フィンランドの旅記録11です。

 

長くなるので少しずつ写真を現像しつつ、書いてます。

いつも読んで下さりありがとうございます。

 

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無事、暖炉でmakkaraを焼き、サウナにも入って大満足。

 

 

あとはオーロラを撮影出来たらもう言うことなし。

 

前にラップランドでオーロラを撮ったときは

 

たぶん今思えばビギナーズラック、あれよあれよという間に

 

夜空に拡がるオーロラ(Pekkaはnorthernlightsと呼んでいた。)

 

を夢中になって撮った。

 

これは夕日が沈む時間。

 

オーロラが出始めたのは夜の10時過ぎから。

 

 

通常はやはり寒い時季の方が出る確率が上がるようだ。

 

というか、秋は雲が厚くて出ていても見えないということなんだろう。

 

 

 

幸運はいつも私の側に

 

 

1人で車を運転して山に行くのはできないので、

 

ガイドのMiguelさんにお願いしてスポットに連れて行ってもらうことしていた。

 

でも2日続けて空の様子が良くなかったので、

 

行っても見られないならと延期している。

 

だから今夜がラストチャンス。

 

 

オーロラも、ただやみくもに外で待っているのではなく、

 

いろんな情報を駆使して、一番見られそうな時間と場所をある程度

 

予測できるようになっている。

 

Revontulet はオーロラのこと。

フィンランド語だけど参考までにこちら

 

数字が大きい方が見える確率があがるよ。

青いはほとんど見えない。

赤いは確率が高い。

ちなみに黒●は最近観測記録がない。

 

この画像は私がいた日のものだけど、11月に入ったらもっと

 

数値も上がってきている。

 

やっぱり山の上の方が見える確率が多い。

 

ソダンキュラとかキルピスヤルヴィは前に行ったので名前に馴染みがある。

 

Pyhä-Nattanen 私の永遠の聖なる場所(2018年)

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Miguelさんはもっと正確に精密に時間経過とともに

 

雲の行方がわかるサイトを見て判断していた。

 

さすがプロだ。

 

しかし、ずっと夜に備えていたので結局どこにも遠出していない。

 

せっかくラッピにいるんだ。

 

今日は日中もハイキングに行きたい。

 

 

Miguelさんに相談すると、ちょうど良いボリュームのハイキングコース

 

”Vikaköngäs”に連れて行ってくれた。

 

 

Miguelさんはフィンランド人ではないのだけど、

 

ここラップランドに住んでいらして、ガイドの仕事をしている。

 

山のこと、動物のことなどいろいろ教えてもらった。

 

ハイキングの入り口付近はたいていこんな感じになってる。

 

これみるだけでワクワクする。

 

 

トナカイが角をこすりつけるので木の皮が剥がれている。

 

この皮、良く燃えそうだね。←あれ以来、燃えるかどうか目線(暖炉編観てね)

 

これは蟻塚。

 

すごいねえ、アリたち。

 

あちこちにこんな山があります。

 

いろんな微生物や昆虫や菌がみんなでバランスとりながら森で暮らしている。

 

 

 

これは古くなって中が空洞になり、自然に朽ちた木。

 

何してんのー?

 

 

山の上ではYouTube用のミニ動画も撮ってもらった。

 

「まだ7月に始めたばかりで、

 

登録者数もまだ120人くらい(この時は)で、

 

しかも登録してくれてるのはほとんど生徒か友達です、へへへ」

 

と言うと、

 

「その友達が友達に紹介してその友達がまた・・・という風に

 

すぐに増えるよ。僕がそうだった。」

 

と言ってくれた。

 

 

 

山の上まであがると、木で出来た塔があって、

 

そこからラップランドの平野が見渡せた。

 

 

今日も雲がかかっていて空は一面グレーだ。

 

Miguelさんは言う。

 

ラップランドの天気は一瞬で変わるんだよ。

 

だから読めないんだ。

 

 

 

