高齢者の患者さんを治療していて感じることは、「症状が多い」ことです。

複数の関節痛に加えて、不眠・便秘・頻尿など整形外科疾患・内科疾患・神経疾患などが混在していることも少なくありません。

患者さんが最も辛い症状は何か聞くこととともに、最も重要な症状やポイント(治療の鍵となること)は何かこちらで考えることも重要です。

更に、高齢者が訴える症状の中には改善し易い症状・改善するが時間がかかる症状・改善しにくい症状があります。

改善し易い症状を治療の中に組み込むことも必要となります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

 

高齢というと老化=腎虚ととらえるのが一般的とされています。

しかし、実際に高齢者を見てみると、腎虚証だけではなく、脾虚証が合併しているケースが少なくありません。

また、高血圧・頭痛・耳鳴・のぼせなどを訴えている場合は肝の病証も考える必要があります。

寒熱において、40代前半くらいまでは寒証もしくは熱証だったのが、高齢になると寒熱夾雑になって来ることも多いです。

更に気血水を考えると、瘀血証や痰飲も多くなります。

以上を考えると補法だけではなく瀉法も併用する必要があると考えられます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

 

前回のメールマガジンで、高齢者に対して気をつけなければいけない点として、転倒予防・風邪の予防・うつ病の予防を挙げました。

今回さらに幾つか加える点を挙げます。

4つ目として眼科疾患の予防があります。

高齢者では緑内障・黄斑変性など失明する可能性のある疾患にかかる場合があります。

眼科の健診を受けることをアドバイスする必要があります。

5つ目は圧迫骨折の予防があります。

わずかな外力で骨折をしてしまう原因として骨粗鬆症があります。

骨粗鬆症の治療は現代医学で確立されていますので、整形外科の受診を勧めていただきたいです。

閉経後の女性でやせ型・筋の支持力が弱そうな脾虚タイプに好発するので、このタイプの方を見たら注意をして下さい。

6つ目として認知症の予防です。

認知症になる前段階のMCIでは、まだCTなどを撮っても異常が見られない状態だとされています。

このMCIの段階の時に認知機能を高める治療を行なう事が重要と考えられます。

認知症の治療として三焦鍼法が有名ですが、脳の血流を高める・補腎などの治療も有効な治療として考えられます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

高齢者では主訴以外に気を付けなればいけない点があります。

1つ目として転倒予防です。

ふらつきを訴えている場合は要注意です。

片足立ち検査・マン検査で異常がある場合は鍼灸治療を行ないます。

四瀆・中渚などを中心に治療します。

2つ目として風邪の予防です。

風邪を引いてもあまり強い症状にならず、気管支炎→肺炎に至ることもありますので、
要注意です。

3つ目としてうつ病の予防です。

睡眠の調整・脾虚や腎虚の改善が重要です。

その他嚥下機能改善・認知症予防など課題が多いです。

超高齢社会を迎え、鍼灸師が取り組む課題は増えています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

パーキンソン病では筋固縮・すくみ足・振戦が主症状です。

手足を動かすと硬いですが、首肩や腰もかなりカチカチに固まっています。

普通の肩こり・腰痛とは比べ物にならないくらい硬いです。

また、足がつる症状が出やすく、腓腹筋などに持続的筋緊張があります。

これが腓腹筋痙攣の引き金になるのではないかと考えられます。

腓腹筋痙攣には失眠の多壮灸を用いていますが、パーキンソン病の患者さんにも効果的です。

パーキンソン病の患者さんを治療していて感じることは、局所取穴より遠隔取穴が効果的であるという事です。

手足の要穴や頭部を主に使っています。

刺鍼のインパルスが脳へ到達しやすい取穴が良いのかと考えています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

 

