皆さま、こんにちは！
今日はオシャレな洋風な駅舎を持つ
予讃線・浅海（あさなみ）駅の訪問記です。
「古い木造駅舎にしか興味がないから浅海駅には関心ナシ」
とおっしゃる駅ファンがいるかもしれませんが、
もし、この駅舎が大正時代に竣工したモノだとしたら
どうします？
細部を観察せずにはいられなくなりますよね？
確証はありませんが
自分は大正15年に開業した当時の駅舎を
改装したモノと推測してました。
その理由は後ほど触れることにしまして…
まずは浅海駅のプロフをざっくりと紹介。
浅海駅は予讃線（当時は讃予線）が開通した
大正15年に開業した駅です。
浅海村（合併により昭和30年に消滅）にあったことから
この駅名が付いたみたいですね。
浅海駅の駅舎は
三角屋根とアーチ状の側窓が特徴です。
中から見るとこんな感じでした。
アーチ状の窓は嵌め殺し構造で
ワンオフで造られたモノだと思いますけど、
制作には相当な費用が必要だったのでは？
ちなみにJR四国内にある
アーチ状の側窓を持つ駅舎は、
浅海駅が唯一だったはずです。
駅舎には出札窓口が備わります。
浅海駅が無人化されたのは昭和59年のこと。
駅舎はJRに移行前後に
現在の姿に改装されたようですけど、
出札窓口があるということは
簡易委託駅だった時代が
あったのでしょうかね？
こちらは同室にある待合スペースでした。
窓口に構内の環境美化を称える感謝状が掲げられてます。
手前にお人形が飾られてますけど、
ヒゲが勝手に伸びてたりしませんよね？
続いてはホームにイン。
浅海駅は列車の行き違いが可能な
相対式ホーム２面２線構造でした。
構内の外側に
バラストを保線車両に詰め込むための
荷役線（線路）がありますが、
旅客ホームを改修した線路ではなく
戦前からバラストの積み込み用として
機能していたようです。
ホーム中央にある
島式タイプじゃない待合所にも注目ください。
この待合所を眺めると、
支柱の木材が駅舎の上屋と同一なことがわかります。
駅舎の上屋はこんな感じでしたよ。
ホームにある待合所は
戦後間もない時期に撮影された航空写真に
姿が写っていることから、
今ある駅舎もその頃には既にあったはずです。
それと無人化された以後は不要なはずの駅舎室が
残されてることからも、
今ある駅舎は開業当時に設けられたモノと
推測した次第です。
今は無人化され
静かな佇まいの浅海駅ですが、
昭和30年代～40年代にかけて
地元で採れた梨やみかんの発送で
賑わっていた時代があったみたいですよ。
国土地理院のサイトに掲載されてる
昭和40年撮影の航空写真に、
駅前にある農協倉庫に伸びる引込線の姿が
写ってました。
それとバラスト荷役線にも数両の貨車が写ってます。
目を細めてよ～くご覧ください。
浅海駅での貨物の取り扱いが廃止された昭和46年以降、
引込線は撤去されたようですけど、
当時使われていた倉庫は今も見ることが出来ました。
倉庫は今も、JAえひめ中央の集果場として
操業しているみたいですね。
最後は浅海駅で行き違いをする
普通列車の画像で〆ます。
駅前に立っただけじゃわかりませんが、
浅海駅は海岸線から200メートルしか
離れていない場所にあります。
ネットを見ると２番線ホームにあった待合所が
最近になって撤去されたという情報もあるし、
駅舎の行方もちょいと気になってました。
潮風のダメージは意外にデカいですからね。
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