パーキンソン病では筋固縮・すくみ足・振戦が主症状です。

手足を動かすと硬いですが、首肩や腰もかなりカチカチに固まっています。

普通の肩こり・腰痛とは比べ物にならないくらい硬いです。

また、足がつる症状が出やすく、腓腹筋などに持続的筋緊張があります。

これが腓腹筋痙攣の引き金になるのではないかと考えられます。

腓腹筋痙攣には失眠の多壮灸を用いていますが、パーキンソン病の患者さんにも効果的です。

パーキンソン病の患者さんを治療していて感じることは、局所取穴より遠隔取穴が効果的であるという事です。

手足の要穴や頭部を主に使っています。

刺鍼のインパルスが脳へ到達しやすい取穴が良いのかと考えています。

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*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

 

セミナー中に良く質問される内容とその回答をお伝えします。

質問:急性腰痛では理学テストが思うようにとれず、病態が把握しにくいと思います。

治療法を含めて対処法を教えて下さい。

回答:いわゆるぎっくり腰は筋筋膜性腰痛・椎間関節型腰痛・椎間板ヘルニアなどが幾つかの原因で起こっております。

病態が複合している場合もあります。

理学テストが出来ない時は、臨床症状で判断をしていきます。

特に気を付けなければいけないのが椎間板ヘルニアです。

咳・くしゃみ・笑いで痛みが放散したり、下肢症状がある場合は椎間板ヘルニアになっている可能性があります。

どのタイプの急性腰痛でも鍼鎮痛+膀胱経・胆経の要穴を組み合わせて治療していきます。

本治法としては脾虚証・腎虚証などの治療を行ないます。

症状が落ち着いたところでSLR・叩打痛・筋力テストなどを行なって病態把握を行なってください。

椎間板ヘルニアが疑われる場合は整形外科の受診を勧めて下さい。

椎間板ヘルニアも多くの場合は鍼灸治療で改善することが出来ます。

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セミナー中に良く質問される内容とその回答をお伝えします。

質問:治療をして明らかに改善しているのに、特に改善したという感覚のない患者さんがいらっしゃいます。どのように対処したら良いでしょうか?

回答:治療前と後で客観的所見を取ることをお勧めします。

具体的には可動域・理学テストなどです。

それ以外では筋緊張や圧痛などでも結構です。

これらの所見が改善したことを伝えると納得しやすいと思います。

治療後特に改善したという感覚のない患者さんには幾つか理由がありますが、

1)身体感覚が鈍麻している。

2)少し位改善しても評価の対象にはならず、大きな改善が得られたところで評価する。

等の理由が考えられます。

前者には体の状態が悪く、多少改善しても感じられないという可能性があります。

普段の食事が良くない傾向がみられます。

後者には難病など重症の方に良くあるパターンです。

わずかな改善では喜んでいただけないです(その後悪化することも考えられるから)。

体の状態がワンランク上がった時点で評価されるということはあります。

とにかくこちらの主観で話をしても煙たがれるだけですので、治療効果を高め、客観的事実を蓄積することです。

また、患者さんが効果を感じるのにタイムラグがある場合もあります。

鍼灸師が改善したと認識した時から数回後に改善したと言われることも少なくありません。

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セミナー中に良く質問される内容とその回答をお伝えします。

質問:局所治療をした方が良い時としない方が良い時とどのように見分けますか?

回答:局所に炎症があるときは局所治療をしない方が良いです。

局所治療をすると免疫細胞を刺激し、βエンドルフィンが放出されることが明らかになっています。

したがって局所治療をすると鎮痛作用が得られますが、局所治療により炎症が増悪することも考えられます。

鎮痛作用と炎症の増悪どちらが大きいかで症状の改善になるか増悪になるか決まります。

逆に局所治療をした方が良い場合としてトリガーポイントの活性化などの状態が考えられます。

局所の強い筋肉の攣縮・虚血などが見られる場合は局所治療をした方が良いと思います。

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鍼灸師が一生懸命治療しているのに改善しない原因が患者さん側にあることも良く経験することです。

