免許を取って間もない状態から患者さんを実際に治療できるようになるためには何が必要なのでしょうか。

1つ目には知識があると思います。

慢性疾患でその病気に関してかなり詳しい患者さんを納得させるだけの知識があるかどうかです。

2つ目はチャレンジ精神です。

100%完璧でなくてもとにかくチャレンジすることが重要です。

3つ目は結果を出していく力です。

何となく治療するのではなく、常に結果を出していくという気概があればプロの領域に入るのは時間の問題だと思います。

免許を取ってから3年間は最も重要な時期です。

その時期にいかに良い指導者に巡り合い、良質の知識を得るかにかかっています。

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*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

興味がある先生・学生の方は下のホームページをご覧になって下さい。

http://5su.muto-shinkyu.com/

 

近ごろ増えている患者さんとして虚証タイプのワーキングマザーが増加していることです。

以前はワーキングマザー自体が少数派で、体力があるタイプが主流でした。

しかし年功序列制・終身雇用の崩壊に伴い、虚証タイプで子育て中であっても働くという女性が増加しています。

これらの方は常にギリギリの状態で仕事と家事をこなしています。

したがって症状を改善させるだけではなく、体力・免疫力アップの治療を心がける必要があります。

治療としては脾経・腎経を中心に補法を行ないます。

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女性の45才から55才位までが一般的に更年期になります。

この時期は女性ホルモンの減少に伴う自律神経失調症で様々な症状が出現します。

そのためどの症状も「更年期由来」ととらえがちです。

不安感・憂うつ感が続いている場合に患者さんは「更年期だから」と思っていたら、実際は「うつ病」であったケースがあります。

動悸・頻脈がある場合にやはり「更年期だから」と思っていたら、実際は「バセドウ病」であったということもあります。

めまいに関しても「更年期だから」と思っていたら、「良性頭位性めまい症」であったという症例もあります。

「五十肩」と同様「更年期障害」もくずかご的診断になりがちなので要注意です。

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子供の治療は大人に比べて難しいと言われています。

その理由の1つ目は病気の事を表現する力が弱いという事があります。

大人であればどこに苦痛があり、いつからどういう状況でその症状が出現するのか、話すことが出来ます。

子供では病気の事に興味もないため観察することもなく、更に表現力もまだ十分ではないため、的確な情報が得られないという事があります。

この時家族が付き添い、替わりに話していただけるとかなり違います。


2つ目の理由は刺激量の調整が難しいことです。
 
子供の場合大人に比べて刺激量を少なくする必要がありますが、あまりにも少ないと効果が出ないこともあります。

刺激量は年齢により変える必要があり、一般的に年齢が上がると刺激量も上がります。

私は小学生の頑固な肩こりに対しては、小児鍼で擦過するのではなく、刺鍼します。


3つ目の理由はスポンサーが本人ではなく両親であるという事です。

治療を続ける意義を両親に納得してもらう必要があります。

したがって両親が鍼灸を評価しているかどうかが大きなカギとなります。

現在私は両親いずれかが鍼灸治療を受けている場合のみ子供の治療を受け付けています。

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女性の患者さんは一般的に感性で鍼灸治療を判断することが多いと思います。

もちろん先生の知識や経歴も参考にしますが、最終的には治療を受けて「効いた感じ・楽になった感じ・良くなりそうな感じ」がないと難しいかと思います。

したがって治療効果をきちんと出すことが最も重要かと思います。

また清潔感に対して敏感だと思います。

治療院がきれいかどうか、先生の白衣が汚れていないか、消毒がきちんと行われているかなどを気にします。

女性の患者さんは男性一人の治療院には結構警戒するようです。

特にマンションの一室で開業しているところには怖くて行けないという話は良く聞きます。

その様な場合は、女性のスタッフを入れた方が良いと思います。

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男性の患者さんは女性に比べて対応が難しいと言われています。

