子肌育Blog アトピーに負けない生活。

子どものアトピー性皮膚炎治療、スキンケアなどについての正しい知識を、わかりやすくまとめています。


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なぜ「ヒルドイドクリーム」は、あまり使われないのか?


こんにちは。橋本です。


乾燥肌、アトピーの治療に使われる保湿剤、ヒルドイド。


ひとくちに「ヒルドイド」といっても、製品のラインナップには、3つのタイプがあります。


ヒルドイドの製品ラインナップ:

ヒルドイドクリーム

ヒルドイドソフト軟膏

ヒルドイドローション


ヒルドイドは全部で、この3種類ですね。


有効成分の量は、どのタイプも一緒。0.3%です。


「ヒルドイドソフト軟膏」や「ヒルドイドローション」は、よく処方され、子どもにも好んで使われているように感じます。


そのため、「えっ、ヒルドイドの製品って2種類だけじゃなかったの?」という人もいるかもしれません。


でも、なんで残りのもう1種類……「ヒルドイドクリーム」は、あまり使われていないんでしょうか?


ヒルドイド:3種類


 


ヒルドイドクリームがはじまり


ヒルドイドは、1949年にドイツで開発された塗り薬。


もともとは、「血行不良」「しもやけなどの治療」「傷跡の修復を助ける」……などの効果を狙って使われていました。


有効成分であるヘパリン類似物質が、血行をよくするのを、動物実験によって確認できたためです。


日本での発売にこぎつけたのは、1958年。


意外と昔。もう、発売から50年以上、経ってるんですね。


そのとき発売されたのは、「ヒルドイドクリーム」です。


昔は、ヒルドイドといえば、クリーム。この1種類しかなかったわけです。


 


乾燥肌に対する効果は、あとで認められた


なら、「ヒルドイドソフト」が発売されたのは、いつかっていう話ですが……。


それが、かなり後で、1996年。


「ヒルドイドローション」が発売されたのは、2001年です。


で、その「ソフト」「ローション」、2種類が発売される少し前の、1990年。


その時にはじめて、ヒルドイドクリームが肌の水分保持増強が期待できる保湿剤として、国の認可がおりたんです。


つまり、ヒルドイドは、かなり昔からあるものの、最初は血行改善の治療薬として。


乾燥肌、アトピーの治療、「保湿剤」として処方できるようになったのは、ずいぶん後になってからなんですね。


そして、「ソフト」「ローション」ができたのも、かなり後になってからなんです。


ヒルドイドの発売と保険適応の流れ:

・ 1958年 ⇒ ヒルドイドクリーム発売(血行改善の治療として)

                                    ↓

・ 1990年 ⇒ ヒルドイドクリームが保湿剤として使えるように

                                    ↓

・ 1996年 ⇒ ヒルドイドソフト軟膏を発売(血行改善、保湿効果など)

・ 2001年 ⇒ ヒルドイドローションを発売(血行改善、保湿効果など)


 


デリケートな皮膚の治療に使うものだから


やっとここで、最初の問題に戻るわけですが。


なぜ、「ヒルドイドクリーム」は、あまり使われていないか?


それは、配合成分が関係してきます。


ヒルドイドクリームには、「ラノリンアルコール」という成分が含まれています。


参考記事:

「ラノリン」という保湿成分


この「ラノリンアルコール」は、接触皮膚炎(かぶれ)がおきるケースがあることが報告されています 1)


乾燥肌やアトピーなど、皮膚のバリア機能が壊れている状態のところでは、より接触皮膚炎(かぶれ)がおきるリスクが高くなる。


そのため、なるべくなら、そういう成分が配合されているものを使いたくない。


それが、お医者さんの気持ちではないのかな、と思います。


そのほかにも、「ヒルドイドソフト」のほうが、油分が多いので、「より保湿効果を期待して」という考えもあってのこと、かもしれません。


あくまでも推測。仮説の話ですが、こういったような理由で、皮膚科で「ヒルドイドクリーム」が、あまり処方されないのではないかな、と。


ただし、「ヒルドイドクリームは、使うと、かぶれる危ない塗り薬だ」、というわけではありません。


「合わない場合もある」と、わかって使うならOKですね。


ちなみに、ヒルドイドローションには、「還元ラノリン」という成分が配合されていますが、こちらは「ラノリンアルコール」ほどには、かぶれるリスクは高くない。


そう、パッチテストの試験結果では、報告されています。


 


 


 


関連記事:

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参考文献:

1) 石原 勝, ほか. ラノリンパッチテスト研究斑. パッチテストによるラノリンおよびラノリン誘導体の安全性の比較検討. 西日皮 47: 864-873, 1985.


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