源氏物語イラスト訳【夕顔352】語り出づるに
と、語り出づるに、「さればよ」と、思しあはせて、いよいよあはれまさりぬ。
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【源氏物語イラスト訳】
と、語り出づるに、
訳)と、話し出すと、
「さればよ」と、思しあはせて、
訳)「やっぱり思った通りだ」と、思い当たりなさって、
いよいよあはれまさりぬ。
訳)ますます不憫さが募った。
【古文】
と、語り出づるに、「さればよ」と、思しあはせて、いよいよあはれまさりぬ。
【訳】
と、話し出すと、「やっぱり思った通りだ」と、思い当たりなさって、ますます不憫さが募った。
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■【と】
■【語り出づる】
※【語り出(い)づ】
■【に】
■【さればよ】
■【と】
■【思しあはせ】
※【思(おぼ)す】
※【思ひあはす】
■【て】
■【いよいよ】
■【あはれ】
■【まさり】
※【まさる】
■【ぬ】
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☆本日の『源氏物語』☆
「さればよ」というのは、
「案の定」「やっぱり」といったニュアンスです。
光源氏が、雨夜の品定めで聞いた
頭中将と、撫子(なでしこ)の君とのなれそめを
ここでは思い出しているのでしょうね。
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