セミナー中に良く質問される内容とその回答をお伝えします。

質問:急性腰痛では理学テストが思うようにとれず、病態が把握しにくいと思います。

治療法を含めて対処法を教えて下さい。

回答:いわゆるぎっくり腰は筋筋膜性腰痛・椎間関節型腰痛・椎間板ヘルニアなどが幾つかの原因で起こっております。

病態が複合している場合もあります。

理学テストが出来ない時は、臨床症状で判断をしていきます。

特に気を付けなければいけないのが椎間板ヘルニアです。

咳・くしゃみ・笑いで痛みが放散したり、下肢症状がある場合は椎間板ヘルニアになっている可能性があります。

どのタイプの急性腰痛でも鍼鎮痛+膀胱経・胆経の要穴を組み合わせて治療していきます。

本治法としては脾虚証・腎虚証などの治療を行ないます。

症状が落ち着いたところでSLR・叩打痛・筋力テストなどを行なって病態把握を行なってください。

椎間板ヘルニアが疑われる場合は整形外科の受診を勧めて下さい。

椎間板ヘルニアも多くの場合は鍼灸治療で改善することが出来ます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

 

 

セミナー中に良く質問される内容とその回答をお伝えします。

質問:治療をして明らかに改善しているのに、特に改善したという感覚のない患者さんがいらっしゃいます。どのように対処したら良いでしょうか?

回答:治療前と後で客観的所見を取ることをお勧めします。

具体的には可動域・理学テストなどです。

それ以外では筋緊張や圧痛などでも結構です。

これらの所見が改善したことを伝えると納得しやすいと思います。

治療後特に改善したという感覚のない患者さんには幾つか理由がありますが、

1)身体感覚が鈍麻している。

2)少し位改善しても評価の対象にはならず、大きな改善が得られたところで評価する。

等の理由が考えられます。

前者には体の状態が悪く、多少改善しても感じられないという可能性があります。

普段の食事が良くない傾向がみられます。

後者には難病など重症の方に良くあるパターンです。

わずかな改善では喜んでいただけないです(その後悪化することも考えられるから)。

体の状態がワンランク上がった時点で評価されるということはあります。

とにかくこちらの主観で話をしても煙たがれるだけですので、治療効果を高め、客観的事実を蓄積することです。

また、患者さんが効果を感じるのにタイムラグがある場合もあります。

鍼灸師が改善したと認識した時から数回後に改善したと言われることも少なくありません。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

セミナー中に良く質問される内容とその回答をお伝えします。

質問:局所治療をした方が良い時としない方が良い時とどのように見分けますか?

回答:局所に炎症があるときは局所治療をしない方が良いです。

局所治療をすると免疫細胞を刺激し、βエンドルフィンが放出されることが明らかになっています。

したがって局所治療をすると鎮痛作用が得られますが、局所治療により炎症が増悪することも考えられます。

鎮痛作用と炎症の増悪どちらが大きいかで症状の改善になるか増悪になるか決まります。

逆に局所治療をした方が良い場合としてトリガーポイントの活性化などの状態が考えられます。

局所の強い筋肉の攣縮・虚血などが見られる場合は局所治療をした方が良いと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

 

鍼灸師が一生懸命治療しているのに改善しない原因が患者さん側にあることも良く経験することです。

暴飲暴食・睡眠不足・過労など。

仕事中心で、健康は二の次タイプに多くみられます。


良かれと思い、炎症部位を暖めていた。

まだ急性期なのに固まってしまうとまずいと思い、五十肩の体操をしていた。

元気をつけようと思い、無理に多めの食事をしていた。

この様な失敗は治療に対しまじめで熱心な方に見られます。


この様にタイプにより内容が異なりますが、治りが悪い時には良く問診をして確認することが重要です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

治療効果が出にくい原因の2つ目としては「刺激量が少なすぎる」というものがあります。

特に刺激量が少なくなりがちなパターンとして「刺激に過敏である」ということが挙げられます。

鍼を極端に痛がったりされると細い鍼を使わざるを得なくなり、どうしても刺激量が少なくなりがちです。

こういった患者さんには鎮痛処理を行ないながら刺鍼をすると、治療効果が一気に高まる場合が結構あります。

また一見虚証に見えるのに、ある程度刺激量がないと効きにくい場合もあります。

この場合は徐々にドーゼを上げるしかありません。

灸も刺激量で効果が全く異なります。食中毒の治療で有名な裏内庭も壮数が少ないと効果が出にくいのに対し、10壮から数10壮施灸するとかなり効果が出ます。

鍼を太くする・置鍼時間を延長する・施灸壮数を増やす・パルス通電を行なうなど種々の方法がありますが、目的(温補・鎮痛・筋緊張の緩和など)に応じて手段を取捨選択していかれると良いと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/