男性鍼灸師が「男性の患者さんは難しい」と言っているのを何度も聞いているので、説得力があります。

1つ目の理由として、鍼灸治療に対して疑いの目を持っていることが多いことが挙げられます。

なぜ効くのかという科学的根拠を示さなければ納得しない方も結構いらっしゃいます。

家族の紹介でいらした男性(無理やり連れて来られた?)から「なぜ椎間板ヘルニアに鍼灸治療が効くのか説明して下さい。

その説明に納得できなければ治療は受けません。」と言われたこともあります。

したがっていきなり治療するのではなく、病態とそれに基づく治療方針を説明してから治療することが重要となります。

2つ目の理由として主訴以外の症状があっても言いたがらないという事があります。

治療開始から6ヶ月たって「うつ病」であることを言った男性・治療開始して数年たってから頭痛持ちであることを言った男性などびっくりするケースがあります。

一般的に女性は症状をドンドン言う傾向があり(言い過ぎる人もいます)、男性と対照的です。

問診表などが必要となって来ます。


最後に男性の患者さんが楽な点を挙げます。

女性と違いほとんどの人が会社で働いているため、予約時間を守ります。

女性の様に質問をしている間に話が飛んだり、長々と愚痴を言ったりしないです。

女性よりお金に細かくないです(スーパーに行くと、女性は一番安いものを、男性は一番高いものを選ぶことが多いそうです)。

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高齢者の患者さんを治療していて感じることは、「症状が多い」ことです。

複数の関節痛に加えて、不眠・便秘・頻尿など整形外科疾患・内科疾患・神経疾患などが混在していることも少なくありません。

患者さんが最も辛い症状は何か聞くこととともに、最も重要な症状やポイント(治療の鍵となること)は何かこちらで考えることも重要です。

更に、高齢者が訴える症状の中には改善し易い症状・改善するが時間がかかる症状・改善しにくい症状があります。

改善し易い症状を治療の中に組み込むことも必要となります。

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高齢というと老化=腎虚ととらえるのが一般的とされています。

しかし、実際に高齢者を見てみると、腎虚証だけではなく、脾虚証が合併しているケースが少なくありません。

また、高血圧・頭痛・耳鳴・のぼせなどを訴えている場合は肝の病証も考える必要があります。

寒熱において、40代前半くらいまでは寒証もしくは熱証だったのが、高齢になると寒熱夾雑になって来ることも多いです。

更に気血水を考えると、瘀血証や痰飲も多くなります。

以上を考えると補法だけではなく瀉法も併用する必要があると考えられます。

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前回のメールマガジンで、高齢者に対して気をつけなければいけない点として、転倒予防・風邪の予防・うつ病の予防を挙げました。

今回さらに幾つか加える点を挙げます。

4つ目として眼科疾患の予防があります。

高齢者では緑内障・黄斑変性など失明する可能性のある疾患にかかる場合があります。

眼科の健診を受けることをアドバイスする必要があります。

5つ目は圧迫骨折の予防があります。

わずかな外力で骨折をしてしまう原因として骨粗鬆症があります。

骨粗鬆症の治療は現代医学で確立されていますので、整形外科の受診を勧めていただきたいです。

閉経後の女性でやせ型・筋の支持力が弱そうな脾虚タイプに好発するので、このタイプの方を見たら注意をして下さい。

6つ目として認知症の予防です。

認知症になる前段階のMCIでは、まだCTなどを撮っても異常が見られない状態だとされています。

このMCIの段階の時に認知機能を高める治療を行なう事が重要と考えられます。

認知症の治療として三焦鍼法が有名ですが、脳の血流を高める・補腎などの治療も有効な治療として考えられます。

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高齢者では主訴以外に気を付けなればいけない点があります。

1つ目として転倒予防です。

ふらつきを訴えている場合は要注意です。

片足立ち検査・マン検査で異常がある場合は鍼灸治療を行ないます。

四瀆・中渚などを中心に治療します。

2つ目として風邪の予防です。

風邪を引いてもあまり強い症状にならず、気管支炎→肺炎に至ることもありますので、
要注意です。

3つ目としてうつ病の予防です。

睡眠の調整・脾虚や腎虚の改善が重要です。

その他嚥下機能改善・認知症予防など課題が多いです。

超高齢社会を迎え、鍼灸師が取り組む課題は増えています。

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