトパンツにハマっています。
皆さんに比べて完全に出遅れています。(笑)
服だけでなく、実は色々と出遅れることが多い私です・・・
ネイビー & ホワイトと言えば・・・
今週こんなものも買いました。
先日購入したカラーの逆バージョンのORCIVAL のバスクシャツ。
ネイビーベースにホワイト。
ボートネックが似合わないのに結局2色買いしました。
かなり気に入っています。
そして、キャンセル待ちを入れてやっと購入した、
このファイブポケット。
シビリアのホワイトデニム。
デニムがあまりにも履きやすくて結局2色買いしました。
タイトなシルエットでありながらストレスがなく、
脚が細く見えるのが気に入りました。
パンツはブランドではなく、
”自分の体形に合うかどうかが重要” というのが持論なので、
そういう意味ではシープラスやシビリアは、
私にとっては良いパンツということになります。
まさか自分がシビリアのデニムを穿くとは・・・
完全に食わず嫌いでした。(笑)












































































































