同じ鍼灸師が鍼灸治療を行って、ある時はとても効果を出し、ある時はなかなか効果が出ないという事があります。
その理由として治療が効きやすい人と効きにくい人がいるという事を以前メールマガジンでお伝えしたと思います。
それ以外の原因として身体の中に逆の症状があるというものがあります。
たとえば「寒と熱」、「湿と燥」、「虚と実」、「交感神経優位と副交感神経優位」などです。
具体例として「寒と熱」では更年期障害の冷えのぼせが相当します。
「湿と燥」ではアトピー性皮膚炎による皮膚炎部位の浮腫と皮膚の乾燥が相当します。
「虚と実」では悪性腫瘍・難病・自己免疫疾患・精神疾患などにみられる元気不足と持続的感染が相当します。
「交感神経優位と副交感神経優位」では不眠と低血圧、高血圧と食欲亢進などが挙げられます。
「治療のレベルを上げたい。」と思っていて上に挙げた4つの逆の症状をマスターしていない方は是非取り組まれることをお勧めします。
前回のブログでリピート率を上げるにはリピート率の高い疾患を選ぶことをお伝えしました。
そして代表的な疾患としてパーキンソン病があると書きました。
今回もう一つ紹介します。
それは「うつ病」です。
鍼灸がうつ病に効果があるかどうかは程度によると思います。
軽症では鍼灸のみで対応が出来ると思います。
中症では薬物療法をしても十分効果が出ないときに、鍼灸を合わせていきます。
また再発予防としても鍼灸は効果的です。
コロナによる影響は多岐に渡っていますが、メンタルにも大きな影響を与えています。
経済協力開発機構(OECD)のメンタルヘルスに関する国際調査によりますと、日本国内のうつ病・うつ状態の人の割合は、2013年調査では7.9%だったのに対し、新型コロナウイルス流行後の2020年には17.3%と約2倍に増加しているとのことです。
うつ病の症状は気分の落ち込みだけではありません。
記憶力・集中力・決断力が低下するため、休職・退職に及ぶこともあります。
場合によっては自殺に至ることもあるのは周知の事です。
そのような人生を大きく変えてしまうような病気ですので、鍼灸で予防や改善が出来ることは大変価値があると思っております。
うつ病に対する鍼灸治療は単に虚証の治療だけで改善しないことは少なくありません。
病証としては虚実夾雑になっている場合が多いです、
マーケティングの法則として、「新規獲得よりリピート率を上げる方が良い。」とされています。
なぜなら新規獲得には費用がかかるためです。
したがって「新規獲得ばかりして、リピート率が低いビジネスは失敗し易い。」とされています。
それではリピート率を上げるためにはどうしたら良いでしょうか?
幾つかのポイントがありますが、今回は疾患の選択についてお伝えします。
リピート率が高い疾患は慢性疾患です、
当然のことながらギックリ腰のような急性疾患はリピート率が低いです。
鍼灸師の先生は真面目な方が多く、鍼灸師になったのも「社会貢献」したいからと答える人は少なくありません。
しかし、経営的に成り立たなければ「絵に描いた餅」になります。
「社会貢献」と「経営」が両立するのが慢性疾患、特に鍼灸が適応する難病・重症疾患です。
難病・重症疾患の中で、鍼灸の効果が出易くリピート率が高い疾患としてパーキンソン病が挙げられます。
パーキンソン病は徐々に進行していきますが、鍼灸治療をすることで進行が抑えられることも少なくありません。
したがってリピート率を高めたい場合にはパーキンソン病の治療をされることをお勧めします。
興味のある先生はこちらをご覧下さい。
https://muto-shinkyu.biz/lp/park2022/
規制緩和を契機に鍼灸院がかなり増えました。
コンビニより多いという事です。
その中で残っていくためには他院との違いを明確にしていく必要があると思います。
自分の中で「他院とここが違う。来院すればわかる。」というのは弱いです。
まだ来院していない患者さんから見て「他院と違う」という認識をしてもらわなければいけません。
この差別化の中で最も行いやすいのが扱う疾患の差別化です。
整形外科疾患はどの鍼灸師でも扱えます。
なぜなら痛みの部位に施術できるからです。
ですから整形外科疾患など病巣がはっきりしている疾患で差別化するのは難しいです。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など難易度が上がれば別ですが。
