治療方針・取穴・手技とも問題がないのにもかかわらず治療効果が出ないことがあります。

その理由の1番目に挙げられるのが、「貧血」です。

貧血になると酸素を運搬する能力が低下するためか、鍼灸の効きが悪くなります。

この効きの悪さは取穴・手技と全く関係ないのでとにかく貧血の治療が優先です。

今まで貧血の患者さんを色々見てきましたが、貧血の治療をしたとたんに急激に治療効果がアップするケースが少なくないのには驚きました。

また貧血の原因を調べ、原因疾患があれば治療することも重要です。

女性では月経や出産が原因として多いですが、その他子宮筋腫・消化性潰瘍・悪性腫瘍なども原因となります。

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*五枢会治療セミナー

2011年から再現性の高い治療・有効率の高い治療をマニュアル化し、治療セミナーを行なっています。

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齲歯・扁桃炎・口内炎の共通の病気の原因は何でしょうか?

それは唾液の分泌の低下です。

唾液には抗菌作用・洗浄作用・消化作用(アミラーゼ)・歯の修復作用があります。

したがって唾液の分泌が低下すると上記疾患にかかりやすくなります。

齲歯が多い・扁桃炎を繰り返す・口内炎を繰り返すといった場合には唾液の分泌を高める治療をすることが重要です。

唾液の分泌は脾と腎が密接な関連があります。

脾虚の方は全般的に消化液の分泌が悪く、胃のもたれ・消化不良を起こしやすい傾向があります。

腎虚証の症状として疲労感・足腰のだるさなどが一般的ですが、唾液の分泌低下も見られます。

したがって唾液分泌低下には脾虚と腎虚を改善する治療が必要です。

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第168回で、不眠へのアプローチによりうつ病や神経症が改善するという事を書きました。

更に不眠へのアプローチは頭痛や認知症の改善にも影響することが分かりましたのでお伝えします。

頭痛の増悪因子として寝不足というものがあります。

睡眠により、頸部の筋緊張が緩和するのが損なわれるため頭痛になると考えられます。

また、睡眠・頭痛ともセロトニンが関与していることが興味深いです。

最近の研究により認知症の危険因子であるアミロイドベータは睡眠により減少することが分かっております。

また、ベンゾジアゼピンなどの睡眠導入剤は認知症の危険因子の可能性が高いですので、不眠は鍼灸で改善させることが重要と考えています。

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一般的に歯科疾患は鍼灸治療の対象外になっていることが多いように思います。

一時的に痛みを緩和したりする程度で、むしろ齲歯があるのに痛みだけを取って放置するのは弊害があります。

しかし最近の歯科医の話を聞くと、咀嚼筋の緊張と歯の摩耗は密接な関係にあるとのことです。

いつも歯を食いしばっていたり、夜間に歯ぎしりをしている人は歯にかなり負担がかかっているとのことです。

したがって咀嚼筋の緊張を緩和する鍼灸治療は歯の状態を良くする可能性があります。

また、唾液の分泌低下が齲歯の原因となることが明らかになっております。
そのため唾液の分泌を高める治療も重要になってきます。
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整形外科疾患-例えば腰痛・膝痛などの患者さんを治療する場合、一般的には局所の問題(筋肉・関節・神経など)としてとらえ、局所治療をすることが多いと思います。

しかし腰痛で脊柱起立筋の緊張が強い場合は胃の不調が根底にあることがあります。

また下肢の問題(膝痛・足関節痛・外反母趾など)ではアライメントの問題(内反変形・扁平足・内反足など)が根底にある場合も少なくありません。

この様に整形外科疾患の原因を局所の問題ととらえず、根本的治療をしていくことが重要です。

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勉強家の鍼灸師が陥りがちな罠として、「知識に頼りすぎる」という事があります。

舌診・脈診・腹診などを行ない、この病証だからこの治療・この経穴だと決めつけてしまいがちになるという事です。

やはり生きている体を見ることはとても重要です。

どこに反応があるのか、反応点の中で最も有効であるのはどこか?と患者さんの身体を探っていくと有効なポイントが検出される場合が多々あります。

反応点を見つける練習として最も良い場所は背部です。

背兪穴を中心に探っていくと良いと思います。

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ある程度勉強していくと、病証が複数浮かんで診断に迷ったり、治療穴が複数浮かんだりすることがあります。

少ない知識の方が迷いは少ないです。

しかし、そこで少ない知識の方へ行かず、複数の病証から真の病証を、複数の治療点の中から最も有効な治療点を見つけることをしていくことで壁は乗り越えられるはずです。

現代医学的鍼灸・中医学的鍼灸・経絡治療などを並行して勉強すると、特に迷いが生じやすいです。

最も高次なレベルでは違った治療法でも統合されるはずですが、その途中では矛盾点が生じることがあります。

最初は一つの治療法に絞って徹底的に勉強していった方が良いと思います。

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前回治療効果が打ち消されることがあるという事をお伝えしました。

その予防としては、患者さんの自律神経の状態を確認する必要があります。

交感神経優位の場合では、数脈・高血圧・動悸・不眠などの症状があります。

交感神経優位の方には第4指(手足)井穴を使わないようにします。

副交感神経優位の場合では、遅脈・低血圧・眠気・喘息などの症状があります。

副交感神経優位の方には百会や第4指以外の井穴を使わないようにします。

特に自律神経に対し強い効果がない経穴に関しては、あまり気にしなくて良いと思います。

寒熱に関しては、更年期障害・関節リウマチなどで冷えと熱の症状が混在している寒熱挟雑で打消しが起こりやすいです。

いくら足の冷えを訴えていても、ホットフラッシュや強い関節の炎症がある場合は温灸など温補作用の強い治療は避けた方が良いです。

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ある経穴を使って治療した効果が、別の経穴によって打ち消されることがあります。

幾つかのパターンがありますが、代表的なものをお伝えします。

例えば交感神経優位になっている時に百会に刺鍼をすると、正常な状態に近づくとします。

それに対し、顖会など交感神経優位の方向へ向かう経穴へ刺鍼すると逆に交感神経優位の方向へ近づきます。

これが自律神経効果の打ち消しです。

井穴では第4指を副交感神経優位、それ以外は交感神経優位の時に使いますが、これらの経穴を使うときも方向性を意識する必要があります。

もう一つの例は、鍼を使い清熱作用を提供する経穴・手技を使うとします。

その時あわせて温補法(温灸など)をすると、寒熱の方向性が逆になり、清熱作用が得られなくなるという現象が起きます。

これは寒熱の打消しです。

もしある経穴に治療を行ない、体の状態が良くなったのに、治療をしている途中で状態が悪くなった場合は、効果が打ち消されている可能性があるので確認をする必要があります。

次回は治療効果の打消しを予防する方法をお伝えします。

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以前のメールマガジンで治療効果の判定について、整形外科疾患では理学テストや可動域・筋力テスト、内科疾患の場合は脈診・腹診・背甲診での変化、婦人科疾患では腹診で少腹急結・小腹硬満などを見ているとお伝えしました。

それ以外に診断点として圧痛・硬結も取っており、それが何を意味しているのかの解釈も重要です。

整形外科疾患であれば、その疾患と関連している筋肉・靭帯などを考えます。

内科疾患であれば内臓の反射領域を考えます。

そして治療後に圧痛・硬結が消失するのかを観察していきます。

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