【夕顔352-3】古文単語「まさる」 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【夕顔352-3】古文単語「まさる」

高校生のみなさん。

古文の大学受験は、情報処理能力がカギ☆

早めの古文目線の習得が不可欠ですよ~♪

源氏物語イラスト訳 重要古語ラブラブ 

 

古文単語は、

チェックボックス1.古今異義語(現代の意味と違う

チェックボックス2.古典特有語(現代死語・使わない

チェックボックス3.古文常識語(現代にない慣習

があります。

 

大学入試によく出るのは、今回のような【古典多義語】です♪

 

【今回の源氏物語】

語り出づる、「さればよ思しあはせいよいよあはれまさり

   サゲサゲ↓

今回のイラスト訳はこちら

 

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今回出てきた古文単語
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■【と】…引用の格助詞

■【語り出づる】…ダ行下二段動詞「語り出づ」連体形

※【語り出(い)づ】…語り出す

■【に】…順接の接続助詞

■【さればよ】…やっぱりね。思った通りだ

■【と】…引用の格助詞

■【思しあはせ】…サ行下二段動詞「思しあはす」連用形

※【思(おぼ)す】…「思ふ」の尊敬(作者⇒光源氏)

※【思ひあはす】…思い当たる

■【て】…単純接続の接続助詞

■【いよいよ】…ますます

■【あはれ】…不憫さ。気の毒さ

■【まさり】…ラ行四段動詞「まさる」連用形

※【まさる】…増す。ふえる

■【ぬ】…完了の助動詞「ぬ」の終止形

  アップ

今回は「ぬにも注意しましょ♪

「重要古語一覧」もご参照ください。
 

 

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☆ 本日の古文単語「まさる ☆

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と、語り出づるに、「さればよ」と、思しあはせて、いよいよあはれまさりぬ

 

問)傍線部の意味として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。

 

1.ますます夕顔に対する評価が上がった。

 

2.ますます夕顔に対する同情が愛情よりも多くなった。

 

3.ますます夕顔に対する不憫さが募った。

 

4.ますます夕顔に対する思いが遠のいた。

 

5.ますます夕顔に対する愛情が露わになった。

 

 

 

『源氏物語』は、「『あはれ』の文学」といわれます。

 

しみじみと、心に響く「あはれ」がよく出てきます。

 

今回の「あはれ」も、その1つです。

 

チューチューチューラブラブ

 

 

しかし、「あはれ」の意味は多様なので、

 

一面的な解釈で、愛情なのか、同情なのかと

 

選択肢を絞ってしまうのは、ちょっと危険です。

 

(`・д´・ ;)

 

 

それよりもむしろ、

 

傍線部の他の古語にも着目してみることが大事☆

 

 

たとえばこれ。

   下矢印

【まさる(増さる)】

【自動詞:ラ行四段活用】

…(数量や程度などが)増す。ふえる。強まる

 

【まさる(勝る・優る)】

【自動詞:ラ行四段活用】

…優れる。秀でる

 

 *『全訳古語例解辞典(小学館)』より

   

 

「いよいよ~まさる」とあるので、

 

ここでの「まさる」は、前者の「増さる」のほうでしょう。

 

びっくり

 

ほ~ら、もう

 

選択肢を絞れましたよね!

 

 

 

【解答】…

   

 

【夕顔(第7章)】の一気読みはこちら⇒

【源氏物語イラスト訳】の冒頭はこちら⇒

 

【今回の源氏物語】

語り出づる、「さればよ思しあはせいよいよあはれまさり


 

過去記事リンク

と(格助詞)

いづ(出づ)

に(助詞)

さればよ・さればこそ

思し~(複合語)

思ひあはす

て(接続助詞)

いよいよ

あはれ(名詞)

ぬ(助動詞)

 

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