It Had to Be You

金持ちの娘ヴィクトリアは、これまで三度結婚式をしようとした。だが誓いの言葉を求められて「I do」と言うことができずに、その場から逃げ出した。
その後先住民のジョージと列車の中出会った。さらにジョージと同じ顔をした消防士のジョニーと出会った。ジョージは「自分はあなた(ヴィクトリア)の潜在意識」みたいなことを言う。
さらにオリヴァーという男性と四度目の結婚式をしようとした。その会場にジョージが乱入してきた。


映画関連目次(闇雲映画館)

製作年:1947、監督:Don Hartman、Rudolph Mate、脚本:Allen Boretz、Don Hartman、Melvin Frank、Norman Panama


■ はじめに

登場人物(キャスト)
 ヴィクトリア・スタッフォード(ジンジャー・ロジャース)
 スタッフォード氏(パーシー・ワラム) 父親
 スタッフォード夫人(スプリング・バイイントン) 母親

 オリヴァー・ハリントン(ロン・ランデル) 婚約者
 ハリントン氏(サーストン・ホール) 父親

 ジョージ・マッケソン(コーネル・ワイルド:二役) 先住民
 ジョニー・ブレイン(コーネル・ワイルド:二役) 消防士
 


■ あらすじ

◆ 三度目の正直?

ヴィクトリア・スタッフォードは金持ちの娘である。なので男性と付き合う機会も多い。

お互いに好きになって結婚式を迎える。式では双方が誓いの言葉を承諾する。

判事あるいは牧師、神父が「あなたは、この男性と...」と人生を一緒に全うする誓いを確認する。それに対して「I do」あるいは「I will」などと返答する。

だがしかしヴィクトリアは、この瞬間に疑問を感じて、逃げ出してしまう。婚約者や出席者はヴィクトリアを呆然と見送る。

このようなことが過去二度も発生した。今回は三度目。だが今回もヴィクトリアは、この言葉を言うことができずに、式場から逃げ出した。

相手方も両親も呆然となる。

◆ ジョージ・マッケソン

ある日ヴィクトリアは夜行列車に乗った。コンパートメントにある男性が乗り込んできた。

先住民の姿をしている。「ジョージ・マッケソン」と名乗った。かなり図々しい態度である。

だがヴィクトリアは、必ずしも嫌悪感は抱かない。だがジョージがあまりにも図々しいので口論する。

ジョージは「自分(ジョージ)はあなた(ヴィクトリア)の子供のころからの空想の産物」と言う。さらに「あなたが大人になれば、自分は消え去るだろう」と加えた。

ジョージは屋敷までついてきた。家族の前でも勝手なことを喋った。

◆ オリヴァー・ハリントン

金持ちの娘で、さらに可愛いヴィクトリアに四人目の婚約者が決定した。オリヴァー・ハリントン。

オリヴァーがヴィクトリアにぞっこんなのはもちろんである。

二人はすぐさま結婚式となる。

だがここで式場にジョニー・ブレインという消防士が乱入してきた。先住民のジョージと同じ顔をしている。

この事件で結婚式は(今までのように婚約破棄ではないが)とりあえず保留となった。

◆ ジョニーも同じ経験をしていた

ヴィクトリアは父親のホームムーヴィを見ていて、先住民の衣装を着たジョニー(らしい人物)にキスをしたことを思い出した。

ジョニーが勤務している消防署を訪問した。

ジョニーと話し込んだが、実はジョニーも結婚式の誓いの言葉を拒否していたことが判明した。しかも三度とヴィクトリアと同じ回数。

ヴィクトリアは、野球、好きな食べ物、映画、音楽など、二人に多くの共通点があることを発見する。

ヴィクトリアはジョニーにぞっこん状態となったが、ジョニーはそうでもないようである。

◆ オリヴァーは考える

一方、オリヴァーは(架空の存在であるはずなのだが)ジョージと会う。

ジョージとヴィクトリアが出会った時のことを知っている車掌の電話番号を聞き出した。

オリヴァーは車掌に連絡を取ってヴィクトリアとジョージのことを聞いて、とりあえず二人の結婚を考え直す。

◆ 両親はオリヴァーとの結婚を

ジョニーとヴィクトリアは一緒に過ごすうちに、二人は子供の頃から知り合いで、お互いに好きであったことを確信した。

ジョニーはヴィクトリアと結婚しようと両親に会いに行く。

だが両親はジョニーをジョージだと誤解し、やはりオリヴァーと結婚させようとした。ジョニーは引き下がらざるを得ない状況。

◆ 四度目の正直?

ということで中止されたヴィクトリアとオリヴァーの結婚式が行われることになった。

まさにヴィクトリアが「I do」と頷く場面。

だがここで(ジョニーではなく)ジョージが乱入するという事態になった。補足しておくと、この時のジョージは幻影である。別の表現をするとヴィクトリアの潜在意識。

ジョージは「火事が発生した」と消防署に通報。消防隊の一員としてジョニーが登場。いや別に火事は発生してない。

ジョニーはヴィクトリアを肩に担ぎあげて、式場から跳び出した。

そのまま消防車に跳び乗った。二人は走っている消防車の上でキスをした。
 


■ 出演作

◆ ジンジャー・ロジャース
(1939)五番街の女/Fifth Avenue Girl
(1938)モーガン先生のロマンス/Vivacious Lady
(1944)恋の十日間/I'LL BE SEEING YOU
(1955)消された証人/Tight Spot
(1952)ドリームボート:大学教授の過去/Dreamboat
(1946)スリ学校の学生/Heartbeat

コーネル・ワイルド
(1941)ハイ・シェラ/High Sierra
(1945)哀愁の湖/Leave Her to Heaven
(1947)永遠のアンバー/Forever Amber
(1948)深夜の歌声/Road House
(1952)剣豪ダルタニアン/At Sword's Point
(1945)魔法のランプ/Magic Lamp
(1952)カリフォルニア征服/California Conquest
(1954)怒りの刃/Passion
(1947)ホームストレッチ、美女の迷いと競馬/The Homestretch
(1942)人生が始まる夜/Life Begins At Eight Thirty
(1955)ビッグ・コンボ:刑事の執念とギャングの反撃/The Big Combo
(1950)二つの国旗:南軍捕虜部隊が北軍に/Two Flags West
(1949)仮釈放から逃亡へ/Shockproof
(1948)ジェリコの壁/The Walls of Jericho