赤ちゃんの腸は、大人とは全くちがう | 自分らしさを追求する女性セラピスト  Hitomiのブログ

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女治療家ひよっこダンサーがお伝えする「できる女」の作り方

こんばんは、Hitomiです。


やっと、前回腸のしくみ(成人バージョン)の続きです。


前回の内容を少し復習しますと



腸の働きを簡単に説明。


成人では、食物中のたんぱく質は胃から出るペプシン、膵臓から出るトリプシン、キモトリプシンなどの

たんぱく質・ポリペプチド分解酵素の作用を受けてアミノ酸まで分解されるか、


一部は分子数の少ないポリペプチド(アミノ酸が複数結合した形のもの)のまま小腸粘膜上皮を通して体内に取り込まれ、


血液を経て体内各所の細胞に送り込まれます。


成人の健康な腸では、アミノ酸が結合した高分子タンパク質のまま粘膜を通過することはあまりありません。


でしたね。


ところが、生まれて間もなくの新生児では胃酸もなく、たんぱく質分解酵素もほとんど分泌していません。


乳児期を通じて徐々に分泌は増えてきますが、たんぱく質分解酵素が十分に分泌されるようになるのは

1歳から2歳過ぎだと言われています。



…そうすると、新生児・乳児期に与えられたタンパク質は分解・消化されず、小腸から吸収もされずに大腸から外に排出されてしまうのでしょうか??



実は、乳児は母乳中のたんぱく質の栄養分だけはトリプシンなどのわずかに分泌される分解酵素で容易に分解・消化され、ペプチドの形で腸管粘膜上皮から吸収されています。


しかし、牛乳などの異種動物の乳性分に含まれる異種タンパク質はわずかな分解酵素では分解されず、

それにもかかわらず、新生児や乳児の腸管から吸収されることが起こっています。



あれ、これどっかで聞いたな…

そう、さきほどの腸のしくみ(成人バージョン)の、リーキーガット症候群(LGS)にそっくりですよね。


ヒト母乳のたんぱく質は、カゼイン(凝乳・カード)、乳清、非タンパク態窒素の3つに大きく分かれます。

非タンパク態窒素というのは、たんぱく質そのものではなくたんぱく質が分解されてできる遊離ポリペプチドやアミノ酸などで、腸管からすぐに吸収されやすく、体内で必要なたんぱく質を合成するのに最も良い形で母乳に含まれ、21%とかなりの量を占めています。


ヒト母乳のカゼインは牛乳のカゼインに比べてきめが細かくソフトカードともよばれ、赤ちゃんの腸でも容易に分解、消化されます。


乳清の中には、インムノグロブリンと呼ばれる免疫タンパク質や、白血球、マクロファージといった生きた細胞さえ含まれています。


このようなたんぱく質は、粘膜上皮細胞内で分解されては困る高分子で、実際分解されないまま胃から小腸にまで達し、一部はそのまま腸内にとどまって腸壁を保護し、一部は小腸から直接体内に入っていたのです。



どういうことでしょうか。


つまり、

・赤ちゃんの胃や腸ではたんぱく質分解酵素があまり分泌されない

・赤ちゃんの腸の網目はすごく粗く、異種タンパク質が入ってくると吸収して体内に取り込んでしまう。

・しかし、逆に、取り込みやすい状態でないと母乳中の免疫物質を分解してしまうのでそれは困る



ちゅう訳です。


新生児や乳児は、母乳中の必要な免疫物質を高分子のまま吸収して体内に取り込む機構を持っているのですが、それだけでなく腸管で分解・消化できない異種の抗原タンパク質でさえ丸のまま体内に取り込んでしまっていることがわかってきました。


抗原という言葉が出てきました。

つまり何が言いたいのかと言いますと、この抗原タンパク質を丸のまま取り込んでしまっていることが


あらゆるアレルギー、アトピー性皮膚炎の原因になっているということです。



もう少しだけ続きをお話しします。


ヒトの母乳には牛乳に比べてインムノグロブリンA(IgA)が非常に多いとされています。

新生児・乳児ではインムノグロブリンAが口から取り込まれると、分解されないまま胃を通過し、小腸の壁にびっしりと敷き詰められます。


この母乳に含まれるIgAによって腸内に入ってくるウィルスや細菌が腸壁から吸収されないように防備がなされているのです。これが、母乳には免疫があるといわれているゆえんです。


新生児は、このたんぱく質(IgA)を自分で作る力を持っていません。


その発現の時期は、生後6~7か月を過ぎてからで、多くは2歳半で大人並みに近づくと言われています。


2歳半つまり、「3つ後の魂100まで」といわれるのは、このときにヒトの子としてほぼ完成し

母乳が本当に要らなくなる時だということです。(哺乳動物としてね)


このように母乳によって補給を受ける乳児期免疫の態様を「受動免疫」と呼んでいます。


ちなみに、今は粉ミルクが改良されだいぶ母乳に成分的に近づけてきましたが

決定的な違いがあります。

それは、粉ミルクには免疫物質が一切含まれていない  ことです。


母乳の効能がこれで何割かはよくわかったと思います。


そして、もっと重要なことがここからわかります。


一般的な離乳食の開始が早すぎるということです

生後6~7か月でやっとIgAが「発現」、2歳くらいまでは母乳の免疫が必要なのです。


母子手帳には5~6か月で離乳食開始、1歳過ぎで断乳。です。。ショック!なんで?

実は、根拠がないそうですよ。


さて、早すぎる離乳食にはどんな弊害が待っているのでしょうか。

ヒントはリーキーガット症候群で起こる症状、IgA、受動免疫、抗原ですかね。


チビさんが起きたー!笑


本日はここまで。


読んでいただき、ありがとうございましたドキドキ


Hitomi