皆さま、おばんです!
室蘭本線の沼ノ端(ぬまのはた)駅。
この駅のことを知っているよ!という同志の皆さん、
きっと多いのではないでしょうかね?
室蘭本線と千歳線が分岐するターミナル駅で
実は自分、そんな沼ノ端駅に降り立ったのは
昨年5月が初めてのことでしたけど、
ここに来て驚いたことが沢山あったのですよ。
一番衝撃的だったのがこれ。
沼ノ端駅はこんな近代的な駅舎を持つ駅で、
しかも特急列車が停車する駅だっていうのに…
無人駅なのです。
ねっ、ねっ、ビックリでしょ!?
沼ノ端駅が無人駅化されたのは最近の出来事ではなく、
平成12年に施行されたとのこと。
駅舎はその後の平成19年に改築されたんですって。
だから、こんなにデッカな駅舎ですけど出札窓口は無し。
完全に無人駅仕様で造られた駅舎なのでした。
他にも構内で驚きの"アレ"を見つけましたが、
その話題は後ほどに。
それでは最初に駅の歴史をおさらいします。
沼ノ端駅は室蘭本線の前身である北海道炭礦鉄道の手により
明治31年に開設された駅でした。
大正15年に千歳線(当時は北海道鉄道札幌線)が開通しますが、
実はもう1本、沼ノ端駅から分岐していた路線があり、
昭和61年に廃止された富内線(鵡川駅-日高町駅間)の末端区間が
昭和18年までここから伸びていたそうですよ。
それぞれの線路がどのような方角に伸びていたのかが気になり、
昭和22年撮影の航空写真をチェックしてみたのですけど…
それよりも、もっと気になるモノを見つけちゃった。
まさかこんな場所に飛行場があったとは…
こちらは戦時中に陸軍が使用していた沼ノ端飛行場とのこと。
沼ノ端駅も軍の物資輸送に関わっていたのかもしれませんね。
それで駅舎のチェックを開始します。
エレベーターを備えたバリアフリー対策万全な駅ですけど、
コデブな自分は階段を伝って階上にあがりました。
最近はデスクワークばかりで体がなまりっぱなしですから。
駅の南北を結ぶ自由通路です。
駅舎に待合室が設けられていないため、
列車待ちのおばあちゃんたちが項垂れながら通路に座ってましたよ。
オシャレな造りの駅舎も素敵ですが、
やはり待合室は必要ではないかしら?
階段を降りてホームに入りますが、その前に…
橋上駅舎化により誕生した北口も見ます。
デザインは南口とほぼ一緒、
構内の南側には留置線があり保線車両が留置されてましたよ。
駅舎の上から北口広場を眺める。
景色の奥が地平線のように見え、
まるでこの先に海があるように感じますが、
実際に太平洋があるのは反対側ですので。
さすが北海道って感じ。
沼ノ端駅は相対式&島式ホームによる複合2面3線構造でした。
沼ノ端駅と言えば、白老駅付近まで続く真っすぐな線路。
沼ノ端駅から総延長28.7キロの直線区間が伸びてますよ。
こんな景色が楽しめるのも北海道ならではですよね。
こちらは札幌駅/岩見沢駅方面に伸びている線路でした。
中央の2線が室蘭本線で両側の2線が千歳線、
複線同士が分岐する場面はいつ見てもドキドキしちゃいます。
先にも書きました通り、沼ノ端駅は特急列車が停車する駅ですが、
停まるのは電車特急の「すずらん号」のみで、
他の特急列車は通過する模様。
構内を眺めていたら特急「スーパー北斗」が
爆音をあげながら通過してゆきましたよ。
オッサンになっても特急の通過シーンはキュンキュンきちゃいますな。
さてさて、冒頭に書いた「構内で見つけた驚きの"アレ"」の件ですけど、
南口側にこんな建物があるのに気づいたのです。
ひょっとしてコレって…
平成12年まで使われていた旧駅舎じゃありませんの?
通常は、新しい駅舎が建てられると
古い駅舎は解体される運命にあるのですけど、
新旧駅舎が並んで置かれてるとか、そんなことがあるのでしょうか?
そこで確認のために謎な建物を正面から見てみました。
スタイルはどう見ても駅舎そのものって感じですよね。
そこで近づいてみると…
「沼ノ端駅」の文字を剥がした跡がある。
この建物はやっぱり駅舎だったんだ!
どんな理由で旧駅舎が残されているかはわかりませんが、
沼ノ端駅は18年前に退役をした駅舎が残る
駅マニアが大歓喜すること間違いなしの駅でした。
それと駅前には、
鉄道ファンが喜びそうな店名の食堂さんもありましたっけ。
最後にもう一度言いますけど、
こんな巨大な駅舎を持つ無人駅ってなかなかないと思いません?
室蘭駅
母恋駅
御崎駅
輪西駅
東室蘭駅
鷲別駅
幌別駅
萩野駅
白老駅
糸井駅
沼ノ端駅(平成30年4月24日)
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