そのために五枢会では難病重症セミナーを作り、差別化できるようにセミナーを行っています。
局 所治療しかしていない鍼灸師には手を出せない領域になっています。
ぜひチャレンジしてみて下さい。
詳細は以下を確認して下さい。
https://muto-shinkyu.biz/lp/park2022/
鍼灸治療の方針で、幾つかの意見が分かれるポイントがあります。
その中の1つとして多数穴で治療を行うのか少数穴で治療を行うのかというものがあります。
多数穴治療のメリットとしては以下のことが挙げられます。
1. 局所に複数鍼灸をすることで効果が高まる。
2. 多くの治療穴を使うことで効果的な治療穴に当たる確率が高まる。
3. たくさん治療してもらったと患者さんが喜ぶ。
少数穴治療のメリットとしては以下のことが考えられます。
1. 治療効果がシャープである。
2. どの治療穴で効果があったのか分かり易い。
3. 刺激過多になりにくい。
4. 治療時間が短くて済む。
次に多数穴治療のデメリットとしては以下のことが挙げられます。
1. どの治療穴で効果があったのか分かりにくい。
2. 刺激量過多になり易い。
3. 治療時間が長くなり易い。
少数穴治療のデメリットとしては以下のことが考えられます。
1. 色々治療してもらったという感じが少なくなる。
2. 治療ポイントを外すと全く効かなかったという感覚が強く感じられる。
3. 患者さんが訴えている部位に全く治療をしないとクレームが出ることがある。
おそらく多数穴治療をしている方は多数穴治療のメリットと少数穴治療のデメリットを考えて選択されていると思います。
私は少数穴治療を行っていますが、以下の点に気をつけています。
・1つの経穴で複数の効果を出すものを選択する。
・丁寧な診察・分かり易い説明を心掛ける。
(患者さんの満足は必ずしも多くの治療をすることだけではないということです。)
・直後効果を確認する。
また、1穴のみの治療も行っております。
マルチポイントというオリジナルの治療法です。
この治療法に興味のある先生はこちらをクリックして下さい。
鍼灸治療での重要な要素として、今まで直後効果を出すことを提唱して来ました。
その理由は治療効果が出ていることを確認する習慣をつけることで治療技術が向上するからです。
しかし、それだけでは十分ではありません。
鍼灸治療を続けることで、治癒に向かっていくようにできるかどうかは更に大切です。
現在の症状の原因を突き止めて、原因治療を行うことが重要と考えています。
原因治療というと体質傾向の改善を思い浮かべる方も多いと思います。
確かに内科疾患では体質傾向の改善が原因治療となる場合は多いと思います。
しかし、整形外科疾患ではアライメントの異常が原因となっている場合が少なくありません。
具体的には五十肩・脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニア・股関節症・外反母趾などがアライメントの異常が原因で起こっていると考えております。
この様なアライメントの異常に対する治療を従来の治療に加えると、治療効果が高まり、対症療法ではなく、原因療法として行うことが出来ます。
鍼灸治療をする上で重要な要素は何でしょうか?
質の高い治療をすることが最も重要なことは言うまでもありません。
しかしいくら質が高くても時間がかかると経営的には成り立たなくなってしまいます。
実際治療時間が長いために一日の患者数が少なく、経営が困難になって閉院したケースもあります。
それを解消するためには治療時間を短くするか、治療費を上げるかを選択することになります。
したがって時短治療が出来ることは治療院を経営していく上でメリットになると言えます。
前回のメールマガジンで取り上げたような症状が多い患者さんの場合や局所治療で改善しない場合に遠隔取穴で複数の症状を改善できる治療法はとても助けになります。
そして1つのポイントで10以上の症状を改善できる私のオリジナル「マルチポイント」は特に強い味方です。
詳細は以下のページをご覧下さい。
https://muto-shinkyu.biz/lp/2022multipoints/
症状が多く、しかも一つ一つの症状が結構重症な患者さん、通院していますか?
