観葉植物があると、部屋にカビが増えてしまうの?
こんにちは。橋本です。
子どもによっては、カビによってアトピーが悪化することがあります。
ですから当然、アレルギー体質であれば、部屋に観葉植物があるより、ないほうが好ましいのは間違いありません。
そのため、そういう見方をしてしまうと、観葉植物を置くことにはデメリットしかないように思えてしまいます。
しかし、観葉植物を置くことには、大きなメリットもあります。
観葉植物のリラックス効果
観葉植物は、インテリアに欠かせません。
無機質な部屋にあたたかみが生まれ、観葉植物があることでインテリア全体にも深みが増します。
さらに、よくいわれるのは「癒し」の効果。
脳科学の分野では、植物の緑は、脳の「大脳旧皮質」という本能的な部分を刺激して、それが「精神的な癒し」になるといわれています。
まあ、細かい理屈抜きにしても、視界に緑があるほうが、心の緊張がとけ、リラックスできますよね。
部屋に緑がまったくないより、少しあったほうが心地いい空間になります。
忙しい毎日の生活の中でも、ふと緑に目をやり、ひと息つく時間があれば、心にも余裕が生まれるでしょうし。
また、「緑を育てる」という習慣が、子どもの身近にあることは、悪いことではありません。
むしろ、いいことですよね。
そしてもし、乾燥しがちな部屋であれば、観葉植物があると、より快適な湿度にすることができます。
乾燥肌の予防になることも考えられるわけです。
しかしこれにはちょっと注意が必要で、逆に湿気がこもりがちの部屋であれば、カビを広げる原因になりかねません。
観葉植物は空気を浄化するか?
「観葉植物を置くと、二酸化炭素を吸って、酸素を出してくれるので、空気がきれいになる」
そうまことしやかに言われますが、どうなんでしょうか?
植物は光がなければ、成長できません。
しかし、観葉植物は部屋の中に置くものですよね。
ある程度、部屋に置きっぱなしにしても枯れないものでないと困ります。
そのため、観葉植物は、日陰を好むものがほとんどです。
日陰を好むということは、それだけ成長もゆっくりなものが多く、酸素を生産する能力はそれほど多くありません。
よほどの観葉植物を置かない限り、人間が吐く二酸化炭素のほうがよっぽど多いのが、実際のところなんですね。
空気をきれいにするなら、素直に窓を開けて換気したほうが、話は早いわけです。
科学的根拠はあるのか?
ほかにも観葉植物には、いろんな効果があるといわれています。
ホルムアルデヒドなど、部屋を汚染する化学物質を吸収する効果。
植物が自ら殺菌成分を出すという、「フィトンチッド」といわれる効果。
ほかにも、マイナスイオンを出すという効果。
いろんな効果があるといわれますが、どれくらいの観葉植物を置けば、どれほどの効果があるのか?
残念ながら、まだ決定的な科学的根拠はありません。
置く場合は、湿度を上げすぎないように
こう見ていくと、観葉植物にもメリット・デメリットがいろいろあります。
部屋にカビをはやさない、増やさないようにと考えると、観葉植物は置かないのがいちばんだと思います。
観葉植物は、絶対に置かないと困る、というわけでもないですし。
しかし、心の癒しを与えてくれる、心に余裕を与えてくれるという観葉植物のメリットも捨てがたいものがあります。
「ペットが飼えないから、せめて観葉植物ぐらいでも置きたい」
そう考える人もいるかもしれません。
アトピーだから観葉植物は絶対置いたらいけない、というわけではなく、置く場合は、鉢の土などにカビが生えないように注意する。
時々、落ち葉を取ったり、水をあげすぎたりしない、とかですね。
それから、観葉植物をカビを広げる温床にしないためには、部屋の湿度を上げすぎないような気づかいも必要です。
具体的には、部屋の風通りが悪くならないように心掛ける、とかですね。
そしてダニ、カビを増やさないようにするには、部屋の湿度をなるべく40~60%の範囲にキープするのが理想。
しかしながら、いざ、「今、湿度って何度?」といわれても、答えと実際の湿度にはズレが大きかった、なんてこともよくあること。
くやしいけど、人間の感覚は意外とあてにならないものです(苦笑)。
「今日は、ジメジメしてるなー」ぐらいなら、わかるんですが。
そういう意味でも、やはりカビが生えないような湿度管理をするなら、部屋に湿度計を置いておくと助かります。