■ As Young As You Feel
印刷会社に勤めるジョンは、ある日突然解雇を言い渡された。65歳で定年と言うことらしい。それは親会社の方針とのこと。
ジョンは親会社の社長に談判に行こうとしたが、誰も社長のことを知らない。
そこで変装して親会社の社長と偽って、会社に乗り込んだ。そして高齢労働者を尊重すべきことなどを訴えた。


製作年:1951、監督:Harmon Jones、脚本:Lamar Trotti


■ はじめに
登場人物(キャスト)
 ジョン・R.・ホッジス(モンティ・ウーリー) アクメ社員
 ジョージ・ホッジス(アリン・ジョスリン) ジョンの息子
 デラ・ホッジス(セルマ・リッター) ジョージの妻
 アリス・ホッジス(ジーン・ピーターズ) ジョージとデラの娘
 ジョー・エリオット(デイヴィッド・ウェイン) アクメ社員、アリスの恋人
 フランク・エリクソン(クリントン・サンドバーグ) アクメ社員、ジョーの同僚
 ルイス・マッキンリー(アルバート・デッカー) アクメ社長
 ルシール・マッキンリー(コンスタンス・ベネット) ルイスの妻
 ウィリー・マッキンリー(ラス・タンブリン) ルイスとルシールの息子
 ホアス・ギャラガー(ウォーリー・ブラウン) アクメ管理職
 ハリエット(マリリン・モンロー) アクメ社長秘書
 ハロルド・P.・クリーヴランド(マイナー・ワトソン) アクメ親会社の社長
 


■ あらすじ

◆ ジョンは退職させられた

アクメ社の印刷工のジョン・R.・ホッジスは、息子夫妻や孫娘と幸せに暮らしている。ピッコロの演奏が趣味であるが、演奏会に出るほどの腕前である。

さてある日、仕事を終えて帰ろうとすると、突然解雇を言い渡された。65歳になったので定年とのことである。

◆ ジョンは親会社の社長に変装した

その日は呆然として帰宅したものの、次の日に会社に出向いて、社長などと話に行った。「65歳で定年」は親会社の方針とのこと。

それでジョンは親会社のハロルド・P.・クリーヴランド社長に会いに行こうとした。しかし誰もクリーヴランドのことを知らない。

ジョンは一計を案じた。変装して「ハロルド・P.・クリーヴランド」と名乗ってアクメ社に乗り込んだ。

突然に訪れた親会社の社長を見て、アクメ社は大騒ぎである。

偽クリーヴランドは、経験の深い高齢の社員を尊重するように指示した。

全社員を集めて、同様のことを演説した。孫娘のアリス・ホッジスの恋人でアクメ社の社員のジョー・エリオットは偽クリーヴランドの正体に気が付いた。

◆ 商工会議所で演説した

社長のルイス・マッキンリーは、偽クリーヴランドに地元の商工会議所で演説してもらった。

内容は高齢労働者尊重すべきこと、高齢労働者を雇うことの長所などである。会場は興奮に包まれて、スタンディング・オベイションを受けた。

多くのメディアが取材に訪れて全国に報道された。大袈裟に言えば全国を感動の嵐に包んだのである。

もう少し後のことだが、親会社の株価が上昇するという効果さえ生み出した。

◆ ルイス・マッキンリーは離婚を申し渡された

上記の会場で演説が終わった後、ダンスが催された。偽クリーヴランドはルイスの妻ルシールと踊った。

偽クリーヴランドのリードが良かったのか、先ほどの演説が良かったのかは不明だが、言ってみればルシールは雰囲気に酔ってしまった。そして偽クリーヴランドに恋をしてしまったのである。

客観的に見れば、それほどルイスに重大な欠点があるとも思えないが、20年も暮らしていれば、それなりのことはあるだろう。

ルシールはルイスに離婚を申し渡して、バッグに衣類を詰めて、偽クリーヴランド=ホッジス家に向かった。しかしどうして住所が分かったのか?→前日はいったん二人はホッジス家の前まで来ている。

◆ ルシールが訪ねてきた

偽クリーヴランド=ジョンが帰宅した。変装を元に戻した。

ここでジョーの証言により、偽クリーヴランドはジョンであることが判明した。

そしてルシールが訪ねてきた。年甲斐もなく、ルシールは自分の感情をジョンに表現した。

ジョンは落ち着いて、長い夫婦生活の間には、いろいろなことがあり、それを乗り越えるべきことを諭した。

ルシールは、それを聞いて、ルシールを追いかけてきたルイスと仲直りした。二人は立ち去った。

◆ クリーヴランドが訪ねてきた

さて、偽クリーヴランドの演説に本物のクリーヴランドが気づかないわけはなく、ホッジス家を訪ねてきた。

ジョンと会って話し、ジョンが悪意の人物ではないことを理解し、その主張にも感銘した。

ジョンは彼が望む限り、アクメ印刷で仕事ができることになった。
 


■ 補足

ジョーはホッジス家にしょっちゅう入り浸っている。

秘書のハリエットが、いつも腰をフリフリしながら歩いているのは笑える。やっぱりマリリンだな。

ジーン・ピーターズとセルマ・リッターは「(1953)拾った女/Pickup In South Street」で共演している。恋人がスパイだとしらずに使われていたキャンディ(ジーン)は、本当のことを知ってスリのスキップ(リチャード・ウィドマーク)やネクタイ売りのモー(セルマ)と協力して、スパイ組織と対決する。
 


■ 出演作

◆ セルマ・リッター
(1947)三十四丁目の奇跡(奇蹟)/Miracle on 34th Street
(1950)イヴの総て/All about Eve
(1953)拾った女/Pickup on South street
(1961)ママは二挺拳銃/The Second Time Around

◆ コンスタンス・ベネット
(1942)硝煙のダコタ/Wild Bill Hickok Rides
(1951)素晴らしき哉、定年!/As Young as You Feel

ジーン・ピーターズ
(1948)海の呼ぶ声/Deep Water/漁師とケースワーカーと孤児
(1948)征服への道/Captain from Casile/恋人ともに新大陸に渡る
(1950)Love That Brute/ギャング・ロマンティック・コメディ
(1951)女海賊アン/Anne of the Indies/捕虜を救って好きになったが裏切られる
(1952)革命児サパタ/Viva Zapata!/メキシコ革命、伝記映画
(1952)人生模様/最後の一葉/O. Henry's Full House/吹雪の中を歩いて肺炎に
(1952)ジャングルの逃亡者/Lure of the Wilderness/冤罪で逃亡し沼地で暮らす
(1953)拾った女/Pickup on South street/スパイ組織との対決
(1953)ナイアガラ/Niagara/殺人犯と一緒に滝に流される
(1953)ヴィッキー/モデル殺人事件/Vicki/ハリウッドに進出しようとしたが殺された
(1954)アパッチ/Apache/ジェロニモ降伏後も白人と戦う
(1954)愛の泉/Three Coins in The Fountain/ローマでのアメリカ人女性三人の恋愛模様