■ Magic Lamp/A Thousand and One Nights
アラディンは魔法のランプを手に入れた。それでアルミナ王女と結婚しようとした。
しかしランプの精霊のバブスがアラディンを好きになり、予測不可能の展開となる。


製作年:1945、監督:Alfred E. Green、脚本:Wilfred H. Petitt、Richard English、Jack Henley


■ はじめに

本作は「アラディンの魔法のランプ」の派生形だが、精霊が女性なのがユニークである。

登場人物(キャスト)
 バブス(イヴリン・キース) ランプの精霊
 アラディン(コーネル・ワイルド)
 アブダラー(フィル・シルヴァース) アラディンの相棒
 アルミナ王女(アデル・ジャーゲンス)
 モヴィラ(ダスティ・アンダーソン) アルミナのメイド
 サルタン・アル・キール(デニス・ホーイ)アルミナの父
 ハジ(デニス・ホーイ) サルタンの弟

シェリー・ウインターズがクレジットなしで出演している。デニス・ボーイは二役。
 


■ あらすじ

◆ バグダッドの状況

サルタンのアル・キールには王女のアルミナがいた。

しかしアル・キールは弟のハジに地位を追われた。ハジは民衆を弾圧していた。

◆ アラディンはアルミナに会った

バクダッドの青年アラディンは、アルミナの顔を見てみたいと思い立ち、町を通るアルミナの輿に策を弄して忍び込んだ。

そのまま輿に隠れて宮殿の中まで入って行ってしまった。

そして後ほど会う約束までした。大成功である。

◆ アラディンは洞窟に逃れた

しかし警戒厳重な宮殿である。アラディンはたちまち捕まってしまった。牢獄に入れられた。

運がよいことにアルミナのメイドのモヴィラに助けられて脱出することができた。

アラディンは相棒のアブダラと一緒に荒野の洞窟まで逃れた。

◆ 魔法のランプ

そこでコファーという人物に出会った。本作にぴったりな、いかにも怪しげな人物である。

コファーは、洞窟の奥にあるものを取ってきてくれるように頼んだ。

二人はさらに洞窟の中に入った。中でランプを見つけた。コファーを騙して、ランプを持ち出した。

もちろん我々はこのランプが「アラディンの魔法のランプ」であることは知っているが、アラディン本人は知らない。

偶然にアラディンがランプを擦ると、ランプの中から美しい女性が現れた。「バブス」と名乗り「何でもお望みを叶えます」と言った。

我々が知っているランプの精霊は体の大きな男性であるが、この精霊は女性である。

簡単なことを指示すると、確かに望みどおりになった。

◆ アラディンはインドの王子に

アラディンは大胆にも「インドの王子になる」とバブスに指示した。

たちまち、アラディンは立派な衣装を着た王子になった。そして多数の従者も出現した。

アラディンは「これでアルミナに会いに行けばよい」と出発した。

しかしアラディンが予想しない不都合が発生していた。実はバブスがアラディンを好きになったのである。

バブスはランプの所有者のアラディンに従わなければならない。しかし「なんとかアラディンと一緒になりたい」と考えた。

◆ 魔法が解けてしまった

アラディンは、そのままインドの王子として宮殿に入り、アルミナにプロポーズした。

アルミナはプロポーズを受け入れて、めでたく結婚式が開かれた。ハジが二人の結婚を承認したのは、アラディンが巨額の財産をもっていると思ったからである。

だがしか~し、突然魔法が解けてアラディンは元の姿に戻ってしまった。

なぜか?実はバブスがアラディンとアルミナが結婚することに耐えられずに、持っていたランプを投げ捨てたからである。

◆ アラディンはアルミナと結婚した

アラディンは捕らえられたが、またモヴィラの機転で脱出することができた。

アラディンは再度ランプを見つけて軍勢を整えた。宮殿に進撃し戦った。激戦の上ハジ王を倒した。サルタンのアル・キールは復位した。

再度結婚式が開かれてアラディンとアルミナは結婚した。これで二人はハッピーエンド。

◆ バブスはどうしたか?

さて我らのバブスはどうなったのか?どうしたのか?

幸い今のランプの所有者はバブス自身である。「アラディンは双子である」との魔法をかけた。

たちまちもう一人のアラディンが現れた。バブスと新アラディンは結婚した。こちらもハッピーエンド。
 


■ 出演作

◆ イヴリン・キース

◆ コーネル・ワイルド
(1941)ハイ・シェラ/High Sierra
(1945)哀愁の湖/Leave Her to Heaven
(1947)永遠のアンバー/Forever Amber
(1948)深夜の歌声/Road House
(1952)剣豪ダルタニアン/At Sword's Point

◆ シェリー・ウインターズ