フィンランドの旅記録7です。

 

 

長距離バスとITの国

 

 

ユバスキュラの駅からオウル行きのバスに乗る。

 

 

長距離バスの会社はいくつかあるようだけど、

 

今回、一番安かったOnnibusで行くことに。

 

 

4h20minの旅。

 

22.80€は電車で行くよりもかなり安い。

 

それにしても約4時間半かかるんだなあ・・・

 

調べてみた。

 

ユヴァスキュラからオウルまで339.3 km。

 

横浜から名古屋まで333.9 kmだって。

 

 近いような遠いような・・・

 

まあ、思い立ったらパッと行ける距離ではなかったということだ。

 

 

onnnibusは赤いボディが目印。

 

 

駅前にはバスが何台かとまっていた。

 

一つだけすごい行列が出来ているレーンがある。

 

送ってくれたMちゃんが言う。

 

「Kasumiの乗るバスがあれじゃないことを祈るよ」

 

そしてその30秒後にはまさしくそれが私の乗るOULU行きのバスだと知る。

 

座席に持ち込むと迷惑になりそうな大きな荷物を先に預けて列に並ぶ。

 

私がチケットをまだ買っていないと知ると係の人は

 

私に列の横にずれて待つように言った。

 

そうなのだ・・・

 

ここフィンランドはかなりのITの国。

 

みんなあらかじめスマホやPCでチケットは購入済み。

 

チケットを既に持っている人が優先だ。

 

「席あるかな・・・」

 

フィンランドに来て初めてこんなに人が並んでいるのを見た。

 

一番大きな荷物をもう既にバスに乗せているので乗れないと言うことはないと思う。

 

しかし・・・

 

ここからは一人だ。

 

いつも何かと助けてくれたMちゃんを頼ることはできない。

 

 

乗換無しの終点だということはわかっていたし、

 

乗っていれば着くんだから緊張することはなにもないはずだけど、

 

一人になるとやっぱり心細くなる。

 

 

やっと私の順番が来て、無事バスに乗れることに。

 

Mちゃんとバイバイして大荷物をしょって

 

(一つ既に預けているにもかかわらず、私の荷物の量ははんぱない)

 

バスに乗り込むが、一階は席がもうなさそう。

 

二階に上がってみる。

 

 

うわー満席っぽい。

 

でもラッキーなことに、階段を上がってすぐのところが一つ空いていた。

 

隣の男性に”Can I take here?”とかなんとか良く覚えてないけど

 

英語で聞いて荷物を寄せてもらって何とか席を確保。

 

 

窓の外で心配そうに見守っているお父さんのようなMちゃんにサムズアップ。

 

 

お昼用にママがサンドイッチを持たせてくれてるけど、

 

こんなに満席の中、食べる雰囲気じゃないので様子を見ることにした。

 

無駄にしたくないのでもう少ししたら食べよう。

 

 

 

論理的な友人達

 

Mちゃんもそうなのだけど、フィンランド人の友人達は、

 

物事をとても論理的にとらえるのが上手だなと感じる。

 

言葉ではうまく説明出来ないけど、フィンランドという国の教育が

 

そういう風に彼らを育てたのではないかと感じる。

 

・人の話をちゃんと聞く

・物事の問題点を整理して解決方法に導く

・自分の考えも持っているが人の考えを否定しない

・人を誉めるのが上手(でもお世辞はダイキライ)

 

彼らに共通しているのがこんなところだ。

 

 

 

オウルではPekkaが待ってくれている。

 

 

インドのアシュラムで出会ってから意気投合して

 

私のひどい英語にも「気にしなくていいよ」と連絡を取り合うことを続けてくれた。

 

 

写真を撮ることが好きで、同じカメラを使っていて、

 

国も性別も年齢も超えてわかり合える友達っているんだなと思った。

 

私がこんなにもフィンランドが大好きになったのも、

 

Pekkaがフィンランドの素敵な場所を教えてくれて、一緒に旅をしたりした経験があってのこと。

 

初めてのフィンランドの旅で一緒にオーロラとミルキーウェイを撮った。

 

私のフィンランドでのBucketListをいつも叶えてくれた。

 

でも色々なことがあって、会うのはとても久しぶりだ。

 

今回、あまりにもいろんなところに移動するのでオウルに寄れるかどうか

 