私が口癖のようにいつも言っている言葉。

 

”Luck is always by me”

 

私がそう言うと、

 

Miguelさんは「信じよう。キミのそのラッキーを今夜見てみよう」とウィンクした。

 

そしてMiguelさんが用意してくれたクッキーと紅茶をいただいていたら・・・

 

 

 

空に穴が開いたように青い色が現れた。

 

本当に一瞬の出来事。

 

2人で顔を見合わせる。

 

おおお。ほんとに今夜、いけるかもしれない。

 

私は心の中でそう思う。

 

 

 

 

 

妖精の住む池

 

「妖精を信じる?」

 

とMiguelさんに聞いてみたら、まったく信じないみたいだった。

 

その代わりといってはなんだけど、

 

不思議な池のことを教えてくれた。

 

この池は、真冬に雪が降っても凍らないんだって。

 

この辺は氷点下30℃とかになりそうだけどね。

 

なぜだか理由はわからないけど凍っているのを見たことがないらしい。

 

 

妖精の温泉かもね、と言っておいた。

 

 

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ハイキングのあと、一度家に帰る。

 

また夜になったら今度はオーロラハンティングのためにピックアップに来てくれる。

 

 

 

デトックスキノコ

 

買ってきた食材と日本から持って来たものを組み合わせて

 

日々自炊していた。

 

これは前日のメニューだけど、ビーフンと野菜の焼きそば風と、

 

冷凍庫の中にあったキノコがどうしても食べてみたかったので

 

キノコのスープを作ってみた。

 

1人だと食材をなるべく使い切るのに頭を使う。

 

美味しかったけど、しばらくしてなんかお腹の調子が・・・

 

 

わからないけど、本当のところはわからないけど・・・

 

たぶん、キノコ?

 

私はこれをデトックスキノコと呼ぶことにした。

 

旅の最中、なかなかいつものように腸が動いてくれないので

 

ちょうど良かった。

 

 

これで空っぽになったと思う。

 

とても前向き。

 

私はネクラなんだけど、何の根拠もなくpositive。

 

想像するのはたいてい上手くいくシーン。

 

くんくんはそれを「あなたは魂が傷ついた経験がないのでしょう」

 

と言っていた。

 

 

Kemi川のほとりで

 

歩いてすぐのところにKemi川が流れている。

 

夜まで時間があったのでまた散歩に行った。

 

 

ラップランドのこの壮大さはフィンランド人でも憧れるんだそうだ。

 

Pekkaがそう言っていた。

 

私などはOuluの何気ない森の景色でも本当に心がおどるけれど、

 

フィンランド人にしてみたら、それは日常だから、

 

カレンダーの画像に選ぶのはやっぱりラップランドのものが人気があるらしい。

 

 

Pekkaも去年からカレンダーを作っている。

 

サイトではフィンランドの自然の写真のデータ販売をしているので興味のある方はみてみてね。

 

Lightmadephotography

 

メールで問い合わせすれば購入可能です。(英語可)

 

私は彼のセンスや才能を信じている。

 

 

 

静かで誰もいない。

 

でもさみしくない。

 

ここが雪に覆われるのも見てみたいな。

 

さあ、今夜、私はオーロラを撮れるかな。

 

 

5分間の奇跡

偶然なんだけど、この日はもう一組お客さんがいて

 

なんと日本人ファミリーだとMiguelさんが言う。

 

日本から家族で観光でフィンランドに来るなんてこのタイミングでは珍しいというか

 

よほど前から行こうと計画していて、私のように解禁になった途端に

 

エアチケットを買ったのかもしれないと想像していた。

 

でもそうではなかった。

 

他のヨーロッパの国に赴任されていて、ご家族で住んでいるとのこと。

 

もうすぐ日本に帰国するのでその前にヨーロッパを色々旅しているんだって。

 

せっかくなので移動の車の中で「そちらはどんな感じですか?」と

 

訊ねてみた。

 