この様な患者さんの治療は一般的に大変だと思います。
治療時間が長くなる。
取穴が多くなる。
刺激量が多くなる。
3拍子揃ってしまいます。
そのような患者さんに対応できる方法を紹介します。
私が行っている方法は2つあります。
1つ目が遠隔取穴です。
1つの経穴で2~5症状を改善していきます。
実際に訴えている症状から逆算して複数の症状に効果的な経穴を治療穴とします。
この方法は内科疾患攻略コースで教えています。
2つ目は私が考案した「マルチポイント」を使う方法です。
1つの治療穴で10の症状を改善します。
1.顎関節の痛みと可動域制限
2.肩関節の痛みと可動域制限
3.手関節の痛みと可動域制限
4.母指の痛みと可動域制限
5.股関節の痛みと可動域制限
6.膝関節の痛みと可動域制限
7.足関節の痛みと可動域制限
8.母趾の痛みと可動域制限
9.緊張型頭痛
10.頚部~肩背部のこり
「そんなことあり得るの?」と思ったかもしれません。
直後効果を出すことができます。
具体的には刺鍼直後に可動域が改善します。
痛みが軽減することも多いです。
これは私だけが出来るのではありません。
セミナーに参加した先生は皆出来るようになっています。
興味がある先生は以下のページをご覧下さい。
学校で教わった診断法で実際の治療を行って好成績を上げられるのかについてお伝えします。
治療点の検出方法として圧痛・硬結を診ていく方法があります。
この方法は局所の反応を診るのに欠かせないものです。
しかし、局所に炎症が強い場合や病巣がはっきりしない場合には使うことが出来ません。
局所に炎症が強い場合は局所治療を行うと悪化する可能性があるため、あまり行いません。
むしろ診断点として圧痛・硬結を使っています。
他に脈診・舌診・腹診・背甲診・問診などもありますが、病巣の特定・治療穴の選定にはあまり向いていないと思います。
局所に炎症が強い場合や病巣がはっきりしない疾患に対して、私は筋肉 反射テスト(アプライドキネシオロジー)や望診・不触体表診(皮膚に触れずに体表から診断を行う)を行っています。
これらの方法により、病巣の特定・治療穴の選定を行っております。
結論として、学校で教わった診断法だけでは治療ポイントを導き出すことは難しいと思います。
体質傾向が分かっても、診断点を導くことが出来ない場合は治療が出来ないという事です。
鍼灸を常に臨床の対象として見ていると、だんだんマンネリ化していく場合があると思います。
もっと別の角度から見る事で、新鮮さや面白みが増して、やる気が高まるきっかけになると思います。
何かを始めて長年パッションを持ち続けるためには工夫が必要です。
その一つとして研究に興味を持つというものがあります。
学会に参加して刺激を受けると、鍼灸に対して新たな気持ちで取り組むことが出来るようになる人も多いと思います。
別の切り口として鍼灸をアートの面からとらえるという方法もあります。
大阪の森ノ宮医療学園の「はりきゅうミュージアム」はその要望に応えてくれるのに十分な施設です。
収蔵品としては、主に江戸時代の経穴人形、本、鍼灸の浮世絵、鍼灸の道具などがあります。
鍼灸の歴史を感じ取れ、新たな角度からとらえ直すことが出来ます。
予約をすれば無料で見ることが出来ますのでちょっとした旅行気分でいらっしゃったらいかがでしょうか。
https://www.morinomiya.ac.jp/schoolguide/museum