わからなかったけど、何とか3日間(移動があるので実質2日)だけ時間をとって寄ることにしたのだ。

 

**

 

Pekkaに私がバスに乗るのは緊張すると言ったときに

 

「何が心配?」と聞いてくれて

 

「正しいバスにちゃんと乗れるかどうか」

「ちゃんとオウルで降りられるかどうか」

 

と私が答えると(そうやって具体的に考えていくと私自身も自分の緊張の原因を納得する)

 

「運転手さんに聞くこと」

「もしも間違った場所で降りてしまったらそこにピックアップに行くから心配しなくていい」

 

と、いとも簡単に心配のもとを解決してくれた。

 

さすが・・・と感動すら覚えた。

 

 

 

Googleのmap

 

バスの中ではWi-Fiも使えるのでGoogleで自分の今いるところを把握できる。

 

ユヴァスキュラからオウルに向かっているのが地図上でわかる。

 

青い●が今いる場所。

 

うん、大丈夫、方向は間違っていない。

 

フィンランドの道は複雑じゃないのでわかりやすい。

 

スマホからPekkaに無事にバスに乗れたことを報告した。

 

すると

 

”Whoop whoopグッド! I knew you will handle it my japanese friend”

 

と返事。

 

おうよ、やってやるさ。

 

バスに乗るくらい!!

 

乗る間際までMちゃんが着いてきてくれたけど・・・

 

 

どんどん北に向かっているので秋も深まっている気がする。

 

 

母の愛のサンドイッチ

途中で降りる人も結構いて、少しずつ満席だったバスに空席ができた。

 

私は向かい側の席が空いたので移動して、ママの作ってくれたサンドイッチを食べることに。

 

私のために買っておいてくれたラップランドのチーズ。

 

サンドイッチは二つ入っていた。

 

そうだよね。ママはそういう人。

 

ゲストをお腹いっぱいにしておもてなしする。

 

ありがとう!ママ。

 

ママの愛をかみしめながらサンドイッチを食べる。

 

 

 

 

さあ、もうすぐオウルだ。

 

Googlemapには一度訪れた場所にマークがつく。

 

これは次に行ったときにとても便利。

 

住所を知らなくても、これを見ながらそこへ辿り着くことが出来るんだから。

 

Pekkaからメッセージが入る。

 

”I'm ready”

 

オウルの駅前にもう着いたようだ。

 

 

 

言語を理解することは

 

久しぶりに会う友は大きく見える。

 

「背伸びた?」と聞いたら笑っていた。

 

 

 

あまりにもフィンランドについてから色々新しいことがありすぎて

 

そしてあまりにも前回から時間がたっていたせいもあって、

 

実感がなかったのだけど、顔を見て近況を報告しあっているうちに

 

だんだん二人の調子が出てきた。

 

「たぶん想像できないと思うけど、前の旅の時に比べたら

 

たくさんのフィンランド語がわかるようになったんだよ」

 

というのを(これはほぼ丸暗記phrase)言ったら

 

「ホントにフィンランドが好きなんだね」

 

としみじみ言っていた。

 

 

今回、私が少しフィンランド語で答えたり聞いたりしてるうちに

 

Pekkaも前よりもフィンランド語で話してくれるようになったし

 

より正直な気持ちというかこどもの頃からの友達みたいな感じになっている気がする。

 

やっぱり言語ってそういうことだよな、と肌で感じる。

 

 

その日は何年分かの積もる話をしながら、Pekkaの大好きなMISOスープを作って食べた。

 

体が大きいというのも差し引いても、相変わらず良く食べる。

 

日本のように野菜の種類が豊富ではないので

 

味噌汁の具がポテトとニンジンと玉ねぎなのは致し方ない。

 

明日は森に散歩に行って、それから僕がブルーベリーパイを作ってあげるよと言った。

 

2日間はあまりに短い。

 

***

 

オウルの森で朝YOGAのYouTubeはこちら。

 

良かったら観てね。

 

 

 

まだまだ旅は続くよ。

 

出発前の序章はこちら

#1空港やフィンエアーのことなどこちら

#2フィンランドの電車に初めて乗ってみる

#3Lappeenrantaと言う街

#4フィンランド人にとっての”ゲスト”

#5Lappeennrantaの市場とチョコレートの店

#6Jyväskylä家庭料理と花柄の長靴

 

 

Kasumi