暴飲暴食・睡眠不足・過労など。

仕事中心で、健康は二の次タイプに多くみられます。


良かれと思い、炎症部位を暖めていた。

まだ急性期なのに固まってしまうとまずいと思い、五十肩の体操をしていた。

元気をつけようと思い、無理に多めの食事をしていた。

この様な失敗は治療に対しまじめで熱心な方に見られます。


この様にタイプにより内容が異なりますが、治りが悪い時には良く問診をして確認することが重要です。

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治療効果が出にくい原因の2つ目としては「刺激量が少なすぎる」というものがあります。

特に刺激量が少なくなりがちなパターンとして「刺激に過敏である」ということが挙げられます。

鍼を極端に痛がったりされると細い鍼を使わざるを得なくなり、どうしても刺激量が少なくなりがちです。

こういった患者さんには鎮痛処理を行ないながら刺鍼をすると、治療効果が一気に高まる場合が結構あります。

また一見虚証に見えるのに、ある程度刺激量がないと効きにくい場合もあります。

この場合は徐々にドーゼを上げるしかありません。

灸も刺激量で効果が全く異なります。食中毒の治療で有名な裏内庭も壮数が少ないと効果が出にくいのに対し、10壮から数10壮施灸するとかなり効果が出ます。

鍼を太くする・置鍼時間を延長する・施灸壮数を増やす・パルス通電を行なうなど種々の方法がありますが、目的(温補・鎮痛・筋緊張の緩和など)に応じて手段を取捨選択していかれると良いと思います。

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治療方針・取穴・手技とも問題がないのにもかかわらず治療効果が出ないことがあります。

その理由の1番目に挙げられるのが、「貧血」です。

貧血になると酸素を運搬する能力が低下するためか、鍼灸の効きが悪くなります。

この効きの悪さは取穴・手技と全く関係ないのでとにかく貧血の治療が優先です。

今まで貧血の患者さんを色々見てきましたが、貧血の治療をしたとたんに急激に治療効果がアップするケースが少なくないのには驚きました。

また貧血の原因を調べ、原因疾患があれば治療することも重要です。

女性では月経や出産が原因として多いですが、その他子宮筋腫・消化性潰瘍・悪性腫瘍なども原因となります。

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齲歯・扁桃炎・口内炎の共通の病気の原因は何でしょうか?

それは唾液の分泌の低下です。

唾液には抗菌作用・洗浄作用・消化作用(アミラーゼ)・歯の修復作用があります。

したがって唾液の分泌が低下すると上記疾患にかかりやすくなります。

齲歯が多い・扁桃炎を繰り返す・口内炎を繰り返すといった場合には唾液の分泌を高める治療をすることが重要です。

唾液の分泌は脾と腎が密接な関連があります。

脾虚の方は全般的に消化液の分泌が悪く、胃のもたれ・消化不良を起こしやすい傾向があります。

腎虚証の症状として疲労感・足腰のだるさなどが一般的ですが、唾液の分泌低下も見られます。

したがって唾液分泌低下には脾虚と腎虚を改善する治療が必要です。

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第168回で、不眠へのアプローチによりうつ病や神経症が改善するという事を書きました。

更に不眠へのアプローチは頭痛や認知症の改善にも影響することが分かりましたのでお伝えします。

頭痛の増悪因子として寝不足というものがあります。

睡眠により、頸部の筋緊張が緩和するのが損なわれるため頭痛になると考えられます。

また、睡眠・頭痛ともセロトニンが関与していることが興味深いです。

最近の研究により認知症の危険因子であるアミロイドベータは睡眠により減少することが分かっております。

また、ベンゾジアゼピンなどの睡眠導入剤は認知症の危険因子の可能性が高いですので、不眠は鍼灸で改善させることが重要と考えています。

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一般的に歯科疾患は鍼灸治療の対象外になっていることが多いように思います。

一時的に痛みを緩和したりする程度で、むしろ齲歯があるのに痛みだけを取って放置するのは弊害があります。

しかし最近の歯科医の話を聞くと、咀嚼筋の緊張と歯の摩耗は密接な関係にあるとのことです。

いつも歯を食いしばっていたり、夜間に歯ぎしりをしている人は歯にかなり負担がかかっているとのことです。

したがって咀嚼筋の緊張を緩和する鍼灸治療は歯の状態を良くする可能性があります。

また、唾液の分泌低下が齲歯の原因となることが明らかになっております。
そのため唾液の分泌を高める治療も重要になってきます。
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