皆さま、こんにちは！
唐突ですけど、この駅名を読めますでしょうか？
ば、ばん…なま…うち…？
ぶっぶ～!!! ですわ。
これをすぐ読めるのは地元の方、能力が高い駅ファン、
もしくは頭の中に日本語IMEがインストールされた方でしょう。
正解はこちらでした。
札沼線・晩生内（おそきない）駅です！
正直これ、自分はどんなヒントをもらってもわかりませんって。
もし「答えが出るまで飯抜き」とか言われたなら、
餓死すること間違いなしですよ。
道内にはアイヌ語を語源とする駅名を持つ駅が数多く存在しますけど、
ここもそんな駅のひとつらしく。
「川尻の剥げている場所」を意味する「オソッキナイ」が語源だそうです。
晩生内駅は難読駅名を持つ駅としても有名らしいですぜ☆
そんな晩生内駅は昭和10年に開設された駅、
開業当時から使われている古い木造駅舎を持つ駅でした。
現在は単式ホームが１本あるだけの棒線駅ですけど、
昭和54年までは貨物の取り扱いがあったらしく。
駅舎とホームの間の空き地があるのは、
かつてここに貨物の荷役線があったからなんですって。
ここも昔は線路が敷かれていたんだ。
晩生内駅のホームが遠方から見る。
この方角からホームを見ると島式ホームのように見えたのは、
国鉄時代はホームの駅舎寄りにも線路があったのが理由のようですね。
実は近年、晩生内駅では
これらの線路跡や荷役ホーム跡地を利用してある実験が行われたそうです。
その実験とは…
線路と道路の双方を走行できる
DMV（ヂュアル・モード・ビークル）の走行試験でした。
鉄道ファンの同志の皆さんでしたらDMVのこと、ご存知ですよね。
長らくJR北海道が開発を進めていたものの、
道内のJR線で事故が多発したために計画を中止しちゃったアレです。
平成16年に登場したDMVの初代モデル
「サラマンダー901号」の走行試験がここ、
札沼線の石狩月形駅→晩生内駅間で行われたそうですよ。
そうなると気になるのが、
当時の実験の跡が今でも残ってるのじゃないかってこと。
同じDMVの実証実験が行われた南阿蘇鉄道高森線は、
高森駅の構内に今でも
線路に車両を載せるためのガイドレールが残ってましたからね。
古い鉄道雑誌によれば、DMVは試験中、
晩生内駅構内をこんな経路で走行してたらしい。
石狩月形駅方向から線路を走ってきたDMVは
晩生内駅のホームに停車、ここで線路を外れる作業に入ります。
この辺りに線路の高さに揃えられた板敷があり、
板敷にタイヤを載せて線路から離脱してたらしいですけど…
試験が行われたのは今から13年前のことです。
さすがに今は何も残ってませんでしたわ。
この先、DMVはクルマと同様にタイヤで走行。
ホームと駅舎の間を抜けて構外に出てたそうです。
白い柵から構外に出て、
石狩月形駅までは道路を走行していたそうですが…
白い柵が今でも残ってるじゃないの！
この柵、DMVの試験に合わせて設置されたモノで間違いないですよね？
雪の重み？誰かが車で突っ込んだ？
なんかグンニャリと折れ曲がってましたけど。
この柵を見て、感動で震えてるのって自分だけじゃないでしょ？
同志の皆さんもそうでしょ？
駅舎の中はこんな感じでした。
窓口はべニア板で塞がれてましたけど、
無人駅化後も、業務委託された地元の方が
ここで切符を売られていたみたいですね。
以上、晩生内駅は柵以外にも魅力がたっぷり詰まった駅です。
この佇まいを見てください、いやもう本当に良い！
結局、JR北海道では計画が頓挫しちゃったDMVですが、
阿佐海岸鉄道では実現に向け現在も計画が進行中。
こちらも今から楽しみです。
コストのことを考えたらBRTでもいいんじゃないかって？
そんなことしたらJRと相互乗り入れ出来なくなっちゃいますし…
とにかく、そこはツッコんじゃダメですからね！
☆追 記☆
ブログ仲間の黒羽さんがなんと！
国鉄時代の晩生内駅の駅舎の写真を撮影されてました。
改築前の貴重なお写真です。
ぜひチェックしてみてくださいね。
晩生内駅（平成27年10月21日）
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