やっぱりその国に住んでいる人に現状を聞くのが一番の真実だ。

 

そのあと、日本はかなりおかしなことになっていますよね、という話になって

 

そのまっとうな感覚に私はホッとした。

 

 

この可愛いこども達が理不尽な集団圧力で不健康を強いられたり

 

人と自然に関わることができないこども時代が終わるといいなと心から願った。

 

(お嬢さんが2人いらした)

 

こどもたちの未来は私達大人の行動にかかっている。

 

「みんながそうだから」などと言っている場合ではない。

 

 

 

場所に着いてカメラをセットして何枚か撮ってみる。

 

 

オレンジの光は街の灯りや車のライトなんだって。

 

こんな感じで空は厚い雲に覆われている。

 

 

なにやら雲行き怪しく、

 

そのうち小雨がぱらつき出す。

 

うーん・・・

 

いったんセットしたカメラを屋根のある場所に移動。

 

 

Miguelさんが夜食のホットドッグを作ってくれた。

 

makkara!

 

Miguelさんはフィンではないので、MちゃんやPekkaのように

 

マッカラに特別な思い入れはないように感じたけど(笑)

 

みんなで美味しくいただいた。

 

なかなか雲は晴れてくれない。

 

「オーロラまだ?」と楽しみにしていたこどもたちも眠そうだ。

 

もう夜の11時くらいか。

 

Miguelさんのバンにこどもたちとママは移動。

 

 

目の前には川があるのでOm narayanaya

 

のマントラをなんとはなしに唱えた。

 

すると・・・

 

空に一つ星が。

 

 

”Miguel, I can see the star!”

 

そうこうするうちにまた一つ、星が。

 

 

オーロラが見えなければ星も見えない。

 

だから星が見えれば・・・

 

いそいでカメラのセットをする。

 

星にピントを合わせていく。

 

カメラをセットしていた3人、色めき立つ。

 

 

とりあえず撮ってみよう。

 

雲の隙間から光が見えるうちに。

 

 

肉眼で見るのと、あとで現像するのと少し違うのだけど、

 

モニターで確認したらなんと!

 

 

本当に小さいけれど、

 

雲の隙間からオーロラ現る。

 

やった。

 

 

Luck is always by me

 

私はMiguelさんに微笑む。

 

Keep going, keep going!

 

Miguelさんの声がみんなを元気にする。

 

 

その後、あっという間に雲の隙間は閉じてしまい、

 

たった5分間だったけど、

 

この雨交じりの雲の多い日に

 

オーロラが撮れた奇跡。

 

 

それを私は”5分間の奇跡”と呼んだ。

 

 

Miguelさんが「キミが歌を歌ったら星が現れた。もう一度歌ったら?」

 

と言うが、そのあと星が見えることはもうなかった。

 

”Better than nothig”

(何もないよりいいよ)

 

みんなでそう言いながらバンに乗り込み、

 

家に送ってもらう。

 

 

ありがとう。

 

フィンランド。

 

3年近くずっと待っていた私に、奇跡を見せてくれた。

 

 

今日はRovaniemi最後の夜だ。

 

ロヴァニエミでのハイキングの様子と

 

オーロラ(以前撮ったものも公開)

 

YouTubeでどうぞ。

 

 

 

 

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今日も読んで下さりありがとうございます。

 

もう少し続きますよ。

 

Kasumi

 

出発前の序章はこちら

#1空港やフィンエアーのことなどこちら

#2フィンランドの電車に初めて乗ってみる

#3Lappeenrantaと言う街

#4フィンランド人にとっての”ゲスト”

#5Lappeennrantaの市場とチョコレートの店

#6Jyväskylä家庭料理と花柄の長靴

#7Ouluで心の友と再会

#8OULU森散歩とブルーベリーパイ、フィンランドの電車

#9Rovaniemi秋の景色と迷子

#11Rovaniemi暖炉に火をつけろとサウナ悲話